【業界研究】ツーリング業界は!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!
2024年2月1日更新
はじめに
業界研究は、就活成功のために非常に重要な要素です。
なぜなら、業界独自の業務や特徴を知っておくことで入社後にギャップを感じるおそれを減らせるうえ、業界の将来性についても見通せるからです。
今回は、ツーリング業界の業界研究に役立つ情報として、概要や業務内容について解説します。
この記事は、以下のような方を対象にしています。
- ツーリング業界はどんな仕事をするのかわからない
- ツーリング業界の就職難易度が知りたい
- ツーリング業界の選考対策のポイントが気になる
ツーリング業界に興味のある方や、ツーリング業界について詳しく知りたい方、ツーリング業界への就職を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
また、ツーリング業界以外の業界については、以下の記事で概観しています。
ほかの業界についても知りたい方は、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
結論から述べると、ツーリング業界への就職難易度は標準レベルだと考えられます。
なぜなら、ツーリング業界へ属する企業は一般的な採用フローと質問項目で採用活動を行っている場合が多く、学歴フィルターと呼ばれるものもほとんどないからです。
また、専門知識が必要な業界ですが、営業職であれば理系出身でなくとも就職可能であり、専門知識も入社後に身につければよいとしている企業も少なくないため、就職難易度が高すぎるということはないでしょう。
選考対策としては、なぜその業界で働きたいのか、なぜその企業へ就職したいのか、ということを論理的に説明できるようにしておくとよいでしょう。
具体的な対策方法については後述しますので、ぜひ最後までお読みください。
ツーリング業界とは?
※画像はイメージです。こちらの機器はツーリングではありません
ツーリング業界とは、機械加工に必要不可欠な「ツーリング」と呼ばれる工具を開発・製造・販売している業界のことです。
ツーリングは、工作機械と切削工具をつなぐ工具です。
自動車や航空機、スマートフォン、時計などあらゆる精密機器の製造過程で使用されており、工業界や我々の生活を支えている工具です。
そんなツーリングを製造しているツーリング業界は、ニッチな分野でありながら、我々の生活に必要不可欠な業界だと言えます。
ツーリング業界の現状は?
加工器具のニーズが増加している
ツーリングは、機械加工において必要不可欠な工具であり、世界の工業界を支える工具の1つです。
そんなツーリングですが、各メーカーの製造自動化や生産性向上などの影響により、需要がますます増加しています。
また、自動車の電動化などの影響を受け、各メーカーのツーリングに対する要求は日々高度化しています。
そのため、ツーリング業界各社には、顧客メーカーのニーズをいち早くキャッチし、ニーズに寄り添う製品の開発・製造が求められています。
業界各社が新商品を開発し続けている
機械メーカーや精密機器メーカーの生産性向上などの影響により、ツーリングに求められる水準は非常に高くなっています。
そのため、ツーリング業界に属する企業は日々、より頑丈かつより精密なツーリングの開発を進めています。
その影響で、ツーリングは現在、目覚ましい進歩を遂げている製品です。
たとえば、大昭和精機株式会社はあらゆる機械主軸に対応した「ハイドロチャック」シリーズを展開しています。
使用者のスキル・経験や使用場所の環境を問わず、高クオリティな加工を実現できるのが特徴です。
また、株式会社日研工作所の「アドバンストα」は、スリムなボディからは想像できない高精度加工への対応力が魅力です。
このように、ツーリング業界各社は日々新商品の開発を行い、ツーリングの品質向上に努めています。
ツーリング業界の未来は?
自動車の電動化が進んでいる
現在、自動車メーカーは自動車の電動化を進めています。
その影響で、ツーリングを含む切削加工業界は、より高精度かつ頑丈な製品開発を要求されるようになりました。
そのため、ツーリング業界は今後も各社の新製品開発競争が行われると予想できます。
ツーリング業界で働く場合、常に向上心と成長意欲をもって取り組むことが求められるでしょう。
社会課題への対応が望まれている
現在、あらゆる企業に対して、SDGs(持続可能な開発目標)への対応が求められています。
それは、ツーリング業界の主要顧客である機械メーカーや精密機器メーカーも例外ではありません。
そして、その影響を受けるツーリング業界にも、SDGsへの対応は必要です。
そのため、高精度・高クオリティな製品の開発だけでなく、環境に配慮した製造過程の実現も、ツーリング業界の今後を左右する要素となるでしょう。
参照ページ
ツーリング業界の職種
職種内容①:設計・開発
解説していくツーリング業界での仕事内容の1つ目は、設計・開発職です。
設計・開発職は、新製品の開発を行う職種です。
それだけでなく、自社の既存製品のカスタマイズも重要な業務内容の1つです。
ツーリング業界の設計・開発職には、業界の動向をいち早く敏感にキャッチする力や、顧客ニーズに寄り添う力が求められています。
職種内容②:製造
解説していくツーリング業界での仕事内容の2つ目は、製造です。
製造職は、自社製品を実際に組み立て、製造する職種です。
また、製品管理を担当することもあります。
専門的な精密機器や工具を扱う職種のため、精密な作業ができる力や、ミスなく慎重に業務を遂行できる力が必要です。
コツコツと作業するのが得意な方に向いている職種だと言えるでしょう。
職種内容③:システムエンジニア
解説していくツーリング業界での仕事内容の3つ目は、システムエンジニアです。
ツーリング業界のシステムエンジニアは、社内システムの管理を担当しています。
多くの企業では、自社独自の顧客管理システムなどを構築しています。
その社内システムを開発・管理しているのがシステムエンジニアです。
また、社内システムにトラブルが起きたときの対応もシステムエンジニアの仕事です。
製品の開発や製造に直接関わる職種ではありませんが、企業を支える重要な業務を担っています。
職種内容④:営業
解説していくツーリング業界での仕事内容の4つ目は、営業です。
ツーリング業界の営業職は、一般顧客ではなく、機械メーカーや精密機器メーカーの担当者に対して営業をすることがほとんどです。
ツーリングは自動車やスマートフォン、時計などさまざまな製品の製造工程に必要不可欠な工具なので、営業対象となる業界・企業は多岐にわたります。
あらゆる業界・企業の担当者に対して、自社製品を売り込むのがツーリング業界の営業職の主な業務です。
また、既存顧客とのやりとりの窓口となるのも、営業職の重要な業務です。
ツーリング業界の営業職には、自社製品の特長を的確に把握する力や、それをだれにとってもわかりやすい言葉で表現する力のほか、顧客のニーズを正確に把握する力、顧客ニーズを自社社員へ伝達する力といったコミュニケーション能力が求められています。
ツーリング業界の市場規模・推移
2022年の世界のツーリング市場規模は、2,358億米ドルです。
2022年では、1ドルが約148円だったため、日本円に換算すると約43兆7,784億円相当となります。
そして、2028年には3,618億米ドル(同じ計算方法で53兆5,464億円相当)まで市場規模が拡大すると予想されています。
ツーリングは、日本国内だけでなく、世界中の工業界をサポートしている工具です。
そのため、ツーリング業界に属する企業は、国内だけでなく海外メーカーとの取引も行います。
今後ますます世界規模での市場拡大が予想されているツーリング業界に属する各社は、よりいっそう業績拡大することが見込まれるでしょう。
参考として、日本国内の機械工具の販売推移をご紹介します。
日本国内における2021年の機械工具販売額は、4,717億円でした。
2022年に一度、新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売額が落ち込んでいますが、現在までに順調に回復しています。
ツーリング業界に属する企業は、ツーリングのみを専門的に取り扱っているところは少なく、多くの場合ほかの機器や工具も製造しています。
機械工具業界の市場規模の大きさは、ツーリング業界に属する企業の今後の業績を予想するうえで参考となるでしょう。
参照ページ
ツーリング業界で働くメリット
※画像はイメージです。こちらの機器はツーリングではありません
ツーリング業界で働くことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、ツーリング業界で働くことによる数あるメリットの中から、特に魅力的なメリットを2つご紹介します。
メリット①工業界を支えられる
ツーリングは、機械加工に欠かせない工具なので、日本のみならず世界の工業界にとって必要不可欠な存在です。
そんなツーリングの開発・製造・販売に携われるということは、日本や世界の工業界を裏から支えられるということであり、大きなやりがいを感じられます。
ツーリングは自動車や航空機、スマートフォン、時計といったあらゆる製品の製造過程で必要な工具なので、自動車や航空機が好きな方、ものづくりに興味がある方にツーリング業界は向いているでしょう。
また、これからも市場規模が拡大していくと予想されているため、ツーリング業界に属する企業の業績も拡大していく場合が多いでしょう。
それにくわえて、スマートフォンや時計といった身の回りの製品の製造にも不可欠なツーリング業界は、工業界だけでなく、人々の生活も支えていると言えます。
ツーリング業界で働くと、社会に対して大きく貢献することができます。
メリット②専門知識を身につけられる
ツーリングは工業界や人々の生活に必要不可欠な工具ですが、非常にニッチな製品でもあります。
そのため、ツーリング業界では高度な専門知識が求められます。
設計・開発職の方に専門知識が必要なだけでなく、製造職や営業職の方にも製品に関する詳しい知識や深い知見が必要です。
ですから、ツーリング業界で働くと、工業界に必要不可欠なツーリングという工具に関しての専門知識が身につきます。
それにくわえて、ツーリング以外の精密機器・工具に関する専門知識も身につけることができます。
機器・工具に関する専門知識は、工業界のどの企業でも重宝されることが多いため、転職する際にも有利に働くことが多いです。
工業系の専門知識を身につけたい方や手に職をつけたい方、1つのものごとを突き詰めるプロフェッショナルとして働きたい方に、ツーリング業界はオススメです。
ツーリング業界で働くデメリット
ツーリング業界で働くことにはさまざまなメリットがありますが、もちろんメリットだけでなくデメリットも存在します。
職業柄、求められることも多いため、どうしても耐えられなくなってしまう場合もあるでしょう。
ここでは、ツーリング業界で働くことによるデメリットを2つご紹介します。
デメリット①ニッチ産業である
ツーリングは工業界や人々の生活を支える重要な工具ですが、ニッチ産業のため、広く一般的に知られている製品というわけではありません。
そのため、人に話しても理解してもらえないことが大変多いです。
近接領域の他企業や他業界へ転職する際、面接担当者にツーリングの重要性や職務の専門性を正しく理解してもらえないおそれがあります。
他業種への転職予定のある方にとってはデメリットになる可能性があるでしょう。
デメリット②地道な作業が多い
ツーリング業界に属する企業では、地道な作業が大変多いです。
特に設計・開発職や製造職では、地道な作業をコツコツ積み重ねる力が求められます。
そのため、地道な作業が苦手な方にとっては苦になりやすい業界だと言えるかもしれず、大きなデメリットとなり得ます。
ツーリング業界への就活を成功させるためには
ツーリング業界への就活を成功させるためには、次の4つのポイントについて考えを整理するとよいでしょう。
- なぜツーリング業界なのか
- なぜその企業なのか
- なぜその職種なのか
- 以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
1つずつ解説します。
なぜツーリング業界なのか
まず、なぜツーリング業界へ就職したいのかを考えてみてください。
たとえば以下のような観点が役立つでしょう。
- 機械業界や精密機器業界にはほかにもさまざまな業界があるが、その中でなぜツーリング業界に関心をもったのか
- 近接領域とツーリング業界の違いはなにか
数ある業界の中でもなぜツーリング業界に関心をもったのかについて考えると、自分の考えを整理できるはずです。
なぜその企業なのか
ツーリングを扱っている企業は複数あります。
その中でなぜ、応募しているその企業を選んだのかを考えてみてください。
たとえば、次のようなポイントに着目してみましょう。
- その企業のオリジナルブランドの特徴はなにか
- その企業でしか取り扱っていない製品はないか
- その企業はツーリング業界でどの程度の立ち位置か
- その企業の社風や求める人材像に共感できるか
数あるツーリング企業の中で、その企業にしかない特色やほかの企業とは異なる点について考えてみましょう。
そこに、その企業へ応募する理由が隠れているはずです。
なぜその職種なのか
ツーリング業界では、総合職採用ではなく、職種別採用を行っている企業が多いです。
応募時に希望職種を選んで応募することになるため、その職種を選んだ理由についても質問される場合がほとんどです。
そのため、なぜその職種を希望しているのかについて考えてみましょう。
ツーリング業界では多くの場合、設計・開発職、製造職、営業職などを募集しています。
どの職種へ応募しても、ツーリングを含む機器・工具の製造や販売に携わることは可能な中、なぜその職種を選んだのかを説明できるようにしておくことが大切です。
たとえば、下記のような視点から考えてみるとよいでしょう。
- 希望職種がほかの職種とどう違うのか
- 希望職種でどのような働き方をしたいのか
- ツーリングの製造・販売へどのように関わりたいのか
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
最後に、以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどのようにマッチしているのかもきちんと説明できるようにしておきましょう。
たとえば、次のようなポイントを意識すると考えやすいです。
- 就活の軸はなにか
- どのような社会人になりたいのか
- 入社後にどのような働き方をしたいのか
エントリーシート・面接頻出質問をご紹介
1.志望動機を教えてください。
私は、ツーリングを始めとした工具の製造・販売をとおして工業界を支えたいと考えています。なぜなら、子どものころから自動車や航空機が好きだったからです。
私は幼少期より自動車や航空機といった乗り物が好きで、休日にはよくそれらを見に外へ連れていってもらっており、成長してからもそれらへの関心は薄れませんでした。就職活動を開始する際、自動車や航空機を始めとしたあらゆる機械の製造過程に必要な、ツーリングという工具があることを知りました。自動車や航空機の製造をサポートできる事業内容に強い魅力を感じました。
特に御社は、ツーリング業界において国内トップシェアを誇っています。御社へ入社したあかつきには、工業界をサポートできるよう尽力したいと考えています。
2.学生時代に力を入れたことについて教えてください。
学生時代、私はカフェのアルバイトに力を入れていました。大学1年生のときより現在まで3年間勤めており、現在ではバイトリーダーとして新人教育やシフト管理の一部を任せてもらっています。
私は、カフェのアルバイトを通じて、周囲と協力しながら目標を達成する喜びを知りました。私の働いている店舗は、社員さんとアルバイトが一丸となり、販売ノルマを達成できるよう協力して働いています。その結果、関西地区でもっとも売上を伸ばした店舗として表彰された経験もあります。
この経験から私は、目標達成のためには周囲と協力し合うことが大切であると学びました。入社後は、ともに働く人と協力し合いながら業務を進める協調性を大切にしていきたいです。
また、具体的な面接対策を紹介している記事などが他にありますので、是非合わせて読んでみてください。
まとめ
この記事では、ツーリング業界について解説しました。
ツーリング業界は、工業界や人々の生活を支えるための重要な業務を行っている業界です。
専門知識が求められる業界ですが、そのぶん、大きなやりがいを感じられます。
ツーリング業界が気になっている方は、ぜひこの記事を参考にして業界や企業について知識を深めていってくださいね。
また、企業が開催している会社説明会へ参加するのもオススメです。