「うちじゃなくてよくない?」はどう答える?回答のコツを解説

「うちじゃなくてよくない?」はどう答える?回答のコツを解説

2024年10月20日更新

はじめに

面接で一生懸命回答した内容に対して「それ、うちじゃなくてよくない?」と切り替えされると、ヒヤっとしてしまいますよね。

学生の入社への熱意を見るためにこのような質問をする企業もありますが、実際どのような回答をすれば正解なのでしょうか。

本記事では「うちじゃなくてよくない?」と聞かれたときに面接突破しやすい回答例とポイントについて解説します。

以下のようなお悩みのある学生は必見ですので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

対象
  • 「うちじゃなくてよくない?」と聞かれる理由
  • 面接官を納得させられる回答のコツ

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「それうちじゃなくてよくない?」という質問をする意図

そもそも、なぜ「それうちじゃなくてもよくない?」という質問が面接官から出されるのでしょうか?その理由について考えてみましょう。

志望度を確認したい

まず最初の理由は、「志望度を確認したい」という理由です。

なぜなら、志望動機は面接官が最も注目する要素であり、新卒採用は将来の活躍を見込んだ上で採用する「ポテンシャル採用」であり、就活生のポテンシャルを評価するものだからです。

入社後に実際に成果を上げられる人材は、企業の目指す方向性や方針、理念などのマッチングが高く、強い志望動機や高い意欲を持つ人であると考えられます。

そのため、「それうちじゃなくてもよくない?」という質問は、志望動機の強さを確認する手段として使用されています。

企業・業界研究ができているか確認したい

学生が企業や業界に対して十分な興味関心を持ってエントリーしているかどうかを確認するための質問でもあります。

学生が自分の価値観やキャリアを明確にした上でしっかり業界研究や企業分析ができているかどうか、その判断材料にするために「うちじゃなくてもよくない?」と質問をしています。

この質問にうまく回答できれば、学生がその企業に本気​​で興味を持ち、入社意欲が非常に高いことが伝わるでしょう。

就活生を焦らせて本当の志望動機を聞きたい

就活生は面接の時に、本音を隠して話す場合があります。

実際、本音ではなく、企業が求めているであろう人物像をイメージして面接の準備をしたり、回答を作成したりするのではないでしょうか?

しかし、面接官はそんな作り込まれた志望動機ではなく、真の動機を知りたいと考えています。

そのため、面接官は積極的に「それうちじゃなくてもよくない?」という質問を用い、就活生の真意を引き出そうとします。

面接官の聞かなきゃいけない質問リストに入っている

あまり多いケースではありませんが、企業によっては面接官が聞かなければならない質問リストが存在することがあります。

これは、異なる面接官どうしでの評価の一貫性を保つために採用されています。

また、配属予定の部署ではなく、人事部の方がまとめて面接を行う場合などはそう言ったリストを準備する可能性が高くなります。

その質問リストの中には「それうちじゃなくてもよくない?」といった質問が含まれ、この質問も含めて候補者を均一な基準で評価しようとしているのです。

就活の軸を知りたい

面接官は就活の軸を知るためにこのような質問をすることがあります。

就活の軸とは、学生が企業を選ぶ際に重視する価値観や基準のことです。

学生の就活の軸と企業文化や方針がマッチするか確認することで、ミスマッチを防ぐ意図があります。

「うちじゃなくてよくない?」と聞かれても、確固たる意志で「御社でなくてはいけない理由があります」と堂々と言えるかどうかが、面接突破のカギとなるのです。

自分に合った就活の軸の見つけ方・探し方については以下の記事もぜひ参考にしてください。

もし本当に「この会社じゃなくてもいい」と思っていたら?

もしこの質問に本音で答えると、「そうですね。私の希望に合致する他の企業があれば、もちろん当社じゃなくても構いません」と考える方もいるのではないでしょうか。

実際に企業は数えられないほどあり、その中で「その企業でなくてはならない理由」を明確にするのはなかなか難しいです。

しかし運悪くそういった面接官に巡り合ったとしても、それを乗り越える必要があります。

たとえ第一志望でなくとも、この会社でなくてはいけない理由を答えられるように準備しましょう。

この質問以外にも学生を不安にさせるような質問をされたときの対処法は、以下の記事を参考にしてください。

「それうちじゃなくてよくない」に対する返答3STEP

「それうちじゃなくてもよくない?」と言われた場合、どう言った流れで回答するのが良いのでしょうか。

STEP1:一旦面接官の意見を肯定する

面接において「面接官に敬意を払う」ということは非常に重要です。

なぜなら、面接官たちはビジネスの舞台で長年経験を積んできた、プロフェッショナルな人たちだからです。

もちろんその中には就活生を「単なる一大学生」と見なす人もいるかもしれません。

そんなビジネスのプロにとって、学生が「いや、そういうわけではなく…」と反論するのを不快と感じる面接官もいます。

また、「いや、そういうわけではなく…」と反論をしてしまうと、面接官の方からどんどん深掘りをされていき、回答に行き詰まってしまうこともあります。

無意識のうちに否定から入ってしまう方は多いと思います。

ここは否定したい気持ちをグッと堪えて、「おっしゃる通りです」と答えましょう。

続けて「ですがそれだけではなくて…」とそのまま意見を伝えましょう。

STEP2:なぜ競合他社よりも自分に合っているのか説明する

相手の意見を肯定したら、その場は少し落ち着いてくると思います。

次は反論を含めて、自分の意見を伝えましょう。

現状では面接官が納得する理由をしっかり述べられていません。

そのため、面接官を納得させる理由を述べていきましょう。

「しかし〇〇という理由で御社しかないと考えています。なぜなら~」といった具合です。

ポイントは、その会社独自の仕組みや取り組みを伝えることです。

競合他者では取り組んでいなかったり、あまり力を入れていない取り組みを述べることです。

さきほどに続けるとしたら、「ですがそれだけではなくて、御社が行っている〇〇という仕組みは業界の中でも行っている企業はなく、その部分が自分に一番合っていると思いました。」と言ったような内容です。

STEP3:企業が自分にとってのベストであることを説明する

しっかりと「御社以外には選択肢がない」という理由を明確に説明したら、最後には力強く、熱意をもって御社を選ぶ理由を伝えましょう。

その熱意を持って「就職活動の軸である◇◇を実現するのに最適だから」というような文言で、自身のやりたいことや就活軸が企業にマッチするということを伝えます。

熱意と言っても、大きな声や表情などで伝えるわけではありません。

自身のやりたいことや興味のあること、極めたいことをしっかりと伝えましょう。

そうすることで面接官の方には「自分の持っているビジョンを叶えたいから自社を選んでくれたのか。」と感じてもらえます。

どんな理由があろうとも、最終的には熱意を示すことが志望動機を効果的に伝える上で極めて重要です。

したがって、面接官に納得してもらえる志望動機を熱意を持ってしっかりと述べていくことが大切です。

面接官に好印象を与えられる企業への共感ポイント

「企業独自の取り組み」と言っても、独自性などを見つけることは苦戦することが多く、なかなか理由を作れない場合もあるのではないでしょうか。そのため、ここでは共感ポイントをいくつか取り上げます。

事業で大切にしていること

その企業が行なっている事業の中で、軸にしている大切なものがあると思います。

お客様に向けてどう言った考えを持っているのか、その事業に対してどんな意義を持っているのか、など、様々あると思います。

多くの場合、企業の採用ページや事業ページ、就活サイトなどに記載されており、そこの内容を元にすると、作成しやすいと思います。

従業員に求めていること

採用ページに掲載していることが多い内容です。

いわゆる「求める人物像」で当たります。

その企業が従業員に何を求めているのか、その求めている内容が自分にどう関わっていくのかなどを軸にしましょう。

自分のスキルが活用できたり、自分のスタンスとマッチしていたりなど様々あると思います。

とは言え、多くの企業はこの求めていることに独自性が少なく、被ってしまうことが多いと思います。

そのため、この求めている部分のみを話すのではなく、他の要素と掛け合わせて話すのがいいでしょう。

社風

社風がマッチしているというのは企業にとっては大事な要素になります。

社風がマッチしないと、会社に馴染めず、早期離職につながる可能性が高いからです。

企業のホームページや就職サイト、クチコミサイトで社風を確認するのも大事です。

しかし、一番いいのは、職場見学会に参加して、直接社風を確認することです。

どんな雰囲気なのか、社員の方が仕事に取り組む姿勢はどうなのか、などを見ることができます。

また、社風が自身にマッチしているということを伝えるために、自己分析をしっかりと行いましょう。

その上で、大学時代に取り組んだエピソードを元に、なぜ社風がマッチしているのかを伝えると、より一層説得力が増していくと思います。

企業が目指していること

企業が将来的にどうなっていきたいのかなどを企業説明会で確認していきましょう。

今の事業を拡大させていくのか、それとも新規事業を立ち上げようと考えているのかなどです。

企業の目指す未来が自分のやりたいことや興味あることにマッチしているのか。

自分の得意なことにマッチしているのかなどを基準に、企業の目指す未来と同じ方向を向いていることを伝えましょう。

「うちじゃなくてよくない?」に対する回答例

では具体的にはどのように回答をしていけばいいのでしょうか?

ここからは「うちじゃなくて良くない?」という質問に対する具体的な回答例です。

これまでのアドバイスを考慮しながら、自分のアピールポイントを強調する形で回答してみましょう。

私が貴社を選ぶ理由は、従業員の皆様が仕事に取り組むモチベーションの高さと、それを支える貴社の経営方針に魅力を感じたからです。
まず、貴社の取り組みには社員一人ひとりが自らの成長を追求できる環境が整備されていると感じました。
従業員のスキル向上やキャリアの構築に注力しており、その中でも積極的にフィードバックを受けられる文化が大きな魅力です。
これは私が将来的にスキルを磨き、成果を上げていく上で非常に重要な要素だと考えています。
また、貴社の企業文化においては、柔軟性と創造性が重視されている印象を受けました。常に変化する市場環境において、柔軟かつ創造的にビジネスに取り組む姿勢が、私のキャリアにおいても成果を生み出すことに繋がると確信しています。
最後に、貴社の社会的な取り組みにも心惹かれました。CSR活動や環境への取り組みが積極的に行われており、企業としての社会的な責任を果たす姿勢は、私が企業においても大切にしたい価値観と一致しています。
仕事をする上でモチベーションの高さは非常に大切だと思います。
そのモチベーションを維持することはもちろん、向上していくための成長環境と企業の文化、そして、CSR活動により、業務内容とは違った経験を積むことで、様々なアイディアにつながるのではないかと考えました。
私自身は将来、自分で仕事を極めた上で、そこから派生したビジネスモデルを企業内で展開できるような社会人になりたいと考えています。
貴社に入社できれば、異なる視点から物事を捉え、魅力的なアイデアを提案していくことができると考えています。
そのため、他の企業ではなく、このような取り組みをしている御社を第一志望としています。

企業の分析はもちろん、競合他者も分析した上で、自身の目標に対して企業文化や業務内容が有効であることをしっかりと伝えましょう。

「うちじゃなくてよくない?」の回答に関する注意点

最後に「うちじゃなくてよくない?」という回答をするときに気をつけるべき注意点を2つ解説します。

競合他社を否定しない

「うちじゃなくてよくない?」「なぜ同業他社じゃダメなの?」といった質問では、自社競合を否定しないことが重要です。

競争を批判してしまうと、リサーチ不足や短絡的な判断を印象づける可能性があります。

その代わりに当社の強みや独自性を強調し、なぜ自分にとって最適な環境であるのかを前向きに説明しましょう。

福利厚生に関する内容はNG

福利厚生を主な理由として挙げるのは避けるべきです。

福利厚生は重要な要素ではありますが「福利厚生がほかのどこよりも良いから」という回答では、その学生が入社後どのように活躍してくれるか判断できません。

企業のビジョンや業務内容など、仕事に関する重要な点を強調して伝えるようにしましょう。

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さいごに

今回は就活の面接で「うちじゃなくてよくない?」と言われた時の回答のポイントについて解説しました。

なかなか意地の悪い質問で、準備をせずに答えるには難しい質問ではないでしょうか。

しかし、企業の分析と、自己分析を行うことで、企業独自の強みと自分のやりたいことなどを掛け合わせて答えることができ、それが面接官の心を掴むきっかけになると思います。

難しい質問だからこそ、事前対策を徹底してしっかり回答できればライバルよりも有利に選考を進められるでしょう。

企業の取り組みなど共感ポイントもプラスして、その会社に興味があることを伝えるとより効果的です。

今回解説した内容をもとに、ベストな回答ができるように準備しておきましょう。

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