コカ・コーラボトラーズジャパンHDのES通過ポイントについて解説
2023年12月27日更新
はじめに
この記事ではコカ・コーラボトラーズジャパンHD(以下コカ・コーラボトラーズジャパン)への就職を目指しているものの、エントリーシート(ES)の作成に不安を感じている方へ向けて、ESの書き方のポイントについて詳しく解説していきます。
特にコカ・コーラボトラーズジャパンならではのESでのアピール方法から実際の記載例まで、明確かつ分かりやすく紹介しています。
また、コカ・コーラボトラーズジャパンが求める人材の特徴についても詳しくアドバイスしていますので、コカ・コーラボトラーズジャパンの内定を目指す就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
コカ・コーラボトラーズジャパンHDの概要
コカ・コーラボトラーズジャパンHDとは、コカ・コーラ社の製品を日本で製造・販売する企業グループの持株会社です。
同社は2017年にコカ・コーラウエストとコカ・コーライーストジャパンの経営統合により誕生しました。
コカ・コーラボトラーズジャパンHDの事業内容は、グループ経営管理事業および資産管理事業です。
グループ経営管理事業では、子会社であるコカ・コーラボトラーズジャパンやその他の関連会社の経営戦略の策定や実行、経営資源の最適化、経営監督などを行っています。
資産管理事業は、グループの不動産や設備などの資産の保有や運用、貸付などを行う事業です。
子会社であるコカ・コーラボトラーズジャパンは、清涼飲料水・アルコール飲料の製造、加工および販売を行っています。
世界に225以上あるコカ・コーラボトラーの中でも、売上高でアジア最大級、世界でも有数の規模です。
販売チャネルは、ベンディング(自動販売機)、スーパーマーケット、ドラッグストア・量販店、コンビニエンスストア、リテール・フードサービス(売店/飲食店等)、オンラインと多岐にわたります。
コカ・コーラボトラーズジャパンHDの採用難易度
コカ・コーラボトラーズジャパンHDの採用難易度は高いと位置付けられています。売上規模は飲料業界第2位です。そのため、コカ・コーラの知名度は学生から高く、採用難易度の高さにつながっています。
出典:業界動向サーチ|飲料業界の動向や現状、ランキング&シェアなど
コカ・コーラボトラーズジャパンHDの採用大学
コカ・コーラボトラーズジャパンの採用実績校は次の通りであり、比較的難関大学以上の採用実績です。よって、学歴フィルターは存在していると考えられます。ただし、フィルター以下の大学からの採用が全くないわけではないので、諦めず挑戦しましょう。
<大学院> 京都大学大学院、日本大学大学院 |
<大学> 青山学院大学、お茶の水女子大学、関西大学、関西学院大学、北九州市立大学、九州大学、京都大学、熊本大学、慶應義塾大学、神戸大学、上智大学、西南学院大学、中央大学、同志社大学、日本大学、広島大学、福岡大学、法政大学、明治学院大学、明治大学、山口大学、立命館大学、早稲田大学 |
採用されている大学を見るとGMARCH・関関同立以上が大半を占めており、比較的難関大学と呼ばれる偏差値が一定以上ある大学の出身者が多いです。しかし、標準的な大学からの採用実績もあるので、チャレンジできるチャンスはあるでしょう。
出典:コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社の昨年の採用情報(初任給/従業員/福利厚生) |リクナビ2025
コカ・コーラボトラーズジャパンHDが求める人材とは?
結論から言うと、会社のために自ら学び続け、目標に向かって愚直に努力し柔軟に対応できる人材を求めています。コカ・コーラボトラーズジャパンの採用ページで採用担当者からのメッセージが公開されていますので、ES作成前に目を通しておきましょう。コカ・コーラボトラーズジャパンの採用ページでは、求める人物像として次の通りに定義しています。
<コカ・コーラ ボトラーズジャパンが求める人物像> コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスグループの企業価値向上を目指して、顧客視点で自ら考え、自ら学び、積極的にチャレンジして自己成長し続けることで、組織目標の達成に貢献する人 |
<行動指針> Learning 学ぶ向上心を常に持っている Result-Orientation 結果を見据えて最後までやりきることができる Integrity 誠実と信頼に基づき行動できる Agility 変化を恐れずに機敏に行動できる |
ES以外にも各採用プロセスで就活生と求める人物像がフィットしているのか否かは、採用に向けて重要なポイントです。
出典:採用担当者からのメッセージ|新卒採用サイト|コカ・コーラ ボトラーズジャパン
コカ・コーラ各社の採用方向性の違いは?
コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社の子会社としてコカ・コーラ ボトラーズジャパンベンディング株式会社があります。新卒採用においてはそれぞれ異なる採用です。
コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社はコカ・コーラ ボトラーズジャパンHDの一員として、「Paint it RED! 未来を塗りかえろ。」を総称とする企業理念のもと、すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造することをミッションに掲げています。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンベンディング株式会社もコカ・コーラ ボトラーズジャパンHDの一員として同じ企業理念のもと、採用活動を行っています。採用エントリーはコカ・コーラ ボトラーズジャパンとは別です。
加えて、求める人物像として、コカ・コーラ社製品を通じて、きめ細やかな営業活動と、「これまでのやりかたは選択肢にない」という発想と行動することを求めています。独創性に重きを置いている点は特徴的です。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンベンディングでは、短大/専門/大学/大学院 卒業もしくは卒業見込みの方がエントリーできます。勤務地は全国各地にあり、勤務時間は標準労働時間制です。コカ・コーラ ボトラーズジャパングループ共通のワークスタイルとして働き方や福利厚生などが整えられています。
選考ステップやスケジュールに関する詳細は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンベンディングの採用ページで案内されています。
出典:募集要項 | コカ・コーラ ボトラーズジャパンベンディング株式会社 | 新卒採用サイト
エントリーシートで企業がチェックしているポイント
ポイントの概要
エントリーシート(ES)では、企業側が就活生の能力や性格が自社にマッチしているかを重点的にチェックしています。面接を書面で行っているイメージです。つまり、企業は、応募者がどのような人物であるか、そして自社でどのように力を発揮できるかを過去の経験などから伝えなければなりません。
また、ESには、応募者が企業に対して抱いている志望度が反映されるといわれています。企業で働くモチベーションが十分かどうかも重要なポイントです。もし、志望度が低い場合、企業から見て早期退職するのではないか、高いパフォーマンスを発揮し続けれないのではないかなどと危惧されます。
常に高いモチベーションで働ける社員は、高いパフォーマンスを発揮し周囲に良い影響を与え、企業への貢献度は高くなるでしょう。
企業は「なぜ他の企業ではなく当社を志望したのか」という点を通じて、モチベーションを確認しています。
選考を通過しやすいESの書き方
採用担当者は1日に数え切れないほどのESを確認します。そのため、読みやすさを重視したESを作成しなければなりません。ES作成時にはPREP法を活用しましょう。
Point・Reason・Example・Pointとの頭文字を取って、PREP法と呼ばれています。
PREP法とはPoint(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)Point(結論)の流れで情報を伝える文章構成のことです。 PREP法の活用により、読み手に分かりやすく簡潔に伝えることができます。
この方法で書くことで、どのようなテーマに焦点を当てているかが伝わりやすく、かつ論理的な構成であるため読み手の理解が深まります。
以下の例文を参考にしてください。
例1. Point:飲料業界は、人々の健康やライフスタイルに影響を与える重要な役割を果たしていると考えています。 Reason:なぜなら、飲料業界は水やお茶、ジュース、コーヒー、エナジードリンクなど、さまざまな種類の飲み物を通して、人々の水分補給や栄養摂取、気分転換やリラックスなどを提供しているためです。 Example:例えば、私は運動後にはスポーツドリンクを飲むと、疲労回復や筋肉のケアに効果があると感じます。 Point:したがって、飲料業界は、人々の健康やライフスタイルに影響を与える重要な役割を果たしています。 例2. Point:飲料業界は、常に革新や創造性を求められる魅力的な分野だと感じています。 Reason:なぜなら、飲料業界は、消費者の嗜好やトレンドに応じて、新しい味や機能、パッケージなどを開発し続けているためです。 Example:例えば、最近では、糖質やカロリーが低い飲み物や、植物由来の原料を使用した飲み物など、健康志向の高まりに対応した商品が増えています。 Point: したがって、飲料業界は、常に革新や創造性を求められる魅力的な分野です。 |
コカ・コーラボトラーズジャパンの価値観やカルチャーを文章に取り入れる
エントリーシートで大事なポイントの一つでもある「なぜこの会社を選んだのか」を明確にすると、通過率が上昇するでしょう。例えば、コカ・コーラボトラーズジャパンであれば「Paint it RED! 未来を塗りかえろ。」を総称とする企業理念のもと「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」であったり、他にも求める人物像や行動指針だったりを文章の中で取り上げましょう。
もちろん、ESにコカ・コーラボトラーズジャパンの企業理念を必ず組み込まなければいけないわけではありません。例えば、コカ・コーラボトラーズジャパンならではの強みや特徴があります。その強みや特徴を活かし、自分のやりたいことや、将来像にマッチする形で文章を作成するのもよいでしょう。
大事なのは数あるメーカー、ひいては飲料業界の会社がある中で、なぜ「コカ・コーラボトラーズジャパン」を選ぶのかを論理的に説明することです。
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
エントリーシートの位置づけに関しては、主に就活生の論理的思考力や企業とのマッチ度合い、さらには職務遂行能力を試しているセクションと捉えるのがよいでしょう。
もちろん文章の内容も評価の対象になっているものの、一番は文章の構造に問題が見られないか、論理展開に問題がないかを最も注目しています。そのため、企業に提出する前に必ず論理展開や文章構造の見直しをしましょう。
また、設問別に企業が見ている点は以下のように分類されます。
- 志望動機系(見られている点:熱意、情報収集能力)
- 過去の経験系(見られている点:コミュニケーション能力、リーダーシップなど一般的な資質)
- 未来目標系(見られている点:マッチング度合い、未来志向、貢献欲)
- 価値観系(見られている点:マッチング度合い、性格)
- その他(長所・研究内容)
設問で見られている点を意識して、エントリーシートの対策をしましょう。
過去のESの質問内容と記載例
コカ・コーラボトラーズの選考においてESで頻繁に問われた質問と記載例を紹介します。
3つの職種がありますが共通の質問内容であり、400文字以内で記載するのが特徴です。
志望動機とチャレンジしたいこと
・コカ・コーラボトラーズジャパンを志望した理由と、入社後にチャレンジしてみたい事を教えて下さい。
【記載例 Commercia】
私は生きるために不可欠な飲料を通して、お客様に幸せや活力を届けたいです。貴社であれば夢を実現できると考え志望しました。飲料を口にすることで、一息つけたり、元気がでたりします。また、飲料は人とのコミュニケーションの場を設けるきっかけにもなります。具体的には、大学の部活でのことです。部活で悩んでいた同級生や後輩を慰めるために自動販売機でコーヒーを買い、私と2人で話す機会を作ってきました。コーヒーがなければ一言交わして終わってしまう可能性がありましたが、コーヒーを飲み終わるまでは少なくとも話をすることができました。結果的に、悩んでいたメンバーが前向きになったと感じています。私は貴社の営業として取引先の方と信頼関係を築き、お取引先の課題を相手の立場になって考え、企画提案してお客様に幸せや活力を届けたいです。 |
【記載例 SCM】
私の目標である「身近なもので多くの人を笑顔にする」ことができる会社だと感じたからです。私は学生時代に打ち込んできたバレーボール部での活動を通じて人々の笑顔に貢献してきました。高校時代、私が活躍して試合に勝つことにより、校長先生はじめ様々な人が笑顔になってくれた時に達成感を感じ、将来も身近なものでもっと多くの人を笑顔にしたいと考えるようになりました。そのため、場所や時間を選ばず多くの人に必要とされる飲料を扱いたいです。また、世界的なブランド力を持つ貴社だからこそ、より多くの人に飲料を通して多くの人を笑顔にできる点に魅力を感じています。さらに、貴社ではボトルの質を改善したり、水源保全に力を入れたり、未来の人を笑顔にするための取り組みにも力を入れており、そのような貴社でただ商品を届けるだけでなく環境にも配慮した生産・提供を通じて、多様な面から人々の笑顔溢れる生活にアプローチしたいです。 |
【記載例 コーポレート】
お客様にハッピーを届ける仕事に尽力している人を支えたいと考え貴社を志望します。私は大学時代のダンスサークルのマネージャーをしていた経験と、カフェの店員として働いていた経験から、ハッピーを届ける取り組みをしている人の力になることが自分にとってやりがいを感じることに気づきました。サポートできたと感じた例として、ダンスサークルでイベントをするためには、準備として会場を借りたり、合宿をしたりとお金がかかります。少しでもみんなの経済的負担を抑えるためにイベント観覧を有料にして、地元の商店街で何度も声掛けを行い、チケットを完売させました。世の中から愛されている世界的ブランドの貴社は、より多くの社員がお客様にハッピーを届けていると思います。入社後は、飲料を通して、日本をハッピーにするために尽力する社員を研修の企画などの業務を通じてサポートしたいです。 |
ポイント:どの記載例も結論ファーストで書かれており、コカ・コーラボトラーズジャパンの各職種を通して自身が成し遂げたいことと過去の経験がリンクしています。
・これまでの人生の中で「壁」にぶつかったことはありますか?また、それをどのようにして乗り越えましたか?具体例を含めて教えて下さい。
【記載例 Commercial】
私の挫折は「高校時代の野球部で3年の春季大会の出場メンバーから外れたこと」です。4月の春季大会後、7月に始まる夏の大会まで2か月しかありません。つまり、私が夏の大会でベンチ入りするためには、5月・6月の2か月間で監督にアピールして認めてもらう必要があります。2か月でプレーが上達する可能性はありますが、私のベンチ入りに向けては上達に限界があると考えました。そこで、私はプレー以外でベンチ入りする手段を考えた結果、記録員としてベンチ入りを狙うことにしました。そのために、同級生の改善ポイントを指摘したり、練習試合で相手の隙などを探しチームに共有したり、さらには大会で対戦する可能性のある高校の試合を偵察したりしました。その取り組みが監督に認められて、私は記録員としてベンチ入りを果たしました。この経験を踏まえて、貴社で壁にぶつかった際は視野を広く持ち、決めた方向に愚直に取り組み乗り越えたいです。 |
【記載例 SCM】
私の挫折は「大学受験で志望校に合格できず、浪人したこと」です。この経験から目標設定を正しく行うことと、それに基づいて逆算したスケジューリングが必要だと学びました。高校時代を振り返り、目先の定期試験や模試の対策を中心にしていたため、その場の限られた範囲の試験では高得点を記録していました。結果、学校内では周囲から優秀といわれ、浮足立っていました。私は入試を直前に控えた12月から志望校の過去問に取り掛かりました。私の実力では志望校合格ラインに全く届いていないことに気付き、過去問を中心に取り組むも、土台がしっかりしていなかったため受験は失敗に終わりました。そのため、浪人生活では、常に志望校合格を目標に設定し、早い時期から過去問に取り掛かり反復練習できるように、春先に英単語学習などの土台作りを固めきりました。その結果、2度目の受験では1年前には志望校にもなり得なかった大学に入学できました。 |
【記載例 コーポレート】
私の挫折は「1年にもわたる単身でのアメリカ留学で孤独を経験したこと」です。私は、小学校から高校まで徒歩で通学できる範囲の学校に通っていました。そのため、小学校から中学校、中学校から高校に進学する際、ずっと気心の知れた友だちと一緒に進学していました。さらに、大学も高校で仲の良い友だちと運良く同じ大学の同じ学部であったため、積極的に友だちを作らなくても孤独を感じることはありませんでした。しかし、大学時代に経験した単身での留学で孤独を感じることになります。言葉も文化もわからない土地で私は途方に暮れました。孤独に耐え続けて留学期間を終えることもできましたが、貴重な機会を無駄にするわけにはいかないと一大決心しました。私は、留学時のクラスメイト全員に英語で手紙を書き、みんなが来る前にみんなの机にセットしました。すると、手紙を見たメンバーが声を掛けてくれ、言葉が通じない中でも友だちになることができました。 |
ポイント:どの記載例も結論ファーストで書かれています。壁を乗り越えた経験が審査員から見て仕事でも通用するかを踏まえて記載できるとよいでしょう。
まとめ
この記事では、コカ・コーラボトラーズジャパンの会社概要やエントリーシート(ES)の書き方について解説しました。
コカ・コーラボトラーズジャパンは約40種類のブランドから600種類以上もの製品を生み出し、世の中に届けています。
このような背景を持つコカ・コーラボトラーズジャパンでは、「Paint it RED! 未来を塗りかえろ。」を総称とする企業理念のもと「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」というミッションの達成に一緒に立ち向かってくれる人材を求めています。
また、向上心を持って最後までやり抜ける人材が評価されている傾向です。
ESを書く際は、これらの価値観に沿った内容を心掛けることが重要です。
この記事が、コカ・コーラボトラーズジャパンの内定に一歩近づくための参考になることを願っています。