【業界研究】ネット銀行会社について徹底解説!特徴や向き不向きは?
2023年10月29日更新
はじめに
就活を成功させるためには業界研究をしなければなりません。業界独自の業務や特徴を知っていないと入社後にギャップを感じて長く続かないかもしれません。また、長く続けるためには業界全体の将来も考えることが必要です。
そこで、ここではネット銀行会社について基本概要から業務内容、向いている人・向いていない人をご紹介します。ネット銀行会社に興味があり、業界研究があまり進んでいない方は、ぜひご確認ください。
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ネット銀行会社とは?
ネット銀行会社は金融取引をインターネット上でおこなうことができる銀行を経営している企業です。ネット銀行は実店舗を持たないため、従来の銀行と比べて社員一人ひとりの裁量権が大きい傾向にあります。そのため、自分の考えやアイデアを活かして仕事に取り組むことができるでしょう。
また、新しいサービスやシステムの開発に積極的であるため新しいことに挑戦する機会が多いです。そのため、スキルや経験を積みキャリアアップを目指すことができます。さらに、実店舗を持たないことから、残業や休日出勤が少ない傾向にあります。そのため、金融業界のなかではプライベートの時間を大切にしながら働くことが可能です。
ネット銀行会社の種類
一口にネット銀行会社といっても複数の種類があります。ここで各種類の概要についても知っておき、選考に進む際にはどの種類の会社を志望していくべきであるのかを考えていきましょう。
種類①大手金融機関のグループ会社大手金融機関のグループ会社
住信SBIネット銀行、楽天銀行、ソニー銀行などが該当します。大手金融機関のグループ会社として安定した経営基盤を有しています。また、豊富な資金力とノウハウを活かして、さまざまなサービスを提供していることも特徴的です。
種類②信託銀行のグループ会社
大和ネクスト銀行、イオン銀行などが該当します。信託銀行のグループ会社として資産運用や不動産融資などの分野で強みを持っています。また、顧客の幅広いニーズに対応したサービスを提供していることが多いです。
種類③新興企業
PayPay銀行、auじぶん銀行などが該当します。新興企業として新しいサービスやシステムの開発に積極的です。また、ITスキルや金融知識を活かして新しいことに挑戦したい人材を求めています。
種類④地方銀行
新生銀行などが該当します。地方銀行として地域密着型のサービスを展開しています。そのため、地域経済の活性化に貢献したい人材を求めていることが多いです。
ネット銀行会社の主な業務内容
ネット銀行会社の主な業務内容は下記のとおりです。
①預金業務
預金業務は顧客から預金を受け入れ、その預金を元に貸付業務や投資信託業務などの業務を行うことです。ネット銀行ではインターネットを通じて口座開設や入出金などの取引を24時間365日行うことができます。また、金利やサービス内容を競争力のあるものにすることで顧客獲得を図っています。
②貸付業務
貸付業務では顧客に融資を行います。ネット銀行ではインターネットを通じて審査や融資手続きを行うことができます。また、審査の迅速化や融資条件の柔軟化などにより顧客のニーズに合わせたサービスを提供しています。
③為替業務
為替業務は顧客の要望に応じて円やドルなどの外貨交換をおこなっていきます。ネット銀行ではインターネットを通じて為替レートや手数料を比較検討し、最適なタイミングで外貨を交換することができます。また、海外送金や海外決済などのサービスを提供しています。
④投資信託業務
投資信託業務は顧客の代わりに金融商品に投資を行っています。ネット銀行ではインターネットを通じて投資信託の購入や売却が可能です。また、投資信託の選び方や運用方法などの情報を提供しています。
⑤保険業務
保険業務は顧客の生活や財産を守るために、保険契約を締結し、保険金を支払う業務を担当しています。ネット銀行ではインターネットを通じて保険商品の比較検討や契約手続きを行うことができます。また、保険に関する情報を提供しています。
⑥デジタルに関する業務
ネット銀行はネット上を主として事業を進めているため、デジタルに力を入れている企業が多いです。そこから社内のデジタル推進はもちろんのこと、社外に対して技術力を提供している企業も少なくありません。
ネット銀行会社のメリット・デメリット
ネット銀行会社のメリット・デメリットには下記のようなものがあります。メリット・デメリットがどのくらい大きいのかを考えていきましょう。
メリット①裁量権が大きい
ネット銀行は従来の銀行と比べて、社員一人ひとりの裁量権が大きい傾向にあります。そのため、自分の考えやアイデアを活かして仕事に取り組むことができるでしょう。ただし、ネット銀行でも大手企業では徐々に従来の銀行の形に近づいていっている傾向も見られます。
メリット②キャリアアップがしやすい
ネット銀行は新しいサービスやシステムの開発に積極的であるため、新しいことに挑戦する機会が多いです。そのため、スキルや経験を次々と積むことで早いキャリアアップを目指すことができます。
デメリット①従来の銀行と比べて社内体制が整っていない
ネット銀行は歴史が浅い企業が多いため、社内体制が整っていない場合があります。ただし、従来の銀行会社と比較した場合であり、決して整っていないわけではありません。社内体制についてはOB・OG訪問で内情を聞くことがおすすめです。
デメリット②競争が激しい
ネット銀行は、近年急速に普及しています。そのため、競争が激化し就職難易度が高まっている傾向にあります。就職活動では、自分の強みをアピールし、競争に勝ち抜くための準備をすることが大切です。なお、ネット銀行は今後も成長が見込まれています。
ネット銀行会社に向いている人・求められるスキル
ネット銀行会社には以下のスキルが求められます。つまり、下記のようなスキルをすでに持っている、もしくは身に着ける意欲がある方がネット銀行会社に向いています。
- 税務に関する知識
- システムに関する知識
- ポータブルスキル
- 語学力
とくに、最後の語学力はグローバル展開をしている企業であれば深く見られます。一般的には英語力が見られるため英検やTOEICの勉強をすることがおすすめです。ただし、これらに時間をかけすぎることは避け、ESのブラッシュアップや面接対策にも時間をかけるよう意識しておきましょう。
ネット銀行会社への就活に活かせる資格
ネット銀行会社において、就活に活かすことができる資格には以下のようなものがあります。
- ファイナンシャルプランナー
- 日商簿記検定
- アクチュアリー
- ビジネス会計検定試験
- 電子会計実務検定
- 所得税法能力検定
- 中小企業診断士試験
- 社会保険労務士試験
- 税理士試験
- 公認会計士試験
時間に余裕があるのであれば取得を目指して勉強することをおすすめいたします。ただし、士業などは難しいかもしれません。まずは比較的簡単な資格の取得から目指していきましょう。
ネット銀行会社の大手企業5選
ネット銀行の大手企業には下記のような企業があります。もちろん、これら以外にも多数の企業があるため、ぜひお調べください。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 企業理念 | 社風 |
楽天銀行 | 1,060億2,600万円 | 641 | 1. Mission:イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする 2. Vision:グローバルイノベーションカンパニー 3. Values and Principles(価値観・行動指針):楽天主義 | ・新規事業の立ち上げや新しいサービスの開発に積極的である ・社員一人ひとりが自ら考えて行動できる ・社員の裁量権が比較的大きい ・スピード感のある環境で働きたい人に向いている |
住信SBIネット銀行 | 940億4,400万円 | 610 | 金融業における近未来領域の開拓と、 革新的な事業モデルの追求に日々努め、 お客さま、株主、職員、社会の発展に貢献する新しい価値を創造する。 | ・残業や休日出勤が少ない ・働きやすい職場づくりに力を入れている ・社員の意見を積極的に反映している ・ワークライフバランスを重視する人や、効率的に業務を進めたい人に向いている |
大和ネクスト銀行 | 957億2096万円 | – | ・信頼の構築 ・人材の重視 ・社会への貢献 ・健全な利益の確保 | ・残業や休日出勤が少ない ・働きやすい職場づくりに力を入れている ・社員の意見を積極的に反映している ・ワークライフバランスを重視する人や、効率的に業務を進めたい人に向いている |
ソニー銀行 (ソニーフィナンシャルHD) | 2兆1,376億円 | 1,123 | Be fair | ・新規事業の立ち上げや新しいサービスの開発に積極的である ・社員一人ひとりが自ら考えて行動できる ・社員の裁量権が比較的大きい ・スピード感のある環境で働きたい人に向いている |
オリックス銀行 | 2兆5,203億円 (グループ連結) | 770 | ・Simple ・Open ・ORIX | ・顧客に寄り添ったサービスを提供する ・スピード感のある環境で働く ・若手社員の活躍が目立つ ・顧客志向やスピード感のある環境で働きたい人に向いている |
ネット銀行会社への就活を成功させるためには
まずは、就活に関する基本的なことはネット銀行会社でも他の業界でもおこなうことが重要です。ESのブラッシュアップ、面接対策は必ず徹底的におこないましょう。そのうえで、ネット銀行会社への就活を成功させるためには下記のような書籍がおすすめです。
図解入門業界研究 最新銀行業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第6版]
図解即戦力 金融業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書[改訂2版]
また、ネット銀行会社に属する企業のインターンシップに積極的に参加することもおすすめいたします。実際の業務内容を知っておくことで面接やESで説得力を持たせることができます。
まとめ
今回はネット銀行会社について解説しました。就活を成功させるためには業界研究が必須です。業務内容や大手企業について調べるだけではなく、本当に自分に向いているのかを確認しながら業界研究を進めていきましょう。