はじめ

2021年、アイシン精機が当時子会社だったアイシン・エィ・ダブリュを吸収合併し誕生したアイシン。かつてはトヨタグループに所属し、トヨタ自動車を中心に、様々なメーカーに自動車部品を提供してきた会社です。

今回は現在も、自動車部品メーカーとして世界的なシェアを誇るアイシンを詳しくご紹介します。

今回のアイシンの紹介のように、就活を行う際には【企業研究】はとても重要です。

自分にとって最適な企業を選ぶために、本記事の企業研究を参考にしていきましょう。

【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!

「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか？

就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。

今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。

各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。

この機会にぜひチェックしてください。

アイシンを取り巻く自動車部品業界とは？

アイシンを取り巻く自動車部品業界は、自動車業界の中でさらに細かに業界を分けた際に適用される業界です。名称通り、自動車の製造に必要なエンジンをはじめとする、様々な部品の製造・販売を行います。

基本的には、自動車メーカーから部品製造の依頼を受け、その依頼を元に部品製作を行うのが主です。

詳細については、【業界研究】自動車メーカーとは？志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説をご覧ください。

なお、自動車部品以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

【業界研究ガイド】業界一覧

事業内容とは？

では、アイシンではどのような事業を展開しているのでしょうか。

代表的な事業内容を紹介します。

モビリティ

アイシンの柱となるのは、自動車を構成するほとんどのパーツをカバーするモビリティ領域です。

長い歴史や経営統合によって培ってきた多様な技術力を強みとしながら、ハイブリッドトランスミッションをはじめとするパワートレインや、自動駐車システムや回生協調ブレーキシステムなどの走行安全に関わるシステム、パワースライドドアシステムやサンルーフなど、車には必ずと言っていいほど搭載されている様々な部品やシステムを提供しています。

なお、これらの自動車部品に関する売上高は、アイシン全体の約95%を占めており、まさにアイシンを支える事業領域だと言えます。

加えて、自動車部品のサプライヤー売上収益は、世界ランキングでも5位の位置につけており、アイシンの自動車部品の売上規模がよく分かるのではないでしょうか。

（参照：アイシン企業公式サイト）

エナジーソリューション

車関連の業界が密接に関わる環境問題に対応するため、近年、アイシンではクリーンエネルギーの関連商品の提供を開始しています。

中でも、自然災害などによる大規模停電発生時の電力供給といった、高い回復力を求められるシーンで必要となる商品やシステムを提供しています。

発電時に発生する熱を捨てずに給湯に利用する家庭用コージェネレーションシステムや、ガスヒートポンプエアコン、ペルチェモジュールや水素ステーションなど、脱炭素社会へ向けたエネルギーサプライシステムが強みです。

新規事業

自動車部品メーカーの枠を超え、現在は様々な新規事業開発にも積極的に取り組んでいます。

その領域は多岐に渡り、高精度なセンシング技術を用いた子どもの車内放置検知システムや、大型商業施設内でのショッピングパートナーとしての活躍が期待されるパーソナルモビリティ、さらには音響設備や住宅リフォームなど、アイシンが新たな事業の芽を多方面から育てようとしている点が伝わってくるのではないでしょうか。

新卒選考フロー

では、アイシンの新卒選考フローはどのようになっているのでしょうか。

新卒選考ポジション

アイシンでは、下記のようなポジションで新卒採用を行っています。

＜採用ポジション＞

＜初任給＞

博士卒：月給284,000円

大学院卒：月給253,000円

大学卒：月給228,000円

高卒：月給181,000円

勤務地は本社を構える愛知県刈谷市ほか、安城拠点、東京開発拠点、博多開発拠点、愛知県下各工場、さらには全国各地の事業所や、海外拠点となる可能性もあります。

なお、アイシンは新卒入社後の定着率が非常に高いことで知られており、中途採用での入社は非常に難易度が高いことで知られています。

したがって、アイシンの業務に取り組みたい方は、ぜひ新卒での入社を検討するのがおすすめです。

選考フロー

選考フローは以下です。

＜事務職・技術職共通＞

エントリー

↓

エントリーシート提出

↓

適性検査受検

↓

面接複数回（個別）

↓

内々定

ただし、応募したコースによって選考フローが変更となる可能性があり、注意が必要です。

エントリーシートの質問内容

アイシンのエントリーシートでは、下記のような質問がなされています。

• 志望理由
• 専攻テーマや研究テーマの詳細
• 学生時代、力を入れて取り組んだこと
• 自動車業界を目指している理由
• 変革が進む自動車業界の中で活かせそうな、自身が何かを変革した経験
• アイシンに入社したら自身の強みをどう生かし、具体的にどのような仕事をしたいか
• 最初に配属される部署が希望通りにならない場合、どう思うか

このように、他社と比較すると「自動車業界を志望する理由」や、「なぜアイシンで働きたいのか」といった点をかなり具体的に質問される傾向があります。

また、アイシンでは工場勤務を含む様々な職種・事業所への配属が予想されることから、「希望通りの配属にならなかった時の対応」などを詳細に聞くことで、ストレス耐性などを推し量っている傾向があるようです。

アイシンを志望する場合は、自己分析はもちろん、企業研究もしっかりと行うようにしましょう。

社風

アイシンは、全国各地や海外に拠点があることや、様々な領域の製品を扱っていることから、会社というよりは部署で雰囲気が大きく異なるようです。

部署間の繋がりは決して強いとは言い難いため、配属される部署によってアイシン全体の印象が大きく左右されると言えるでしょう。

近年は決して業績が良いとは言えないため、挑戦に対してもやや後ろ向きな様子はあるものの、若手活躍やダイバーシティを強く意識し、手を挙げれば「できる限り挑戦させよう」という心意気があるようです。

ただし、昔ながらの体育会系気質や、歴史ある企業ゆえに縛られたルールなどは多く、外部から転職すると違和感を感じる人も少なくありません。

しかし、この点は経営陣が自覚しているため、まさに今体質や働き方を変革させている途中だと言えるでしょう。

求める人材

「WILL」「STANCE」「ACTION」をお持ちで、そのサイクルを回し続けられる方。

WILL：未来づくりにワクワクできる

我々がつくるのは、未来です。

「これまでの慣例にとらわれることなく、次の時代に挑みたい」「業界の大変革期にワクワクしながら、未来を描き、創りたい」

そんな想いを持つ人なら、いきいきと活躍していただけるにちがいありません。

STANCE：個を高めあい、シナジーを生む

我々は、夢と志を持ち、個を高めていくことを大切にしています。

そして、チームでの連携・協働をもってシナジーを生み、さらにお互いを高めていってほしいと考えています。

強いチームをつくるために、働きがいを持って、自分の技術・技能を磨いていけるようなスタンスを有する人には、非常にやりがいを感じられるはずです。

ACTION：失敗を恐れず、 みずから動き、 変えていける

失敗とは、挑戦をしなければ、得ることのできない経験です。大切なのは、そこから何を学び取るかということ。

小さな挑戦を重ね、失敗を乗り越え、すべてを自己成長の糧にしていけるような人に出会いたいと考えています。

（引用：アイシン採用サイト）

夢を実現する情熱を持ち、チャレンジできる人材を求めるアイシン。

アイシンだけではなく、自動車業界全体が過渡期だからこそ、前向きに挑戦できる人材を求めています。

また、ただアイシン側から求めるのではなく、より詳細なキャリアプランを描くことができるよう、研修なども用意されています。

新卒ならではの若いエネルギーを重視してくれる環境があるアイシンでは、伸び伸びと挑戦することができそうです。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

では、アイシンの就職偏差値や、就職難易度を詳しく見ていきましょう。

参照：就職偏差値→【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

採用大学

では、アイシンはこれまでどのような大学出身の学生を採用してきているのでしょうか。

過去の採用校一覧を見ていきましょう。

＜大学院＞

大阪大学、岡山大学、金沢大学、金沢工業大学、九州大学、九州工業大学、岐阜大学、神戸大学、静岡大学、首都大学東京、信州大学、筑波大学、東京工業大学、東京電機大学、東京農業大学、東京理科大学、東北大学、徳島大学、富山大学、豊田工業大学、同志社大学、名古屋大学、名古屋工業大学、南山大学、新潟大学、福井大学、法政大学、京都大学、熊本大学、近畿大学、北海道大学、三重大学、名城大学、山梨大学、横浜国立大学、立命館大学、早稲田大学、豊橋技術科学大学、長崎大学、鳥取大学、鹿児島大学

＜大学＞

愛知県立大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、京都大学、京都府立大学、群馬大学、慶應義塾大学、静岡大学、芝浦工業大学、上智大学、中央大学、東京大学、東北大学、豊田工業大学、同志社大学、名古屋大学、名古屋外国語大学、名古屋工業大学、名古屋市立大学、奈良女子大学、南山大学、法政大学、三重大学、明治大学、名城大学、立教大学、早稲田大学、岐阜大学、近畿大学、九州工業大学、信州大学、青山学院大学、東京理科大学、富山大学、福井大学、立命館大学

技術・事務系/全国主要国公立私立大、高専

アイシンの特徴は、地方大学からの採用が多い点です。

全国各地に拠点を構えることから、拠点近隣在住学生の採用を積極的に行っています。

これらの大学から、下記のような人数が採用されています。

ホットニュース

軟体部品の組み立て自動化へ

これまで難易度が高いとされていた、ゴム製チューブやワイヤなど軟体部品の組み立て工程について、アイシンが積極的な自動化に動き出しています。

軟体部品のはめ込みの際には、軟体部品の位置の制御と、はめ込む際の人間の指の感覚をロボットでどう再現するかという課題があったものの、センシング技術によってこの課題を解消。

シート向け機構部品はプレス加工した硬質部品が多く、自動化率は高い一方で、軟体部品はまだまだ自動化に至らないケースが多いことから、今後の動きが注目されています。

まとめ

今回は、アイシンに関する企業研究を行ってきました。

アイシンは、自動車部品メーカーの中では世界第5位の売上を誇る、日本を代表する企業です。

これまで培ってきたトヨタとの連携や強みを活かしながら、現在は様々な自動車メーカーへ部品提供を行っています。車が好きな人はもちろん、先端技術に興味・関心が高い人にも、非常に適した企業だと言えるでしょう。

また、離職率の低さから、安心して働くことができる環境であることが分かります。

安定的な環境を求める人は、ぜひアイシンを検討してみてはいかがでしょうか。