【企業研究】ダイキンの就職難易度・採用大学・選考対策について徹底解説
2023年8月12日更新
はじめに
空調業界と聞くと、どのようなイメージを抱きますか。
大枠である当該業界の大枠を確認したのちに、今回は「ダイキン」という企業について詳しく解説していきます。
同社について理解を深めるために、業務内容、選考フロー、社風、就職偏差値や採用されている大学、または求められる人材について確認しておく必要があります。
順を追って、本記事を通して一緒に見ていきます。
~目次~
空調業界
今回解説するダイキンは空調業界に含まれます。
空調業界は、空調機器製造業界とも呼ばれ、主にエアコン、空気清浄機、冷蔵機、送風機器、換気扇といった空調設備を製造しています。
上記のほかに、空調設備工事を行うことや、メンテナンス、販売も行う企業があります。
生活するうえで欠かせない、空調設備における業務を全般的に行っていることが分かりますね。
空調業界以外に関心を持っている方がいらっしゃいましたら、他業界についても詳しい解説を行っているため、以下の記事にて概観することができます。
有益な情報を収集するためにも参考にしてはいかがでしょうか。
事業内容
前章にて、空調業界は私生活を支えている空調設備の全般業務を担っていることが分かりました。
では、ダイキンはどのような業務を行っているのでしょうか、確認していきましょう。
計6つの事業を行っていますが、その中でも「空調事業」、「化学」、「フィルタ」の3事業を柱として展開しています。
人と空間を健康かつ快適にできるように、国や地域ごとに異なる文化・価値観から生じる、それぞれのニーズに応えた多彩な製品とグローバル市場で活躍をしています。
柱としている3事業を中心に業務内容の確認をしていきましょう。
空調事業
住宅やオフィスなどの身近な生活空間、工場や空港などの大空間や病院や厨房といった特殊空間までの至る空間おいて、快適な空間を顧客に提供しています。
このように、空調空間は多岐にわたる技術と製品ラインナップで地球環境に配慮しつつ事業の展開をしています。
さらに、この空調事業では、上述した内容の空調部門以外に低温部門とサービス部門もあります。
前者の低温部門では、マイナス30℃~プラス30℃の60度間にて輸送用の冷凍・冷蔵技術で世界中の食品流通を支えています。
後者のサービス部門では、365日24時間にて空調に関する問い合わせを対応しています。
問題が生じた際には、いつでも対応してくれるため、大事な部門と言えるでしょう。
化学事業
化学事業では、樹脂、ゴム、ガスなどの多様な特性を持っているフッ素化合物を開発しています。
フッ素化学製品は、家庭用品から自動車、半導体などの多くの産業分野にて必要不可欠な素材として幅広い活躍をしています。
さらに、生産工程での排水・排気・廃棄物の抑制、環境に配慮した製品開発など、CSVなどの地球環境への負荷低減にも取り組んでいます。
こちらの事業では、社会に大きな貢献をしていることが分かります。
フィルタ事業
フィルタ事業では、空調と化学の技術力を融合しています。
これにより、大気汚染対策、製薬、食品業界の衛生管理に貢献しています。
こちらの事業の主な製品では、クリーンルームの空気洗浄化フィルタや工場の排気ガスの集塵や消音のためのシステムです。
強みを活かせそうな海外企業を買収し、空調事業との親和性が高いフィルタ事業は、新しい市場を開拓しながらも第三の収益の柱へと、大きく成長していく期待がされています。
ダイキンの3つの柱を確認すると、生活基盤にて活躍しているほか、地球環境にも考慮した事業を展開し、社会問題対策にも貢献していることが分かることでしょう。
上記の中心事業以外に、空調で培った省エネルギー技術を応用した油圧ポンプなどで暮らしと産業の展開を支えている「油機事業」、防衛関連製品で培った高い精密加工技術によって、医療現場に貢献している「特機事業」、それからものづくりで培ったノウハウを活用してITソリューションで企業の競合力強化を支援している「電子システム事業」の3事業があります。
こちらも、該当する業界にて欠かせない事業と言えるでしょう。
さらに、ダイキンはグローバル展開もしています。
日本を始めとして、アメリカ、中国、アジア・オセアニア、欧州など多くの地域でグローバル展開を加速し、事業展開している国は170カ国以上、生産拠点は110拠点以上に上ります。
市場ニーズがある場所で生産する「市場最寄化生産戦略」を採っていて、海外での売上高は全体の83%という実績があり、グローバルメーカーとして未だに成長を続けています。
この章にて、ダイキンは国内外で幅広い分野で活躍し、市場規模が大きいことが分かりました。
新卒選考フロー
ここまで見てきて、ダイキンに興味を抱いた方がいらっしゃるかもしれません。
新卒の選考フローがどのようになっているのか気になることでしょう。
そちらに関しても、しっかりと確認しておきましょう。
3月1日からエントリーが始まり、学内セミナーへの参加や動画説明会への視聴を行います。こちらは、任意参加です。
その後に、エントリーシートの提出と適性検査を受験し、それが通過したら面談を2~3回行い、そちらに合格したら内々定となります。
学校推薦応募の場合では、必ず面談に参加することが可能になります。
以上が、新卒の選考フローです。
では、適性検査やエントリーシートの質問はどのような内容になっているのでしょうか。
準備不足にならないように、しっかりと対策をしておきましょう。
適性検査の形式はSPIでWEBにてのテストになります。
試験時間は1時間、国語、数学、適性検査が試験内容です。
エントリーシートでは、以下の質問が挙げられます。
・企業研究で行ったことを教えてください。
・ダイキン工業を志望する理由を教えてください。
・あなたがキャリアを通して成し遂げたいこと・目指す姿は何ですか。その実現のために、ダイキンではどのようなことに挑戦したいですか。
・弊社で成し遂げたいことは何ですか。
・あなたが弊社で活かせる価値観を教えてください。
・サークルでの活動やどのようなことが大変だったのか教えてください。
・学生時代に頑張ったことを教えてください。
エントリーシートで変わった質問は無さそうですね。
学生時代に何をやってきたのか、業界・企業研究、自身のキャリアや自己分析した結果でご自身が成し遂げたいこと・成し遂げられそうなことをしっかりと考えておくことがES対策になることでしょう。
面接でも似たような質問がされるため、誠実な姿勢でご自身の考えを明確にしといて、面接練習を反復して対策することをおすすめします。
ダイキンが募集しているコースは、技術系職種と事務系職種の2つです。
技術系募集職種は以下の通りです。
・技術職コース
・技術営業(空調)コース
・化学事業コース
・Knowledge Discovery and Data Mining(KDD)デジタル改革人材コース
・グローバルITセキュリティ・インフラコース
・ファシリティマネジメントコース
・知的財産コース
・コンタクトセンター企画運営コース
一方の事務系募集職種は以下の通りです。
・事務系コース
・法務コース
・コンタクトセンター企画運営コース
社風
ダイキンの社風は、「自由で野心味のある社風」と言われています。
その背景として、背伸びをしないといけない目標設定と社員の誰もがチャレンジしなければならない環境であることが挙げられます。
また、社内では「生・販・研一体」が掲げられ、生産部門、営業部門、研究部門が一体となって商品を作り、販売までする文化があります。
これにより、現場の営業している方が商品開発に積極的に意見できる環境になってます。
「生・販・研合同会議」が頻繁に開催され、商品企画会議に研究や製造のメンバーが出たりするほか、開発の技術テーマを考える会議に手本部長・部長クラスのみならず各担当が出席する光景も日常的です。
チャレンジできる環境下であり、会議などで同僚とコミュニケーションを取る場面が多い職場と言えるでしょう。
求められる人材
どのような人材がダイキンで求められるのでしょうか。
ダイキンの公式サイトでは、以下のことが述べられています。
社会には、0→1⼈材が必要だ。⼤きなイノベーションの、タネを⽣み出せる⼈。ダイキンも数々、世の中の空気を刷新する技術を⽣み出してきた。イノベーションを事業化するのは、1→10⼈材なんて⾔われている。事業を拡大させるのが、10→100⼈材。世界160カ国で事業を⾏うダイキンにも、多様な⼈材がいる。多くの⼒によって、空気で答えを出してきたのだ。しかし、じゃあ、次は?ダイキンは考える。これからさらに必要なのは、100→0の⼈材だと。それはつまり、「⽣み出さない」というイノベーション。現在⼤量に排出されているCO2を、実質0にする、新たなミッションがここにはあるのだ。技術開発、製造、運送、製品の使用時、回収まで。いや、もっと。大学や企業との協創も。DX人材の育成も。世界規模での空調文化やルールづくりも。すべてが、0へ向けたチャレンジとなるだろう。さあ、ダイキンと。新しい社会には、100→0の⼈材が必要だ。
https://www.daikin.co.jp/recruit
これからは、従来の0から1の発想とは逆転した100から0の発想と行動できる人材が求められていると解釈できます。
斬新的なテーマで少し混乱してしまうかもしれませんが、ダイキンでは経営理念の中で「チャレンジャーこそ多くのチャンスをつかむ」と掲げています。
失敗を恐れずに実現困難に見える高い目標を続ける際に、人は大きく成長すると考えているそうです。
この考えから、思い切って仕事を任せることに徹しており、高い志を持って挑戦する人を支援すると同時に、意欲と当事者能力を備えて、会社に貢献する人によりチャンスを多く与えているようです。
よって、チャレンジする気持ちとやり抜く根性をアピールすることで、ダイキンが求めている人材に近いと解釈できます。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
ダイキンは、空調業界の中でどのあたりの立ち位置になっているのでしょうか。
他社と表にて比較しているため、以下の表を参考にしてみてはいかがでしょうか。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風 |
ダイキン | 4.0兆円 | 約730万円 | 60 | チャレンジできる環境 |
パナソニック | 7.4兆円 | 約758万円 | 56 | チャレンジとモノづくりに対して熱がある社風 |
高砂熱学工業 | 3.2兆円 | 約724万円 | – | 技術への期待値が社会的に上昇する中で、新たなソリューションへ向かう、挑戦心に溢れる社風 |
表からダイキンの規模の大きさと就職偏差値の高さを読み取れることができます。
空調機・エアコンだけでの売上高は全体の9割を超えているため、そこの分野に関しては専門性が高く、特化し、同時に業界内でもトップクラスと言えるでしょう。
全体でもシャア率は12.3%であり、シェア率は業界ランキングで1位を誇っています。
採用大学
ダイキンに採用されている大学院・大学などの一覧については、以下の表をご覧になってください。
大学院 | 関西大学大学院、島根大学大学院、東海大学大学院 |
大学 | 愛知工業大学、愛知淑徳大学、愛知大学、追手門学院大学、大阪大谷大学、大阪市立大学、大阪電気通信大学、大阪府立大学、大妻女子大学、岡山大学、岡山理科大学、神奈川大学、関西大学、関西学院大学、九州産業大学、京都外国語大学、京都工芸繊維大学、京都産業大学、京都女子大学、近畿大学、甲南大学、神戸女子大学、神戸大学、国士舘大学、駒澤大学、埼玉大学、芝浦工業大学、尚絅学院大学、昭和女子大学、実践女子大学、摂南大学、専修大学、千葉工業大学、中央大学、中京大学、帝京大学、天理大学、東洋大学、同志社女子大学、同志社大学、長崎大学、名古屋外国語大学、南山大学、日本大学、広島大学、福岡大学、佛教大学、文京学院大学、法政大学、松山大学、武庫川女子大学、明治大学、名城大学、立命館大学 |
専門学校・能力開発大学 | 鹿児島工業高等専門学校、仙台高等専門学校、鳥羽商船高等専門学校、新居浜工業高等専門学校、広島商船高等専門学校、福井工業高等専門学校、都城工業高等専門学校、九州職業能力開発大学校 |
上記の表から、関西を中心とした国公立大学や難関私立大学などの採用があることが分かります。
採用されている大学割合も確認したところ、大阪大学や神戸大学に次いで同志社大学が多かったです。
難関市立大学や国公立大学からの採用が多く、関関同立以上の学歴からの採用されたケースが多く、学歴フィルター存在していると考えられます。
ホットニュース
ダイキンは、働き方改革を通じて成長を目指す先進企業を表彰する「日経Smart Work大賞2022」で大賞を受賞しました。
日経スマートワーク経営調査において、「人材活用力」「イノベーション」「市場開拓力」の主要3部門で最高評価である「S++」を獲得したことに加え、総合ランキングでは5年連続で最高クラスとなる5つ星評価を獲得しました。
特に、「イノベーション力」では、空気価値の創造などを目的とした大学との包括連携やスタートアップとの協業、ワコーキングスペース「point 0 marunouchi」での異業種約20社とのプロジェクトといった積極的な社外連携推進の取り組みも評価されています。
これからも、ダイキンは注目されることでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
これまで、空調業界に属しているダイキンの事業内容から、新卒選考フロー、社風、求められる人材、就職偏差値および難易度や採用されている大学一覧とホットニュースについて見てきました。
ダイキンの市場シェア率の高さや業務幅の広さについて知ることができたと思います。
就職する難易度は高いですが、チャレンジする姿勢と粘り強さを重点的に就職活動生に期待していると考えられます。
エントリーシートと面接の際には、そこを重点的に伝えてみてはいかがでしょうか。
本記事をしていただけたら幸いです。