【企業研究】スズキの選考対策・社風・就職難易度を徹底解説

【企業研究】スズキの選考対策・社風・就職難易度を徹底解説

2023年6月27日更新

はじめに

スズキ株式会社(以下、スズキ)は、日本を代表する自動車メーカーの1つであり、世界的にも成功を収めています。

 

いま読んでいるあなたは、スズキに対して何らかの魅力を感じていることでしょう。

 

本記事では、スズキへの内定を獲得するためにやっておきたい3つの選考対策や、同社の社風、求める人物像について解説します。

 

スズキの事業内容や企業理念を理解し、自己分析や自己アピールのポイントを押さえることで、採用担当者に印象づけることができるでしょう。

 

10分ぐらいでスズキの全貌や選考突破のコツがつかめますので、一気に最後まで読んでくださいね。



スズキの基本データ

スズキについてどんな会社か知りたい、あるいはスズキを受けようと思っている方は最低限下記の基本データぐらいは押さえておきましょう。

 

項 目内  容
会社名スズキ株式会社
設 立1920年3月(大正9年) 鈴木式織機株式会社として設立

1954年6月(昭和29年) 鈴木自動車工業株式会社と社名変更

1990年10月(平成2年) スズキ株式会社と社名変更

資本金138,318百万円(2022年3月末現在)
本社所在地静岡県浜松市南区高塚町300
社 是一.お客様の立場になって価値ある製品を作ろう

二.協力一致清新な会社を建設しよう

三.自己の向上につとめ常に意欲的に前進しよう

モットー『価値ある製品を』
主要製品四輪車・二輪車・船外機・電動車いす等
代表者代表取締役 社長鈴木 俊宏
売上高4兆6416億円(2023年3月期)
純利益2,211 億円(2023年3月期)
従業員数16,267人(連結会社合計 69,193人)
平均年齢40歳10か月(2022年3月末現在)
平均勤続年数18.3年(2021年度)
待  遇

福利厚生

社内制度

・諸手当 :役職資格手当、仕事給、時間外手当、子育て支援手当 他

・人材育成:目標チャレンジ制度、自己申告制度

・諸制度 :従業員車両購入補助・購入資金貸付、従業員持株、財形貯蓄、住宅資金貸付、退職年金、生活共同組合など

・加入保険:健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険

引用:スズキ株式会社ホームページマイナビ2024

 

事業内容

スズキは自動車、オートバイ、船外機、エンジンなどの製造と販売を主要な事業として展開しています。

 

以下にスズキの主要な事業内容を示します。

 

自動車事業

スズキはコンパクトカーからSUVまで幅広い自動車モデルの設計、製造、販売を行っています。

 

特に軽自動車市場においては、スズキは日本国内外で高いシェアを持っています。

 

オートバイ事業

スズキはオートバイの製造と販売でも知られています。

 

スポーツバイク、クルーザー、スクーターなど、幅広いカテゴリーのオートバイを提供しています。

 

また、スズキはモトクロス競技やロードレースなどのモータースポーツにも積極的に参加しています。

 

船外機事業

スズキは船外機(ボート用エンジン)の設計、製造、販売も行っています。

 

船外機は漁船やレジャーボートなどに使用され、スズキの船外機は品質と性能の両面で高い評価を受けています。

 

エンジン事業

スズキは小型エンジンの製造も手がけています。

 

エンジンは自動車やオートバイ、船外機などの動力源として使用され、スズキのエンジンは効率性と信頼性が高く評価されています。

 

これらの事業領域を通じて、スズキは世界中の顧客に優れた製品を提供し、幅広いモビリティニーズに応えることを目指しています。



募集職種・選考フロー

続いて、スズキの募集職種や選考フローについてまとめましたので、確認しておきましょう。

 

項目/コース名事務職営業職一般事務一般事務職
配属職種海外営業、財務・監査、法務・知財、ITシステム、次世代モビリティ、人事、経営企画、など国内営業開発、設計、実験、生産技術、情報システムなど開発・設計・工場・営業・財務・法務・人事など様々な部門においてチーム全体の業務を円滑に進める為のサポート業務
初任給修士卒:242千円

学部卒:220千円

修士卒:242千円

学部卒:220千円

高専卒:192千円

学部卒:190千円
勤務地東京、神奈川、静岡北海道、東京、神奈川、静岡東京、神奈川、静岡静岡
年 間

休日数

121日本社:121日

販社:110日

121日121日
選考

フロー

【ステップ1】WEBエントリー

【ステップ2】ES提出(WEB)

【ステップ3】1次選考(書類、WEBテスト)

【ステップ4】2次選考(面接:個別)

【ステップ5】3次選考(面接:個別)

WEBエントリー

ES提出

1次選考:書類・WEBテスト

最終:面接ほか

入社実績48人

(2023)

74人

(2023)

301人

(2023)

45人

(2022)

業界での立ち位置および就職難易度

スズキは自動車産業において、特にコンパクトカー分野で強い立ち位置を持っています。

 

コンパクトカーは燃費の良さや取り回しのしやすさなどの利点があり、都市部や新興国市場での需要が高いため、スズキはこの市場での競争力を持っています。

 

特に、スズキはインド市場においても大きな存在感を持っており、現地生産や販売網の構築に成功しています。

 

このように、スズキはコンパクトカー分野での技術力と市場シェアを活かし、競争力のある位置を築いています。

 

以下で、スズキと同様に二輪車も製造しているホンダ、コンパクトカーの競合であるダイハツ、販売台数世界一のトヨタとの比較をまとめましたので、相対的に見ていきましょう。

 

会社名スズキホンダダイハツトヨタ
設 立1920年1948年1907年1937年
資本金1,383億円860億円284億円6,354億円
売上高

(2023年3月期)

4兆6416億円16兆9077億円非公開37兆1,543億円
純利益

(2023年3月期)

2,211 億円6,953億円非公開2兆4,513億円
従業員数16,267人

(2022/3/31)

36,111人

(2022/3/31)

12,426人

(2022/4/1)

372,817人

(2022/3/31)

平均年収665万円778万円651万円857万円
平均年齢40.8歳44.7歳40.9歳40.4歳
平均勤続年数18.3年22.2年18.5年16.4年
採用実績588人(2021年)497人(2023年)124人(2022)1,104人(2022)
入社難易度※53.757.755.058.8

引用:マイナビ2024業界動向リサーチ

※入社難易度は朝日新聞Eduaの「企業入社難易度ランキング2021」のデータを使用

 

特徴的な社風をキーワードでまとめました。

社 名特徴的な社風
スズキ・創業者の精神を受け継ぐ→創業者の信念は「小さく、軽く、運動性能に優れ、使いやすい車を創る」

・熱意とチャレンジ精神

・コンパクトカーへの専念

・品質と信頼性の追求

・グローバルな視野と地域貢献

ホンダ・夢と情熱の追求

・チャレンジ精神と創造性

・自主性と責任

・グローバルな視点

ダイハツ・小型車への特化

・技術力と革新性

・品質と信頼性の追求

・ワークライフバランスの重視

・地域社会への貢献

トヨタ・トヨタ生産システム(TPS)と品質至上主義

・モノづくりへの情熱と職人精神

・チームワークと協力

・持続可能な社会貢献

 

 

採用大学・学歴フィルターの有無

スズキの採用大学を見ると、いろんな大学から満遍なく採用している様子がうかがえます。

 

【過去の採用大学】

東北大学、国際教養大学、東京大学、東京工業大学、一橋大学、東京都立大学、東京理科大学、東京外国語大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、中央大学、横浜国立大学、法政大学、日本大学、静岡大学、名古屋大学、名古屋工業大学、豊橋技術科学大学、京都大学、大阪大学、同志社大学、立命館大学、関西大学、神戸大学、兵庫県立大学、関西学院大学、広島大学、九州大学、九州工業大学

引用:マイナビ2024

 

また、下表が2022年の大学別の就業者数です。

 

特筆すべきは、静岡大学の採用人数がトップですし、静岡文化芸術大学からも採用していることから、地元に根差した企業を目指している姿勢がうかがえますね。

 

また、大企業の採用に見られる旧帝国大学や有名私立の採用が少ないことが見て取れます。

 

【採用大学ランキング】

順位大学名採用人数
1静岡大学25
2日本大学16
3法政大学13
4立命館大学11
近畿大学11
6長崎大学9
東海大学9
8室蘭工業大学8
千葉工業大学8
工学院大学8
早稲田大学8
同志社大学8
関西大学8
14茨木大学7
愛知大学7
16東北大学6
静岡文化芸術大学6
中央大学6
東京電機大学6
20宇都宮大学5
金沢大学5
名古屋工業大学5
九州大学5
九州工業大学5
大分大学5
芝浦工業大学5
東京都市大学5
愛知工業大学5
大阪工業大学5
摂南大学5
関西学院大学5
合 計240

 

引用:大学通信ONLINE~2022年 企業ごとの大学別就職者数(スズキ)

 

「この表を見る限り、学歴フィルターは内容に見えますがいかがですか?」

 

結論からいうと、スズキには学歴フィルターがないと言えます。

 

スズキの採用実績を見る限り、学歴フィルターで引っかかりそうな中堅大学の学生をたくさん採用しているからです。

 

ただし、学歴フィルターがないからといっても、WEBテストでは及第点を取らないといけないですし、その分、競合もたくさんいますから一定の対策を講じて選考に臨む必要がありますね。

 

採用倍率

「私の大学でも可能性があるとわかりましたので安心しましたが、スズキの実際の採用倍率って、どのぐらいなんですか?」

 

スズキは採用倍率を公表していませんので、精緻な数字はわかりません。

 

ただし、概算はできます。

 

それはリクナビの「プレエントリー候補リスト登録人数(以下、プレエントリー数)」を「募集人数」で割って倍率も求めるやり方です。

 

2023年6月16日現在のプレエントリー数は「7,254人」です。

 

続いて、2023年度のスズキの入社実績(468人)を募集人数と仮定して算出します。

 

職 種事務職営業職技術職一般事務職合 計
入社実績(2023)487430145468

引用:スズキ募集要項

 

すると、採用倍率は、

 

プレエントリー数÷募集人数=7,254÷468=15.5倍

 

となり、15人受けて1人受かるかどうかの世界ですね。

 

大企業の平均が「2.4倍」だと言われていますので、相対的に高い数値を示していますね。

 

もちろん、実際は職種によって倍率は異なりますし、プレエントリーした全員が受験するとは限りません。

 

なので、あくまでもザックリとした概算だと捉えてください。

 

いずれにしても、スズキから内定をゲットしようと思えば、それなりの対策が必要となりますので、次のチャプターで解説していきましょう。

 

最低限やっておきたい3つの対策

スズキから「内定」の2文字を引き寄せるために、これだけは欠かしてはいけない3つの対策をまとめました。

 

もし、スズキを受けるなら、絶対に準備してから選考に臨んでくださいね。

 

①求める人物像に寄せる

 

まずは求める人物像に寄せてアピールする準備を整えてください。

 

なぜなら、「求める人物像=採用したい人材」だからです。

 

なので、求める人物像に近しい人材であれば、採用する確率が格段に高くなります。

 

ちなみに、スズキの求める人物像は下記のとおりです。

 

【求める人物像】

スズキでは、新しい時代・変化する社会に向かって、豊かな感性で

グローバルに活躍できる人財を必要としています。

また、「価値ある製品」の実現のため、最大限に能力を発揮し、

プロフェッショナルとして成果を収めていくことができる方を

強く求めています。

引用:リクナビ2024

 

キーワードとしては、変化に対する「柔軟性」や「適応力」、「グローバルな感覚」や「語学力」、プロフェッショナルとしての「視座」や「成果」をアピールする必要があるということですね。

 

スズキのエントリーシートにも下記のような設問がありますので、

 

あなたがアピールしたいことを教えてください。

(経験、スキル、性格等をふまえて)(200字)

 

今言ったキーワードを意識しながら、答えていくことが肝要です。

 

②なぜスズキなのかを明確にする

 

続いて、色々な自動車メーカーがある中で、なぜスズキかを明確化しておいてください。

 

エントリーシートにも、

 

あなたがスズキを志望する理由を教えてください(200字)

 

のような設問がありますので、スズキ側もそのあたりを注視している感が否めないですし、面接でも志望理由を中心に深掘りされるはずです。

 

なので、スズキしかできないことやスズキだからできること、スズキが強い分野や競争力の高い領域を掲げて「なので、スズキさんにお世話になりたいです」という理由を言語化する必要があるわけです。

 

たとえば、これから飛躍的な成長が期待できるインド市場でのシェアが高いことや、小型の4輪車が主力製品であることなどにフォーカスして志望理由を考えるのも一手ですね。

 

③インターンシップへの積極的参加

 

スズキでは、技術系(1Week or 1Day)、事務・営業職(1Day)、デザイン系は二輪と四輪に分けて5日間のインターンシップが用意されています。

 

1Dayはそこまで顔を売るチャンスはないかもしれませんが、参加しないよりは名前を覚えられるチャンスがあります。

 

1Weekの場合は、実習部門に配属されて、就業体験もできるわけですから、あなたの適性も把握できますし、上手くハマれば先輩社員からの推薦で内定確率が上がるかもしれません。

 

加えて、説明会やセミナーにも積極的に参加することで、スズキとの接点が増え、面接でも回答の引き出しが増えますので、一石二三鳥の効用があるわけです。

 

本気でスズキに入社したいと考えているなら、これらの3つの対策を最低限行ったうえで、選考に臨みましょう。



まとめ

本記事では、スズキへの就職を目指す就活生に向けて、選考対策、社風、求める人物像について詳しく解説しました。

 

スズキはコンパクトカーを中心とした製品開発やグローバル展開に力を入れている一方で、チャレンジ精神や品質重視などを特徴としており、その特徴を押さえた上で自己分析や自己アピールを行うことが重要です。

 

また、スズキの躍進を支える原動力として、若手が活躍しやすい社風があります。

 

ワゴンRが若手社員達の自由な発想から生まれたように、やる気のある者にどんどん仕事を任せる風土、個人のアイディアを尊ぶことがスズキの強みとなっています。

 

 若手は仕事を任されることで、知識や経験、そして責任感が培われる風土がありますので、若いうちから実力を身に着けたい人には向いている会社だと言えます。

 

そんな人に本記事がお役に立てば、幸いです。

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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