ITパスポートは履歴書に書ける?方法や注意点について

ITパスポートは履歴書に書ける?方法や注意点について

2023年5月25日更新

はじめに

ITパスポートという言葉は聞いたことがあっても、内容について詳しく把握している人は多くありません。ITパスポートは就活で役に立つのでしょうか?履歴書に書いてもいいのでしょうか?ここではITパスポートについて、その概要、履歴書に書くメリットとデメリット、就活での利用方法をご紹介していきます。多くの人にお勧めの資格であるので、ぜひ取得を目指してみてください。また既に持っている人は、適切に活用できるようにこの記事をぜひ参考にしてみてください。

ITパスポートは履歴書に書ける?

結論、ITパスポートは履歴書に書けます。まずは、ITパスポートとはどのような資格試験なのか把握しましょう。その後で、履歴書に書くメリットとデメリットを確認してください。ITパスポート資格を持っていない場合は取得すべきかどうか、既に持っている場合は就活での活用方法についてより深く理解できます。以下に、順にご紹介していきます。

ITパスポートとは

ITパスポートとは、ITに関する知識の国家試験です。(引用:ITパスポート試験)情報技術者試験の1つとされていて、社会人や学生、業界業種問わず広く活用できる入門試験的な立ち位置です。

ITパスポート試験の概要を、上図にまとめてみました。受験資格はなしで誰でも受けられます。問題は100問の小問形式となっています。頻度や会場は異なりますが、全国で随時受験が可能です。試験時間は120分で、パソコンで行うCBT方式となっています。受験料は7,500円です。試験の中身は、企業経営関連の知識が問われる「ストラテジ系」、IT管理の知識が問われる「マネジメント系」、IT技術の知識が問われる「テクノロジ系」の3つで構成されています。資格取得のための平均的な勉強時間は、約150時間と言われています。

 

ご覧の通り、誰でも受験できて会場や日時も豊富に用意されている点で、ITパスポートは受けやすい資格試験であると言えます。加えて、難易度がそれほど高くなく、とっつきやすい試験であるとも言えます。

ITの知識は、ビジネスの世界では必要不可欠です。たとえば、パソコンの利用、社内システムの理解、IT機器を使った業務への取り組みなど、活用場面は多岐に渡ります。ITパスポートは業界や業種を問わず必要なスキルを問う試験であるため、お勧めの資格です。

ITパスポートを履歴書に書くメリット

ITパスポートを履歴書に書くメリットは、ITの基礎知識があるのを示せることと、意欲が高いとアピールができることです。

ITの基礎知識があるのを示せること

1つ目は、ITの基礎知識があるのを示せることです。今やどの業界に属していても、IT分野の知識は一定以上必要です。パソコンを使いこなさなければ、満足に仕事ができないと言っても過言ではありません。ITパスポートの資格を保持していれば、IT分野における基礎知識に関して問題がないことを手っ取り早く示せるでしょう。また特にIT業界への就活を考えている場合、ITパスポートの資格取得はお勧めです。なぜなら、IT業界で働くためにはプログラミングなど多くの専門知識が必要であるからです。基本的には入社後に研修等で教育の機会は与えられますが、前知識があった方が業務開始をスムーズに行えると考えられます。そのため採用市場においてITパスポートは需要が高い資格であると言えます。

意欲が高いとアピールできること

2つ目は、意欲が高いとアピールできることです。資格試験は、自ら思い立って努力しないと、取得できません。また、資格を取りたいと目標を立て、それに向けてコツコツ努力する行為は、ビジネスにおいても必要な力です。ITパスポートを保持していると、資格を保持していない人に比べて、やる気があるとみなされることが多いでしょう。特に新卒者向け就活の場合、候補者全員がほぼ未経験であることを考慮すれば、意欲の高さが大きな評価ポイントであることは、想像に難くありません。

ITパスポートは情報技術者試験の中でも知名度が高い国家資格です。就活において履歴書に書くメリットは十分にあると言えるでしょう。

ITパスポートを履歴書に書くデメリット

基本的には、ITパスポートを履歴書に書くデメリットはありません。しかしながら、採用担当者によっては評価が分かれることがあります。業務独占資格ではないこと、高い専門性が必要とされる資格ではない点に留意しましょう。

業務独占資格ではないこと

1点目は、業務独占資格ではないことです。ITパスポートを持っていなければ従事できない仕事というのは存在しません。たとえば公認会計士や弁護士は業務独占資格であるため優位性が高いと言えます。採用担当者によっては、ITパスポートを保持しているからと言って特別に高く評価をつけることはない場合があります。

高い専門性が必要とされる資格ではないこと

2点目は、高い専門性が必要とされる資格ではないことです。ITパスポートは、IT関連資格の中でも比較的基本的な内容を問う試験となっています。そのため就職後や転職時に役に立つ資格であるとは必ずしも言い切れません。まずITパスポートを取ってそれから応用情報技術者資格、情報セキュリティマネジメント試験、ITストラテジスト試験などのよりハイレベル資格を目指すことを考えましょう。ITパスポートはあくまでも通過点と捉えるのがお勧めです。 

ITパスポート資格は、難易度があまり高くなく基本的な知識を証明するものです。そのため履歴書に書く際デメリットと捉えられる点があることに注意が必要です。しかしながら、履歴書に書いたからと言って評価が下がることはほとんどありません。就活では積極的にITパスポートの資格保持を履歴書にてアピールするようにしてください。

ITパスポートは履歴書にどうやって書く?

ITパスポートの資格を持っている場合、履歴書にどのように書けば良いでしょうか?以下に具体的な記入例、注意すべきことをご紹介していきます。

具体的な記入例

 

注意すべきこと

ITパスポートを履歴書に書く時に注意すべき点は、正式名称を書くこと、資格欄に書くこと、順番に注意すること、正式な取得日を記入すること、証書は取っておくことの5つです。あらかじめ意識しておくことで、失敗をなくせます。履歴書は手書きの場合が多いため、1度失敗してしまうと全て始めから書き直しになってしまいます。失敗をなくせるよう、以下の注意点を確認するようにしてください。

1つ目は、正式名称を書くことです。Iパスなどの略称はやめましょう。「ITパスポート試験」と書いた後、「合格」と表記しましょう。

2つ目は、資格欄に書くことです。特技欄など他の記入欄に書くことのないようにしてください。

3つ目は、順番に注意することです。運転免許証を最初に書き、その後は取得した年月日順に書くのが基本です。ただし、応募する業界や職種によってアピールの優先順位が変わる場合は、取得年月日を無視してもかまいません。たとえば、IT業界の企業を受ける際は普通免許証の下にITパスポートを記入することもお勧めです。

4つ目は、正式な取得日を記入することです。資格試験を受けた日や合格が確認できた日ではなく、合格証書に記載されている日付を書きましょう。和暦と西暦はどちらでもかまいませんが、表記を全て統一させるようにしてください。

5つ目は、証書を取っておくことです。なぜなら企業によっては提出が求められる場合もあるからです。証書がない場合は、IPA(情報処理推進機構)から「合格証明書」を発行してもらうことができるので、手続きをしておきましょう。手数料として1通700円が必要ですが、やり方は簡単です。手数料を振り込んだら、「申請書」「自分の住所を記載した返信用の宛名書」「交付手数料の支払いを証明する書類」の3点をIPAへ送るのみとなっています。証書発行には一定の時間がかかるので、前もって手配しておくことが重要です。

注意すべきことを確認して、間違いのないように履歴書を記入するようにしてください。間違ったままの書類を提出してしまうと、評価が下がる恐れがあります。

ITパスポートを就活に活かすには?

せっかくITパスポート資格を取ったら、就活に有効的に活用したいものです。以下にそのテクニックについて、4点を挙げて説明しています。

資格がより評価される業界・職種に応募する

1点目は、資格がより評価される業界・職種に応募することです。もちろんIT業界ではより高く資格保有が評価される傾向があります。IT技術やリテラシーの高さをアピールしましょう。他に、総務、経理、人事など管理部門の職種でも評価されることがあるでしょう。なぜなら、システム活用力をアピールできるからです。たとえば、既存の業務問題に関してIT技術を利用することで解消できたり、新しいシステムにより早く順応したりすることは大切です。ITパスポートの資格を取ったら、どんな業務に能力が活かせるのかをまとめておくようにしましょう。

これらの業界や職種に応募する時には、履歴書資格欄の上の方にITパスポート保有を記載したり、面接時にできるだけアピールしたりすることがお勧めです。

その他の業界や職種に応募する際でも、ITパスポートが評価される可能性があります。たとえば営業職の場合、ITスキルに不安がある人が少なくありません。しかしながら近年はビッグデータやAIを活用し、IT機器を用いた営業手法が採られている企業も少なくありません。そのため現場ではITリテラシーが求められているのです。ITパスポート資格を持っている場合、役に立たないかもしれないなどと決めつけるのではなく、履歴書にはしっかり書いておいてください。面接時に触れられることがあるかもしれません。

以上のように、ITパスポート資格は就活市場において需要が高い資格です。いつでもアピールできるように、話の流れを考えておくようにしてください。

資格を取得した理由や経緯について語れるようにする

2点目は、資格を取得した理由や経緯について語れるようにすることです。なぜなら、目的意識を持って努力することがビジネスの世界では求められるからです。なんとなく取得したというだけでは、十分に評価されない恐れがあります。面接の場では、理由や経緯をからめて話すことで具体性が高まり相手に共感してもらいやすくなるのです。場合によっては、意欲の高さだけでなく問題解決力なども評価されるかもしれません。限られた時間の中で多くの候補者の選考を行っていく就活では、1つのエピソードにおいて複数の強みをアピールすることは非常に重要です。

ITパスポート資格保有について面接でアピールする際は、取得した理由や経緯について話すようにしてください。どのように話すのかをある程度考え練習しておくことが有用です。

資格を活用したビジョンが語れるようにする

3点目は、資格を活用したビジョンが語れるようにすることです。ITパスポートの資格を活用してどのような業務に役立てるか話せるようにしてください。たとえば、新システム導入時にいち早く対応できるようにすること、IT技術を活用して業務を効率化することなどが挙げられます。ITパスポート資格取得によって身につけた知識を活かして、話を準備するようにしてください。面接で質問される恐れがあります。

どんな質問が飛んできても、資格の話につなげられるようにする

4点目は、どんな質問が飛んできても、資格の話につなげられるようにすることです。面接ではしばしば、アピールしたいことがなかなか言い出せないという場面に遭遇します。なぜなら、相手からどんな質問が来るか分からないからです。たとえば、資格のことを質問されない場合が挙げられます。その場合でも不自然にならないように、資格の話を盛り込みたいものです。せっかくの資格保有を無駄にしないように、どのような質問であっても資格のことを話せる準備をしておいてください。

ITパスポートは履歴書に書いてアピールできる

ITパスポートは、履歴書に書いてアピールできる有用性が高い資格です。この記事でご説明してきた、試験の概要や履歴書にかくメリットデメリットを理解しておいてください。また、間違いなく履歴書に記入し、適切に面接でアピールができたなら、ITパスポート資格取得の経験を最大限就活に活かせるでしょう。ぜひこの記事が参考になれば幸いです。

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