【例文付き】面接で特技を聞かれる理由と好印象を与えるコツ
2024/9/25更新
はじめに
就活の場面では、定番の質問がいくつかあります。
その中の一つが、「特技」に関する質問です。
定番の質問であるため、他の人と比べて好印象を残すのは難しいと感じる人もいるでしょう。
そこで今回は、なぜ企業が「特技」を聞くのか、好印象を与えるためのポイントは何かなどをご紹介していきます。
企業が意図していることや、回答する時のポイントを理解し、自信を持って説明できるようにしましょう。
この記事は以下のような点を知りたい就活生が対象です。
- 面接で特技を聞く理由とは？
- 特技について聞かれた時に好印象を与えるポイント
- 実際の例文
就活の面接において、特技を聞かれた時について興味がある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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面接で特技を聞かれる理由は？
企業が定番の質問として「特技」を聞くのは、どうしてでしょうか。
質問する意味を理解することは、適切な回答を準備するためにとても有効です。
企業が特技を聞く理由
質問する理由を知ることで、意図に沿った回答を準備しやすくなります。
①緊張を解くため
1つ目の理由は、「緊張を解く」という側面です。
面接は多くの人にとって緊張しますが、特技について話すことでリラックスできることがあります。
特技や趣味は個人の興味や情熱を反映し、話しやすいテーマだからです。
定番の質問であるため、面接対策として準備をすることが可能です。
そのため、緊張しやすい人でも話しやすくなります。
企業としては、あらかじめ準備できていることをあえて最初に質問することで、話しやすい雰囲気を作っているのです。
特技を話すことで面接全体の雰囲気が和らぎ、候補者はよりリラックスして本来の自分を見せることができるでしょう。
②人柄を知るため
2つ目の理由は、「人柄を知るため」です。
企業は特技についての回答を通して、就活生の人柄を知りたいと考えています。
どうして特技だと思ったのか、どんなエピソードがあったのかなど、特技はその人の興味や価値観、取り組み方を反映しています。
自己理解や個性、努力の姿勢を知る手がかりとなるのです。
例えば、就活生の特技がスポーツなら、継続的な努力やチームワーク、忍耐力を持っているといった性格だと想像できるでしょう。
また、特技の紹介の仕方や話す際の熱意からも、その人の情熱や自己表現能力を感じ取ることができます。
このように、特技の質問を通して企業は、より就活生を知りたいと思っているのです。
③企業や業務との適性を知るため
3つ目の理由は、「企業や業務との適性を知るため」です。
「持っている特技が、入社後にどのように活かすことができるのか。」
これは、企業がもう一つ知りたいテーマです。
企業は多くの就活生を面接しています。
その中でも、企業で活かせる特技、適性を知っておくことは、入社後のアンマッチを抑制するために重要です。
例えば、コミュニケーション能力が必要な企業なら、特技としてディベートやチームスポーツを挙げれば協調性やリーダーシップが評価されるでしょう。
また、特技の習得には努力や継続力が必要なため、仕事においても粘り強く成果を出せる人材だとも評価されやすいです。
企業は特技を通じて、能力が業務にどのように活かせるか、社内文化に合うかどうかを見極めているのです。
好印象な「特技」の回答をする時のポイント
特技を面接官に伝える時、好印象を与えるにはどうすればいいかについて紹介していきます。
端的に話す
ダラダラと伝えることは厳禁です。
なぜなら、面接官に分かりにくい印象を与えてしまうからです。
実際の説明については要点を絞り、説明していきましょう。
- 特技は何か
- どうしてそう思ったのか
- それを裏付ける経験や実績には何があるのか
- 特技は、仕事でどう活かせると思うか
これら4つの観点で整理してください。
実際の説明についても、4つの観点で説明していくと面接官に伝わりやすくなります。
易しい言葉で伝える
好印象を与えるには、専門用語を使い過ぎないことが大切です。
これは就活の場面だけではなく、ビジネスのシーンにおいても同様です。
特定の分野に特化している人にとっては易しい用語でも、その分野を得意としていない人には、何のことだか分からない場合があります。
面接官の全員が、就活生が得意な分野に精通しているわけではありません。
ですから、特技について説明する時は、専門用語は使わなくても相手に伝わるような工夫をして伝えましょう。
専門用語を使わず、簡単な言葉で説明できるようにしてください。
得意とする根拠を述べる
特技を説明する上では、その根拠を説明することが必要です。
「どうしてそう思ったか」を論理的に説明することは、とても重要です。
何となくではなく、「なぜ、そう思ったのか」「それを裏付けるものは何か」を整理し、説明しましょう。
また、特技について具体的なエピソードや実績を紹介することで、単なる自己評価ではなく、実際の成果や経験に基づくものであることを伝えてください。
例えば、「私はスピーチが得意です」と言うだけでなく、「大学でのプレゼン大会で最優秀賞を受賞しました」と具体的な実績を示すと、説得力が増します。
さらに、特技がどのように役立つかを説明することも重要です。
特技が仕事や業務にどのように活かせるかを述べることで、実務面での応用力をアピールできます。
例：
このように具体的な関連性を示すと、より印象的です。
具体的な根拠や実績に基づいて特技を説明し、それを実務にどう活かせるかを示すことで、より説得力が増し、好印象を与えられます。
特技から学んだ経験を交える
もう1つ整理しておきたいことは、特技から得た経験です。
ただ特技だと伝えるのではなく、そこから学んだこと、それを活かせた経験（エピソード）を整理し、面接官に伝えてください。
机上の空論ではなく、実体験を交えることで説得力が出ます。
特技を説明する際の注意点
特技を説明する際に注意しておきたい点についても見ていきましょう。
特技と趣味は違う
「特技」と類似している用語に「趣味」があります。
この2つを混在している人が多くいます。
違いを理解しておくことで、面接の対策を正しく行うことが可能です。
- 特技｜文字通り、「特別な技」を意味する
他の人と比べて、自分が秀でていること、秀でていると感じていることなど。
例）英語、ピアノなど - 趣味｜楽しみとしてだけ行っている事柄
例）読書、旅行、映画鑑賞 など
2つの言葉は似ていますが、実際には意味が大きく違います。
この違いを理解すれば、それぞれの質問を受けた際に正しく回答できるでしょう。
こうした意味の違いを正しく理解しているかどうかも、面接官は見ていると考えておいてください。
嘘をつかない
「嘘」をつかないことは、大原則です。
面接の練習場面などでは、ほかの人が回答する特技を「いいな」と思うことがあります。
しかし、あくまでそれは他の人の特技です。
自分には自分が誇れる特技があります。
嘘をつかず、自分が持つ特技をどう伝えるかを熟考しましょう。
嘘はいずれバレるため、おすすめできません。
話を盛りすぎない
人から「凄い」と思われる経験やエピソードを話せば目立って好印象だと考えてしまう方がいます。
しかし、それが全てではありません。
面接官は、これまで多くの面接を行ってきた面接のプロです。
事実を論理的に伝えることを心掛けましょう。
特に、入社後にどのように特技を活かせるか伝えることが重要です。
理想を特技としないこと
「こんな人物になりたい」「こんな特技を持っているといいな」と思うことがあります。
また、「こんな特技を説明できれば、面接で差別化できるだろう」と思うこともあるでしょう。
しかし、経験などを交えて説明する上では、こうした理想論を伝えても意味がありません。
論理的に説明できる事実に特化した説明のほうが、より説得力が増します。
ハードルを上げ過ぎない
最後に注意したいのが、「ハードルを上げ過ぎない」ことです。
経験を活かし、仕事にどう活かすかという点において、ハードルを上げ過ぎてしまう人がいます。
しかし、ハードルを上げ過ぎると、実際に入社した後に困ってしまいます。
優秀な人物だと思ってほしい気持ちは、誰もが思っている承認欲求です。
しかし、人には適材適所があります。
人事部門の担当者は、入社後のミスマッチを避けなければなりません。
ミスマッチを起こしてしまうとストレスの素になり、最悪の場合は早期退職の可能性が出てきます。
自分のスキルのハードルを上げ過ぎないように注意しましょう。
【例文解説】具体的な回答例
最後に、特技の説明の具体的な例をご紹介します。
以下の例を活用して、自分なりの特技とアピールポイント、仕事で活かせることを見つけましょう。
また、大学の面接対策では、さまざまな特技をどうアピールすると良いか教えてくれます。
ぜひ大学の面接対策も活用するようにしてください。
ここでは特技として説明することが多い事例について、ご紹介していきます。
【キーワード別の事例】
特技として言いやすいキーワード別に、どのようなアピ―ルができるかご紹介していきます。
| 特技 | アピールできること | 仕事で活かせること |
| スポーツ |
| 困難な状況でも粘り強く対応できる |
| ピアノ |
| 継続力がある |
| 合唱 |
| 周囲との調和を取ることができる |
| 動画作成 |
| 分かり易い資料を作ることができる |
| 書道 |
| 集中して仕事に取り組むことができる |
| 英語 |
| 海外での業務遂行が可能 |
| 料理 |
| 業務の優先順位を決めて作業できる |
【特技の文例】
次に、キーワード別の文例をご紹介します。
文例①｜スポーツ
私の特技は野球です。
小学生で始めた野球を、大学卒業まで継続することができました。
中学からは、特に、レギュラーになるための努力を誰よりもしたと自負しております。
始めた当初は周りとの差があり、落胆することもありましたが、持ち前の忍耐力で、毎日1時間の素振りと1時間のランニングを欠かさず行いました。
このことが自信につながっています。
この経験を活かし、入社後は、困難なことがあっても継続力と努力で乗り越えます。
文例②｜ピアノ
>私の特技は、ピアノです。
小学校から始めたピアノは、私にとって切り離せない生活の一部となっています。
ピアノを弾く時は、楽譜通りに正確に弾くだけではなく、どのように演奏すればより良く聞こえるかを意識してきました。
その結果、高校時代には、ピアノコンクールで優勝することができました。
この経験から、相手にどう伝わるかを考えて工夫する大切さを学ぶことができました。
御社へ入社した際も、努力を継続していきたいと思っています。
文例③｜英語
私の特技は、英語です。
映画を字幕なしで見たいと思って始めた英語の勉強ですが、現在はビジネスレベルで会話できるようになりました。
大学時代には、英検1級とTOEICのスコア900点を取得することができました。
御社のグローバルな環境の中で、この英語力を活かしていきたいと思っております。
自分の特技が何か分からない時には
自分の特技を把握している場合でも分からない場合でも、ここで紹介するポイントで整理しておくと、より説明しやすくなります。
自己分析をする
最初に行うのは、「自己分析」です。
自己分析の方法はいくつかあります。
その中で、大学などの就活セミナーで案内されている主な手法は以下の通りです。
①ジョハリの窓
ジョハリの窓は、自己認識と他者からの認識を4つの領域で示すモデルです。
- 自分と他者が知る「開放領域」
- 他者は知るが自分は知らない「盲点」
- 自分は知るが他者は知らない「隠蔽領域」
- 誰も知らない「未知領域」
の4つに分かれています。
②マインドマップ
マインドマップは、中心の主題から、放射状に関連するアイデアや情報を枝状に展開する図解技法です。
視覚的に構造化し、創造的思考や記憶の促進に役立ちます。
色やイメージを活用することで、情報を整理しやすいのが特徴です。
③モチベーショングラフ
モチベーショングラフは、時間の経過に伴うモチベーションの変動を視覚的に示すグラフです。
横軸に時間、縦軸にモチベーションの高低を配置し、自己分析や振り返りに役立ちます。
モチベーションの変動要因を理解するために用いられます。
④SWOT分析
SWOT分析は、組織やプロジェクトの内部環境と外部環境を、4つの要素で分析する手法です。
- 強み（Strengths）
- 弱み（Weaknesses）
- 機会（Opportunities）
- 脅威（Threats）
現状の把握と改善策の策定に役立つでしょう。
⑤自分史
自分史は、自分の人生の出来事や経験を時系列にまとめた個人の記録です。
家族や友人との共有、人生の振り返りや今後の目標設定に役立ちます。
エッセイや回想録の形式で書かれることが多いです。
こうした手法を定期的に行うことで、より自己分析の深堀りをすることができるようになります。
自己分析は一度すれば、その答えが最終的な答えだとは言い切れません。
自分のことを自分で知ることはとても難しいため、自己分析を繰り返し行い、思い込みではなく明確な言葉で伝えられるようにしましょう。
そのためにも、色々な自己分析の方法を知っておくことが有効です。
第三者の意見を聞く
特技を知る方法として、自己分析と同時に行いたいのが、第三者からの意見を聞くことです。
自分自身では思ってもいなかった意見を、第三者が感じている場合も多いです。
こうした人からの意見は、自分のことを知る上でとても役立ちます。
家族や友人、大学の先生など複数の方から意見を聞くことで、自分の印象や特技を深堀りできるでしょう。
日常生活から振り返る
日々の生活からも、特技を整理できます。
日常の生活の場面で、
- 人からよく褒められること
- 人からよく依頼されること
- 頼りにされること
などを整理し、紙に書き出してみてください。
日頃日記などをつけている人は、過去の日記を見直すと良いです。
箇条書きでも構いません。
その後、どうしてそう言われたかを追記していけば、背景を整理できます。
趣味から推測展開してみる
次の方法は、趣味からの展開です。
前述で、「特技」と「趣味」が示す言葉の意味の違いを説明しました。
しかし、好きで始めたことが特技になる可能性があります。
たとえば、海外ドラマが好きで始めた英語の勉強を通して、英検1級を取った例などが挙げられます。
好きというだけでは「趣味」ですが、そこから人に負けないと自負できるようになれば「特技」になると考えることができます。
趣味を極めれば特技にもなるということです。
経験から推測してみる
次にご紹介したい方法が、「経験」からの展開です。
日常生活からの整理でも少し触れていますが、学生時代の経験や幼少期からの経験で特徴がある事柄に、その背景などを整理していきます。
経験から展開された特技は、実際の体験という裏付けがあるため説得力があります。
具体例でいうとスポーツなどです。
小学生の頃からずっとサッカーを行っていた人は、サッカーを特技と答えられるということです。
まとめ
本記事では、就活の面接で聞かれる「特技」をテーマに、企業が聞く意味や文例などを紹介してきました。
特技は、趣味とは異なり、自分の得意とするものです。
嘘をつかず、事実をもとにした簡潔で分かりやすい文章を作るように心がけましょう。
また、面接の定番の質問である「特技」については、面接練習の場面などを通して、事前に準備ができる項目です。
大学で行われている対策講座など、練習できる場を見つけるようにしてください。
自分自身で作文をするだけではなく、人に聞いてもらうことで、内容をブラッシュアップすることができます。
ご紹介している内容を参考に、面接対策を行っていきましょう。
