【就活攻略法】面接で身振り手振りをするのはNG?
2023年2月9日更新
はじめに
就活を始めると、避けて通れないのが面接です。
一時期は全ての面接をオンラインで実施する企業が多かったですが、最近ではリアルでの面接も増えてきているのではないでしょうか。
そもそも面接には緊張感がありますが、リアルとなるとその緊張も増すのではないでしょうか。
そんな中、「話すときについ手が動いてしまって悩んでいる」という人はいませんか?
「話し出すとつい身振り手振りを付けてしまっている…」
「膝に手をずっと置いた状態で話すと緊張してしまう」
このように身振り手振りを付けて話すことを、「悪いこと」だと思っている人は多いのではないでしょうか?
本記事では、そもそも面接で身振り手振りを使うのは良いのか、そして使う際にはどのようなポイントがあるのかなどを詳しくご紹介します。
面接中の振る舞いに悩んでいる人はもちろん、今後面接を控えている人も、ぜひ最後までお読みくださいね。
面接で身振り手振りを使うのはOK
面接中は、「手を膝の上に置いておかなければならない」と思っていませんか?
しかし、必ずしもそのようにする必要はありません。面接中も、身振り手振りを使うことは問題ありません。
ビジネスシーンにおいて、身振り手振りはよく活用されるものです。
特にプレゼンテーションなどでは、相手の印象に残すために効果的な身振り手振りが用いられることがあります。
面接においても、話の内容を理解してもらうために身振り手振りを使うことは非常に有効です。
ただし、使いすぎは印象が良くないことから、バランスを考慮して身振り手振りを用いることがおすすめです。
面接で人事が見ているポイント
身振り手振りを使う際の具体的な内容を見ていく前に、人事は面接でどのようなポイントを見ているのかを確認していきましょう。
人とのコミュニケーションは、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%であるとアルバート・メラビアンという心理学者が提唱しています。
面接は初対面の人同士でのコミュニケーションという観点から、「メラビアンの法則」が適用されやすいとされています。
では人事の目線からは、視覚・聴覚・言語はどのような点に注意して見られているのでしょうか。それぞれのポイントをご紹介します。
表情や視線
コミュニケーションにおいては、「視覚」が最も重要だとされています。
目で見えた内容が最も情報として受け止められやすいため、評価のポイントとしても大きく関わってきます。
中でも話しているときの表情や視線は、人事にとって重要な評価ポイントです。
自分に自信がある・ないといった点は表情から簡単に汲み取れるほか、視線がぶれやすいと印象としてはあまりよく映りません。面接に慣れていないことを考慮しても、社会人になった後に改善の余地があるのかは重要な評価ポイントです。
このように、表情や視線が重視されるということは身振り手振りが重要だということも理解いただけるのではないでしょうか。
声の大きさやトーン
視覚に続き聴覚も、印象をつくる上で重要な役割を果たします。
その中でも何を話すかではなく、声の大きさや声のトーンが重要視される点は十分に理解しておく必要があります。
声の大きさやトーンを、面接で意識している人は少ないかもしれません。
しかし初対面の人に対して印象をつくるという点では、表情や視線と連動して声の大きさやトーンが非常に重要です。
声が小さい人よりも、大きい人の方が自信があるように見えませんか?
人事も面接中に重要なポイントとして声の大きさやトーンを見ていることを理解しておきましょう。
話している内容
意外に感じるかもしれませんが、話している内容については印象には大きく作用しません。
それよりも、どのような雰囲気で発言しているかのほうが重要なのです。
ただし面接では、人事は支離滅裂な発言をしていないか、発言に矛盾がないかといった点を詳しくチェックしています。
どれだけ良い雰囲気で発言できたとしても、中身が全く伴っていなければ意味がありません。
視覚や聴覚で作り上げた雰囲気に対応するように、発言する内容についても十分注意しましょう。
身振り手振りが与える印象とは?
ここまで、人事が面接で見ているポイントについてご紹介してきました。
その上で、視覚から入る情報がいかに重要かということをご理解いただけたのではないでしょうか。
では、その上で身振り手振りは人事にどのような印象を与えるのでしょうか。
代表的な印象を3点ほどご紹介しましょう。
熱量高く話している印象
身振り手振りがあることで、熱量高く話している印象を与えることができます。
自分の熱量を伝えるためについ身振り手振りがついてしまっている、といったニュアンスに映る点がポイントです。一生懸命自分の意見を伝えようとしてくれていると、見ている人事は感じます。
また、面接の質問は対策されることが多いことから、身振り手振りによって事前に考えた内容を淡々と話しているのではなく、その場で自分が考えた回答を自信を持って伝えているような印象にもなります。
熱量の矛先が自分のエピソードの場合や企業への入社意欲など、様々なパターンが考えられますが、いずれにしても人事から見て好印象になることは間違いないでしょう。
印象に残りやすくなる
ずっと膝に手を置いて話しているより、視覚的な効果が強いことから人事の印象に残りやすくなるでしょう。
膝に手を置いたまま話していると、話し方も単調になりやすいと言えます。
そのため話の中に抑揚がなく、何がポイントだったのかが非常に伝わりにくくなってしまうでしょう。
一方で身振り手振りを付けて話すと、強調したい部分でつい手が動いてしまいます。
そのため、話を聞いている側もどこを強調したかったのかということを考えやすく、話の内容と共に印象に残りやすいと言えるでしょう。
リラックスして話している印象
面接はつい緊張してしまいますが、身振り手振りがあることでリラックスしている印象を与えることができます。
「面接なのにリラックスしている印象を与えていいの?」と思うかもしれませんが、本音で質問に回答しているような印象になることから、人事から見て好感度が下がることはほとんどないでしょう。
また、緊張していないようにも見えるため、就活生が素の状態で面接に臨んでいることが伝わります。
素の状態を確認できた方が、人事としては目の前の就活生が実際に自社で働いているイメージを持ちやすいと言えます。そのため、お互いに損がないような判断をすることができるでしょう。
身振り手振りを利用する際に注意すること
ここまでご紹介してきたように、身振り手振りは人事から見ると好印象であることが分かりました。その上で、何か注意するべきことはあるのでしょうか。
ポイントとなる3点をご紹介します。
身振り手振りを使いすぎない
最も大切なのは、身振り手振りを使いすぎないことです。
一見すると面接ではメリットになることが多いですが、使いすぎは禁物です。
身振り手振りが多すぎると、聞いている側としては全く話の内容が入ってこなくなる可能性があります。
また、たまに身振り手振りがあるから印象に残るのであって、常に身振り手振りを使っていては「身振り手振りを多用していた人」としか印象に残りません。
あくまでも効果的に使うことが印象に残る秘訣であると理解し、高頻度で身振り手振りを利用することは控えましょう。
数字などの具体的な内容に用いるのは避ける
身振り手振りと聞くと、皆さんはどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?
ここで言う身振り手振りとは、言葉と連動した身振り手振りではありません。
例を挙げるなら、数字を出した話をする際に1と話しているから1の手振りを、2と話しているから2の手振りをするということではありません。
あくまでも話していると自然に動いてしまっているような手の動きを、身振り手振りとしています。
身振り手振りを意識的に取り入れようとすると、数字や動物、何かのシルエットなど、具体的なものを形作るイメージをするかもしれません。しかし、話を聞いていれば分かる内容を敢えて手で表現する必要はありません。
無理に身振り手振りを取り入れるのではなく、手が自然に動いてしまう範囲で身振り手振りを行うことが大切です。
動きを大きくしすぎない
身振り手振りを強調したいと思うあまり、動きをとにかく大きくしようとする人がいます。
しかしこれは誤りです。動きが大きすぎると、そこにしか目が行かなくなり、話している内容が一切入ってこなくなってしまいます。
また、オーバーすぎる動きはやや不真面目な印象にもなり、人事のことを「馬鹿にしている」と捉える人もいるかもしれません。
身振り手振りの目安として、肩より下の位置かつ腰より上の位置に収めることが大切です。
肩より手が上に上がってしまうと、身振り手振りというよりはオーバーリアクションのような印象になってしまいます。
そのため、身振り手振りの範囲をある程度限定し、取り入れることが大切です。
動きを早くしすぎない
身振り手振りに慣れていないと、つい早く手を動かしたくなってしまうのではないでしょうか。早く動かしている自覚がなくても、気付けばとても早く動いてしまっているかもしれません。
動きが早くなりすぎると雑な印象になりやすく、あまり良い印象とは言えません。適度な速さで身振り手振りをつけることで、相手も心地よく話を聞くことができるでしょう。
イメージとしては、自分が話す速度と同等のスピード感であることがおすすめです。
話しているスピード感と身振り手振りのスピードが極端に乖離しないよう、自分なりに工夫をしてみることが大切です。
身振り手振りと合否は関係がある?
ここまで身振り手振りに関する印象についてご紹介してきましたが、身振り手振りはどれほどまでに面接の合否に影響を与えるのでしょうか。
結論からお伝えすると、面接の結果には大きな影響はありません。
身振り手振りがあるからといって面接に受かることや、落ちることは基本的にはないと言えるでしょう。
ただし、身振り手振りがあることによって、自信を持っているような印象を与えることができるため、人事への好感度を高めることは十分に可能です。
また、身振り手振りによる印象も残りやすいことから、人事が他の就活生と比較するような評価をする際には、思い出してもらいやすいかもしれません。
「合否に関係ないならしなくていいや」ではなく、自分の印象を良いものにするために、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
よくある質問
では最後に、面接での身振り手振りに関するよくある質問にお答えします。
面接に落ちたのは身振り手振りが大きかったせい?
落ちてしまった面接を振り返る際に、「身振り手振りが大きすぎたのでは?」という反省をしている人がいるかもしれません。
肩より上で身振り手振りを多用していて、明らかにオーバーリアクションのような形だった場合、身振り手振りが原因で評価が下がってしまったことは考えられるでしょう。
しかし、かなり大げさな身振り手振りでない限り、面接に落ちた理由が身振り手振りであることは考えられません。
身振り手振りのせいにして反省を辞めてしまうのではなく、話した内容やその他の態度で足りなかった部分はないか、今一度振り返ってみることがおすすめです。
効果的に身振り手振りを活用して面接で印象を残そう!
いかがでしたか?
本記事では、そもそも面接で身振り手振りを使うのは良いのか、そして使う際にはどのようなポイントがあるのかなどを詳しくご紹介してきました。
身振り手振りを効果的に活用することで、面接中に人事に良い印象を残すことができます。
極端な活用をしなければ、ほとんどの人事は良い印象で受け取ることが多いため、活用しないのは非常にもったいないと言えるでしょう。
友人や知人と話している際に、手が全く動かないという人は多くありません。
日常生活で自然に行っている身振り手振りを面接でも取り入れることで、リラックスした状態で面接に臨むことができます。
無理のない範囲で、ぜひ積極的に身振り手振りを取り入れてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。