お金が理由の日程変更は失礼?
東京の企業に就職希望なのですが、1次選考に合格し、2次選考の案内をいただきました。
日程が直近のこともあり、夜行バスなどの安いプランはすでに満席で申し込めず、金銭的にかなり厳しいです。
金銭を理由に、選考日時を遅らせてもらう事は失礼な事になってしまいますでしょうか。
福岡県 山本さん(仮名)
「直接聞いてみる」からの3段階で考えよう。
この質問を読んで、考えたのは大きく3つのことでした。
1つは、とっても簡単なこと。
2つめは、ちょっと考えてみたらどうかな、ということ。
そして3つめが、いちばん大事で、しっかり考えてみてほしいことです。
もちろん、その会社が山本さんにとって、どれくらいの志望度なのかにもよります。
ただ、それは質問文だけではわからないので、一般的な状況を前提として答えてみますね。
まず1つめは、すごく単純なことです。
「企業に直接、聞いてみたら?」です。
だって、聞いてみないとわからない。
それを「失礼だ!」と思う会社もあるかもしれないし、「じゃあ、改めて別日程を」という会社もあるかもしれません。
そんな中で、いま山本さんが受けている会社がどっちなのかは、現段階ではわかりません。
状況をそのまま伝えて、日程を遅らせられるかどうかを確認してみたらいいだけ。聞いてみたらいいんです。
それが一番てっとり早い気がしませんか。
「失礼だ!」と捉える会社で働きたい?
とはいえ、やっぱりちょっと不安になっちゃう。「そんなこと聞いてもいいのかな?」と考えちゃう。
だからこその2つめ。それは、そもそもお金の問題で選考日程の変更を求める学生を、「失礼だ!」と捉える会社で働きたい? という話です。
金銭的な問題って、それこそ人それぞれに要因や環境や価値観が違います。
それを失礼と考える会社もあるかもしれないし、学生の状況を踏まえて判断する会社もあります。
その上で、山本さんの場合はどっちを優先する環境で働きたいか、ということなんです。どっちの会社が、快適に働ける可能性がありそうでしょうか。
前者の会社で働きたいなら、金銭的理由なんてことを言い訳にせず、親御さんや友だちからお金を借りるなり何なりして、交通費を捻出してでも受けたらいいと思います。
でも、もし後者の会社のほうがいいと考えるとしたら、そこに悩む必要はあるでしょうか……?
「交通費を払いたい!」と言われる人になる。
とはいえ、いちばん大事なのが3つめです。
ちょっと厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、企業が「ほしい!」と思えばどうにでもなるだろうし、そうじゃない場合は、まあ仕方がないかもね、ということです。
企業の人たちだって「この学生は絶対にほしい!」と思ったら、どうにか受けられる状況をつくろうとしたり、引き止めたりするはずです。一方、そこまでではなかったら、「う~ん、ま、いいか!」と思ってしまうこともあるかもしれません。企業によって程度の差はあるとは思いますが。
そういう意味では、単純に「企業から求められる人になる」ことができれば、選考を遅らせるかどうかなんて些末な問題でしかありません。そのために、やれることをすること。そう思わせられるように、自分を磨くこと。それができれば、悩む必要なんてなくなります。
「考えて、動く」ことから始めてみましょう。
と、長々と回答してしまいましたが、これらの3つを踏まえて端的に言ってしまうと、ちょっと不安な状況になったときにウジウジ考えちゃうタイプと、「とりあえずやってみなくちゃわからんし!」で動ける人、どっちのタイプの人が求められるか、という話じゃないかな~、と思います。
そして自分から動く中で、自分で考えて、より良い解決策を考えられる人。そういう人が、就活でも仕事でも評価を得られるはずだと、ぼくは思います。
ジョーカツスペシャルアドバイザー光城 悠人
立命館大学卒業後、エン・ジャパン株式会社に新卒入社。企業の採用・教育・評価分野において、営業・ライター・クリエイティブディレクターとして7年間従事する中で、株式上場、新卒向けナビサイト[en]学生のための就職情報の立ち上げなどを経験。同社退職後、学生が新しい価値観に出合えるコミュニティの実現を目指し、2008年に京都で猿基地を開業。年間を通して学生とかかわる中で、新しい就活手法としての「就活ゲーム」を構築し、書籍やブログ、講演等でその普及に努めている。