東京就職、重視すべきポイントは?
東京での就職を目指して企業を探すにあたり、希望業種や仕事内容の他に重視すべきポイントはありますか。
兵庫県 高橋さん(仮名)
「東京or地方」を考えてみる前に。
ちょっと強引かもしれませんが高橋さんの質問を、別の話題に置き換えてみますね。
ある人が、あなたに質問をしてきたとします。
「東京での婚活を目指して相手を探すにあたり、希望学歴や職業の他に重視すべきポイントはありますか?」
こんな質問を投げかけられたら、どうでしょう?ちょっと違和感がありませんか?
「や、東京だろうが地方だろうが、そんなに関係ないんじゃない?」
「むしろ、婚活する上で重視してるのって、それだけなの?」
って、そう思ったりしませんか。
もし高橋さんが、恋愛や結婚で「学歴や職業を重視する!」人なら、適切な例えじゃないかもしれません。
でも、ぼくは恋愛や結婚では学歴や職業じゃないと思うし、たぶん一般的にもそう(であってほしい笑)。
仕事をしていく上で大事なことは、東京か地方かでもないし、単に業種や仕事内容だけでもないと思うんです。
どの会社も、求めているのは「自社に貢献できる人」
どうにも、この質問の裏に「東京だからすごい、地方だからそこまで考えなくていい」というような感覚が含まれてるような気がしちゃうんです。
もちろん、意図的にそう考えているわけではないとは思います。東京という未知の環境だからこそ、「もっと多くのものが求められてるのかもしれない……!?」って、不安になって考えすぎちゃっている部分もあると思います。
でも、そうじゃないんです。
東京の企業であろうが、地方の企業であろうが、企業が求めているのって、結局は「自社の成長に貢献してくれる学生であってほしい」ということです。
地方企業がレベルが低いわけでもないし、東京の企業だからレベルが高い、なんて一概に言えるものではありません。
それこそベネッセやマツダ、大王製紙、ファナック、ユニクロのファーストリテイリングといった日本を代表する会社は、地方にもいくらでもあります。
学生のみなさんにとっては、たしかに地方か東京か、というのはそれなりに大きな問題かもしれません。
けれど企業にとっては、地方の学生か都市部の学生かなんて、別に関係ありません。
彼らが求めているのは、ただただ「自社と顧客の利益に貢献できる可能性がある学生かどうか」だけです。
自分の「大事にしたいこと」は何だろう?
さらには、それこそ「業種」が同じでも、それぞれの会社の雰囲気や大事にしていること、活躍する人の特徴や仕事の進め方はさまざまで違います。「仕事内容」といっても、学生のみなさんが知れる(想像できる)範囲には、限界があります。
ちょっといじわるな言い方になってしまいますが、そもそも自分にとって大切な何かを選ぶときに、人から提示されたものを重視して判断しますか?
たぶん人から言われるものよりも、自分にとっての「大事なこと」があって、それを重視しながら決めていくほうが、結果的に自分の満足度は高まると思うんです。
そういう意味で、変に「地方と東京の違い」や「業種や仕事内容」に囚われすぎず、高橋さん自身にとって、今までの人生で大事にしてきたことや、これから働く上で大事にしたいことを考えてみましょう。
自分が楽しく、有意義に、社会の一員として活躍していくことを考えるときに、自分が楽しくすごせる場所として、何を大事にしたいのか。
そこで大事だと思えるものが、おそらくこれから「重視すべきポイント」になるはずです。
ジョーカツスペシャルアドバイザー光城 悠人
立命館大学卒業後、エン・ジャパン株式会社に新卒入社。企業の採用・教育・評価分野において、営業・ライター・クリエイティブディレクターとして7年間従事する中で、株式上場、新卒向けナビサイト[en]学生のための就職情報の立ち上げなどを経験。同社退職後、学生が新しい価値観に出合えるコミュニティの実現を目指し、2008年に京都で猿基地を開業。年間を通して学生とかかわる中で、新しい就活手法としての「就活ゲーム」を構築し、書籍やブログ、講演等でその普及に努めている。