【企業分析】株式会社オービック完全解説 – 事業内容・年収・選考対策・競合比較
2025年10月30日更新
はじめに
株式会社オービック(証券コード: 4684)は、東京都中央区京橋に本社を置く独立系システムインテグレーター企業です。企業向け統合業務ソフトウェアの開発・販売を主力事業とし、営業利益率60%超という驚異的な収益性を誇る企業として注目を集めています。
今回はそんなオービックの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社オービックへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。 ぜひ最後までご覧ください。
- オービックの仕事内容が気になる
- オービックの就職難易度を知りたい
- オービックの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、IT・SIer以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、オービックの就職難易度は、極めて高い難易度と考えています。
営業利益率64.6%という業界最高水準の収益力と平均年収1,103万円という高待遇により、IT業界でも最高レベルの人気企業となっています。
また、採用大学も難関大学から中堅私大まで様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、学歴フィルターは薄く、しっかりとした選考対策を行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
選考対策として、独特なものがエントリーシート選考がない点と面接重視の選考プロセスになります。
特に企業理解に関しては他の企業以上に重要視されるので、事前準備を進めたうえで面接に参加するようにしましょう。
また職種としては、ソリューション営業職とシステムエンジニア職があり、業務内容としては主に中堅・大手企業向けのERPシステム導入支援に従事することになります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社オービックについて

会社概要
株式会社オービックは、企業向け統合業務ソフトウェア「OBIC7」の開発・販売を主な事業内容としている企業です。
オービックは、独立系SIerとして30期連続増益という驚異的な成長を続け、営業利益率64.6%という国内最高水準の収益性を実現しています。
企業向けERPソフトウェアとして、自社従業員による製品開発から導入支援、保守運用まで一貫したサービスを提供する「ワンストップ・ソリューション」を採用しています。
オービックのビジネスモデルは、ERP累計導入社数19年連続1位という市場地位を活かし、中堅・大手企業(年商100~1,000億円)において売上高シェア28.9%の首位を維持しています。
これらの事業は、顧客企業の持続的な成長支援という同社の「日本を強くする」という理念のもとに展開されており、国内市場における競争力を高めています。
さらに、オービックは高収益を実現するストック型ビジネスモデルを構築しており、特に継続保守収入による安定したキャッシュフローを確保しています。
各事業別の売上規模
株式会社オービックの2025年3月期の総売上高は1,212億円で、営業利益は783億円でした。
この売上はシステムインテグレーション事業、システムサポート事業、その他の事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- システムインテグレーション事業
- システムサポート事業
- その他事業
システムインテグレーション事業
売上高は約600億円で、OBIC7の新規導入や機能追加による収益が中心となっています。
システムサポート事業
売上高は約500億円で、既存顧客への保守・運用サービスによる安定収益が特徴です。
その他事業
売上高は約100億円で、コンサルティングサービスや関連事業による収益となっています。
各事業セグメントの解説
株式会社オービックの主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
|---|---|
| システムインテグレーション事業 | OBIC7の新規導入、カスタマイズ、システム構築、プロジェクト管理 |
| システムサポート事業 | 既存システムの保守・運用、機能追加、技術支援、ユーザー研修 |
| その他事業 | 経営コンサルティング、業務改善支援、関連ソフトウェア販売 |
普段イメージする一般的なSIer企業とは違い、自社製品「OBIC7」に特化した事業展開を行っていました。
またシステムインテグレーション事業などのメイン事業セグメントは、オービックの高収益体質を支える重要な要素となっており、製品開発から導入支援、保守運用に至るまで、幅広い分野にわたる事業を展開しています。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
オービックで働いている社員は?
平均勤続年数は?
オービックの平均勤続年数は13年です。
IT業界の平均勤続年数は8.9年であることから、業界平均よりも長く働く社員が多い安定した職場といえるでしょう。
平均年収は?
2025年3月期のオービックの平均年収は、1,103万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、全国平均より大幅に高い水準となっています。
また、同じ「IT業界」の上場企業平均年収は約600万円でした。
平均残業時間は?
オービックの従業員の平均残業時間は公表されていませんが、社員口コミによると月20-30時間程度と推測されます。
IT業界で働く従業員の平均残業時間は23.2時間のため、業界内では平均的な残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
インターネット上の情報だけでは正確な数値は分かりませんでした。
しかし、オービックの平均年収から、オービックの平均ボーナス額は200万円程度と推測できます。
理由は、国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%だからです。
あくまで参考程度にしておいてください。
また、オービックは年2回ボーナスが支給されます。
どんな文化なの?
オービックは、「日本を強くする」という理念を掲げています。
ERPシステムの提供を主軸に据えつつも、コンサルティングから保守運用まで、多岐にわたるキャリアパスを実現できます。
オービックは、社員の成長を会社の発展と捉え、常にイノベーションを起こし、十分に能力を発揮できる環境づくりに努めています。
ここでは、新卒主義による手厚い教育体制が整っているので、長期的にスキルアップしたい人には向いています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しいIT業界の中でのオービックの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、オービックはトップクラスの企業だということがわかります。
理由として以下の要因があると考えています。
- 自社製品による高収益モデル
- ストック型収益構造
- 市場でのシェア1位の地位
自社製品による高収益モデル
オービックは自社製品「OBIC7」の開発・販売に特化しており、他社のような労働集約的なプロジェクト型ビジネスとは根本的に異なります。
これにより、一度開発した製品を複数の顧客に展開することで、高い収益性を実現しています。
ストック型収益構造
オービックは製品販売後も継続的な保守契約により、安定した収入を得ています。
これにより、新規営業に依存しない安定したキャッシュフローを確保し、高い利益率を維持しています。
市場でのシェア1位の地位
オービックは中堅・大手企業向けERP市場で19年連続1位のシェアを維持しており、強固な競争優位性を構築しています。
以上の要素によりオービックはIT業界の中でも極めて高い収益性を生み出していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2025年3月期) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| オービック | 1,212億円 | 1,103万円 | 70 | 64.6% |
| 野村総合研究所 | 7,044億円 | 1,225万円 | 69 | 16.3% |
| 大塚商会 | 9,774億円 | 937万円 | 58 | 5.2% |
| TIS | 5,084億円 | 803万円 | 60 | 11.8% |
オービックの新卒募集要項について
以下にオービックの新卒募集要項についてまとめました。
初任給350,000円という高水準の給与設定や、福利厚生がかなり整っている点は非常に嬉しい点です。
また賞与に関しても年2回の支給があり、業績に応じた変動もあります。
研修制度も新人に対するオンボーディングは勿論のこと、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムがあり、かなり充実していると言えます。
転勤については、全国転勤の可能性があるため、気になる方は面接や説明会などの際に確認をしましょう。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 職種 | ソリューション営業職、システムエンジニア職 |
| 給与(2025年4月入社 初任給実績) | 関東地区:350,000円、その他地区:340,000円 |
| 賞与 | 年2回 |
| 研修制度 | 新入社員研修、フォロー研修、専門研修、管理者研修など |
| 福利厚生 | 各種社会保険、住宅手当、社員寮、選択型福利厚生サービス |
求める人材

株式会社オービックでは求める人材として下記のものを公表しています。
- 顧客第一の思考
- チャレンジ精神
- 長期的な成長意欲
- チームワーク
顧客第一の思考
お客様の経営課題を最優先に考え、解決策を提案できる人材を求めています。
チャレンジ精神
新しいことに積極的に取り組み、イノベーションを起こせる人材を重視しています。
長期的な成長意欲
継続的に学び続け、専門性を高めていける人材を求めています。
チームワーク
協働しながら成果を出せる協調性を持った人材を重視しています。
以上の4つはオービックの採用メッセージにつながっていきます。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
新卒採用のフロー
オービックの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①エントリー・会社説明会参加
オービック公式サイトからエントリーを行います。
エントリーシート選考はありませんので、エントリー後は会社説明会に参加することになります。
②適性検査(WEBテスト)
CABまたは玉手箱型のWEBテストが実施されます。
試験科目は四則演算、法則性、構造理解、性格検査で、各科目の制限時間は約15分程度です。
③複数回面接
一次面接から最終面接まで、複数回の面接が実施されます。
面接では自己紹介や志望理由、オービックの強みについてなどが聞かれますので、自分の答えを見つけておきましょう。
面接は対面またはオンラインで30-60分程度実施されます。
和やかな雰囲気の中、キャリアプランや企業理解度について深く確認されます。
- 学生1:面接官1の個人面接
- 時間:30分程度
- 実施方法:オンライン
- 面接官:人事担当者・若手社員
- 重視項目:基本的なコミュニケーション能力、志望動機の確認
- 学生1:面接官1-2名の個人面接
- 時間:45分程度
- 実施方法:対面またはオンライン
- 面接官:配属予定部署の管理職
- 重視項目:専門性への適性、具体的な業務イメージ
- 学生1:面接官2-3名の個人面接
- 時間:60分程度
- 実施方法:対面
- 面接官:役員クラス・人事部長
- 重視項目:入社意欲、将来性、企業理解の深さ
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 就活の軸とオービックとのマッチポイント
- オービックの強みについて
- 学生時代に力を入れたこと
- 将来どんなSE/営業になりたいか
- 他社の選考状況
- なぜIT業界を選んだのか
- オービックの競合他社との違いは何か
- 入社後に挑戦したいことは何か
- 10年後のキャリアビジョン
面接対策のポイント
- OBIC7の市場地位と競合優位性の説明
- ワンストップソリューションの価値提案
- 高収益ビジネスモデルの理解
- 新卒主義の人材育成方針
- なぜオービックでなければならないのか
- ERPビジネスへの関心と理解
- 長期的なキャリア形成への意欲
- 同社の企業文化への共感
- ソリューション営業またはSEの業務内容理解
- 顧客課題解決への具体的なアプローチ
- チームワークと個人成果の両立
- 継続学習への取り組み姿勢
④内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
オービックの採用大学については、公式な詳細データは公表されていませんが、就職関連サイトの情報によると幅広い大学からの採用実績があることが確認されています。
学歴評価の特徴
多様性のある採用実績
オービックの採用は学歴フィルターが薄いとされており、以下の特徴があります。
- 難関大学から中堅私大まで幅広い採用実績
- 国公立・私立を問わない採用方針
- 文系・理系の区別なし
- 地方大学からの採用実績も確認されている
重視される要素
学歴よりも以下の要素が重視される傾向にあります。
- オービックの事業への理解度
- IT・ERP業界への関心
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
- 長期的なキャリアビジョン
年間150-160名という採用規模により、多様な大学出身者に機会が提供されています。学歴よりも個人の能力や企業への適性が重視される選考となっているため、しっかりとした企業研究と面接対策が重要です。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、オービックの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は極めて高いといえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 営業利益率64.6%という業界最高水準の収益力
- 平均年収1,103万円という高待遇
- 30期連続増益という安定した成長実績
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策をすることに加え、オービック固有の企業理解が極めて重要になります。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
オービックは、IT業界および独立系SIer業界に属する企業で、企業向け統合業務ソフトウェア「OBIC7」の開発・販売を主事業としており、営業利益率64.6%という驚異的な収益性を実現しています。
オービックはIT業界の中でも極めて高い収益性を誇る企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
しかし学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。対策をしっかり行って選考に臨んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。




