グループディスカッションの進め方は?差をつけるポイントを解説
2024/10/8更新
はじめに
就職活動の選考で、グループディスカッション(GD)を実施している企業にエントリーすることもあるでしょう。
しかし、「グループディスカッションは、なんとなく聞いたことはあるけど、実際にどのようなものなのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
本記事では、以下の就活生を対象に、グループディスカッションの進め方とコツを解説します。
- グループディスカッションの進め方がわからない就活生
- グループディスカッションで差をつけたい就活生
- グループディスカッションで評価されるポイントを知りたい就活生
グループディスカッションを攻略することで、他の就活生と差をつけられますので、就職活動における強みを作りたい方は、参考にしてみてください。
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グループディスカッションとは
「グループディスカッション」は、就職活動において一般的に採用されている選考方法の1つです。
提示されたテーマに対して複数名で30分〜1時間程度議論し、結論を導き出します。
企業によっては、その結論を発表するところまでが評価の対象となることもあります。
1度の選考会で複数の就活生を評価することができるため、選考の序盤で多く登場する選考方法です。
評価ポイント
グループディスカッションにおける評価ポイントは、「対人能力」と「個人能力」の2つに分けられます。
ここでは、「対人能力」と「個人能力」の評価ポイントについて、それぞれ詳しく解説します。
対人能力とは
「対人能力」を一言で表すと、「他人と関わった時にどのような態度をとるか」ということです。
具体的には、以下のような能力が挙げられます。
- 協調性
- リーダーシップ
- 傾聴力
上記の能力は組織の生産性向上において重要な役割を担うため、重要視している企業が多いです。
企業という組織に所属する以上、自分1人だけで仕事をすることはあり得ません。
他人と上手に関わることができれば、1+1を3にも4にもできるのです。
この能力を見るために人事は、以下のポイントをチェックしています。
- 人の意見を聞くことができるか
- 人の意見を頭ごなしに否定しないか
- 自分の考えをはっきりと述べているか
- 議論の方向性を示せるか(リーダーシップ)
ここでは、さらに各チェックポイントについて深掘りし、評価してもらうにはどう立ち回ればいいか解説します。
人の意見を聞くことができるか
グループディスカッションで「人の意見を聞くことができる」姿勢を示すには、まず積極的に相手の発言に耳を傾け、話の途中で口を挟まずに最後まで聞くことが大切です。
また、相手の意見を要約して確認する「リフレクション」を行うことで、理解していることを示せます。
たとえば「〇〇さんの意見は〜ということで合っていますか?」と確認することで、相手も尊重されていると感じてくれるでしょう。
さらに、自分の意見を述べる際には他者の意見を踏まえ、「〇〇さんが言ったことに賛成です」と前置きすることで、人事に意見を取り入れている姿勢を示せます。
人の意見を頭ごなしに否定しないか
グループディスカッションで「人の意見を頭ごなしに否定しない」姿勢を実行するには、他者の意見に対して即座に反論せず、一旦受け入れる姿勢を持つことが重要です。
発言の内容に対して「それは違う」といった否定から入らず、「その意見にはこんな良い点がありますね」と肯定的な要素を認めた上で、異なる視点を提案するのが効果的です。
例えば「〇〇さんの視点は参考になります。その上で、こういう点も考慮してみてはどうでしょうか?」といった形で提案してみましょう。
自分の意見を補足的に示すことで、建設的な議論を進められます。
相手の意見を尊重しつつ、前向きに会話を進めることで、円滑なディスカッションが可能になり、人事から高評価を獲得できます。
自分の考えをはっきりと述べているか
グループディスカッションで「自分の考えをはっきりと述べる」ためには、まず自分の意見を明確に整理し、要点を簡潔に伝えることが大切です。
意見を述べる際には、結論から話す「結論先行型」を意識し、例えば「私の意見は〇〇です」と最初に結論を伝えます。
その後、理由や根拠を具体的に説明し、論理的な裏付けを示すことで説得力を持たせると良いでしょう。
また、自信を持って発言するためには、他者の意見に流されず、自分の視点や考えを大切にすることが重要です。
ただし、自分の意見を押し付けるのではなく、他者の意見にも耳を傾けながら、冷静かつ明確に自分の立場を示すことに注意しましょう。
議論の方向性を示せるか(リーダーシップ)
グループディスカッションで「議論の方向性を示す」ためには、まず全体の議論を俯瞰し、何が目指すべき結論なのかを明確にすることが重要です。
議論が進む中で、話題が逸れたり、意見が分散してしまった際には、「今の議論をまとめると、〇〇がポイントですね。次に△△について考えましょう」といった形で、現状を整理しつつ次のステップを提案すると、建設的に方向性を示せるでしょう。
また、最初に目的やゴールを確認し、「この議題についての結論をどう出すかを意識しましょう」と全体の流れを定期的に振り返ると、議論が迷走することを防げます。
個人能力とは
グループディスカッションで求められる個人能力とは、具体的には論理性や知識量などです。
論理的に話ができたり、知識量が多かったり、つまり地頭力と言い換えてもいいでしょう。
個の力が高い人材が集まっている組織の方が、集団としての生産性は高まります。
この能力を見るために人事は、以下のポイントをチェックしています。
- 問題を構造化して捉えられているか
- 論理的に話ができているか
- 複数の解決策を提案できるか
ここでは、さらに各チェックポイントについて深掘りし、評価してもらうにはどう立ち回ればいいか解説します。
問題を構造化して捉えられているか
グループディスカッションで「問題を構造化して捉える」ためには、まず議論の対象となる問題を細かく分解し、要素ごとに整理することが大切です。
例えば、「この問題は〇〇と△△という2つの側面があります。それぞれを順番に考えましょう」といった形で、問題を要素に分け、優先順位をつけて議論を進める方法があります。
また、「原因と結果」「課題と解決策」といったフレームワークを使い、問題を因果関係やカテゴリーに分けて整理すると、全体像を把握しやすくなります。
さらに、論点が複雑化した際には「ここまでの議論を整理すると、〇〇が問題の主なポイントですね」とまとめることで、議論が一貫した方向に進むよう導けるでしょう。
論理的に話ができているか
ループディスカッションで「論理的に話す」ためには、まず自分の主張を結論から述べ、その後に理由や根拠を明確に説明する「結論→理由→具体例」の順で話すことが有効です。
また、話の一貫性を保ち、矛盾がないように気を配ることも心がけましょう。
議論が進む中で他者の意見を参考にしつつ、自分の主張に適切に組み込むことで、より説得力のある論理的な発言ができるため、高評価を得られるでしょう。
複数の解決策を提案できるか
グループディスカッションで「複数の解決策を提案する」ためには、まず問題を多角的に分析し、さまざまな視点からアプローチを考えることが重要です。
例えば、時間やコスト、効果など異なる要素に基づいて解決策を考え、それぞれのメリットとデメリットを整理して提示します。
「一つ目の案は〇〇で、時間はかかりますが効果が高いです。二つ目の案は△△で、コストは低いですが短期的な効果が見込めます」といった形で、比較しやすい形で提案すると、議論が深まります。
さらに、他のメンバーから出たアイデアを補完したり、組み合わせることで、より多様な解決策を提示する姿勢も大切です。
グループディスカッションの進め方
グループディスカッションの主な進め方は以下の通りです。
グループディスカッションの進め方
- 役割を決める
- 時間配分を決める
- 課題を定義付けする
- 意見を出し合う
- 議論の内容を整理する
これらのポイントについて簡単に解説します。
1.役割を決める
グループディスカッションでの役割は主に、「司会」「タイムキーパー」「書記」の3つが挙げられます。
個人が自由気ままに発言をしていると、議論がスムーズに進まない場合もあるので、役割を初めに決めると良いでしょう。
しかし、この役割は必ずしも決めなければいけないわけではありません。
役割に縛られず自由に発言することで、議論が活発になる場合もあります。
役割を決めない場合は、発言する人が偏っていないか、議論の方向性がズレていないかという点には注意しましょう。
ただ、通常の議論ではやはり「司会」「タイムキーパー」「書記」の役割を把握することが重要です。
以下の項目では、それぞれの役割について解説しますので、グループディスカッションで活用できるためにも、目を通してみてはいかがでしょうか。
司会
グループディスカッションにおける「司会」の役割は、議論を円滑に進行させ、全員の意見がバランスよく反映されるよう調整することです。
グループディスカッションにおいて、司会は議論の目的や時間配分を確認し、討議が無駄なく進むようにします。
例えば、話題が逸れた場合は「議論を元に戻しましょう」と方向を示したり、話し合いが一方的になりそうな時は「〇〇さんの意見もお聞かせください」と発言機会を均等に配慮します。
また、意見が対立した時は双方の意見を整理し、「それぞれの主張には〇〇と△△のポイントがありますね」と要点をまとめる必要があるでしょう。
最終的に結論や合意を導くため、全体の進行とまとめ役を担う重要なポジションです。
タイムキーパー
グループディスカッションにおける「タイムキーパー」の役割は、議論の進行を時間内に収め、効率的に進められるよう、サポートすることです。
タイムキーパーは、議論が始まる前に全体の時間配分を確認し、各セクション(意見交換、議論、結論出しなど)にどの程度の時間を割くかを明確にします。
進行中は、各段階の残り時間を適宜知らせ、例えば「あと5分で意見交換を終えて、次の段階に進みましょう」といった具合に、メンバーに時間の意識を促すことが、主な仕事になるでしょう。
話し合いが時間を超過しそうな場合や、脱線している場合は、「時間が限られているので、次に進みましょう」と適切に促すことで、全体の議論をスムーズに進める重要な役割を果たします。
書記
グループディスカッションにおける「書記」の役割は、議論の内容や重要なポイントを記録し、全員で共有することです。
議論内では、発言や意見を簡潔にまとめ、議論の進行に応じて要点や結論を整理します。
書記は議論の流れを正確に追い、各メンバーの発言を公平に反映させることが求められるため、全体を俯瞰して見る力が必要です。
例えば、アイデアや提案が出た際には、それを要約して記録し、重要な意見を見逃さない必要があります。
また、必要に応じて「今までの議論を整理すると、〇〇という意見がありました」と発言し、進行を支援することも考えられるでしょう。
最終的に、ディスカッションの結論や合意点を記録に残し、全員が認識を共有できるようにするのが書記の重要な役割です。
2.時間配分を決める
グループディスカッションには制限時間が設けられており、制限時間内に結論を導き出せるかという点も評価の対象になります。
限られた時間の中で結論を導き出すには、時間配分を行うことが非常に重要です。
時間配分を行う際には、時間ぴったりで配分するのではなく、予備の時間を設けておくと、万が一予定通りに議論が進まなかったときに安心です。
3.課題を定義付けする
「課題を定義する」とは、出題された抽象的なテーマに関して、具体的に定義を定めて、前提条件をグループ内で共有することを意味します。
例えば、「良い会社の条件とは?」というテーマが与えられたと仮定します。
テーマが与えられたと仮定すると、良いとはどのような状態なのかをあらかじめ決めておくことが重要です。
ただ、議論する上では個人によって価値観や考え方が異なります。
この定義付けをしておかないと、議論の方向性がズレてしまう可能性があるので注意しましょう。
4.意見を出し合う
課題の定義づけができたら、どんどん意見を出し合いましょう。
より良い結論を導き出すためには、できるだけ多くの意見を出し合うことが重要です。
初対面のメンバーの中で発言することに抵抗があったり、緊張したりする人もいるかもしれません。
しかし多くのメンバーが同じ気持ちなので、臆することなく積極的に発言するようにしましょう。
5.議論の内容を整理する
一通り意見を出し終えたら、それぞれの意見をまとめる作業に入ります。
出題されたテーマに対して納得感のある結論を導けるか、という点はグループディスカッションにおいて重要になります。
そのためには出されたすべての意見を集約するのではなく、取捨選択したり組み合わせたりすることが必要です。
制限時間を意識しつつも、急ぎすぎず、最後までしっかりと議論を重ねたうえで結論を出しましょう。
グループディスカッション攻略のコツ
多くの企業で選考過程に採用されているグループディスカッションですが、いくつか意識しておきたいポイントがあります。
ここでは3つのポイントについて解説します。
スタート前に自己紹介をする
グループディスカッションでは、選考会場に到着してグループを振り分けられた後、ディスカッションがスタートする前に多少の時間があることが多いです。
この時間を活用して、簡単な自己紹介などを行うことをおすすめします。
先程も書きましたが、メンバーの多くが初対面であり緊張していることも少なくありません。
ただ、アイスブレイクとして緊張をほぐすことが目的であり、話す内容は自己紹介でなくてもかまいません。
アイスブレイクによって議論が活発になりやすくなるので、可能であれば行うことをオススメします。
だらだらと話をしない
自分の意見を話すときに、だらだらと話さないことは非常に重要です。
面接の時にも共通して言えることですが、以下のフレームワークを意識しましょう。
フレームワーク
- 結論
- 理由
- 根拠・具体例
- 結論
「私は〇〇(結論)だと思います。その理由は〜〜〜だからです。例えば〜〜〜。なので〇〇(結論)だと思います。」という話し方をすると相手にわかりやすくなります。
できるだけ簡潔に、わかりやすく伝えるという意識が重要です。
人の意見を否定しない
メンバーから出された意見を頭ごなしに否定することは、絶対にやってはいけません。
議論をしていると、自分とは異なる意見も多くあるでしょう。
その意見を真っ向から否定してしまうと、他のメンバーが萎縮してしまい活発な議論ができなくなります。
また、「自分と異なる意見は受け入れられない、自己中心的な人」という印象を与えかねません。
否定するのではなく一度受け入れ、内容を吟味したうえで議論するようにしましょう。
さいごに
本記事では、グループディスカッションについて乗りきるコツを解説してきました。
グループディスカッションは初めのうちは緊張すると思いますが、慣れてくると楽しいものです。
多くの企業で採用されている選考方法ですので、終わるたびに振り返りを行い、グループディスカッションに慣れていくことが、進行の上達につながるでしょう。
この記事の情報を参考に、グループディスカッションの対策を練ってみてはいかがでしょうか。