公立はこだて未来大学の学生が選ぶ就職先No.1は?就活の実態と傾向を徹底解説
2025年8月8日更新
はじめに
公立はこだて未来大学では、「情報」と「デザイン」を融合した学びを通じて、社会課題の解決に貢献できる実践的な人材の育成が行われています。学生たちは高度な専門知識だけでなく、論理的思考力や創造性、チームで協働する力を身につけ、卒業後は多様な進路へ羽ばたいています。
就職活動においては、自身のスキルや志向性に合った企業を見極める傾向が強く、IT企業や地方創生に関わる公的機関、スタートアップ企業など、幅広い分野への就職実績があります。また、北海道内での就職を希望する学生も多く、地域とのつながりを大切にしたキャリア形成も特徴的です。
本記事では、公立はこだて未来大生に人気の就職先ランキングや、学部・専攻による進路の違い、キャリアセンターの支援内容などを網羅的に解説します。就活を控える学生やその保護者にとって、未来志向のキャリア選択に役立つ情報をお届けします。
公立はこだて未来大生の就職先ランキングTOP5
公立はこだて未来大学(通称:未来大)は2024年卒業生の就職率が97.5%と、情報系大学トップクラスを誇り、北海道〜首都圏の先端IT企業やメーカーへの実績が豊富です。学科・カリキュラムの実践力が評価されており“地元志向×首都圏大手”の両路線で高い人気を集めています。以下は一次情報をもとにした主要就職先ランキングです。
第5位:株式会社NTTデータ先端技術
国内最大級のSIerグループの中核企業。未来大卒業生はシステム開発・インフラ設計・AI研究等の最前線で活躍しています。
主な特長
- 金融・行政・通信インフラまで業界を横断する大型プロジェクト多数。
- 最新技術の実装力や学術知識を活かせる環境。
社風・働き方
- プロジェクト志向で技術・チャレンジ歓迎。
- チーム横断や自己成長支援(勉強会・資格取得)が手厚い。
- 大規模ITシステム・社会インフラに関わりたい方
- 最先端技術フィールドにチャレンジしたい方
第4位:サイボウズ株式会社
出典:サイボウズ株式会社
業務効率化クラウド「kintone」やグループウェアの開発・運営を手がけるIT企業。自由度の高い開発風土で未来大生のロジカル力や提案力へニーズ大。
主な特長
- 製品・新サービス開発のスピードとダイバーシティ経営。
- 自社サービスの世界展開×ユーザー視点が両立。
社風・働き方
- フルリモートや多様な働き方が可能。
- 社内コミュニティあり、若手も主体性を発揮できる。
- 新しい価値を創る・サービス志向の開発を目指す方
- 柔軟なワークスタイル・自律型組織で働きたい方
第3位:パナソニックITS株式会社
パナソニックグループのIT・カーナビ・モビリティソリューション中核企業。自動車・IoT分野ほか社会基盤ITに未来大卒のSE/研究職が多数。
主な特長
- モビリティ最前線・自動運転や車載ソフト開発をリード。
- グループ安定性と開発現場の自由度を両立。
社風・働き方
- 若手もプロジェクトの責任を持って活躍できます。
- AI・IoT関連や自動化領域にも挑戦しやすい環境。
- クルマ×IT、社会インフラ開発に興味がある方
- 大手で安定+新規分野にチャレンジしたい方
第2位:アマゾンウェブサービスジャパン(AWS)
世界トップのクラウドサービス企業。データエンジニア、クラウド開発者などで未来大卒業生がグローバルに活躍しやすい職場です。
主な特長
- 世界最大手のクラウドインフラで先進業務を担える。
- 英語・技術スキル・論理性が磨かれる環境。
社風・働き方
- ダイバーシティ推進、リモートワークや働き方の自由度高。
- 実力主義・成果主義でキャリアの自由度も大きい。
- グローバルエンジニア・世界に通用する力をつけたい方
- 一流エンジニアや多国籍プロジェクトで成長したい方
第1位:日立製作所
出典:日立製作所
国内最大級の総合電機メーカーで、産業・インフラ・社会ITなど幅広い分野で未来大卒業生が多数活躍。ものづくり〜社会インフラ・DX領域まで自己成長が可能な職場です。
主な特長
- 日本・世界を支える基幹インフラやIT革新に参画。
- AI/IoT/クラウド開発・組込み系・データ分析など守備範囲が広い。
社風・働き方
- 教育研修やプロジェクトアサインが多様。
- 社内異動や若手抜擢も積極的で「成長を重視」する風土。
- 産業と社会の土台をITで支えたい方
- 幅広い分野で専門性と安定を両立したい方
未来大生は上記以外にもNTTデータ、リコーITソリューションズ、ソフトバンク、グリー、博報堂、北海道内大手SierやIoTベンチャー、自治体職員、公務員など多彩なキャリアを築いています。情報科学の専門性×現場力を活かし、年々活躍フィールドが拡大中です。
就活で成功したいなら、性格診断を受けてみよう
公立はこだて未来大生に人気の企業を見てきましたが、「自分にはどんな働き方が向いているのだろう?」と悩む方も多いはず。自分に合った就職先を見つけるには、まず自分自身を深く知ることが重要です。
就活ハンドブックが提供している性格診断では、あなたの価値観、性格特性、仕事への志向性を知ることができます。チャレンジ精神が強いのか、安定志向なのか、個人で成果を出すタイプか、チームで力を発揮するタイプか。たった5分の診断で、明らかになります。
自分らしいキャリアを築くための自己分析として、ぜひ活用してください。
学部別での進路傾向の違い
公立はこだて未来大学では、すべての学生が「システム情報科学部」に所属しながら、「情報アーキテクチャ学科」と「複雑系知能学科」のいずれかで専門的な学びを深めていきます。両学科はともに情報科学をベースにしていますが、その教育アプローチや重視する領域が異なるため、卒業後の進路やキャリア観にも明確な違いが表れます。以下では、それぞれの学科における進路傾向を詳しく紹介します。
情報アーキテクチャ学科:実装力とデザイン思考を武器に社会実装へ
情報アーキテクチャ学科では、システム設計やユーザーインタフェース、情報デザインなど、「人と情報の関係性」に焦点を当てた学びが展開されています。そのため、ソフトウェア開発やUI/UX設計、Webサービスの企画・構築といった、実社会への実装を意識した職種に人気が集中します。
主な進路先:Web系企業、SIer、スタートアップ、デザイン会社、地方自治体のICT部門など
キャリア志向:自ら手を動かして「使いやすい仕組み」を設計・実装したいという、ユーザー視点と現場志向を重視する傾向が多く見られます。
また、地域課題の解決や公共サービスのデジタル化に貢献する進路を選ぶ学生も増えており、「社会に役立つシステム」を現実の中で形にしたいという思いが、キャリア選択に強く影響しています。
複雑系知能学科:AI・データで課題を読み解く分析志向
複雑系知能学科では、人工知能、ロボティクス、アルゴリズム、データ解析などを中心に、「複雑な現象を理論的・数理的に理解し、再現・予測する」ためのアプローチを学びます。この背景から、進路としてはAI・データサイエンス分野や研究開発職が人気です。
主な進路先:AI開発企業、機械学習エンジニア職、メーカーのR&D部門、IT企業のデータ分析部門、大学院など
キャリア志向:理論や数式、シミュレーションによって課題の本質に迫る「探究心と問題解決志向」を持つ学生が多く、研究者志望や高度専門職への関心も高いです。
また、学術的関心が強い学生は大学院へ進学し、人工知能や複雑系科学の応用領域での研究を継続するケースも多く見られます。
このように、公立はこだて未来大学では「実装と設計」に強い情報アーキテクチャ学科と、「理論と分析」に秀でた複雑系知能学科という2つの学科の違いが、進路選択やキャリア志向に如実に表れています。どちらの学科においても、社会課題に向き合いながら、自らの知見とスキルで価値を創出しようとする姿勢が共通しており、「未来を自ら設計する人材」としての活躍が期待されています。
公立はこだて未来大学のキャリアセンターではどんな支援が受けられる?
公立はこだて未来大学では、学生一人ひとりが自分らしいキャリアを築けるよう、キャリアセンターがきめ細やかな支援を行っています。特に地域密着型の大学として、地元企業との連携や学生主体のキャリア形成を重視したサポート体制が整っているのが特徴です。
就職相談・面接練習
キャリアセンターには、進路相談の専門スタッフが常駐しており、学生の興味・関心や適性に応じたキャリア設計を丁寧にサポートしています。履歴書・エントリーシートの添削はもちろん、模擬面接にも対応しており、話し方や目線、表情など非言語コミュニケーションまで細かくフィードバックをもらえます。
また、地元企業の選考傾向や業界別の求める人物像についてもアドバイスが受けられるため、特に道内での就職を目指す学生にとっては大きな強みとなっています。
業界研究セミナー
キャリアセンターでは、毎年さまざまな業界の専門家や企業担当者を招いた業界研究セミナーを実施しています。IT・通信・製造・観光・行政など、学生の関心に沿った幅広いテーマが扱われ、業界の構造や仕事の実態、今後の展望などをリアルに学ぶことができます。
質疑応答の時間では、現場の声を直接聞くことができ、企業研究や志望動機作成に役立つ情報が満載です。
インターン情報の提供
キャリアセンターでは、学内外のインターンシップ情報を随時発信しており、北海道内外の企業と連携したプログラムが多数紹介されています。情報アーキテクチャやAI・データサイエンス分野に関連した企業はもちろん、地方自治体や地域活性化プロジェクトに関わる機会も多く、実務経験を通して視野を広げることができます。
1・2年生向けの体験型から、就活直結型の選考付きインターンまで多様な選択肢が用意されており、自分のステージに合わせた参加が可能です。
インターンシップや企業説明会
年間を通じて、大学内外で企業説明会やインターン説明会が開催されています。特に公立はこだて未来大学では、地域企業との結びつきが強く、函館市や北海道内の企業が多数登壇するのが特徴です。企業の担当者や卒業生が登壇する説明会では、業務内容や職場環境について詳しく知ることができ、ミスマッチのない就職活動を後押しします。
また、学生向けの合同企業説明会や学内マッチングイベントも開催されており、地元就職を希望する学生にとっては非常に実践的な場となっています。
公立はこだて未来大学のキャリアセンターは、「一人ひとりの未来を共に描く」ことをモットーに、情報提供から実践サポートまで、幅広い支援を展開しています。早期から積極的に活用することで、自分に合った進路を見つけ、納得のいくキャリア選択につなげることができるでしょう。
入社後のキャリアパス
公立はこだて未来大学を卒業した学生たちは、IT企業や製造業、自治体、ベンチャー企業など、さまざまなフィールドで活躍しています。入社後のキャリア形成においては、「現場での経験を重ねてスキルを高める」ことを起点としながら、自分の志向に合わせて柔軟にキャリアを広げていく傾向が見られます。
たとえばIT企業に就職した場合、はじめはプログラマーやシステムエンジニアとして開発業務に携わり、数年後にはプロジェクトマネージャーやテックリードとして、チームをけん引する役割を担うケースが一般的です。技術に特化したスペシャリストを目指す人もいれば、ビジネスサイドにキャリアを広げてプロダクトマネージャーや事業企画へ進む人もいます。
また、複雑系知能学科の卒業生には、AIやデータサイエンスの領域で専門性を高めるケースが多く、高度なアルゴリズム開発やビッグデータ解析の現場でコア人材として活躍する事例もあります。修士課程に進学し、研究者・技術者としての道を深める卒業生も少なくありません。
一方、地域に根ざしたキャリアを志す学生は、自治体の情報システム担当や地域企業のDX推進部門などで、「地元の課題解決」に貢献するキャリアパスを選んでいます。こうした進路では、ICTを活用した行政サービスの改善や、観光・福祉分野でのデジタル導入など、社会的意義の大きいプロジェクトに携わることが多くなっています。
さらに近年では、数年の企業経験を経てスタートアップへの転職や独立起業を果たす卒業生も増加しています。大学で培った課題解決力や企画力を武器に、新たな価値を生み出す側へとシフトする動きも見られます。
このように、未来大生のキャリアは、入社時点の職種にとどまらず、実務経験や学びを通じて着実に広がっていくのが特徴です。重要なのは、社会に出た後も「自分の強みをどう活かすか」を問い続けながら、自律的にキャリアを築いていく姿勢です。
満足のいく就活を円滑に進めるための3箇条
就職活動で納得のいく結果を得るためには、早めの準備と的確な戦略が欠かせません。公立はこだて未来大学の学生は、情報系・デザイン系の専門性を活かせる就職先が多い一方で、自分に合った企業を見極めるには慎重な判断も求められます。ここでは、満足度の高いキャリア選択を実現するために意識したい3つの基本行動を紹介します。
その1)自分の強みと志向性を言語化しよう
最初のステップは、自分の興味・価値観・得意分野を深く理解することです。たとえば「手を動かして何かを作るのが好き」「社会課題の解決に貢献したい」「論理的に分析することが得意」など、自分の中にある志向性を言葉にすることで、志望業界や職種が明確になります。
キャリアセンターが提供する適性診断や、OB/OGとの対話、自主的な振り返りなどを通じて、どんな環境で自分は力を発揮できるのかを明らかにしましょう。就職先選びの軸が定まることで、ESや面接でも一貫したアピールが可能になります。
その2)情報収集は広く・深く・早く
企業選びを成功させるためには、表面的な情報にとどまらず、業界構造や社風、働き方の違いまで幅広く把握することが大切です。特に未来大生の場合、地元企業や地域密着型の中小企業も選択肢に入るため、一般的な大手志向だけでは視野が狭くなりがちです。
企業の公式サイト、キャリアセンターが開催する説明会、OBOG訪問、口コミサイト、SNSなど、複数の情報源を組み合わせて収集することが重要です。早期からアンテナを張り、「知らなかったから選ばなかった」という後悔を避けましょう。
その3)プロのサポートを積極的に活用しよう
一人で進める就職活動には限界があります。キャリアセンターや就活エージェント、先輩からのフィードバックなどを活用することで、短期間で成長することができます。特に自己PRや志望動機、面接対策などは、客観的な視点から改善点を指摘してもらうことが成功への近道です。
また、スケジュール管理や企業とのやりとりで悩んだときも、相談相手がいることで精神的な安心感が得られます。「何から始めればよいかわからない」と感じたときこそ、遠慮せずプロに頼ることが就活を円滑に進める秘訣です。
これら3つのポイントを意識することで、就職活動の迷いや不安を軽減し、自分らしいキャリアへの第一歩を力強く踏み出すことができます。準備は早ければ早いほど有利。ぜひ今から行動を始めてみましょう。
まとめ|公立はこだて未来大生の就職活動はここがポイント!
公立はこだて未来大学の学生は、情報技術やデザイン、AIやデータ解析といった専門性を土台に、多様な進路を切り開いています。IT企業や地元企業、行政機関、スタートアップまで、進路の選択肢は広く、自分の強みや志向に応じて柔軟にキャリアを描ける環境が整っています。
納得のいく就職活動を実現するためには、次の3点が重要です。
- 自己理解を深めること:自分の得意なことや価値観を明確にし、どのような働き方が合っているのかを言語化する
- 幅広い情報を早期から収集すること:表面的な企業情報にとどまらず、現場の声や先輩の体験談にも触れる
- キャリアセンターやエージェントなど外部支援を活用すること:第三者の視点から客観的にフィードバックを受けることで選考対策の精度が上がる
大学での学びや経験をどう活かし、社会でどのような価値を提供していきたいかというその問いに向き合うことが、理想のキャリアへの第一歩になります。ぜひ、自分らしい道を見つけるために、今日から行動を始めてみてください。