バイオ系企業への就職!就活市場と内定獲得のポイントを解説
2024/8/24更新
はじめに
バイオ系は、衣料品・食品・環境など日常生活の中でも欠かせないものであり、技術が日々進化することから将来性にも期待が持てる分野です。
こうしたバイオ系企業への就職を検討している就活生の中には「文系でも就職できる?」「どんな知識が必要なの?」「内定獲得に向けた対策は?」などの疑問を感じている人も多いことでしょう。
この記事では、バイオ系企業の就活市場の動向や必要な学歴、内定獲得のポイントについて解説していきます。
- バイオ系の就職市場を知りたい。
- バイオ系の主な職種や仕事内容は?
- どのような人材が求められるの?
バイオ系企業への就職を目指している人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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バイオ系企業とは
バイオ系企業とは、バイオテクノロジーを活用して製品やサービスを提供する企業のことを指します。
バイオテクノロジーとは、「バイオロジー(生物学)」と「テクノロジー(技術)」の合成語で、生物学の知識を基に、医薬品・農業・環境保護・食品産業などの分野で応用される技術です。
バイオ系企業は、主に生物学や化学の知識を応用し、医薬品の開発、遺伝子治療、農作物の改良、バイオマテリアルの製造などの分野で事業を展開しています。
例えば、製薬会社が新薬を開発する際には、遺伝子工学や分子生物学の知識が必要です。
また、農業分野では、遺伝子組み換え技術を使って病害虫に強い作物を作り出す企業もあります。
さらに、環境問題への対応として、バイオ系企業はバイオ燃料の開発や廃棄物処理の改善にも取り組んでいます。
このように、バイオ系企業は、医療・農業・環境保護といったさまざまな分野で、人々の生活を向上させるために重要な役割を担っているのです。
さらに、バイオ系の分野は常に研究が進められており、技術も日々進歩しています。
日常生活に欠かせない分野でもあるため、バイオ系企業の将来性は高いといえるでしょう。
バイオ系の就職市場の現状
就活の際、就職する業界の将来性について不安を感じる人もいることでしょう。
ここでは、バイオ系の就職市場の現状について解説していきます。
バイオ系企業の主要分野
バイオ系企業の主要分野は大きく分けて「医薬品」「農業」「環境」「食品」「バイオマテリアル」の5つがあります。
まず、医薬品の分野は、新薬の開発やバイオ医薬品の製造に注力しており、特に遺伝子治療や抗体医薬品といった技術を活用し、個別化医療の実現を進めています。
次に、農業分野では、作物の遺伝子改良やバイオ農薬の開発が行われており、食糧生産の効率化や持続可能な農業の推進が可能となるのです。
環境分野では、バイオ燃料の開発や廃棄物処理技術の向上が進んでおり、持続可能なエネルギー供給や環境保全に貢献しています。
エネルギーの枯渇問題は世界中で課題となっていることもあり、今後も大きな発展が期待できる分野であるといえるでしょう。
さらに、食品分野では、発酵技術を用いた機能性食品や新しいタンパク質源の開発が注目されています。
これは、健康志向の高まりや食糧問題への対応として重要です。
そして、バイオマテリアルの分野では、生分解性プラスチックや再生医療用の材料が研究・開発されており、医療分野や環境分野での応用が期待されています。
これらの分野は相互に関連しており、バイオ系企業はそれぞれの領域で革新的な技術を駆使しています。
バイオ系企業は人々の生活の質を向上させるとともに、地球環境の保全にも寄与していることから、注目度も非常に高いといえるでしょう。
バイオ産業の成長と求人動向
バイオ産業は近年、技術革新や社会的なニーズの変化によって急速に成長しており、医療・農業・環境・食品など多岐にわたる分野で市場は拡大中です。
例えば、医薬品の分野では、遺伝子治療や細胞治療などの新しい治療法が開発されており、高齢化社会の進展に伴う医療ニーズの増加も成長を後押ししています。
また、農業では、気候変動に対応するための耐性作物の開発が進められ、環境分野では持続可能なエネルギー源としてバイオ燃料が注目されています。
これにより、バイオ産業全体が拡大し、世界中で需要が増加しているのです。
この成長に伴い、バイオ産業における求人も増加しています。
特に、研究開発や技術開発に携わる専門職の需要が高く、遺伝子工学や分子生物学の知識を持つ人材が求められています。
また、バイオインフォマティクスやデータサイエンスの分野でも、データ解析のスキルを持つ人材の需要が増えていくでしょう。
さらに、製品開発や品質管理、規制対応の分野でも、経験豊富な専門家が必要とされているのです。
このように、バイオ産業は今後もさらなる成長が予測されており、それに伴って求人の動向も活発になると考えられます。
特に、技術革新に対応できる高度な専門知識を持つ人材は希少であるため、需要は今後も高まっていくと考えられるでしょう。
バイオ系就職に必要な学歴やスキル
バイオ系の就職において必要な学歴やスキルは、分野や職種で異なりますが、一般的な傾向として大学・大学院卒や専門卒を応募条件とする企業が多いです。
専門性の高い職種の場合、生命科学やバイオテクノロジー、分子生物学や化学、薬学など具体的な専攻を求められることもあります。
また、研究開発職や高度な技術を要する職種では、修士号や博士号が求められることもあります。
大学・大学院での研究経験は、就職活動において大きなアドバンテージにすることが可能です。
求められるスキルとしては、まず専門的な知識と実験技術が挙げられます。
遺伝子工学、細胞培養、タンパク質工学、バイオインフォマティクスなど、特定の技術に精通していることが重要です。
また、データ解析能力や統計学の知識も、バイオ系の研究や開発において不可欠です。
大量のゲノム情報の処理や解析にはITの活用が必要で、特に次世代シーケンシングデータの解析や、ビッグデータの取り扱いができるスキルは高く評価されます。
このような専門性の高い知識やスキルだけではなく、就職活動の場ではコミュニケーション能力やチームワークも重要なスキルです。
バイオ系のプロジェクトは多くの場合、チームで進められるため、他分野の専門家と連携し、情報を効果的に共有する能力が求められるからです。
多くの文献が英語であり、グローバルな企業やプロジェクトでは、英語でのコミュニケーションが不可欠となることから、語学力がある人材は重宝されます。
ほかにも、問題解決能力や論理的思考ができることも重要な資質です。
バイオテクノロジーは急速に進化する分野であり、未知の問題に直面することも多いため、柔軟で論理的な思考が求められます。
このように、バイオ系の就職には、希望する職種分野に関する専門知識や技術に加え、広範なスキルセットが必要とされます。
知識やスキル、実験経験の有無においては理系出身者の方が有利です。
しかし、語学力や論理的思考など文系の強みも活かせるため、文系出身者でバイオ系企業への就職を目指す際にはこれらを意識すると内定獲得に近付けるでしょう。
バイオ系の主な職種と仕事内容
バイオ系企業の求人には、どのような職種があるのでしょうか。
ここでは、バイオ系の主な職種と仕事内容について解説していきます。
研究開発職
研究開発職は、新しい製品や技術の開発を主な仕事内容とする職種です。
具体的には、医薬品の開発や遺伝子治療法の研究、農作物の改良や新しいバイオマテリアルの創出などなどが挙げられます。
実験計画の立案、実験データの解析、研究結果の報告などが主な業務です。
また、学術論文の執筆や特許の申請も行います。
品質管理・品質保証
品質管理(QC)と品質保証(QA)は、製品やサービスの品質を維持・向上させるための業務を行う職種です。
品質管理職は、製品が規定された品質基準を満たしているかを検査し、品質に問題がないかサンプリング、分析、テストを実施します。
品質保証職は、品質に関する規定や手順が正しく実施されているかを監査し、品質管理のプロセス全体を統括します。
GMP(Good Manufacturing Practice)などの法規制に従った業務が求められているのです。
営業・マーケティング
バイオ系企業では、研究内容を反映した製品やサービスを生み出すだけではなく、それらを市場に広めるための営業・マーケティングも重要な職種です。
例えば、営業職は製薬会社や医療機関、研究機関などに対して自社製品を提案し、契約を獲得する役割を担います。
マーケティング職は、市場調査による製品のポジショニングや販売戦略の策定が職務です。
また、プロモーション活動や広告キャンペーンの計画・実行も含まれます。
技術的な知識に加えて、コミュニケーション能力やプレゼンテーションスキルが重要です。
技術職
技術職は、研究や製品開発を支える技術的なサポートを行います。
例えば、実験機器のメンテナンスや操作、データの収集・管理、プロセスの最適化です。
また、製造ラインでの技術的な支援や、生産プロセスの改善も担当することもあります。
バイオ系企業で求められる人材の特徴
バイオ系の主な分野で求められる人材の特徴について解説します。
企業の特徴や強み、カルチャーや価値観も絡めながら志望動機や自己PRの作成の参考にしてください。
医療・創薬・健康分野
医療・創薬・健康分野で求められる人材の重要な特徴として、高度な専門知識を保有していることが挙げられます。
具体的には、分子生物学、薬理学、遺伝子工学、生化学などの知識が必要です。
これらの知識を基に、創薬のプロセスや医療技術の開発に貢献できる人材が重要視されます。
次に、研究開発や製品開発の経験も重要です。
創薬の分野では、基礎研究から臨床試験までの長いプロセスがあり、その過程で生じる課題に柔軟に対応できる実務経験が評価されます。
実験計画の立案やデータ解析、研究成果の発表など、具体的な研究能力が求められます。
また、問題解決能力と創造性も重要な特徴です。
医療や創薬の分野では、未知の課題に挑戦することが多く、新しいアプローチを考案し、試行錯誤しながら解決策を見つける力が必要です。
さらに、最新の技術動向や学術研究に対する敏感さも求められるので、常に知識をアップデートし続ける姿勢が重要と言えるでしょう。
医療や創薬の分野では人命に直結する技術や製品を扱います。
高い倫理基準を持ち、慎重かつ責任感を持って業務に取り組む姿勢を持った人材は評価が得やすいでしょう。
食品分野
食品分野では、食品科学やバイオテクノロジーの専門知識と、実践的なスキルが求められます。
専門知識の具体例では、食品化学や栄養学、微生物学や発酵技術などに関する深い理解が挙げられます。
これらの知識は、新しい食品の開発や、品質管理、機能性食品の研究に不可欠です。
実践的なスキルとしては、研究開発や製品開発の経験が挙げられます。
食品分野では、消費者のニーズに応える新しい製品の開発が頻繁に行われており、実験計画の立案、試作品の開発、品質評価などの実務能力が必要です。
さらに、食品の機能性や栄養価を向上させるための創造的なアプローチが求められます。
また、食品分野では消費者志向と市場動向に敏感であることも重要です。
食品業界はトレンドの変化が激しく、近年では健康志向やサステナビリティへの関心が高まっています。
消費者のニーズを把握し、迅速に対応できる柔軟性と市場分析力が求められるからです。
環境・エネルギー分野
環境・エネルギー分野においては、環境科学や生物工学、化学工学の専門知識が重要です。
これらの知識を基に、環境保全や再生可能エネルギーの開発に取り組むことが求められます。
たとえば、バイオ燃料の研究や廃棄物処理技術の開発に携わる場合、微生物学やバイオリアクターの設計に関する知識が必要です。
また、同分野では持続可能性への強い関心と理解が求められます。
環境・エネルギー分野では、限られた資源を効率的に活用し、持続可能な社会を実現するための取り組みが中心となるからです。
そのため、環境問題に対する深い理解と、持続可能な技術やプロセスの開発に貢献できる姿勢をアピールすると評価を得やすいでしょう。
さらに、規制対応や法的知識も重要です。
環境保護やエネルギーに関する法規制は厳しく、これらに準拠した技術やプロジェクトを進めるための法的知識やコンプライアンス意識が求められます。
化学業界
化学分野においては、化学や生物化学、分子生物学の深い専門知識が求められます。
この分野では、化学反応の理解や生体分子の構造解析が中心的な役割を果たすため、化学的な知識と技術が不可欠です。
特に、有機化学や分析化学の知識が製品開発やプロセスの最適化に役立ちます。
単に知識を保有しているだけではなく、実験技術とデータ解析能力があることもポイントです。
化学分野では、多様な実験を通じて新しい物質や材料を発見・開発することが求められます。
そのため、精密な実験操作や、得られたデータを正確に解析するスキルが必要です。
また、実験結果を基に仮説を検証し、新たな展開を生み出す能力も重要です。
さらに、研究開発経験が重視されます。
バイオ系の化学分野では、新薬やバイオマテリアルの開発、または工業用酵素の製造など、実用的な製品を生み出すための研究開発が中心です。
学生の場合、実務経験がない人がほとんどですが、こちらは大学・大学院での研究や実験の経験をアピールにつなげられるでしょう。
バイオ系の就職活動の進め方
ここでは、バイオ系の就職活動の進め方を解説します。
自己分析とキャリア目標の設定
あらゆる業界職種への就職活動と同様に、自己分析のキャリア目標の設定は、バイオ系企業においても不可欠です。
自身が学生時代に学んできたことはもちろん、長所や短所、グループ内での自分の役割など深く掘り下げて分析を行います。
また、就職してから何がしたいのか具体的なキャリア目標を設定することで、論理的なアピールが可能となります。
エントリーシートの書き方
エントリーシートの書き方は、あらゆる企業職種と同様に「結論ファースト」で書くことが重要です。
エントリーシートは就活生と企業側が最初に接する重要な書類であり、いわばプレゼン資料のような役割を持っています。
そのため、記述する内容はもちろん、論理的な文章で誤字脱字なく正しく記述できていることも重視されます。
これらの対策に必要な情報が以下の記事にまとめられていますので、ぜひご参照ください。
面接対策
身だしなみやビジネスマナーなどの他に、バイオ系企業の面接では知識や技術に関する質問をされる可能性が高いため、事前準備が必要です。
その際、面接官が専門分野に明るくない可能性もあるため「誰にでも伝わる言葉」で話すことを意識すると、コミュニケーション能力も評価されやすいです。
エントリーシートと同じく、結論ファーストで述べ、そこから根拠や具体例、自身の考えを伝えるようにしましょう。
バイオ系企業への就職でよくある質問
専門性の高い業界への就職を目指す際、さまざまな疑問が湧くものです。
ここでは、バイオ系企業への就職でよくある質問をQ&A形式で解説していきます。
文系でも就職できる?
文系でもバイオ系企業への就職は可能です。
職種によっては応募条件に卒業の学部学科が問われることもありますが、営業職や事務職であれば文系であっても問題ありません。
研究職であっても、対象を「化学・バイオ分野の研究職に携わりたい方」といったように、意欲のみを条件としている企業もあります。
もちろん、専門的な知識やスキルを保有している方が有利ですが、文系ならではの強みや志望理由を明確にアピールすることで内定獲得のチャンスを作れます。
「文系だからバイオ系は無理」と諦めず、応募可能企業の採用選考を受け、バイオ系企業での実務経験を積んでから転職を検討するのも良いでしょう。
文系でも応募可能な企業を探す際、就職エージェントを活用すると条件にマッチした求人を紹介してもらえるため、効率よく就活を進めたい人におすすめです。
就職するには資格が必要?
バイオ系企業に就職するために、資格取得は必須ではありません。
しかし、資格を取得していることはその分野に対する知識を保有していることを客観的に証明できるため、採用選考において評価を高める効果もあります。
バイオ系の資格には「バイオ技術者認定」「技術士」「食品衛生管理者」などがあるため、バイオ系企業へ就職したい人は取得して損はないといえるでしょう。
学歴フィルターはある?
学歴フィルターの存在の有無は企業によって異なりますが、多くの企業では学歴によって採用選考の応募に制限は設けていません。
しかし、企業や職種によっては理系大学出身であることを条件としていることもあり、募集要項を満たすことができない人もいることでしょう。
そのような場合には、未経験からでも応募できる企業で実務経験を積み、キャリアアップ転職で働きたい企業を目指すことも選択肢に入れてみてください。
まとめ
バイオ系企業とは、バイオテクノロジーを活用して製品やサービスを提供する企業のことで、その技術は医薬品・農業・環境保護・食品産業などの多岐にわたる分野で応用されています。
バイオテクノロジーは日常生活でも欠かせない技術であり、今後も発展していくことが予測されるため将来性が高い分野といえます。
バイオ系企業の主な職種では、高い専門性が求められるため、学生時代に専攻や研究を行っている理系出身者の方が有利になりやすいです。
しかし、論理的思考やコミュニケーション能力、語学力なども求められるため、文系出身だからといって就職を諦める必要はありません。
就職活動をするうえで、バイオ系企業への応募を検討している人はぜひ本記事を参考にして、内定獲得を目指してください。