楽天のエントリーシートの対策法を徹底解説
2024/6/24更新
はじめに
楽天グループ株式会社とは、1997年に創業された、インターネットサービス事業を中心とした展開をする企業です。
インターネット・ショッピングモール「楽天市場」の運営をベースにしながら、ECサイト、旅行予約サイトの運営、メッセージングサービスの提供などを展開中です。
また、これら各サイトの広告と販売、プロスポーツの運営にも着手する事業へと成長を遂げています。
他にも、クレジットカード関連や、インターネット銀行および証券サービスなども取り扱っている企業です。
近年で最も伸びていて業績を上げているのがモバイル関連事業で、「楽天モバイル」を中心とした通信関連の事業を確立しています。
グループ企業の売上高は毎年右肩上がりで成長し、それに伴った営業損失も、徐々に減少し始めているのが特徴で、今では日本を代表する企業の一つとなりました。
Amazonとも肩を並べるほど通販関連が好調なので、誰しも一度は利用したことがあるのではないでしょうか。
本記事では、楽天への就職内定を考えている就活生に向けた、エントリーシート作成上の対策方法、成功のためのポイントの解説をしていきます。
楽天グループへの就職に興味のある就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
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【楽天】の概要
出典元
楽天グループ株式会社とは、東京都世田谷区を本社とするインターネット・ショッピングモールの大手企業です。
創業は1997年(平成9年)で、それまで銀行員だった三木谷浩史氏が、わずか30歳の若さで起業したことからスタートします。
アメリカのハーバード・ビジネス・スクールに留学した経験によって、海外の企業のやり方を実感し、その手法を日本でも生かしたいと考えて創業しました。
通販事業はすでに存在していましたが、まだマイナーなイメージが蔓延っていた中で、欧米のように主流なスタイルの確立のためにアイデアを考案し、試行錯誤しながら規模を拡大し現在に至っています。
中でも、売り手が小規模ながら出店できるシステムを仮想空間(ネット上)に作るEC事業の先駆けでもあり、今では、消費者購買の主流にまで変わってしまいました。
インターネット上のサービスに限らず、スポーツとエンターテインメントの分野にも視野を広げ、各種スポーツ球団なども所持しています。
楽天グループの企業理念は以下のような内容です。
- 楽天グループは、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」ことをミッションとしています。
- ユーザーや取引先企業へ満足度の高いサービスを提供するとともに、多くの人々の成長を後押しすることで、社会を変革し豊かにしていきます。
- 「グローバル イノベーション カンパニー」であり続けるというビジョンのもと、企業価値・株主価値の最大化を図ってまいります。
三木谷社長がたった一人で始めた企業であることが、今でも企業の主軸に反映されています。
会社とは、もちろんチーム制で協調性を持った人々が動かすものですが、ここでは個人の力を重視しています。
「イノベーション」という言葉をかなり重視していて、スタッフ各人がアントレプレナー(起業家精神のある人物)として行動することを望んでいます。
楽天の採用難易度
楽天の採用難易度や偏差値は、一般企業の標準と比べるとかなり高めなレベルと考えられます。
東洋経済オンラインによる「入社が難しい有名企業ランキング」では、77位にランキングされています。
これは、ITおよび通信関連企業の中でもトップクラスの順位といえるでしょう。
偏差値でいえば、60.7という高い数値を示しています。
採用大学は幅広いものの、全国の国公立、六大学やMARCHあたりを基準にしています。
学歴フィルターは存在しないと考えられますが、ある一定のレベル以上を示唆しているように伺えるでしょう。
採用人数枠は、毎年かなり多くて100名以上は確実に採用し、多い場合には700名を上回ったことがあります。
やはりブランド力が高く好調な伸び率を誇る人気企業で、日本の代表的企業にまで登り詰めようとする傾向です。
選考フローとしては、希望する業種により違いはありますが、一般的な採用スタイルで実施されます。
エントリーシート提出、web試験、適性検査、複数回の面接の順序での実施です。
面接詳細は非公開ですが、志望動機、自己PR、ガクチカなどの基本的な内容が中心と思われます。
- 2021年度 男性423人 女性387人
- 2020年度 男性404人 女性373人
- 2019年度 男性218人 女性177人
楽天の採用大学
楽天の採用大学についての学歴フィルターはほぼ存在しません。
全国の大学からの採用に限らず、海外の大学からの採用実績もあります。
採用人数も多いため、幅広く公平な採用を心がけています。
<採用大学>
大阪大学、名古屋大学、京都大学、神戸大学、九州大学、東京工業大学、東京大学、東北大学、一橋大学、北海道大学、青山学院大学、関西大学、関西学院大学、慶應義塾大学、上智大学、専修大学、中央大学、東海大学、東洋大学、同志社大学、日本大学、法政大学、明治大学、立教大学、立命館大学・、早稲田大学、スタンフォード大学、ハーバード大学、イエール大学 |
ただし希望する事業セグメントや業種によって、文系理系での隔たりは多少あるかもしれません。
事業セグメントを確認し、自分の適材適所がどこなのかを把握しておくことが大切です。
楽天が求める人物像とは?
楽天が求める人材像は、公式ホームページなどへ具体的には書かれてはいません。
しかし、各種インタヴュー記事などで、三木谷氏を含めた管理職クラスの人々が、理想像を語っているものが散見できます。
簡潔に言ってしまえば、楽天グループの求める人材像は以下のような内容です。
- 起業家精神のある人
- 自走できる人
楽天グループは、EC事業を中心にITを利用した金融サービスや通信、デジタルコンテンツなど約70以上のサービスを展開しています。
そのため、チャレンジができる領域はかなり広いことが想像できるでしょう。
まずは入社直後に、本人の希望と適正などから判断して決定しますが、一定の経験を積んだ後からは、社内公募制度が活用できることになっています。
別のサービスへの移転を希望することができ、業務経験の幅を広げることが可能です。
そのためにも、目的意識があり主体的に考えていける人材が理想とされています。
新人だから・未経験だからといったためらいを捨てて、自分の力を信じて進める人を望んでいる企業です。
採用方向性の違いは?
楽天での新卒採用は、以下の2つの職種で区分されます。
学歴フィルターはなく全学部全学科より募りますが、技術系に関しては理系学部の学生が有利です。
ビジネス職
楽天グループがおこなっている全事業の運営に関わる重要な部署となります。
楽天の業務を理解し、多様なキャリア形成を目指したい人に最適です。
楽天がおこなっているすべての部門・職種への配属の可能性となります。
主にビジネス総合コース、コーポレートコース、FinTechコース、デザインコース、マーケティングコースに区分されています。
デザインコースは、UX部門への初期配属などを主とし、コーポレートコースは、知財および財務経理部門です。
エンジニア職
楽天が固有するすべてのエンジニアリングに関する業務をおこないます。
世界に通用するエンジニアを志したい人に最適な部署となるでしょう。
主な内容は、アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、データサイエンティスト、リサーチャー・セキュリティエンジニア、情報セキュリティ/プライバシーガバナンス、テクノロジーマネジメント、プロダクトマネジャー、開発サポートなどです。
一般的なIT関連のエンジニアの知識を積み重ねて、さらなる技術向上を目指すひとにおすすめします。
ESで企業がチェックしているポイント
楽天のエントリーシートは、一般的な志望動機やガクチカなどからの質問がほとんどです。
特別な質問対策に備えた余計なテクニックは必要ないと思われます。
しかし、それだけオーソドックスな質問にこだわることは、人物像をより深く正当に判断したいと考えていることを意味するでしょう。
アピールした内容に嘘がなく、面接の際にも整合性があるようにする必要があります。
基本的なES対策をおこないつつ、自分のオリジナリティとビジョンを示すことが重要です。
では、さらに具体的な内容を解説をしていきましょう。
しっかりと自分らしさをアピールできているか
楽天のエントリーシートの質問では、ほぼガクチカに関する内容から始めるパターンが目立っています。
学生時代に夢中だったことや、学業でのエピソードなどを主とした質問です。
決して珍しい内容ではありませんが、自分が今まで経験し育んだことは、楽天に入社した場合にどのように生かされるのかを、わかりやすく理由を伝えることがポイントです。
楽天は何よりも、個人の意思と力を重視し、ある程度の自由度が高い企業です。
自分の強みとも関係するようなアピールの方法を考えておくとよいでしょう。
自社の企業理念などを把握しているか
楽天のエントリーシート対策で特別注意しておく点は、企業理念や経営ビジョンなどの企業分析をしっかりおこなっているかです。
アメリカのビジネススタイルを応用して現在に至っている企業なので、かなり起業家精神に富んだ資質を求めています。
当然、ビジョンやミッションなどを意識していた上で、採用試験に臨むべきです。
楽天グループには「楽天主義」と称されたクレドが存在します。
これは、全ての従業員が理解し実行する価値観・行動指針とされ、ブランドコンセプトと成功のコンセプトの2つに分かれた内容です。
- 大義名分 -Empowerment-
- 品性高潔 -気高く誇りを持つ-
- 用意周到 -プロフェッショナル-
- 信念不抜 -GET THINGS DONE-
- 一致団結 -チームとして成功を掴む-
- 常に改善、常に前進
- Professionalismの徹底
- 仮説→実行→検証→仕組化
- 顧客満足の最大化
- スピード!!スピード!!スピード!!
各内容の詳細は、公式ページ内で解説されているので、エントリーシート提出前の対策として、必ず詳細を理解しておくようにしましょう。
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
楽天のエントリーシートでは、毎年傾向は変わらずに一貫した質問を続けています。
学生時代に夢中になっていたこと、ガクチカなどから応募者を深堀りしてくスタイルです。
そのため、エントリーシートを作成した内容と面接試験での回答とがミスマッチしないように、しっかりと自分の意見を整理しておく必要があるでしょう。
また、経営理念を含めた、ミッションやビジョンにも目を通して、楽天に入社したことを想定した回答を選ぶように準備することをおすすめします。
楽天のエントリーシートでのチェック内容は、以下のように考えられます。
楽天がチェックするポイント
楽天は創業から25年くらいで多くの事業を展開し、グローバルな企業として成長をしています。
新しい事業への取り組みにも積極的なので、今後も、さまざまな分野への進出が考えられるでしょう。
日本国内に限らずグローバルな展開も進めているので、老舗の大手企業などと比較すると、固執した風土などが一切ありません。
常に新しい発想やクリエイティブな意見ができる人材を必要としています。
また、楽天では、Englishnization(社内英語公用語化)を推進しているのも特徴です。
多国籍の社員構成も図っているので、異なるカルチャーや価値観へ柔軟に対応できるタイプでなくてはなりません。
公平に差別なくものごとを考えていることを、ESで伝えれば高い評価に繋がるでしょう。
過去のESの質問内容と記載例
ここでは、楽天の採用選考にて、エントリーシートでの質問内容について解説します。
質問事項のほとんどは類似していてガクチカに基づいた傾向です。
各職種ごとの質問事項の分別は非公開ですが、おそらく共通質問として実施しています。
エンジニア職もビジネス職も、ほぼ同じ内容を繰り返しているようです。
ここでは、過去のエントリーシートでの質問事例を、以下で紹介しておきましょう。
共通質問
・部活動やサークル、アルバイトなど、学生生活で力を入れて取り組んだことを教えてください。その際、ご自身が務めた役職や実績、活動内容も具体的に記載してください。(600文字以内)
回答例
私は総勢250名になる体育会系のサッカー部に所属していました。新入生の頃は、ほとんどボール拾いのようなことしかさせてもらえず、いつも辞めることばかり考えていましたが、日本代表の試合をスタジアムで見た時から意識がすっかり変わり、地道に練習を重ねるような習慣を持ち始めたのです。すると先輩から、キャプテン候補として推薦してもらうことになり、3年生からリーダーシップを持ったキャプテンマークを付けて試合にも出るようになりました。それと同時に、新入部員の獲得に注力し、この年は50名の部員補強ができたのです。ただし、部員数が増えるということは、それだけスタメンやレギュラーの枠を取るのに熾烈な争いとなっていきます。「新入部員であろうと4年生であろうと、レギュラー獲得には関係ないから遠慮なくやり合おう」と、全員に気持ちを伝えたことで、私たちのチームはかなり強豪になり、4年の夏には全国制覇を成し遂げたことが、とても嬉しかったです。
ポイント
楽天のエントリーシートの質問内容は、常にガクチカに近いものを聞いてくることになるでしょう。
オーソドックスな質問なだけに、なんとか脚色して個性を出そうと工夫をしたくなるものです。
しかし大切なのは、どのような事実があり、葛藤があり、そこから這い上がってきたかといった定番のエピソードとなるでしょう。
当時抱えていた苦労などは、必ず盛り込んで、どのような対策を練ったのかをシンプルに取りまとめてみることがポイントです。
今後、企業の顔として具体的な提案ができる人材になることを肝に銘じて、エントリーシートに取り組んでみましょう。
・弊社を志望する理由を教えてください。(400字)
回答例
もともとは楽天会員として、よく書籍の購入などをしていました。購入した書籍の中に、たまたま御社の社長の著作もあり、気になって読んでみたのです。多角的な事業経営や、ユーザーのトレンドをキャッチする敏感さなどに関心を持ち、なによりも一人で挑戦し続けてここまで規模を拡大させたバイタリティに惹かれました。もしかしたら自分にも潜在的なセンスがあるのなら、人生に生かしていきたいと考え始めたのです。今まで以上に、もっと自分は何かができるのかもしれないと、その可能性を確かめてみたくなり応募に踏み切りました。
ポイント
自分の経験したことは、何も学校内やアルバイトなどに限って伝える必要はありません。
日々の暮らしの中での気づき、些細な出来事に感銘を受けたのであれば、それを題材にしてエントリーシートにも活用してみましょう。
前述にもあるように、自分の正直な心の声を届けられるよう、工夫しながらエントリーシート用の文章フォーマットを考えておくことも良い方法です。
・第一選考希望部署の志望理由をご記入ください(300文字前後)
回答例
エンジニア職として、データサイエンティストを目指したいと考えています。理由は2つあります。まずは、データサイエンティストという職種の社会的な立場が向上していて、将来的な見通しが明るいと知ったからです。しかし現状ではまだまだ人手が足りないという情報も知り、であれば自分がそのフィールドに挑戦してみたいと思ったからです。高いと考えるからです。2点目としては、データサイエンティストとして成長を遂げる場所を探したところ、貴社にその可能性があることを知ったからです。御社のサービスはこれからも社会的な役割が高いと思われます。自分が活躍するフィールドとしても申し分がないと考えました。今までは学生だったため、勉強として学部内でITの知識を得てきましたが、それを少しでも活かしていけたら幸いです。
ポイント
大学時代に取った専攻がかなり自分にマッチしていたケースと思われます。
当初からデータサイエンティストになろうという人は、まだ少ない傾向です。
しかし確実に将来性を考えて、スキルや経験を積み上げていきたいという意欲が伺えます。
まとめ
楽天が取り巻くフィールドは、今ではさまざまな分野に及んでいます。
毎日の生活の中で、どこかで必ず楽天が流通した商品を目にする機会が多いことでしょう。
安定した地位と知名度を獲得した企業なので、今後もコンプライアンスを遵守しながら邁進していくことが予測できます。
多くの就活生にとって魅力的に映る企業なので、内定獲得はとても厳しいかもしれません。
だからといって、最初から躊躇してチャンスを逃してしまわないよう、自分なりに万全な準備をして採用選考に臨んでみてください。
楽天グループが掲げるビジョンは以下のとおりです。
グローバル イノベーション カンパニー
私たちは世界中の人々が夢を持って幸せに生きられる社会を創るために知力と創造力と想いを結集し、何事をも成し遂げていく企業文化のもと常識をくつがえすイノベーションを生み出し続けることを目指します
本当の願いを実現させるためには、自分自身にもイノベーションを起こすことが大切です。
楽天のスタッフとなって働く未来を実現させたいのなら、まずはしっかりと、自己分析と業界研究・企業研究をおこない、エントリーしてみましょう。