【企業分析】INPEXの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2026/07/08更新
エネルギー安全保障が国家的な課題として議論される時代に、日本の石油・天然ガス開発の最前線を担うINPEX株式会社への就活生の関心は高まり続けています。
世界20か国以上でプロジェクトを展開する国内最大規模の石油・天然ガス開発会社として、理系・文系を問わず多くの就活生が志望先に挙げる企業ですが、その選考の実態について正確な情報を持てている学生は多くありません。「競争が激しい」という情報は目にしても、ESで実際に何が問われるのか、面接官がどのような視点で評価するのか、採用大学の実績はどうなっているのかについて、具体的な情報を持たないまま選考に臨んでしまうケースが少なくない状況です。
就活ハンドブックでは、実際にINPEXの選考を受けた学生の声を収集・分析し、各選考ステージを突破するための具体的な情報をまとめました。エネルギー業界への就職を目指す学生、とりわけINPEXを第一志望として考えている方にとって、選考準備の実践的な土台として活用できる内容です。
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INPEXの企業概要と事業の全体像

出典元:株式会社INPEX
INPEX株式会社は、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産という「上流事業」に特化した国内最大規模の独立系エネルギー企業です。東京証券取引所プライム市場に株式を上場しており、日本政府が大株主として関与する、エネルギー安全保障上の戦略的企業としての位置づけを持ちます。製油所・ガソリンスタンドのような下流・販売事業は持たず、地中の資源を発見・採掘して市場に届けるまでのプロセスに特化しているという事業構造が、他のエネルギー企業との根本的な違いです。この事業の性格が、採用で求める人材像やESで問われるテーマの方向性を大きく規定しています。
事業内容と国内外のプロジェクト展開
INPEXの中核はE&P(探鉱・生産)事業であり、豪州・アジア・中東・欧州・アフリカ・米州など、世界20か国以上の地域でプロジェクトを保有または参加しています(参考:INPEX「会社概要」、公式サイト)。なかでも豪州北西沖合に位置するイクシスLNGプロジェクトは、INPEXの旗艦事業として、LNG(液化天然ガス)と凝縮液・原油の生産・輸出を担っています(参考:INPEX「イクシスLNGプロジェクト」、公式サイト)。このプロジェクトから生産されるLNGは日本向けに供給されており、日本のエネルギー安定供給に直接貢献する事業として社会的意義が高い取り組みです。就活生がINPEXを調べるうえでまず把握すべきなのは、この「上流特化」という事業の性格であり、それが選考で問われる志望動機の差別化点と直結しています。
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INPEX2040ビジョンと中長期的な事業転換の方向性
INPEXは2021年に長期ビジョン「INPEX2040」を公表しました(参考:INPEX「INPEX2040」、公式サイト)。このビジョンは2050年のネットゼロ(温室効果ガスの排出実質ゼロ)達成を視野に、石油・天然ガスの安定供給で収益基盤を維持しながら、再生可能エネルギー(洋上風力・太陽光)・水素・アンモニア・CCS(CO2回収・貯留)への段階的移行を示したものです。エネルギー転換という時代の構造変化の中で、INPEXがどの方向に向かっているかを深く理解することは、ES・面接での志望動機を組み立てる際の基盤知識となります。「なぜ今のINPEXを志望するのか」という問いへの回答は、このビジョンとの接点を持たせることで初めて説得力を帯びます。INPEX2040は就活準備において公式サイトで一次情報を読み込むべき必読資料です。
エネルギー業界内での事業的な立ち位置
エネルギー業界への就職を考える際、INPEXが業界の中でどのポジションを占めるかを把握することが、面接での志望動機の差別化に直結します。ENEOSホールディングスは製油所運営・ガソリンスタンド展開という下流・販売事業を中核とする石油元売り大手であり、INPEXとは事業構造が根本的に異なります。石油資源開発(JAPEX)はINPEXと同じく上流特化型の企業ですが、プロジェクトの国際的広がりと事業規模ではINPEXが大きく上回ります。商社(三菱商事・三井物産など)の資源エネルギー部門も上流事業に関与しますが、直接オペレーターとして探鉱・開発・生産を手がけるINPEXとは関与の形態が本質的に異なります。このポジションの違いを面接で語れるかどうかが、「INPEXを深く研究している就活生かどうか」の評価に影響します。
INPEXの就職難易度と採用の特徴
INPEXへの就職は、エネルギー業界の中でも競争が特に激しい水準にあります。採用枠が限られており志望者が集中する構造のため、選考のどのステージでも十分に準備を積んだ状態で臨まなければ突破が難しい傾向があります。企業のブランド力と事業の社会的意義から毎年多くの志望者が集まりますが、採用枠の少なさが競争倍率を押し上げる構造となっています。
就職難易度の実態と選考の厳しさ
複数の就職情報サービスでINPEXの就職難易度はエネルギー業界の最高水準に位置づけられており、特にビジネス総合職(事務系)は採用枠が非常に限られているという指摘が多くの選考体験談に見られます。就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、ES審査と適性検査での絞り込みが厳しく、書類通過後の面接でも深掘り質問への対応力が問われます。手応えを感じた後にも通過できなかったという経験をしやすい企業でもあり、各ステージで求められる準備の精度が高い水準に設定されています。単に「エネルギー業界に興味がある」という熱意だけでは選考を突破できないという点を、準備の起点として認識しておく必要があります。
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学歴フィルターの有無と採用大学の傾向
INPEXの採用実績がある大学の幅は広く、東京大学・京都大学・一橋大学・東京工業大学・早稲田大学・慶應義塾大学といった難関校に加え、白百合女子大学・津田塾大学・イェール大学・ロンドン大学など、多様な大学からの採用が確認されています。特定大学による書類選考の足切り(学歴フィルター)は設けられていないと広く認識されており、全国各地の大学からも採用実績があります。ただし、選考で実際に評価される論理的文章構成力・英語力・問題解決のための思考力は、学習経験の積み重ねが問われる要素であり、大学名よりも「何を考え、何を経験してきたか」を具体的に示す力が通過の鍵となります。採用実績のある大学の幅の広さは、学歴よりも人材の質を重視した採用方針の表れとも読めます。
インターンシップの位置づけと早期準備の重要性
就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、INPEXのインターンシップへの参加が、本選考での面接の質と深度に影響するとの声が複数あります。インターン経験者は企業の仕事実態を踏まえた具体的な志望動機を語れるため、面接での回答の深度が変わる傾向があります。インターン自体の選考も、本選考に近い水準の競争となっており、ES提出と面接が課されるケースがあります。夏・秋インターンへの早期応募と並行して、INPEX2040の読み込み・エネルギー業界研究・自己分析を進めることが、選考全体を通じた準備の起点として機能します。
INPEXの採用選考フロー
INPEXの新卒採用選考は、エントリーシート提出から始まり、適性検査・複数回の面接を経て内定が出る構成で進みます。就活ハンドブックに寄せられた学生の声をもとに、各ステージで問われる内容と対策の方向性をまとめます。
エントリーシートの設問内容と評価の軸
INPEXのESは、複数年度を通じて繰り返し出題される代表的な設問パターンがあります。就活ハンドブックに寄せられた学生の声から、主な設問が以下のとおり確認できます。
- 「率先して周囲の人を巻き込んで挑戦した最も難しい課題や困難について教えてください」(400字程度)
- 「チャレンジングな目標を自らに課し、挑戦したエピソード」(400字程度)
- 「日ごろ大切にしている軸」(300字程度)
- 「卒論・修論の研究テーマ」(50字程度)
- 「研究テーマを選択した理由と主な研究内容・成果」(400字程度)
これらの設問に共通する評価軸は「自己設定した目標への挑戦」「チームや周囲を巻き込む能力」「困難に直面した際の思考プロセスの論理性」の3点です。INPEXが公式に打ち出す「チャレンジを継続できる人材」という採用ポリシーと直結した設問設計になっており、経験の表面的な記述ではなく、思考の深さと論理の一貫性を示すことが評価の鍵を握ります。
適性検査の形式と対策の方向性
INPEXの採用選考にはSPI形式の適性検査が組み込まれています。言語・非言語の標準的な内容に加え、英語能力の測定が行われるケースもあります。就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、SPIのスコアは業界平均より高い水準が求められているという指摘が複数あり、特に非言語(数的処理・推論)の精度を高めることと、英語SPIへの対応力構築が有効な準備として挙げられています。SPIは短期集中よりも早期・継続的な学習のほうが成果が出やすいため、就活準備の序盤から計画的に取り組む姿勢が求められます。英語力については、TOEICスコアの向上と並行してSPI英語の出題形式に慣れる練習を積んでおくと実用的です。
面接選考の構成と各ステージの評価ポイント
INPEXの面接選考は1次・2次(場合によっては追加ステージあり)の複数回にわたります。1次面接では人事部門の担当者が面接官を務め、ガクチカ・自己PR・志望動機の基礎が対話の中心です。技術職では研究内容の概要と研究テーマを選択した動機が問われます。2次面接以降は将来のキャリアビジョン・就職活動の軸・INPEXへの志望の深さという、より踏み込んだテーマが評価の主軸となります。「なぜINPEXでなければならないのか」という問いに対する答えの質が、選考通過を左右する核心的な評価基準として機能します。
ESで選考を突破するための具体的な書き方
INPEXのESは「何をやったか(行動の結果)」よりも「なぜやったか(動機と判断)」と「どのように乗り越えたか(思考プロセス)」を問う構造になっています。選考を受けた学生の回答例から見えてくる共通の特徴は、論理的な思考の流れが追えること、そして「自己設定した困難」の高さと具体性が伝わることです。表面的な成功体験の羅列では選考通過につながらず、困難に直面したときの判断プロセスを丁寧に語る記述力が評価の焦点になります。
「周囲を巻き込んだ挑戦経験」の設問で評価される要素
INPEXが繰り返し問う「周囲を巻き込んだ挑戦経験」の設問は、チームマネジメント・コミュニケーション・リーダーシップを複合的に問うものです。単に「チームをまとめた結果○○を達成した」という成果の列挙ではなく、「なぜ自分がその課題にアプローチしようとしたのか(問題意識の起点)」と「異なる考えを持つ人に対してどのような働きかけをしたのか(アプローチの具体性)」の記述が、回答の評価を左右します。
就活ハンドブックに掲載されている一橋大学・26年卒の学生のES回答では、サークルの代表として「チーム編成の大幅な改変を提案し、学内戦での準優勝に貢献した」経験が記述されています。この回答の特徴は、「個人の適性を分析してチーム編成に反映させる」という具体的なアプローチが、「異なる考えを持つ人に自分の考えを伝える方法を学んだ」という学びの明確さとセットになっている点です。「何を変えたか(アクション)」と「なぜそのアプローチを取ったか(思考の根拠)」の両方が記述されていることが、回答の質を高めています。
400字で評価される回答を作る4段階の構成法
400字という制限内で深みのある回答を書くためには、情報の取捨選択と構成の設計が前提として必要です。評価される回答を生む骨格は、以下の4段階で設計できます。
第1段階(状況の提示)
どのような環境・立場で何が課題だったかを40〜60字で明示する。読み手が状況を即座にイメージできる解像度の記述が求められます。
第2段階(目標の自己設定)
その状況で「自分が設定した高い目標」を50〜70字で明確にする。「チームを引き継いだ」という受動的な表現ではなく、「○○という目標を自ら設定した」という能動性の記述が評価の分水嶺となります。
第3段階(行動と思考の経緯)
目標達成を阻んだ障壁と、それを乗り越えるために取った具体的な行動を150〜200字で記述する。試行錯誤の過程・周囲への働きかけ・判断の変化を時系列で追うことで、思考の深さが伝わります。
第4段階(成果と学びの接続)
定量的・定性的な成果と、そこから得た気づきを80〜100字でまとめる。得た学びを「今後どう活かすか」まで言及することで、企業との接点が明確になります。
技術職の研究テーマ設問で差をつける書き方
技術総合職のESで問われる「研究テーマの選択理由と研究成果」は、専門知識の確認だけでなく「知的好奇心と探究への内発的動機」を持つ人材かどうかを見極める設問です。「与えられたテーマをこなしている」ではなく「自ら問いを立てて探究している」という印象を与えるためには、研究背景(どのような問題意識から研究が始まったのか)・アプローチの独自性(先行研究と自分の研究の違い)・得られた知見の意義(社会・産業への貢献可能性)という3軸での記述が有効です。INPEXが取り組む資源工学・地球科学・化学工学・機械工学などとの接点を示せる場合は、積極的に記述に組み込み、志望動機との一貫性を強化します。
INPEXの面接突破に向けた実践的な準備
INPEXの面接は「準備した回答を発表する場」ではなく「思考の深さを対話の中で確かめる場」として設計されています。面接官は回答の表面だけでなく、その背後にある判断の根拠・失敗からの学び・価値観の形成過程を掘り下げる質問を重ねます。回答パターンを暗記するだけでは対応が難しく、自身の経験を多面的に語れるだけの深い内省と、思考の一貫性を持った準備が前提として求められます。
一次面接の傾向と通過に向けた準備
一次面接は人事担当者によるオーソドックスな行動面接形式で進みます。ガクチカ・自己PR・学業への取り組みがテーマの中心ですが、INPEXの一次面接に特徴的なのは「なぜそれが困難だったのか」「そのとき何を考えたのか」という思考の経緯を丁寧に掘り下げるスタイルです。「チームをまとめた」という回答には「なぜ既存の方法ではうまくいかないと判断したのか」「反対意見にどう向き合ったのか」という形で深掘りが続きます。この深掘りに一貫した論理で答えるためには、エピソードの背後にある自分の価値観・判断基準を事前に言語化しておく内省作業が、選考前の準備として欠かせない工程です。就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、一次面接では行動の「結果」よりも「プロセスの論理的な説明力」が評価の核心を占めるとの指摘があります。
二次面接以降で評価される「企業理解の精度」
二次面接以降は、志望動機の深さと企業理解の精度が評価の主軸として前面に出てきます。「なぜエネルギー業界なのか」「なぜ下流企業ではなく上流専業のINPEXなのか」「入社後にどのような仕事を通じて何を実現したいのか」という問いに対して、INPEX2040の内容と自身のキャリアビジョンを接続した具体的な答えを持っているかどうかが問われます。「他の志望企業はどこか」という質問が出るケースもあり、就職活動の軸とINPEXへの志望の一貫性が確認されることになります。エネルギー業界・資源系商社・インフラ企業など、INPEXを志望する場合に軸として整合する企業群で就活を進めていることが、「明確な就活軸を持っている」という評価につながります。
▶ エネルギー業界大手3社の就職偏差値と選考傾向を詳しく見る
よく問われる質問と回答の方向性
就活ハンドブックに寄せられた学生の声をもとに、INPEXの面接で頻出する質問パターンと回答の方向性をまとめます。
「なぜエネルギー業界を志望するのか」
日本が化石燃料のほぼ全量を輸入に依存しているというエネルギー構造上の課題(参考:資源エネルギー庁「エネルギー白書2024」、経済産業省、2024年発表)への問題意識と、カーボンニュートラルへの移行という変革期に自分がどう貢献したいのかを、具体的なエピソードと結びつけて語ることが求められます。「安定したインフラ企業だから」という動機は選考で評価されません。
「なぜINPEXでなければならないのか」
ENEOSや東京電力などの他のエネルギー企業ではなくINPEXを選ぶ理由として、「上流一貫事業という、まだ形のない地中の資源を探し当てて社会に届けるプロセス全体に自ら携わりたい」という動機と、INPEX2040が示すエネルギー転換への戦略への共鳴を、自分の言葉で語ることが差別化の核となります。
「10年後にどのような仕事をしていたいか」
ビジネス職であれば「財務・法務・経営企画を通じて国際プロジェクトの意思決定を支える」、技術職であれば「探鉱技術のスペシャリストとして資源評価に直接貢献する」という形で、INPEXの事業フィールドと自身のキャリア設計を接続した答えが、長期的なキャリアビジョンの具体性として評価されます。

監修者からのアドバイス
三好 達也(キャリアアドバイザー)
「なぜINPEXか」という問いへの回答は、エネルギー業界全体への関心を語るにとどまり、上流事業に特化したINPEXの仕事内容を具体的にイメージできていないまま面接に臨んで失敗するパターンが多く見られます。INPEX2040の内容を読み込み、自身のキャリアビジョンとどう重なるかを言語化したうえで、キャリアアドバイザーとの模擬面接で回答の精度を確かめると、面接官に伝わる深度が大きく変わります。
INPEXの待遇・職場環境・キャリアパス
待遇・働き方・入社後のキャリアパスについての理解は、INPEXへの志望動機の説得力と面接での回答の具体性を高めるために役立ちます。公式に開示されている情報を中心にまとめます。数値については公式開示ベースのみを扱い、出典のない推測値は記載しません。
給与・福利厚生の概要
INPEXの給与・賞与・各種手当・社会保険・福利厚生の詳細については、公式採用サイトおよびIR情報(参考:INPEX「IR情報」、公式サイト)に開示されています。新卒初任給・月例給与の数値については採用説明会・会社説明会での公式開示情報を直接確認することが、正確な情報収集の近道です。大手総合エネルギー企業として業界内での待遇は競争力があるとの評価が広く共有されており、安定的な雇用環境と福利厚生の充実を求める就活生からの志望度が高い企業です。
海外勤務とグローバルキャリアの実態
世界20か国以上に事業展開するINPEXでは、入社後に海外駐在・海外出張の機会が生じる可能性があります。豪州・UAE・インドネシア・アゼルバイジャン・カナダ・アメリカ・英国・ノルウェーなど、多様な文化・言語環境での就業経験が得られる環境です。ビジネス職では契約・法務・財務における英語コミュニケーション能力が求められ、技術職では地質・掘削・生産技術の専門的な英語コミュニケーションが日常的に発生します。選考においても英語力は評価の一要素として機能しており、TOEICスコアの向上と英語での業務コミュニケーション能力の構築が入社前の実用的な準備として機能します。グローバルなフィールドで働くことを志向する就活生にとって、INPEXが提供するキャリア環境は業界内でも際立った選択肢のひとつです。
入社後の職種構成と中長期キャリアパスの方向性
INPEXのビジネス総合職は、財務・法務・IT・経営企画・調達・広報・HR・渉外などの部門に配属される可能性を持つジェネラリスト職です。技術総合職は探鉱(地質・物理探査)・掘削・リザーバー工学・生産技術・エンジニアリング・HSE(健康・安全・環境)などの専門職種に分かれ、担当プロジェクトへのアサインを通じて実務経験を積む形式が取られています。キャリアの中長期的な方向性として、プロジェクト担当からプロジェクトマネジメントへ、あるいは本社スタッフ機能のスペシャリストとして成長するパスが開かれています。INPEX2040が示す脱炭素事業(水素・アンモニア・再生可能エネルギー・CCS)の拡大に伴い、これらの新事業領域でのキャリア機会も今後広がっていく見通しです。
INPEXへの志望動機の設計と強化
「なぜINPEXか」という問いへの回答は、エネルギー業界への関心・INPEXの事業特性への理解・自身のキャリアビジョンという3層で構成した場合に初めて説得力を持ちます。「エネルギーで社会を支えたい」という汎用的な動機では他社との差別化になりません。INPEXの選考で評価される志望動機は、「上流事業という仕事の具体的な魅力」と「INPEX2040のビジョンへの共鳴」を組み合わせた回答です。
3層フレームワークで志望動機を構造化する
第1層:なぜエネルギー業界か
日本の化石燃料輸入依存という構造的な課題(参考:資源エネルギー庁「エネルギー白書2024」、経済産業省)と、カーボンニュートラルへの転換という変革期における業界の役割への理解を起点として、自分の問題意識・経験・関心を結びつけます。「なんとなくエネルギーに興味がある」という抽象的な関心ではなく、具体的なエピソードや知識を伴った動機の語りが求められます。
第2層:なぜエネルギー業界の中でINPEXか
ENEOSや東京電力などとの差別化を意識したうえで、「探鉱・開発・生産という上流一貫事業のオペレーターとして、まだ形のない資源を社会に届けるプロセス全体に関わりたい」という動機や、「INPEX2040の脱炭素戦略という、エネルギー転換の最前線に立てる環境に魅力を感じる」という将来展望が、実質的な差別化要素になります。
第3層:INPEXの中でなぜその職種か
ビジネス職であれば「財務・法務・経営企画を通じてプロジェクト全体の意思決定を支えたい」、技術職であれば「地質解析・物理探査の知識を活かして探鉱段階からプロジェクトに貢献したい」という形で、入社後の具体的な仕事イメージと自身の強みの接続を示します。この3層を積み上げることで、汎用的な志望動機とは一線を画す回答の骨格が生まれます。
OB・OG訪問と会社説明会で志望動機を磨く
志望動機の完成度を高めるうえで、INPEX社員との直接的な対話を通じた一次情報の収集が有効です。OB・OG訪問や会社説明会・キャリアイベントで得た「仕事の実態・やりがい・直面する課題」という具体的な情報は、面接での志望動機に解像度と深度を与えます。「公式サイトを読めばわかること」だけを語る志望動機よりも、実際の対話から得た固有の気づきを組み込んだ動機のほうが、面接官に「本気でINPEXを調べてきた学生だ」という印象を与えることになります。社員との対話で得た具体的な発見を志望動機の中に自然に組み込む練習は、ES提出後の面接準備においても有効な訓練です。
インターン経験を志望動機の核として活用する
INPEXのインターンシップに参加した経験は、志望動機の説得力を高める最も有効な材料のひとつです。ただし「インターンに参加したから志望度が高い」という表層的な言及は評価につながりません。インターンを通じて「気づいた仕事の具体的な面白さ・難しさ・自分との接点」と、それが就活の軸にどう影響したかという変化の物語を語ることで、志望動機に実体が伴います。インターン参加の有無にかかわらず、「なぜINPEXか」の3層構造を意識した準備が志望動機の基盤として機能します。
INPEXを目指す就活生のための準備ロードマップ
INPEXへの選考準備は、ES提出期限の直前から着手するのでは遅い可能性があります。採用スケジュールを逆算したうえで、各フェーズで必要な準備を段階的に積み上げることが、本選考での通過確率を高める実践的なアプローチです。
インターン応募前(大学3年生4〜6月ごろ)の準備内容
夏インターンの応募期間が本格化する前のフェーズで取り組むべき準備は、企業研究・業界研究・自己分析の3本柱です。企業研究ではINPEX2040の公式サイトを精読し、同社が目指す事業転換の方向性と自身のキャリアビジョンの接点を見つける作業が出発点となります。業界研究ではエネルギー業界全体の構造(上流・中流・下流の違い・主要プレイヤーの事業比較)を把握し、「なぜINPEXか」の根拠を業界内比較から構築します。自己分析では「チャレンジングな目標への挑戦経験」に該当するエピソードを複数棚卸しし、その経験の深掘り(なぜやったか・どう乗り越えたか・何を学んだか)を言語化する作業に取り組みます。
本選考期(大学3年生3月以降)の優先事項と準備の進め方
本選考の本格化に向けた準備の優先事項は、ESの磨き込み・SPI対策・面接準備の3点同時進行です。ESは「チャレンジングな目標への挑戦経験」の設問に対する回答を、400字という制限内で思考の深さと論理の一貫性が伝わる形に仕上げます。SPIは言語・非言語・英語の各分野で安定したスコアが出せる状態まで反復練習を積みます。面接準備は「なぜINPEXか」という核心的な質問への回答を軸に、深掘り質問への対応力をロールプレイで鍛えることが実践として有効です。キャリアアドバイザーやOB・OGとの模擬面接を活用し、回答の精度と面接本番での対話力を向上させることが、本選考突破への着実な道筋となります。
まとめ
INPEXは、日本のエネルギー安全保障と脱炭素化という二重の使命を担う国内最大規模の石油・天然ガス開発会社です。選考では、ESの「チャレンジングな目標への挑戦経験」を中心とした思考の深さ・適性検査のスコア・面接での企業理解と志望動機の精度が総合的に評価されます。学歴フィルターは設けられていないとみられる一方で、競争水準が高く、どのステージでも十分な準備を積んだ状態で臨む必要があります。
選考準備の3本柱は、「チャレンジングな目標への挑戦経験」を軸にしたESの論理構成・INPEX2040と自身のキャリアビジョンを接続した「なぜINPEXか」の言語化・早期インターン応募と本選考に向けた段階的な面接準備の3点です。エネルギー転換という時代の変曲点に立つ企業だからこそ、「この会社で何を実現したいか」という問いに対して自分なりの答えを持っている就活生が評価されます。
就活ハンドブックでは、実際にINPEXの選考を受けた学生のES・面接情報を掲載しています。一次データを活用しながら、選考準備を着実に進めてください。









