グループ会社とは?働く上でのメリットやデメリット、特徴を徹底解説!
2024/6/25更新
はじめに
就活を行う上で、志望する企業に関連する「グループ会社」について目にする機会も多いでしょう。
あらゆる企業において、企業同士はさまざまな関係性を持っています。
その関係性は、「関連会社」や「グループ会社」「子会社」など、それぞれの関係性に適した呼称で公表しているのです。
その中の一つである「グループ会社」について、企業との関係性や「グループ会社」とは何かを気になっている就活生は多いです。
関連するすべての企業が「グループ会社」とされるのか、その定義についても興味があるでしょう。
また、志望する企業のグループ会社で働く際のメリットやデメリットについても知りたい方もいます。
この記事では、グループ会社の定義やその調べ方、グループ会社の種類について詳しく解説しています。
「グループ会社で働くメリットについて知りたい」という就活生に向けて、グループ会社で働く際のメリットとデメリットも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
- グループ会社の定義について知りたい
- 志望する企業のグループ会社を調べる方法について把握したい
- グループ会社の種類を理解したい
- グループ会社で働くメリットやデメリットについて把握したい
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この記事の結論
この記事の結論を先にお伝えすると、グループ会社とは資本関係で結ばれたすべての会社の総称であり、親会社、子会社、関連会社などが含まれます。
グループ会社という言葉は法的な定義があるわけではなく、資本関係にある会社の総称として広く使われているビジネス用語です。
法律上では、親会社、子会社、関連会社などは「関係会社」と総称されるため、「関係会社」という言葉を見聞きした際は「グループ会社」と同じ意味だと理解しましょう。
多くのグループ会社は、親会社の経営理念やビジョンに準じており、意思決定が迅速に通達され、グループ会社同士の意思疎通もスムーズに行われます。
グループ会社の種類としては、「親会社」「子会社」「関連会社」「持分法適用会社」が挙げられます。
グループ会社で働くメリットとしては、親会社の知名度を活用できること、親会社よりも就職のハードルが低く、福利厚生が充実していることが挙げられるでしょう。
志望する企業の就職難易度が高く不安な方は、志望する企業のグループ会社が存在するか事前に調べておくと良いです。
グループ会社なら同じ経営理念やビジョンのもとで事業展開を行っており、自分の適性を活かしつつキャリアを積むことができます。
一方で、グループ会社で働くデメリットとしては、親会社よりも給与水準が低いことや、会社の都合で働く環境が変わる可能性があることが挙げられます。
グループ会社で働くメリットとデメリットをよく理解し、自分の適性や目標に合った企業への就職を目指しましょう。
次の章からは、各内容を詳しく紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
グループ会社とは?定義や子会社・関連会社との違いを解説
就活で企業分析を行っていると、「グループ会社」のような企業の関係性を表す言葉をよく目にするでしょう。
親会社・子会社・関連会社のように、企業の関係性を表す言葉はいくつか存在します。
しかし、「グループ会社」とはどのような関係性を持つ会社のことを指すのでしょうか。
ここでは、グループ会社の定義と子会社・関連会社との違い、志望する企業のグループ会社を調べる3つの方法について解説します。
グループ会社は資本面で関連のある会社の総称
「グループ会社」という言葉は法律で定められている言葉ではありませんが、資本面で関連のある会社の総称として、広く認識・使用されています。
「グループ会社」と同義語で、法律で定められている言葉として「関係会社」が存在します。
「関係会社」という言葉を見聞きした際は、「グループ会社」と同じ意味であると認識しましょう。
資本面で関連のあるグループ会社には、親会社、子会社、関連会社、持分法適用会社などさまざまな種類の会社があるのです。
そのため、グループ会社の中に子会社や関連会社が含まれる形になります。
また、それぞれの関係性は株式の保有率などで呼称が変わります。
グループ会社の種類や詳しい内容については、次章で紹介します。
グループ会社を調べる方法は3つ
志望する企業にグループ会社があるのか気になっている就活生も多いでしょう。
グループ会社を調べる方法として、以下の3つが挙げられます。
自分が調べやすい方法で、グループ会社についての情報を把握しましょう。
①親会社の公式Webサイトからグループ会社の情報を探す
親会社となる企業の公式Webサイトから、グループ会社の情報を探しましょう。
多くの企業では、「企業情報」などの項目から、その企業の概要と併せてグループ会社について把握することが可能です。
志望する企業がブランドやメーカーである場合、消費者向けの公式Webサイトと企業情報サイトを分けていることもあります。
グループ会社について調べる際は、必ず企業情報サイトを確認しましょう。
②検索エンジンに「親会社名 グループ会社」と入力して調べる
GoogleやYahooといった検索エンジンに、「〇〇(親会社名) グループ会社」と入力して検索してみましょう。
検索すれば、企業のグループ会社の一覧が掲載されたページを一度で探し当てることが可能です。
しかし、違う企業のページが検索結果に反映されることもあるため、調べたい企業のサイトであるか、掲載元の確認を必ず行ってください。
③業界地図を確認して調べる
業界地図を確認して調べる方法も良いでしょう。
業界地図(会社四季報 業界地図)とは、業界ごとに主要な企業の業績や順位・提携関係などを、地図のように視覚的にわかりやすくまとめたものです。
企業同士の資本面での関わりを把握したい場合は、出資関係や親会社・子会社など、お金のつながりを示す「赤い線」をチェックしましょう。
グループ会社は、資本面で関連のある会社の総称として広く認識・使用されている言葉です。
同義の言葉として法律で定められている「関係会社」があり、その中には親会社、子会社、関連会社などが含まれます。
グループ会社を調べる際には、前述した方法のほかに、時間に余裕がある場合は業界地図を利用する方法がおすすめです。
業界地図を使うことで、各業界への理解が深まり、業界研究にも大いに役立つでしょう。
グループ会社の種類を5つ紹介
資本面で関連のある会社を総じて、「グループ会社」と呼称していることがわかりました。
では、グループ会社にはどのような種類の会社が存在するのでしょうか。
ここでは、グループ会社の種類について紹介します。
①親会社
グループ会社の種類の1つ目は、親会社です。
親会社は、会社法で「株式会社を子会社とする会社その他の当該株式会社の経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう」と定義されています。
グループ会社の中で、子会社をはじめとする他社の経営を支配している会社が親会社とみなされるのです。
一般的に、50%を超える議決権を有している会社が親会社となりますが、保有している議決権が50%以下でも、財務および事業方針の決定を支配している場合には親会社です。
例を挙げます。
- A社の社員が出向してB社の役員に就任する
- B者の事業方針はA社が決定する契約をかわしている
このように、B社の重大な決定権をA社が保有している場合、「A社はB社の親会社である」と示すことができます。
実質的な支配権の有無が親会社と子会社の関係を判断する基準となるでしょう。
②子会社
グループ会社の種類の2つ目は子会社です。
子会社は親会社に経営を支配されている会社であり、会社法では「会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう」と定義されています。
議決権を50%以上他社に保有されている場合や、実質的に財務・事業方針の決定など経営を支配されている場合に、子会社としてみなされるでしょう。
なお、子会社には以下の3つの種類が存在します。
完全子会社
親会社が、発行済みの株式を100%保有している会社のことです。
完全子会社の経営権は親会社にあり、意思疎通はスムーズに行われます。
連結子会社
決算の際に、親会社の連結決算に組み込まれる子会社を「連結子会社」と呼びます。
通常すべての子会社は連結決算の対象となり、親会社は決算を連結決算で実施することになるのです。
非連結子会社
子会社の事業が小規模で、グループ会社の経営に大きな影響を与えない場合、親会社の連結決算の対象外となる「非連結子会社」となります。
③関連会社
グループ会社の種類の3つ目は、関連会社となります。
関連会社とは、親会社に株式を保有されているものの、子会社よりも親会社が保有する株式の所有率が低い会社のことです。
株式保有率の基準は、株式の20%以上50%未満です。
ただし、親会社・子会社の関係と同様に、財務や事業方針の決定に実質的な影響を受けている場合は「関連会社」とみなされます。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則の第8条5項では、「関連会社」とは、子会社が出資、人事、資金、技術、取引などの関係を通じて他の会社の財務や事業方針の決定に重要な影響を与える場合を指します。
④関係会社
関係会社は、グループ会社と同じ意味で法的に定められている言葉です。
親会社・子会社・関連会社など、資本面で関連のある会社の総称が「関係会社」であり、グループ会社同様に広く認識・使用されています。
⑤持分法適用会社
持分法適用会社とは、関連会社と同様の意味を持つ言葉です。
持分法とは連結決算の会計処理方法であり、関連会社や非連結子会社に適用することが多いでしょう。
持分法を適用される会社は、グループ会社の中でも「持分法適用会社」という位置付けです。
グループ会社で働くメリットとは?
グループ会社の定義や種類について理解できたところで、グループ会社で働くメリットについてもお伝えします。
親会社の就職難易度が高く、選考に不安を抱いている就活生は、ぜひグループ会社への就職も検討してみてください。
親会社よりも就職のハードルが低いことが多く、同じ経営理念やビジョンのもとで自身のキャリアプランを描ける可能性があります。
①親会社の知名度を利用できる
グループ会社に就職することで、親会社の知名度を活用してさまざまなメリットを得られるでしょう。
グループ会社で働くことのメリットとしては、親会社のネームバリューを活かして商談を有利に進められたり、私生活において住宅ローンの審査が通りやすくなるなどが挙げられます。
また、グループ会社で働いているだけで、社会的信用が得られることは非常に大きなメリットです。
グループ会社で着実に自身のキャリアを積むことで、将来転職を検討する際にも親会社の知名度を活かせるでしょう。
親会社よりも就職のハードルが低いグループ会社ですが、親会社の知名度をフルに活用できるのは、グループ会社で働く大きなメリットです。
②親会社よりも就職のハードルが低い
グループ会社への就職は、親会社に比べてハードルが低いことが多いです。
グループの中でも親会社にあたる企業は大手企業であり、認知度や将来性の高さから就活生も数多く集まります。
就活生に求められるレベルも高いでしょう。
その分、子会社や関連会社などのグループ会社は親会社に比べて認知度が低く、就活生の割合が少なくなるため、内定を獲得できるチャンスが広がります。
親会社と同様の経営理念やビジョンで事業を展開しているため、就活を行う際は親会社だけでなく、グループ会社も視野に入れてみてください。
③福利厚生が充実していて働きやすい
グループ会社においては、親会社が大手企業の場合、親会社と同水準の充実した福利厚生が整っている場合が多いです。
志望する企業のグループ会社と、規模が同程度の独立系の他社と比較してみると、グループ会社の福利厚生に魅力を感じることがあるでしょう。
グループ会社で整備されている福利厚生として、以下が挙げられます。
- 短時間勤務制度
- フレックスタイム制度
- 財形貯蓄制度
- 在宅勤務制度
- 保養施設・リゾート施設利用
- 住宅資金融資
企業によって福利厚生は異なるため、志望している企業とそのグループ企業の採用ページでよく調べてみましょう。
福利厚生面も企業選びのポイントにしている就活生は、親会社だけにこだわらず、グループ会社への就職も検討してください。
グループ会社で働くデメリットも把握しよう
グループ会社で働く場合、デメリットももちろん存在します。
メリットだけでなくデメリットも把握することで、自分が本当にしたいこと・就職したい企業についてより理解を深められるでしょう。
ここでは、グループ会社に就職するデメリットを3つ紹介します。
①親会社よりも給与水準が低いことがある
グループ会社では、親会社と比べて低い給与水準であることが多いです。
子会社での給与水準は、親会社よりも80%程度であることが一般的です。
人によっては、かなり低く感じ、大きなデメリットと認識するでしょう。
親会社への就職よりもハードルが低い分、給与水準も低くなる傾向があります。
したがって、どちらを選ぶかを検討する際には慎重な判断が必要です。
②会社都合により働く環境が変わる可能性がある
子会社や関連会社などのグループ会社は、税務や事業方針の決定を親会社に委ねているため、親会社の都合によって売却されたり、事業からの撤退を余儀なくされたりする可能性があります。
場合によっては、親会社への吸収合併が決定してリストラの対象となる可能性もあるでしょう。
雇用が継続された場合でも、全く異なる環境で働きにくさを感じる場合もあります。
会社都合で働く環境が大きく変わる可能性があることは、グループ会社ならではのデメリットです。
③役職への出世が難しい
グループ会社では、役職への出世が難しいことがあります。
グループ会社のポジションは、親会社の社員が出向して就任するケースが多く、グループ会社の社員が就任できる可能性が低いです。
親会社が100%株式を保有している子会社では、課長までの昇進は可能でも、部長クラス以上の昇進は難しいでしょう。
そのため、自身のキャリアアップや企業の業績向上に注力できるような人にとっては、働く上でのモチベーションが下がってしまいます。
いずれは企業全体の判断を行う役職に就きたいという目標を抱いている人は、グループ会社ではなく、親会社や独立系の企業への就職がおすすめです。
一方で、昇進したいという気持ちがなく、年齢を重ねるごとに責任や業務の負荷が増えることを避けたいのであれば、グループ会社への就職が向いているでしょう。
グループ会社への就職は、親会社の知名度を活用して充実した福利厚生の元で働けるというメリットがありますが、給与水準が低く、役職への昇進が難しいことがわかりました。
徹底的な自己分析を行い、自分にとっての働きやすさや本当にやりたいこと、魅力に感じる企業について客観的に理解することで、適性を活かせる企業が見えてくるでしょう。
業界研究と企業分析も怠らずに丁寧に行い、自分にとって一番働きやすい企業への就職を目指してください。
まとめ
グループ会社は、親会社や子会社、関連会社など資本面で関連のある会社の総称を表す言葉です。
志望する企業のグループ会社を調べる際は、企業の公式Webサイトや検索エンジン、業界地図から探す方法があります。
グループ会社は親会社より就職のハードルが低く、親会社の知名度を活用できたり、充実した福利厚生で働きやすいというメリットがあります。
一方で、給与水準が低いことや、会社都合で働く環境が変わる可能性があるなどのデメリットも考えられるでしょう。
自分にとって魅力的な企業を選ぶためには、企業の概念を明確にし、親会社と同様の経営理念やビジョンを持つグループ会社への就職も視野に入れることが重要です。
本記事が、就活生の皆さんに役立つことを願っています。