就活に口出ししてくる親はどうしたらいい?口出しする理由や対策も紹介!
2024/6/21更新
はじめに
新卒の就職活動は、誰もが「初めて」。
頼りになる先輩からアドバイスをもらえたら、これほど心強いことはありません。
しかし、就職氷河期やリーマンショック、コロナ禍を経て、近年の就活市場の世相は急激に変化し続けています。
その実態を知らないまま、わが子の就活に「過剰な口出し」をする親に悩まされる就活生も、少なくないようです。
有効なアドバイスであれば耳を傾けてもいいかもしれませんが、的外れな口出しであれば、気にしないのが一番です。
とはいえ、メンタル面も大きく関わってくる就職活動においては、こうした小さなストレスが選考に関わってくるかもしれません。
そこで本記事では、親が子どもの就活に口出ししてくる背景や、親の口出しへの適切な対処法などをご紹介します。
この記事は以下のようなことを知りたい就活生を対象にしています。
- 親が就活に口出ししてくるのはなぜか知りたい
- 親の口出しへの対処方法を知りたい
- 親の言いなりになるデメリットを知りたい
ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただけたら幸いです。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、親の口出しに対してはまず「親世代の就活市場とは大きく変化していること」を説明しましょう。
例えば、リクルートワークス研究所の調査によると、1991年卒の大卒求人倍率は2.86倍というデータが出ています。
一方、2024年卒の大卒求人倍率は1.71倍と、約30年でおよそ60%も減少しているのが実情です。
大きく変化する就活市場を数値やデータを交えて説明し、「親世代の、実体験ベースのアドバイスはあまり参考にならない」ことを示すことが第一歩です。
次の章からは、親が子どもの就活に口出しをしてくる理由や、適切な対処法などについて、わかりやすく解説していきます。
親が就活に口出ししてくるのはなぜ?
「選考エントリーした企業を教えたら、『もっと安定した企業を受けろ』と言われた」
「大手企業を中心にエントリーしたら、『どうせ受からないから中小企業も受けろ』と、モチベーションが下がることを言われた」
「全国転勤の可能性がある企業から内定をもらったら、『家の近くの企業を受けなおせ』と内定辞退の連絡を入れられた」
など、親からの口出しはさまざまなケースがあるようです。
こうした口出しをする親の心理は、大きく分けて以下の3つが多いようです。
- 子どもの就職活動が心配だから
- 子どもに期待しているから
- 自分の時代の就活経験を引きずっている
一つずつ解説していきます。
子どものことが心配だから
新卒時の就職活動は、人生を大きく左右する一大イベントです。
親の目線では赤ちゃんの時から育てている子どものことを、心配するがあまりついつい口うるさく選考の進捗を聞き出したり、求められていないのにアドバイスをしてしまうケースがあるようです。
また、子ども本人が希望して決めた就職先であっても、「倒産やリストラのリスクはないか?」「一生そこでやっていけるのか?」といった不安から、口出しをしてしまう人もいるようです。
親の口出しの多くはこのケースに当てはまりますので、否定されたとしても悪意を持って否定しているわけではないことは理解しておきましょう。
子どものことを期待しているから
中には、子どもに期待をするがあまり「あなたならもっと大手の企業に就職できる」という風にプレッシャーをかけてくるケースもあるようです。
とはいえ、「今日の面接、頑張ってね!」という何気ない応援の一言すら、ナイーブになっている人にとってはプレッシャーになってしまうかもしれません。
過度な期待はプレッシャーになってしまうため、早い段階で釘をさしておく必要があるかもしれません。
自分の時代の就活経験を引きずっている
前述の通り、現代の就職活動は親世代の頃と比べて熾烈な競争が繰り広げられ、情報収集の場がWebが主体だったり、インターンシップを経た選考が増えたりと、大きく変化しています。
また、近年は大手企業であっても「終身雇用」という考え方は廃れ、転職を前提としたキャリアプランを立てる人も増えています。
また、政府が副業を推進する動きもあり、「一つの会社で一生を終える」という人は、もはや少数派であるとも言えます。
大手志向や安定志向が強みになる時代は終わり、就活生の中には「ベンチャー企業でスピーディーにスキルアップしたい」という人もいれば、「老舗企業でじっくりと成長したい」という人もいます。
こうした時代の背景を理解せず、「子どもの就活、自分の頃とやり方が違う」と思うと、誤ったやり方をしているのではないかと考え、つい口出ししてしまう親もいるようです。
口出ししてくる親にはこう言おう!有効な対処法5選
親からの口出しが地味にストレスになる、という就活生は多いようです。
「マイナビ2022年卒大学生活動実態調査(9月)」によると、「内々定先について、否定的な意見や反対を受けたことがある」と答えた学生は全体の27.7%にも上るようです。
また、反対された学生のうち30%の人が、なんらかの事情で入社を辞退しています。
もちろん、最終的に自分の意思で辞退したのであれば問題ありませんが、中には親からの反対が直接的な原因で内定辞退をしている人もいるようです。
そこで以下では、親から口出しされた場合に、どう対処するのが適切なのかご紹介します。
- いったん、話を聞いてみる
- 親世代の就活との違いを説明する
- 自分の就活の軸を説明する
- 「やってほしいこと」と「やってほしくないこと」を伝える
- スルーする
一つずつ解説していきましょう。
いったん、話を聞いてみる
両親との関係の良さに関わらず、まずは意見に耳を傾けてみるのも大切です。
話を聞かないまま否定してしまうと、親側もいい気分にはなりません。
一度話を聞いてみて、受け入れられる部分は受け入れ、無理なところは受け入れない決断をしましょう。
また、志望企業の傾向など、直接的に就活に関わる部分ではないところで、自分から親にアドバイスを求めるのも有効です。
自分の長所・短所を挙げてもらうなどの自己分析の手伝いや、面接の練習など、お願いすることで「これくらい頑張っているんだな」という判断をしてくれる可能性があります。
親世代の就活との違いを説明する
約30年前に比べ、求人倍率が6割まで減った事や、近年は大手であっても終身雇用制度は廃止傾向があることを説明するのも良いでしょう。
実際の数字やデータを用いながら、雇用の流動化が進んでいることを、さりげなく説明しておくとさらに良いかもしれません。
自分の就活の軸を説明する
- 自分がどんな企業に就職したいか
- なぜこの業界を選んだのか
- どのような働き方をしたいのか
など、誰しも就活の軸があるものです。
親にまだその部分を説明していない場合、一度きちんと説明しておくのも有効です。
多くの親は、「何を基準に就活を進めているのか分からない」という想いから、過剰な口出しをしてしまうようです。
「きちんと考えて就活をしている」ということを説明するためにも、自己分析や企業研究・業界研究をしっかりしておきましょう。
「やってほしいこと」と「やってほしくないこと」を伝える
親の口出しの中には、非常に有用なアドバイスや、サポートの申し出が含まれていることもあります。
ただし、「エントリーする企業を大手企業に絞らせる」など、「やってほしくないこと」に関しては、しっかりと伝えることも大切です。
反対に、「企業選びは自分がするから、もしよければ自己分析を手伝ってほしい」、「面接や説明会に行く前の、身だしなみをチェックしてほしい」など、やってほしいことを伝えることで、「自分はその分野で子どもを助けよう」と思ってもらえるかもしれません。
選考状況を聞かれても教えない
親からのプレッシャーが強く、しょっちゅう「就活はどうなっているの」「明日の面接は大丈夫なの」などと聞かれることもあるかもしれません。
そういった場合は、あえて詳しい選考状況を伏せておく、というのも有効かもしれません。
「今は順調だよ」とぼかして回答したり、内定が出て初めて報告するなど、開示する情報をしない情報を自身で決定するのも良いでしょう。
「こないだの面接で落ちちゃった」、「本命企業のエントリーシートが通らなかった」など、マイナスな情報は親を不安にさせ、口出しが加速することも考えられます。
プラスの事だけ報告し、マイナスな情報を伏せるのもおすすめです。
スルーする
真摯に意見に耳を傾け、自分の想いを説明してなお意見を押し付けられる場合、表面上は話を聞きながらもスルーすることも大切です。
無視をしたり、コミュニケーションを絶ってしまうのは逆効果になる可能性があるため、あくまで「親の意見はアドバイスに過ぎない」という心持ちでいることが大切になります。
親の意見を鵜呑みにし過ぎないよう、自分の考えをしっかりと持ちましょう。
親からの口出しに悩んだら、他の人にも相談しよう
「親からの口出しに悩んでいるのは、自分だけかもしれない」と悩む就活生も多いようですが、実は同じ悩みを抱える人はそれほど珍しくはありません。
こうした悩みは周囲に相談することで、解決の糸口をつかめたり、話を聞いてもらうだけで気分がスッキリするかもしれません。
とはいえ、「なかなか友人や近しい人には相談しづらい」という人もいるでしょう。
以下では、親からの口出しに悩む就活生の相談先をまとめています。
- 友人・知人
- 先輩
- 大学のキャリアセンターなど
- キャリアアドバイザーや新卒エージェントなど
以下で詳しくご紹介します。
友人・知人
就活中の悩みは、同じく就活中の友人や知り合いに相談するのが最も共感してもらえます。
親しい友人に話を聞いてもらうことで、「自分の場合はこうしたよ」と有効な対応方法を教えてもらえるかもしれません。
また、同じ業界を目指す知人などがいれば、悩み相談ついでに積極的に情報交換をするのも良いでしょう。
一人で抱え込まず、まずは身近な人に相談してみることが大切です。
先輩
サークルや研究室、ゼミなどの先輩と連絡がつく場合、就職活動の悩みを相談させてもらうのもいいかもしれません。
特に、あなたが志望している業界に就職した先輩に相談できれば、ベストです。
大学のキャリアセンターなどで、OBやOGを紹介してくれることもあるため、ぜひ活用してみてください。
大学のキャリアセンターなど
キャリアセンターでは、自己分析や履歴書の相談の他、個別面談を受けられるところもあります。
その際に、就活で不安に抱えていることや、親からのプレッシャーへの対応方法などを相談してみるのもいいかもしれません。
ただし、大学によっては予約が必要なところもあるため、事前に確認しておくことも大切です。
キャリアアドバイザーや新卒エージェントなど
キャリアセンターや周囲の人に相談してもなかなか解決できない場合、プロの手を借りてみるのも良いかもしれません。
多くの新卒エージェントは、無料で登録できる上に専任のアドバイザーがつくことが多いため、エントリーシートや面接対策、自己分析のサポートなど、幅広い分野を相談することができます。
新卒エージェントの中には、IT業界に特化したものや、大学院卒向けに特化したものなど、さまざまな特性を持つものがあります。
自分の志望に合った会社を選び、賢く活用してみましょう。
親の言いなりになるのは危険?デメリットを理解しておこう!
親からのアドバイスの中には、非常にためになる内容もあるかもしれません。
しかし、親の職業にもよりますが、彼らは就職活動のプロではないことがほとんどです。
ESを見てもらうなどの客観的な意見をもらうのはいいかもしれませんが、「親が公務員になれといったから……」という風に、言いなりになって就活するのはおすすめできません。
以下では、就活生が陥りがちな「親の言いなりになる」デメリットをご紹介します。
- 希望の企業・業界に就職できないかもしれない
- 納得のいく就活にならないかもしれない
- 早期退職のリスクがある
- 主体性が育たなくなる
以下で詳しく解説していきます。
希望の企業・業界に就職できないかもしれない
当然ながら、本人はベンチャー企業を志望しているのに、親から大手を受けろと言われ、言いなりになった場合、希望に沿わない就職となってしまいます。
就職活動がスタート後、やりたいことが見つからない場合でも、自己分析や企業研究を通して興味のある分野が出てくるかもしれません。
その際に舵を切らず、親の決めた企業ばかりを受けてしまうと、「やっぱりこの企業を受ければよかった」と後悔することになるかもしれません。
納得のいく就活にならないかもしれない
就活生本人は業界の大手企業を志望していても、親から「どうせ受からないから、もう少し規模の小さい会社にしておきなさい」などと言われてしまい、言われるがままに志望する企業のランクを下げてしまう人もいます。
しかし、こうした就職活動は「あの時ああすればよかった」という後悔が付きまといます。
自分の意思で受けた上で不合格であれば、気持ちの切り替えができますが、親の言いなりになるといつまでも納得がいかない就活になってしまうかもしれません。
早期退職のリスクがある
親から言われた企業に就職すると、多くの場合はその企業に魅力を見いだせず、入社後のモチベーションが下がってしまうかもしれません。
入社前に過度な期待を膨らまし、ギャップで早期退職になるケースもありますが、そもそも企業の魅力について理解できていない場合も早期退職に繋がることになります。
その結果、結局就職活動をやり直すことになり、新卒カードを無駄にしてしまうかもしれません。
親から勧められ、その後自分でも魅力を感じるようになった企業はこの限りではありませんが、入社後もイキイキと働き続けるためにも、自分の意思でエントリーする企業を決める必要があります。
主体性が育たなくなる
新卒の就職活動は、自ら志望する業界や企業を選び、自分の人生にとって大きな選択をする、一生に一度のチャンスです。
「自分は将来どんな仕事に就きたいのか」と自分自身に向き合うことで、精神的にも大きく成長できるチャンスと言えます。
こうした主体的に動く力は、社会に出てからも必ず必要になってくる能力です。
親の言われるがままの就活をしてしまうと、こうした力が育たなくなり、入社後に自分が苦労してしまうかもしれません。
まとめ
本記事では、親からの口出しに悩む就活生に向けて、適切な対処方法をご紹介しました。
新卒カードは一生に一度しか切れないため、入社後に後悔しないためにも自分の意思を強く持って就活を進める必要があります。
親からの意見に毅然と反論するためには、自己分析で自分の「就活の軸」をしっかりと定めるほか、志望する企業や業界の理解を深めることが大切です。
「企業分析をした結果、この企業では自分がしたいこんな働き方ができる」、「低迷気味の業界ではあるが、この企業はグローバル進出を果たしており、今後も安心である」など、親を説得できるだけの材料は揃えておきましょう。
ただし、あまりにも口出しがやまない場合には、過度に無視しない程度に聞き流すことも大切です。
困りごとは友人や大学のキャリアセンター、またはプロのキャリアコンサルタントなどに相談し、親への相談の回数を減らすのも有効です。
また、親から内定先の就職を反対された場合の対処法は、以下の記事でご紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。