専門商社は実は穴場!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!

専門商社は実は穴場!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!

2024年5月22日更新

はじめに

就活で内定を獲得するためには業界研究が必須です。業界独自の業務や特徴を知っておくことが大切なのです。入念に調べておくことで、入社後のギャップをなくしたり、業界全体の将来性を考えたりすることができます。

そこで、今回は専門商社について基本概要から穴場である理由、就活に役立つ情報をご紹介します。

この記事は、以下のようなことを知りたい就活生を対象にお話を進めています。

箇条書きエリア
  • 専門商社にはどんな企業があるのか知りたい
  • 専門商社で穴場の企業を知りたい
  • 専門商社に就職するのは難易度が高いのかが気になっている

専門商社に興味がある就活生は、ぜひ最後までご覧ください。

専門商社以外の業界については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ確認してみてくださいね。

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専門商社とは?

専門商社

専門商社について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、まず商社のビジネスモデルと総合商社・専門商社の違いを説明します。

商社とは、商品を売りたい企業と商品を買いたい企業の取引を仲介し、日々安定した販売及び調達をサポートする業種です。

商社は、売りたい企業に対しては、国内外問わず販売先をリサーチし、販売をサポートします。

一方で、買いたい企業に対しては、顧客の要望に沿った原材料や商品の仕入先のリサーチや商品自体の紹介を行っています。

 

商社は、よくメーカーとも間違えられることがありますが、商社とメーカーでは明確に異なる事業体になります。

メーカーと商社の違いは、自社で製品を作っているかどうかです。

メーカーは、自社で製品を製造・販売している一方で、商社は基本的には商品を持たず、メーカーが製造・販売するための原材料の調達や製品の販路の拡大をサポートするといった違いがあります。

商社は、国内外に強固なネットワークを多数持っているため、そのネットワークを活かして海外から原材料を調達することや海外での製造・販売するための体制のサポート、そして販路を広げるための営業のサポートといった幅広いビジネスサポートを行う仕事です。

そして、商品はものに限らず、金融や保険、医療などのサービス事業を含む幅広い分野に携わる商社もあるため、仕事の範囲が幅広い点も魅力です。

商社の立ち位置について説明したところで、商社にはさらに2種類に分類できます。

それが総合商社と専門商社です。

総合商社とは、取り扱い商品を限定しない商社を表しており、多くの人がイメージする商社は総合商社ではないでしょうか。

総合商社は、国内外の原材料の調達や商品の流通サポートだけでなく、金融機能や情報提供サービスなどの総合的な事業サポートを行っており、分野・サービスともに総合的にサポートしています。

また、メーカーに資金や機会を導入して、事業投資を行うこともあります。

一方で専門商社とは、特定の分野の商品だけを扱う商社のことです。

専門商社には、食品や医薬品、金属や機械部品など様々な専門の分野に特化した専門商社が存在しています。

専門商社は、分野を特化している利点を活かした、取扱商品に対する深い知識と太いネットワークによりメーカーをサポートしています。

そのため、総売上高では総合商社に劣っていても、実は特定分野において専門商社が圧倒的なシェアを誇っていることが多々あります。

専門商社の業務は、主に商品の売買を行うトレード業がメイン業務になります。

専門商社が穴場な理由

専門商社が穴場である理由は2つあります。

1つ目が、「隠れ優良企業が多い」点です。

商社といえば激務をイメージする人も多いかもしれません。

しかし、専門商社は特定の企業に特化していて、独自の地位を築き、数多くの企業とすでに取引している場合が数多くあります。

そしてその中には特定の分野でトップシェアを誇る優良企業もあるでしょう。

すでに販売網が構築できている企業や高い技術力やネットワークを持っている場合が多いため、残業が少ない場合や有休を取りやすい働きやすい隠れ優良企業が多いです。

2つ目が、「同じ商社でも総合商社と比較すると知名度が低い」点にあります。

総合商社は、CMや宣伝活動を積極的に行っているため、知名度は高いです。

一方で、専門商社は、積極的なCMや宣伝活動を行っていることが少なく、また企業相手に取引を行う企業であるため、一般の人には知られにくい穴場になっています。

そのため、総合商社を狙っている人の中でも専門商社を知らなかったという人も一定数いるでしょう。

専門商社でおすすめの企業7選

おすすめの専門商社を7つ紹介します。

特定の業界でトップシェアを誇る企業や隠れ優良企業であるため、総合商社と比較して穴場である企業が多々あります。

株式会社ニッコー

業種鋼管
本社東京都中央区日本橋茅場町2丁目
従業員数330名
平均年収869万円(総合職)
残業時間17.2時間/月
有給取得平均11.5日
平均年齢41歳

 

株式会社ニッコーは、伊藤忠丸紅鉄鋼グループの一員であり、創業75年を迎える国内トップクラスの鋼管専門商社です。

ニッコーの強みは、「圧倒的な在庫量と全国に拠点を持つネットワークによる素早い即納体制」、「高い技術とニッコークラスターと呼ばれるサービスによるニーズに応じた加工を実現」、そして「業界トップクラスである鋼管のプロとして徹底サポート」の3本柱が大きな強みになります。

ニッコーの魅力は、平均年収869万円と高い年収でありながら、残業時間17.2時間/月、有給取得平均11.5日とホワイトで働きやすい職場である点です。

そのため、鋼管において国内トップクラスの専門商社でありながら、ホワイトで働きやすい穴場の専門商社といえるでしょう。

日本電計株式会社

業種計測機器
本社東京都台東区上野
従業員数564名
平均年収691万円
残業時間25.0時間/月
有給取得平均11.1日
平均年齢42.3歳

日本電計株式会社は、70年以上の歴史を持ち、国内では首位の実績を持つ独立系の電子計測器専門商社です。

電子計測機器の販売やシステム構築といった、各社、各種の計測機器を主に取り扱っています。

電子計測機器の他にも、環境試験機・精密物理計測機器・光学測定機・化学分析機器などの開発ツールや品質管理・生産技術を支える多様な商品やサービスを提供している点も特徴的です。

日本電計株式会社の魅力は、年間5,000社以上の仕入先実績を持ち、電子計測器の専門商社として国内トップクラスのシェアと規模を誇っている点といえるでしょう。

最近では、海外への営業展開にも取り組んでおり、日本国内49拠点に加え、海外にアジアを中心に13の国と地域に展開しており、さらなる成長を続けています。

国内首位の実績を持ちながら、691万円と高水準の年収と残業時間・有給取得平均を見ても穴場の専門商社といえるでしょう。

伊藤忠エネクス

業種エネルギー専門商社
本社東京都千代田区霞ヶ関三丁目
従業員数5461名
平均年収952万円
残業時間8.07時間/月
有給取得平均17.8日
平均年齢42歳

伊藤忠エネクスは、伊藤忠グループの企業であり、エネルギー商社の中では国内トップの売上を誇る企業です。

社会の原動力となるエネルギーを届けることを使命に、ガス・電気・石油の他にも環境負荷の低い再生可能エネルギーや新エネルギーへも積極的に取り組み続けています。

最近では、東南アジアを中心として海外事業にも力を入れており、若手社員を中心に海外就労研修制度もあるため、グローバルに活躍していきたい人にはおすすめの専門商社です。

伊藤忠エネクスでは、伊藤忠グループであることもあり、952万円と圧倒的に高い平均年収と、8.07時間/月の少ない残業時間、そして有給取得平均も17.8日ととても働きやすい職場環境といえるでしょう。

国内トップのエネルギー商社で、働きやすく高年収である点から、穴場の専門商社といえるでしょう。

ほくやく・竹山HD

業種医薬品卸売
本社北海道札幌市中央区北6条西
従業員数2736名
平均年収528万円
残業時間30.9時間/月
有給取得率51.0%
平均年齢44.4歳

ほくやく・竹山HDは、100年以上の歴史がある北海道ではトップシェアを誇る医薬品の専門商社になります。

ほくやく・竹山HDは、北海道内に20の拠点を持ち、地元に根付いた医薬品専門商社となっており、北海道の医薬品卸として地域密着型で医薬品供給を行っています。

またほくやく・竹山HDは、医薬品の卸売事業だけでなく、医療機器も扱い、その他にも薬局事業や介護事業、ICT事業など総合ヘルスケア企業として人々の健康を支え続けている点も特徴的な点といえるでしょう。

医薬品専門商社でありながら、有給取得率は51.0%と高水準であり、土日完全週休2日制や福利厚生がかなり充実している点からもかなり働きやすい穴場の専門商社といえるでしょう。

東洋ハイテック

業種粉体
本社大阪府大阪市北区万歳町
従業員数166名
平均年収588万円
残業時間5.18時間/月
有給取得率64.9%
平均年齢37.5歳

東洋ハイテックは、創業60年を迎える粉粒体機器において業界トップクラスの専門商社です。

東洋ハイテックは、粉粒体機器・装置の販売とエンジニアリング業務を行っており、扱いが難しい粉体における専門家集団になります。

兵庫には世界最先端の研究開発施設を保有しているだけでなく、海外進出にも積極的で、中国や東南アジアを中心に、各拠点で日本人が駐在し、高い技術力でサポートを行っています。

東洋ハイテックの魅力は、平均残業時間が5.18時間/月と圧倒的に少ない残業時間と64.9%の高い有給取得率で専門商社の中でもトップクラスで働きやすい職場環境であるといえるでしょう。

また、リモートワーク率89.2%、女性の産休・育休復帰率100%と女性に働きやすい環境である点も魅力です。

平均賞与も8ヶ月分と高い給与水準でもあるため、業界トップクラスの専門商社でありながら働きやすい穴場の専門商社の一つといえるでしょう。

三菱食品

業種食品卸売
本社東京都文京区小石川一丁目
従業員数4101名
平均年収691万円
残業時間24.6時間/月
有給取得率59.2%
平均年齢44.7歳

三菱食品は、三菱商事の子会社として、売上高2兆円を誇る最大手の食品専門商社として多岐にわたる食品の卸売を行っています。

国内外の加工食品や低温食品、酒類、そして菓子類など幅広い卸売と物流事業を展開しています。

一般的に知られているハリボーやウォーカー等の有名な欧州の輸入も行っています。

そして、三菱食品は、冷凍・チルド食品に圧倒的な強みを持っており、全国の大手スーパーマーケット等に販売している点が魅力的といえるでしょう。

三菱食品では、691万円と高い平均年収と残業時間24.6時間/月、有給取得率59.2%と高水準で働きやすい環境を実現しており、最大手の食品専門商社でありながら穴場の専門商社です。

ソーダニッカ株式会社

業種化学系商社
本社東京都中央区日本橋三丁目
従業員数403名
平均年収676万円
残業時間4.4時間/月
有給取得平均11.8日
平均年齢42.5歳

ソーダニッカ株式会社は、苛性ソーダの国内販売トップシェアを誇る75年以上の歴史がある独立系化学品専門商社です。

ソーダニッカの強みは、苛性ソーダの圧倒的な国内販売シェアにあり、その強みを活かした苛性ソーダ関連の取引と、フィルム・軟包剤などの機能製品を作る技術力にあります。

無機・有機薬品、石油化学製品、そして合成樹脂製品などの幅広い化学品を取り扱っている化学専門商社であり、その強みを活かして国内だけでなく海外にも展開している点も特徴的な点です。

ソーダニッカ株式会社では、676万円と高水準の平均年収と、4.4時間/月と圧倒的に少ない残業時間、そして有給取得平均も11.8日ととても働きやすい職場環境である点も魅力的です。

国内トップの苛性ソーダの専門商社であり、残業時間が少ない働きやすい環境で高年収を狙える穴場の専門商社といえるでしょう。

専門商社で働くメリット

専門商社のメリットを2つ紹介します。

専門商社で働くメリット

業績が安定している

専門商社のメリットの1つ目として「業績が安定している」点にあります。

専門商社は、基本的には一般消費者向けではなく企業と取引をしています。

そのため、あまり知られる機会も少ないと思いますが、実はその企業が特定の分野においてトップシェアを誇る場合や地元に根付いて安定している企業であることが多いです。

その理由として、専門商社はある程度取引相手が決まっていることが多く、決まった取引相手と継続的に仕事をしていくため、業績が安定しているからです。

就活生からの知名度があまり高くない

専門商社のメリットの2つ目は「就活生からの知名度があまり高くない」点です。

総合商社は、多くの人に知られている一方で、専門商社は就活を始めるまで知らなかったという人もいるのではないでしょうか。

専門商社は、先程述べたように企業向けの取引をしているため、メーカーや総合商社のようなCMなどの広告や商品を持っていて知名度があるといったことは少なく、知名度がそこまで高くはありません。

しかし、実はトップシェアを誇る企業や隠れ優良企業が数多く存在しています。

さらには、総合商社ほどの競争率が高くなく、しっかりと企業研究を行えば内定をもらうことは難しくはないはずです。

 

専門商社で働くデメリット

専門商社のデメリットを2つ紹介します。

募集人数が多くない

専門商社のデメリットの1つ目は、「募集人数自体があまり多くない」点です。

専門商社は、特定の分野に特化しているため、総合商社とは異なり、社員も総合商社ほど多くはなく、新卒で募集する人数自体もそこまで多くはありません。

そのため、企業によっては、倍率が上がる場合や就職難易度が高くなる場合があるため、しっかりと選考対策を行う必要があります。

総合商社と比べると年収は低い

専門商社のデメリットの2つ目は、「総合商社と比較すると年収が低い」点にあります。

総合商社は、5大商社は平均年収がどの商社も1,000万を超えてきて、総合商社の平均年収は1,319万円あります。

一方で、専門商社の平均年収は726万円であり、総合商社と比較すると年収は低くみえてしまいます。

しかし、一般企業と比較すると専門商社の平均年収である726万円は高水準です。

さらには専門商社は、業界を特化していることから業績は安定しており、今後も高い賃金水準を維持することが期待できるでしょう。

そのため、比較対象にはよりますが、一般企業と比べると十分に高水準であるが、優良企業が多く穴場である専門商社を狙っていくのも一つの作戦としていいのではないでしょうか。

専門商社で就活を成功させるためには

専門商社 就活 成功

専門商社で就活を成功させるには、入念な企業研究が必要です。

専門商社は穴場ではありますが、各専門商社が特定の分野に特化しており、それぞれの分野でトップシェアを獲得しています。

そのため、志望する企業が力を入れている分野についても事前に知識をつけておく必要があるでしょう。

専門商社が提供している製品やサービスを把握するだけでなく、特定の分野や業界についての競合分析や業界研究も行い、理解を深めておく必要があります。

業界研究と企業研究をしっかりと準備したうえで、選考に臨むようにしましょう。

まとめ

専門商社には隠れ優良企業が多く、分野も化学系から医薬品まで様々な専門商社があります。

専門商社には、業績が安定している企業が多く、総合商社と比べると倍率が低く穴場であるのも特徴といえるでしょう。

特定の分野でトップシェアを誇る魅力的な製品を持った企業が多いため、作る業務も売る業務も強みを活かした仕事ができるはずです。

年収、残業時間、有給取得率においてもバランスのいい企業が、専門商社には数多くあります。

企業研究では、会社の強みや特徴をしっかりと探すようにしましょう。

しっかりと研究をして、自分が入社したい企業を見極めてください。

ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。

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