新卒就活で交通費は支給される?遠隔地への就職活動のポイント
2024年4月25日更新
はじめに
本記事では、新卒就活で交通費は支給されるかどうかについて説明します。
結論からいうと、就職活動では交通費を支給したり一定額の補助を受けられる場合がありますが、企業ごとに取り組みが違います。
もちろん、交通費を出してもらえないケースもあり、もらえたとしても最終面接だけという場合も考えられます。
よって、交通費を無駄に支出することがないように、計画的にしっかりと準備したうえで就職活動を行う必要があるといえるでしょう。
お金が絡む話ですので、支給を受ける際にはくれぐれも不正や虚偽申告をせず、誠実に対応することを心掛けてください。
特に以下のような就活生に向けて記事を執筆しています。
- 地方から首都圏への就職活動で交通費が出るのかを知りたい
- Uターン・Iターン就活で、地方への就職活動の交通費について知りたい
- 遠隔地への就職活動で注意すべきポイントを知りたい
ぜひ、最後までご覧ください。
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「交通費」が支給される一般的なルールを確認
就職活動をするうえで、避けては通れない課題の1つは「お金」です。
実際の面接や採用プロセス以外にも、会社説明会やインターンシップなどで、おそらく内定をもらうまでには何度か志望する会社に訪れることになるでしょう。
もちろんそれが特定された1社ではなく、何社も、人によっては何十社と通う可能性があります。
首都圏や都市圏に住んでいるなら、選択できる企業もたくさんあるので、それほど高くない負担の電車代・バス代だけで対応できるかもしれません。
一方、地方在住者が首都圏の企業を訪れるとなれば、飛行機代や場合によっては宿泊費など、1回にかかる費用は非常に大きな額になります。
特に近年は物価上昇や燃料価格の高騰で、就活生にとって旅費は頭の痛い問題の1つではないでしょうか。
ここでは、交通費が支給されるルールを確認してみましょう。
最終面接なら交通費を出してもらえる可能性が高い
一般的な考え方ですが、最終面接は「担当者の責任で選出し、経営者にも見ていただきたい」という状況であり、それが遠方からの参加であればなおさらです。
優秀な人材なら交通費を出してでも来てほしいと思うのは通常であり、企業活動を行ううえでの必要経費です。
万が一交通費の負担が大きく面接に行けないとなると、その会社にとって大きな機会損失なので、面接ができるよう企業側も対処してくれる可能性はあります。
もし、交通費支給が明言されていなくても、最終面接までたどり着いたのであれば「遠方のため交通費を出していただけないでしょうか?」と相談することは失礼には当たらず、その申し出を断ったり、交通費を求めたせいで選考を不利にしたりするようなことはないでしょう。
かといって、必ず交通費が出るかと言ったらそうでもなく、遠方だからという理由でオンライン面接に切り替わるかもしれません。
交通費をもらうことが主な目的ではないので、提案が妥当なのであればその通り受け入れてください。
どうしても対面で面接したい、という要望もできますが、それにはしっかりとした筋が通った理由が必要です。
特にコロナ禍を通じてオンラインやリモートでの打ち合わせは、いまでは通常になりつつあります。
もしかすると、面接する側が多忙によりリモートになる可能性もあります。
会社に赴いて面接に臨んだのに、担当者はそこにおらず、会議室にはパソコンが置かれてリモート会議だった、ということもよく聞く話です。
対面であることの有利な部分はもちろんたくさんありますが、対面であることにこだわる必要もなく、いまの時代に合わせていく必要があります。
一次面接や採用途中経過では交通費を出せない可能性が高い
多くの場合、一次面接などの選考過程では交通費は支給されない可能性が高いと考えて活動しましょう。
この段階で、まだみなさんの適性などを企業が見いだしていない状況であり、会社によっては非常に多くの(場合によっては、志望度も低く適性も低い)希望者とも対応する可能性があるからです。
日本の主要な企業は東京に集まっていることがあり、選考を受けるために東京にいく機会は当然出てくることでしょう。
どうしても交通費や宿泊費の捻出が厳しいからといって志望を諦めるのではなく、そのためのいくつかの工夫やポイントはありますので、この後の章でアドバイスします。
同一県内、片道千円程度なら出ない可能性は高い
あくまでも目安であり、かならずしも当てはまらないことを先にお断りしますが、一般論として「普通の通勤圏内」からの訪問であれば、交通費は支給されない可能性が高いと考えておきましょう。
ただし、就職活動や最終面接は、経費として認められる可能性は高いものの、上記のような近距離の場合、手続きの煩雑さのわりに、金額が低すぎるとも考えられます。
これはみなさんが今後も「会社にかかる交通費を、その程度で請求してはならない」ということでは全くなく、入社後はたとえ電車1本であってもきちんと交通費精算をすべきです。
900円で交通費を求めることは常識外れなのか、1,100円なら必ずもらえるのかではなく、あくまでも一般的な印象としてという話です。
交通費を現地で受け取る場合は印鑑を持参
実際に交通費が出るといっても、面接を受けたその日に受け取れない場合もあるので注意しましょう。
もし、面接後に交通費を直接受け取る可能性がある場合は、印鑑を持っていきましょう。
支払証明を求められる場合があるためです。
印鑑でなくても、その場のサインでも認められる可能性は高いですが、「印鑑持参」の指定があったのであれば、忘れずに持って行ってください。
指定したのにもかかわらず、もし忘れてしまうと交通費をもらえない可能性があります。
交通費の支払いに関する手続きは、必ず事前の案内があるはずですので、しっかりと忘れずにチェックしましょう。
領収書は捨てずに保管、宛名は企業の指示に従う
全て領収書を残しておいてください。
特に飛行機や新幹線を使った場合は、交通費を受領する際に領収書の提出が求められる可能性があり、領収書をなくしてしまうと受領できない可能性があります。
自動発行の領収書の宛先が無記名の場合、記入する宛名は企業からの指示に従い、指示があるまでは記名しないようにしましょう。
自分の名前で記名された領収書は企業では認められないケースもあり得るからです。
一部の領収書は登録アカウントに紐づいて、最初から自分の名前が領収書に記載される場合もあります。
ただし、これも「名前が書かれてしまったから諦めよう」ではなく、企業へ相談してみてください。
いずれにしても、事前の説明や相談をしながら、本当ならもらえたはずの交通費が手続きミスでもらえない、という事態は避けるようにしましょう。
交通費の申請に虚偽は絶対にNG!
当たり前のことですが、交通費をもらうにあたって虚偽報告をしてはならず、正直に申請してください。
もしここで実績のない虚偽の交通費を申告し、それが発覚すれば内定取り消しになるばかりではなく、企業として損失を受けたと見なされれば訴えられる可能性もゼロではありません。
お金をもらうということはお互いの信頼があってこそです。
地方から首都圏への就職活動の考え方と交通費
実際に就職活動をするにあたって多くの人たちは、首都圏や都市圏の企業を志望するでしょう。
しかも、就職活動は1社受ければいいわけではなく、いくつかの企業を同時並行で選考を受けますので、それにかかる経費は思っている以上に大きなものになります。
何も考えずに活動できる潤沢なお金を持っていればいいですが、多くの人はそうではないので、工夫をして就職活動を行う必要があります。
無計画な活動はしない、優先度を決めて本気で挑む
まず当たり前のことですが、あなたが就職活動で内定し就職できる会社は1社だけです。
どこで採用されるかわからないので、複数の企業へ就職活動に臨むと思われますが、たくさんの企業から内定が出たとしても、最後に入社できるのは1社だけです。
魅力的な企業はたくさんありますので、いろいろな可能性を求めて多くの企業を受けたいと思うかもしれませんが、おそらくその考えでは思った通りの結果は出ないでしょう。
面接担当者は毎年多くの志望者と対面していますので、なんとなくやってきて、企業分析も自己分析もしてこなかったような人は、だいたい初手でわかってしまうものです。
そのような「なんとなく来た大勢の1人」と思われないように、しっかり内面を磨き、知識を蓄えて挑むことが重要となります。
首都圏に住む人は、地方の人に比べて交通費のハンデもなく、気軽に首都圏企業のイベントや企業説明会などに頻繁に参加できるでしょう。
だからこそ、地方在住で首都圏・都市圏での就職を希望するのであれば、量より質を大事にし、ひとつひとつの採用活動が無駄足にならないようにしっかりと準備をしましょう。
あなたがどの地域に住み、どの業種に就職したいか、就職活動で使える資金はどれだけあるかを明確にしてください。
できることなら、まずは地元の(交通費がそれほどかからない)企業である程度面接の経験を積んでから、高い交通費を自腹で払ってでも本当に入りたい企業へ万全の状態で臨むことが理想といえます。
優秀な人材を求められるが、地方自治体で行うような支援はない
地方では優秀な人材を求めて、自治体による学生・就活の支援を行っている場合がありますが、首都圏はそうではありません。
首都圏や都市圏ではそもそも人が多く、優秀な大学も首都圏や都市圏にあつまっており、そのような大学から志望者する人たちも多くいます。
企業にしてみれば、どうしても地方から採用しなければならないという縛りはないといえるでしょう。
企業も優秀な人材をとりたいとは考えていますが、この点をひどく現実的にいえば、首都圏に会社がある時点で、一定の優秀な人たちが自然と集まるので、指定した時間と場所に集まってきた人たちから選抜をすればよいのです。
一方、実際の採用ステップでは、どこから来た誰であるかはほとんどの場合選考に関係はありません。
地方にいることでの不平等感は否めませんが、これは割り切って、あなた自身でできる最大限の努力をしたうえで、自力でチャンスを取りに行く必要があります。
就職活動のピークに合わせて計画的にスケジュールを組む
採用スケジュールは企業ごとにばらつきはあるものの、多くの人が活動する3〜4月は、ある程度予定が集中してきます。
もし首都圏に向かう計画があるのであれば、その日程で訪問や受験できる会社も当たってみるという手もあります。
このパターンが使えるのは、あらかじめ実施日程を公開している企業の会社説明会・筆記試験・一次面接などです。
地方から首都圏に就職活動をするのであれば(志望者からしてみれば)一度の訪問で多くの企業と接したいという気持ちはあるでしょうし、経験としても貴重なものになります。
就活シーズンでは類似するセミナーや合同説明会、インターンなども積極的に開催されますので、面接だけではなく、そういった勉強会にも参加することは有意義です。
ただし、覚えておくべきことは、あくまでもあなたは企業に対しての就職志望者であり、主体はあなたではなく採用する企業側にありますので、企業の希望に合わせてあなたの行動を決めていくことが前提です。
Uターン・Iターンなど、地方都市へ就職活動するときの交通費
大学は首都圏や都市圏に通っているものの、就職活動で出身の地元に戻るUターン、地元とは違う地方企業へ就職するIターンが注目されています。
地方では人材不足が深刻ですから、首都圏や都市圏の大学で学んだ優秀な学生を活かしたい企業は数多くあるでしょう。
また、近年はリモートワークをはじめとする働き方の多様化により、有名企業が東京以外に拠点をもつこと、首都圏とは違った魅力をもつ活動をする地方企業も数多くあります。
地方から首都圏への交通費に悩みがあるのと同様に、Uターン・Iターン希望者も交通費は悩ましい問題です。
地方では自治体の就職支援制度を有効活用する
地方だと、企業から直接交通費を受け取るのではなく、その企業が所属する自治体が優秀な学生を「誘致」するための支援を行っている場合があります。
このあたりは、企業のほうから説明を受ける場合もありますが、募集時期や申込時期が面接段階だと遅い可能性もありますので、自分で率先して調べてみるようにしてください。
たとえば、以下のような自治体では、地元企業を志望するにあたっての支援を行っています。
自治体(所在地) | 支援制度名 |
北海道札幌市 | さっぽろ圏UIターン就職活動交通費助成 |
北海道北斗市 | 北斗市就職活動交通費等助成事業補助金 |
岩手県北上市・花巻市 | 北上市インターンシップ交通費助成金 花巻市インターンシップ促進助成金 |
秋田県にかほ市 | にかほ市Aターン就職促進交通費補助金 |
石川県金沢市 | 学生UIターンインターンシップ等交通費助成金 |
鳥取県倉吉市 | 倉吉市インターンシップ支援事業費助成金 |
山口県 | YY!ターン支援交通費補助金 |
香川県 | かがわせ就活!応援事業補助金 |
長崎県五島市 | 五島市移住希望者定住支援補助金 |
佐賀県 | Uターン就職活動交通費支援事業 |
上記は、日本全国の支援事業や補助金制度の一部にすぎません。
希望する地域の自治体でこういった支援活動があるかどうかをぜひ確認してみましょう。
また、こういった支援金・補助金制度は公開されているもの以外でも活用できる制度があるかもしれないので、各自治体に直接相談してみましょう。
それぞれの制度での補助金の申込時期や申込方法、条件は異なりますので、適用を受けるには各自治体の案内に必ず従ってください。
参照ページ
遠隔地の就職活動・交通費にまつわる注意点まとめ
あらためて、遠隔地への就職活動、特に交通費についての注意点をまとめます。
お金に関わる話でもありますので、くれぐれも虚偽や不正をすることなく謙虚に、また誠実に対応しましょう。
あなたが優秀であり、希望する会社に入れれば、就職活動で失ったお金はすぐに取り返すことができるはずです。
逆をいうと、交通費程度の金銭でトラブルになってせっかくの機会を逃すこともないように注意を払いましょう。
交通費の全額支給の際、絶対に虚偽申告しない
当たり前のことですが、交通費が全額支給される場合、絶対に虚偽申告はしないようにしましょう。
バス・電車の経路については、多くの企業が通勤手当支給のために最短・最適経路を検索するシステムやサービスを使っていますので、無駄な遠回りをしていると必ずバレます。
全額支給するということは、あなたが入社することを信じてお金を出そうとしています。
とはいえ、内定が出るまでは複数の企業の選考を進め、その会社の交通費を支給された日もほかの採用活動で移動をするかもしれません。
黙っていればバレないかもしれませんが、バレてしまったら?
そんなことを考えるくらいであれば、正直に企業に相談しましょう。
内定辞退をしたら交通費は(返さなくてもよいが)返す覚悟をもとう
最終面接まで行き、交通費の支給を受けたけど、内定を辞退した、ということも起こり得るでしょう。
内定を辞退したら「交通費を返せ」といってくるか不安に思うかもしれません。
内定辞退はまだ労働契約を締結する前ですし、面接のための交通費であれば、面接に参加した時点で、名目として適切です。
面接に参加していないのに交通費として受け取ったのであれば、それは会社の経費処理としても不適当ですので返すべきお金です。
しかし、内定を辞退し交通費を返さなかったからと係争になった事例はありません。
そもそも係争を起こす金額としてはあまりに少なく、わざわざ時間とお金をかけて訴訟するメリットも企業としてはないでしょう。
内定辞退したのにお金をもらったことへのモヤモヤが残るくらいなら、もらったお金はいつでも返せる覚悟をしておき、なんだったら返しても良いと考えましょう。
内定辞退した会社とコミュニケーションを取ることは、とても気が重いかもしれません。
しかし、モヤモヤを残すくらいなら、入社する前に解決したほうがすっきりするのではないでしょうか。
そして、普通の企業なら「返金には及びませんよ」と回答してくれるでしょう。
さいごに
就職活動における交通費について説明をしました。
住んでいる地域と希望する企業がある地域に距離がある場合、交通費は避けて通れない悩みですが、企業も優秀な人材を獲得するためには機会を惜しまず提供してくれるでしょう。
ただし、直接的にお金をやり取りすることはやや注意しなければいけない点もありますので、くれぐれもトラブルにならないように気を付けてください。
本記事をお読みになったことで、みなさんの就職活動がより良いものになることを願っております。