カスタマーサクセスはどんな職種?仕事内容や求められるスキルを解説
2024/4/18更新
はじめに
カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、その結果として高い満足度を得られるように支援する職種です。
今回は、カスタマーサクセスの仕事内容や、カスタマーサクセスに必要なスキルについてご紹介します。
- カスタマーサクセスがどんなものなのか知りたい
- カスタマーサクセスに求められるスキルが知りたい
- カスタマーサクセスの仕事内容が気になる
ぜひ最後までご覧ください。
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カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセスでは、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、その結果として、高い満足度と成功を達成できるように支援することに注力しています。
カスタマーサクセスの主な目的は、顧客の継続的な成功を確保し、長期的な顧客満足を構築することです。
顧客との継続的な関係構築、製品の活用方法の提案、使用上の問題の解決、顧客のフィードバックの収集と、それに基づいた製品改善の推進などを行います。
続いて、カスタマーサクセスの仕事内容やコンサルティング、カスタマーサポートとの違いについて解説していきます。
コンサルティングとの違い
カスタマーサクセスとコンサルティングは、主に期間が異なります。
カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、その結果として顧客のビジネス成功を支援することに重点を置いています。
顧客が目標を達成できるように長期的な関係を築き、継続的なサポートを提供するお仕事です。
一方で、コンサルティングは、特定の問題や課題に対して専門的な知識を提供し、解決策を提案することに焦点を当てています。
コンサルティングはプロジェクトベースで行われることが多く、特定の期間や目標を持って顧客企業をサポートします。
カスタマーサポートとの違い
カスタマーサクセスとカスタマーサポートは、目的が違います。
カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを通じて成功を収められるように積極的に関わり、顧客の目標達成をサポートします。
これには製品の最適な活用方法の提案や、顧客のビジネスに対する深い理解が含まれています。
カスタマーサポートは、顧客からの問い合わせや問題に対応するリアクティブなサービスです。
製品の使い方やトラブルシューティングなど、顧客が直面する具体的な問題を解決することが主な役割となります。
営業職との違い
カスタマーサクセスと営業職は、目的が異なります。
カスタマーサクセスは、既存顧客のビジネス成功をサポートすることに焦点を当てており、顧客が製品やサービスを最大限に活用できるように支援します。
顧客との長期的な関係構築とその成功が目標です。
営業職は、新規顧客の獲得や既存顧客からの追加注文を通じて、企業の売上を増やすことが目的です。
営業職は、製品やサービスの魅力を伝え、顧客に購入を決断させることに注力しています。
SaaS業界とは
続いて、カスタマーサクセスのメイン業界となるSaaS業界についてご紹介します。
SaaS(Software as a Service)業界は、インターネットを介してオンデマンドでソフトウェアを提供するビジネスモデルを指します。
顧客はソフトウェアを所有する代わりに、サービスとしてソフトウェアをサブスクリプション(定額制)で利用することになります。
これにより、顧客は高価な初期費用をかけずに最新のソフトウェアを利用でき、サービス提供者は定期的な収益を得ることができるのです。
SaaS業界の製品例には、メールサービス、CRM(顧客関係管理)ツール、会計ソフトウェアなどがあります。
カスタマーサクセスの平均年収
カスタマーサクセスの平均年収は、勤務地、企業の規模、業界、経験やスキルによって大きく異なるでしょう。
一般的に、日本におけるカスタマーサクセスの平均年収は約400万円から800万円程度です。
ただし、特にSaaS業界やテクノロジー業界では、企業の成長速度やポジションの重要性に応じて、これよりも高い給与を提供する場合も考えられるでしょう。
また、役職が上がるにつれて、または特定の高度なスキルを持つ個人は、さらに高い年収を期待できることもあります。
カスタマーサクセスの役割が企業にとって重要になるほど、この分野の給与水準も上昇していくでしょう。
カスタマーサクセスが注目される理由
カスタマーサクセスが注目されるのは、現代のビジネス環境において、顧客満足度と顧客の成功が企業の成長と直接関連しているからです。
特に、サブスクリプション型ビジネスモデルの普及と競合他社との差別化の必要性が、カスタマーサクセスの重要性を高めています。
サブスクリプション型ビジネスモデルの普及
カスタマーサクセスが注目されるようになった背景には、サブスクリプション型ビジネスモデルの普及があります。
サブスクリプション型ビジネスモデルでは、顧客は製品やサービスを一度購入するのではなく、定期的に料金を支払うことでアクセスを維持します。
このモデルは、顧客が継続してサービスを利用し続けることを前提としているため、顧客の満足度と継続的なエンゲージメントが非常に重要です。
カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスの価値を最大限に引き出し、継続的な満足を得られるよう支援することで、長期的な顧客関係と収益の安定化を実現しているのです。
競合他社との差別化
競合他社との差別化が重視されるようになったことも、カスタマーサクセスが注目を浴びる背景になったと言えるでしょう。
多くの市場では競争が激化しており、製品やサービスの機能だけではなく、顧客体験が企業の差別化要因です。
カスタマーサクセスは、顧客に対する積極的なサポートとカスタマイズされた体験を提供することにより、競合他社との差別化を図ることができます。
顧客が成功を実感できるような関係を構築することで、顧客のロイヤルティを高め、口コミや紹介による新規顧客の獲得につながります。
カスタマーサクセスの仕事内容
カスタマーサクセスの仕事内容は、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、その結果として顧客のビジネス成果を最大化しようと目指すことです。
この目標を達成するために、以下のような仕事内容があります。
- 顧客の目標設定支援
- オンボーディング
- 定期的なフォローアップ
- 顧客の成功計画作成
- アップセルやクロスセルの提案
- 顧客満足度の測定
- 顧客維持と更新
顧客の目標設定支援
カスタマーサクセスの仕事内容として、顧客の目標設定支援があります。
カスタマーサクセスは、顧客が達成したい具体的な目標を明確にする役割を果たすでしょう。
これには、顧客のビジネスモデルを理解し、製品が顧客の目標達成にどのように貢献できるかを議論するプロセスが含まれます。
オンボーディング
オンボーディングも、カスタマーサクセスの仕事の一部です。
オンボーディングとは、新しいメンバーの順応を促進する取り組みであり、組織への定着と戦力化を目指す用語です。
例えば、企業に新たに参加する社員が、円滑に適応できるような支援体制を整えることを意味します。
カスタマーサクセスにおいては、オンボーディングにより、新規顧客が製品やサービスをスムーズに導入できるように支援します。
具体的には、製品の設定、機能のデモンストレーション、初期トレーニングなどが挙げられるでしょう。
理想的なオンボーディングのプロセスは、顧客が製品の価値を早期に認識し、利用を開始できるようにすることです。
定期的なフォローアップ
定期的なフォローアップを行うことも、カスタマーサクセスの大切な仕事です。
そのためにも顧客の使用状況をモニタリングし、定期的にフォローアップを行います。
これには、顧客のフィードバックの収集、製品の使用方法を最適化するための提案などが含まれます。
また、顧客が直面している問題や課題を解決するサポートも提供します。
顧客の成功計画作成
顧客ごとにカスタマイズされた成功計画を作成します。
この計画には、顧客の目標達成に向けたロードマップや、必要なサポートやリソースなどが含まれています。
計画は定期的にレビューし、必要に応じて調整します。
アップセルやクロスセルの提案
アップセルとクロスセルの提案も、カスタマーサクセスの仕事です。
アップセルとクロスセルは、どちらも顧客単価を高めるための営業手法です。
アップセルとは、自社の既存顧客に対し、いつも購入している商品やサービスを、より上位の高価なものに移行してもらう営業活動です。
クロスセルとは、いつも購入している商品やサービスに加え、関連するものを組み合わせて購入してもらう営業活動をいいます。
クロスセルは「抱き合わせ販売」とも呼ばれることがあります。
アップセルは「購入単価の向上(より高いものを売る)」を、クロスセルは「購入点数の向上(より多く買ってもらう)」を狙った施策と言えるでしょう。
顧客のニーズや使用状況に基づき、追加サービスや製品の提案を行うのです。
これにより、顧客の目標達成をさらにサポートし、同時に企業の収益増加にも貢献します。
顧客満足度の測定
カスタマーサクセスの仕事として、顧客満足度の測定もあります。
顧客満足度を定期的に測定し、改善点を特定することです。
具体的には、アンケートやインタビュー、ネットプロモータースコアなどのツールを使用することが含まれます。
顧客維持と更新
顧客の保持と更新も、カスタマーサクセスの仕事となるでしょう。
顧客がサービスを継続して利用するように促し、契約が更新される際には積極的に関与するのです。
顧客がサービスの価値を引き続き認識し、満足していることを確認することが重要です。
カスタマーサクセスに必要なスキル
続いて、カスタマーサクセスに必要とされているスキルをご紹介します。
- コミュニケーション能力
- 業界への見識
- 問題発見・解決力
- 論理的思考能力
- コンサルティングスキル
- データ分析能力
- 巻き込み力
- ファシリテーションスキル
上記のようなスキルのある人は、カスタマーサクセスで成功できるでしょう。
コミュニケーション能力
カスタマーサクセスでは顧客と日常的に対話するため、優れたコミュニケーション能力が必須です。
これには、明確かつ効果的に意見を伝える能力、顧客のニーズや懸念を正確に理解し、適切に反応する能力などが含まれます。
さらに、顧客との信頼関係を築くためには誠実さや共感を示すことも重要です。
良好なコミュニケーションは、顧客満足度を高め、長期的な関係を築く基盤となるでしょう。
業界への見識
カスタマーサクセスでは、自社の製品やサービスだけでなく、業界全体の動向や競合他社についても深い理解があるべきです。
知識を持つことで、顧客に有益な洞察を提供し、彼らのビジネス成功を効果的にサポートできるのです。
さらに、業界のトレンドを把握することで、将来のニーズを予測し、顧客が直面するかもしれない課題を先取りして解決できるでしょう。
問題発見・解決力
カスタマーサクセスでは、顧客が直面している問題を迅速に特定し、効果的な解決策を提案することが求められます。
具体的には、論理的思考能力と創造的な問題解決能力が必要です。
カスタマーサクセスは、顧客のフィードバックやデータ分析を通じて問題を発見し、その問題を解決するための戦略を立てる能力が求められるでしょう。
時には顧客の期待を超える解決策を提案することで、顧客の満足度を高めることができます。
論理的思考能力
カスタマーサクセスには、論理的思考能力も必要です。
論理的思考能力とは、問題を構造的に分析し、合理的な結論に到達する能力のことです。
この能力は、顧客が直面する問題の本質を理解し、効果的な解決策を導き出す上で重要です。
論理的思考力があれば、複雑な情報を整理し、明確なロジックで他者に伝えられるため、説得力のある提案やコミュニケーションにも役立つでしょう。
コンサルティングスキル
カスタマーサクセスには、コンサルティングスキルも必要です。
コンサルティングスキルとは、顧客の課題を理解し、そのニーズに応じた提案を行う能力です。
具体的には、聞き取り能力、問題解析能力、ソリューションの提案能力などが挙げられるでしょう。
カスタマーサクセスマネージャーは、顧客のビジネスを深く理解し、それぞれの状況に最適なアドバイスやソリューションを提供することが求められます。
データ分析能力
データ分析能力も、カスタマーサクセスに必要なスキルと言えます。
データ分析能力とは、大量のデータから有益な情報を抽出し、解釈する能力です。
カスタマーサクセスにおいては、顧客の利用状況やフィードバックなどのデータを分析し、顧客の成功につながる洞察を得ることが重要です。
また、データに基づいて意思決定を行うことで、より効果的で客観的な提案ができるでしょう。
巻き込み力
巻き込み力も、カスタマーサクセスに重要なスキルであると言えるでしょう。
巻き込み力とは、他者を動機付けて、特定の目標やプロジェクトに積極的に参加させる能力です。
プロジェクトや変革の推進において、関係者の理解と協力を得ることが成功の鍵となります。
カスタマーサクセスマネージャーがこの能力を持っていれば、顧客や社内チームを巻き込み、共通の目標達成に向けて連携を強化できるでしょう。
ファシリテーションスキル
ファシリテーションスキルも、カスタマーサクセスに必要な力です。
ファシリテーションスキルとは、会議やワークショップなどの場を効果的に進行し、参加者全員から意見を引き出し、目標達成に導く能力です。
このスキルを持つことで、顧客やチームメンバー間のコミュニケーションを促進し、合意形成や問題解決をスムーズに行うことができます。
カスタマーサクセスで重要なKPI
続いて、カスタマーサクセスで重視されているKPI(重要業績評価指標)をご紹介します。
カスタマーサクセスにおいて、業務の成果を測定し、戦略を調整するためには適切なKPIの設定が不可欠です。
- 解約率
- 顧客維持率
- オンボーディング完了率
- アップセル・クロスセル率
- CSAT
上記のようなKPIが設定されていることが多いでしょう。
解約率(チャーンレート)
解約率は、特定の期間に解約した顧客の割合を示します。
低い解約率は、顧客が製品やサービスに満足し、継続的に利用していることを意味します。
解約率の追跡により、カスタマーサクセスチームは顧客の離反の兆候を早期に捉え、問題を解決するためのアクションを起こせるでしょう。
顧客維持率(リテンションレート)
顧客維持率は、特定の期間内にサービスを継続して利用している顧客の割合です。
高い維持率は、顧客満足度の高さと強い顧客ロイヤルティを反映しており、長期的なビジネスの成功に不可欠です。
維持率を高めるためには、顧客が常に価値を感じられるようなエンゲージメントが重要と言えます。
オンボーディング完了率
オンボーディング完了率は、新規顧客が導入プロセスを完了し、製品やサービスを正しく利用開始した割合を示します。
高い完了率は、新規顧客がスムーズに製品を採用し、その価値を早期に実感できることを意味します。
効果的なオンボーディングは、顧客満足度の向上と長期的な関係構築のための基盤となるでしょう。
アップセル・クロスセル率
アップセル・クロスセル率は、既存顧客に対して追加の製品やサービスを販売した割合を示します。
この指標は、顧客が製品やサービスに満足し、さらなる価値を求めていることを示し、企業の収益増加に直接貢献します。
アップセルやクロスセルの機会を見極め、適切なタイミングで提案することが重要です。
CSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度スコア)
CSATは、特定の取引や相互作用後の顧客の満足度を測定するために使用される指標です。
通常、短いアンケートを通じて、顧客に製品やサービスにどの程度満足しているかを尋ね、通常は5点または10点スケールで回答を求めます。
CSATは、顧客の直接的なフィードバックを提供し、顧客サービスの改善に役立つでしょう。
まとめ
カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、その結果として高い満足度を得られるように支援する職種です。
今回は、カスタマーサクセスの仕事内容や、カスタマーサクセスに必要なスキルについてご紹介しました。
ぜひ、本記事を参考に、カスタマーサクセスへの理解を深めてくださいね。