「嫌いな人がいたらどうしますか」と面接で聞かれたときの対応について解説

「嫌いな人がいたらどうしますか」と面接で聞かれたときの対応について解説

2024年8月15日更新

はじめに

面接で「嫌いな人がいたらどうしますか」という質問をされる場合があります。

結構ストレートな質問のため、答えにくく感じる就活生も多いでしょう。

誰にでも、嫌いな人まではいかなくても、苦手だと感じる人がひとりはいるはずです。

では、企業はなぜこのような質問をするのでしょうか。

結論から話すと、入社後に周りとコミュニケーションをとって仕事ができるかどうかということが、企業がこの質問を通して知りたいことです。

この記事では、嫌いな人についての質問に対して企業が就活生の何を知りたいのか、好印象を持ってもらえる回答のポイントなどについて解説します。

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なぜ企業は「嫌いな人がいたらどうしますか」と面接で聞くの?

企業はなぜ、面接で就活生に「嫌いな人がいたらどうしますか」と質問するのでしょうか。

就活生かどんな人物か知るためと、入社した後に誰とでも関わっていけるのかを判断するためです。

ポイントを3点解説しますね。

嫌いな人との向き合い方を知るため

企業はこの質問から、就活生がどのように嫌いな人と向き合うのかを知ろうとしています。

なぜかというと、仕事をしていくうえで一緒に働く人を自分で選ぶことは難しいためです。

例えば、上司や取引先の人が嫌だと感じていても、よほどの理由がない限りは、嫌いなことを理由にその人と働くことを拒否できません。

サービス業の場合は、いつもクレームを出してくるお客様がいるかもしれません。

しかし、それを理由に他の部署へ異動させてもらうことはできないでしょう。

このように社会人として働いていると、今までに出会ったことがないような様々な人と出会う機会があります。

この人は嫌だなと感じても、避けて仕事をすることは難しいのです。

嫌いな人でも嫌な顔を出さずに冷静に対応し、業務を円滑にまとめる必要があります。

 

学生時代は、嫌いな人が周囲にいた場合は一緒に過ごさないように距離を置いたり、関わらないようにすることが可能だったでしょう。

中には、実習などで嫌いな人とも一緒に行動せざるを得なかった人もいるかもしれませんね。

そのような方にとっては、この質問は回答しやすいかもしれません。

職場で嫌いな人がいても問題ないのかを知るため

同年代との関わりがメインだった学生生活に比べて、職場には様々な年代の人がいる場合が多いです。

配属先によっては、新入社員への対応が苦手な人や、逆に細かく指導してくる人など、対応に困る場面があったり、この人が嫌いだなと感じる場面が出てくる可能性があります。

そのような嫌いな人がいる状況でも、気持ちを強く持って柔軟に対応をしたり、周りの人にも協力をお願いして乗り越える力があれば長く仕事を続けていけますよね。

 

企業は、就活生がもし入社して職場に嫌いな人がいたとしても、うまく周りとコミュニケーションをとったり、仕事を上手に進めて行けるかどうかを知りたいと考えています。

例え嫌いだと感じる相手でも、他の人と変わりなく公平な態度で接することができるかどうかも、大事なポイントとなっています。

就活生の答え方から人間性を見極めるため

企業が「嫌いな人がいたらどうしますか」という、一見答えにくい質問を面接で聞く意図には、「話しにくい質問でも偽りなく答えてくれるかどうか」を確認したいというものがあります。

このような答えにくい質問を受けた場合、自分をよく見せるためにそんな人はいないと回答する人や、後ろ向きなことを話す自分を取り繕いながら、しどろもどろに回答する人が出てくると予想されます。

そのような回答をする人は、企業に好印象を与えません。

見栄を張らずに、自分の嫌いな人に対する正直な思いを伝えましょう。

 

また、面接でよく質問される志望動機や自己PRは、自分の良い面をメインに伝える就活生が多い傾向にあります。

それらの質問だけでは、本当のその就活生の人間性を見極めにくいという理由もあるのです。

企業は就活生の長所だけではなく、短所も知りたいと考えています。

嫌いな人に対してどうするかというネガティブな質問には、自分の素直な気持ちを話しましょう。

「嫌いな人がいたらどうしますか」という面接での質問で企業が判断したいことは?

嫌いな人がいたらどうしますかという質問には、企業が実際に就活生が現場で働いたときの嫌いな人に対する行動を知りたい、という意図が含まれています。

ポイントを2点解説しますね。

嫌いな人が職場にいても業務を進められるかを知りたい

今までの学生生活でもいたかもしれませんが、社会人になってからの職場にも、自分が嫌いだと感じる人がいる可能性が大いにあります。

自分から距離をとることができた学生時代とは違い、仕事を一緒にする職場の人とは距離を置くことは難しいですし、社会人としても明らかに人を避けたり嫌がる行為は避けるべきです。

 

企業は嫌いな人がいたらどうするかという質問を通して、就活生がどのようなタイプの人が嫌いなのか、嫌いな人がもし職場にいてもうまく仕事を進めたり、離職せずに前向きに会社に務めていけるのかを知りたいと考えています。

面接では、職場に嫌いな人がいた場合の自分なりのその人との関わり方を伝えたいですね。

社風や企業、業界に適しているかを知りたい

嫌いな人に関して企業が聞く理由のひとつに、就活生が社風や企業、業界に適しているかを知りたいということがあります。

もし、企業が静かな職場でコツコツと作業をする人を求めていた場合に「積極的に発言や提案をしない人が嫌い」と回答をすると、この人は社風に合わなさそうだという印象を持たれてしまうでしょう。

 

また、様々な人がいてチームで業務を進める企業や業界では、様々なタイプの人と接する機会が多くあります。

そのため、就活生の嫌いな人や嫌いな人への対応方法について把握しておくことは、入社後に周りの人とチームワーク良く働けるどうかの指標となります。

面接における「嫌いな人がいたらどうしますか」の回答ポイントについて解説

笑顔の男性 社会人イメージ

それでは、面接で「嫌いな人がいたらどうしますか」と聞かれた場合は、どのような回答をすれば面接官に良い印象を持ってもらえるのでしょうか。

ただ嫌いな人について答えるだけでは難しいですよ。

回答ポイントについて解説しますね。

どのような人が嫌いか答える

まずは、どのような人が嫌いなのかを回答しましょう。

自分を取り繕おうとせずに、正直に言うことが大切です。

どのような人が嫌いなのかが浮かばない場合は、自己分析をすることをおすすめします。

きちんと回答ができなかった場合は、企業側が就活生がどのような人物なのかが分からないため、社風に合っているのどうかや、嫌いな人がいても勤め続けることができるかを知ることができません。

そのため、選考に残ることが難しくなることが予想されます。

自己分析を行うことで、自分が嫌だと感じる経験は周りに嫌な人がいたことが原因だったことが明らかになる可能性があります。

嫌いだと感じる人の特徴を洗い出し、並べると回答する内容が整理しやすくなりますよ。

 

中には、「嫌いな人がいたらどうするか」ではなく、「嫌いな人」だけについて聞かれる場合もあります。

その場合は、どうするかまでは答えなくても問題ありません。

嫌いな人とその理由だけを回答しましょう。

その背景には、面接官がその後にどう対応するかという質問を用意している場合があります。

ちょっとした言葉の有無で意図が変わるため、質問内容もしっかりと聞きましょう。

嫌いなタイプの人の理由を答える

嫌いな人について回答する際には、なぜ嫌いなのかと感じる理由も答えましょう。

嫌いな理由がない場合は、そのときの気分によって誰でも嫌いになる人だと企業に思われる可能性があるためです。

そのような人が入社をしても、業務上関わる人の全てとトラブルを起こす可能性を懸念され、選考から落とされるかもしれません。

自己分析を行った結果を元に、嫌いな人のタイプと嫌いな理由を整理してみましょう。

例をあげます。

  • 人によって態度を変える人が嫌いです。理由は、何を考えているか分かりにくく、人として信頼ができないためです。

その場の思いつきで回答しようとすると、嫌いな理由は案外頭に浮びにくいです。

事前にしっかりと回答内容について考えておきましょう。

嫌いなの人とのエピソードについて述べる

嫌いな人に関するエピソードについても述べましょう。

嫌いな人に対応して無事に解決したエピソードを出したくなってしまいますが、人間関係のトラブルが円滑に収まらないことも多々あるため、対処したけれど良い方向に持っていくことができなかった場合は素直に伝えても大丈夫です。

ただしその場合でも、自分は相手との関係を改善しようと努力したことは伝えましょう。

今後嫌いな人と仕事をする場合の対処法についても話すことができれば、なお良いですね。

企業に、自分が嫌いな人との人間関係の課題を解決しようとする姿勢を持っていることをアピールすることが大切です。

嫌いな人への対応方法について伝える

嫌いな人とその理由を話した後は、嫌いな人にどう対応するのかを伝えましょう。

実際のエピソードと絡めることが1番相手に伝わりやすいです。

ポイントは、ただこのように対応しますと話すのではなく、その人とどうやって関わっていくのか、自分の抱える課題や解決策も一緒に伝えることです。

嫌いな人を避けて仕事をすることは難しいため、嫌いな人とも自分なりの対処法を持って関わり、職場の雰囲気を壊さずに過ごせることをアピールすると、企業に好印象を持ってもらえるでしょう。

入社後に嫌いな人と業務をする場合について述べる

企業が嫌いな人について聞く理由は、入社後に嫌いな人と仕事をすることになった場合にうまくやっていけるのかどうかを知るためです。

嫌いな人への対処法で回答した内容と同じように、嫌いな人がいてもコニュニケーションを積極的にとっていくことや、相手の気持ちも汲み取りつつ自分の対応方法もとっていくという前向きな行動や提案をしていくことを伝えましょう。

企業にこの人は誰とでも仕事をしていけそうだ、という印象を与えたいですね。

入社したい企業の業務内容に関連させた回答をする

面接で嫌いな人についての回答をするとき、企業の業務内容や社風に合わせて答えることも大切です。

そのためには企業研究を事前に行う必要があります。

企業研究によって業務内容や社風を把握することで、面接での嫌いな人に対する対応方法で伝えるべきことを明らかにすることができますよ。

企業研究には、インターンシップへの参加やOB/OG訪問を行うことが有効です。

インターネット上だけでは分からない、実際に会うことで得られる企業の情報があるでしょう。

面接の他の質問の回答内容と一貫性を持たせる

嫌いな人がいたらどうするかという質問の回答には、他の面接での質問と一貫性を持たせるようにしましょう。

面接では様々な質問の回答を通して、就活生の人間性を見極めます。

自己PRや志望動機と嫌いな人への対応を回答内容に一貫性がない場合は、企業から人間性に疑問を持たれかねないため、自分の軸をしっかりと持って回答しましょう。

例をあげます。

「私は規則をしっかりと守ります」と自己PRで話した場合、嫌いな人に関しては「規則を守らないルーズな人が嫌いです」と回答しましょう。

もしこの場合に嫌いな人を「規則に厳しい人が嫌いです」と矛盾した内容を答えると、企業は自分は規則に厳しいのに、なぜ他のきちんと規則を守る人が嫌なのだろうか、と疑問を持ちますよね。

これでは人物像にぶれができてしまうため、面接の回答に一貫性を持たせることは大事なことです。

面接での「嫌いな人がいたらどうしますか」の質問で注意したいポイントを解説

立っている女性 社会人イメージ

「嫌いな人がいたらどうしますか」と言う質問で注意したいポイントは、嫌いな人のことを一方的に悪く話したり、自分を良く見せようとしていることがわかる回答はしないことです。

以下にポイントを説明します。

嫌いな人に対して否定的に回答すること

面接で嫌いな人について聞かれた場合に注意すべきことのひとつは、嫌いな人に対して否定的な回答ばかりすることです。

いくら嫌いな人に関する質問だったとしても、企業が知りたいことは嫌いな人への悪口ではありません。

就活生が嫌いな人が職場にいても勤められるのかどうかや、回答内容を元に就活生の人間性や社風に合っているかを把握したいと考えています。

また、面接官の中にあなたの嫌いなタイプの人がいる可能性もありますし、悪口を言う人は職場でも人の文句ばかり言う人かもしれない、と思われる可能性もあるため、話す内容には十分に注意しましょう。

嫌いな人のタイプを並べた回答はしない

嫌いな人に関する質問について、理由もなく嫌いなタイプを何種類もあげることはやめましょう。

嫌いな人の種類が多いと、難しい性格で良好な人間関係を築きにくい人だと思われる恐れがあります。

企業が知りたいことは就活生の嫌いな人の種類ではありません。

嫌いな人のタイプについては1種類にし、その人とどうやって円滑な人間関係を進めていくのかを回答しましょう。

嫌いな人はいないと回答する

どんなに人間関係を円滑に進められる人でも、嫌いな人がいない人は考えにくいです。

企業に、今まであまり人と接したことがない人だと思われる可能性があります。

社会人になると、自分が今までに関わったことがないタイプの人と出会う機会も多いです。

その場合に人と関わった経験が少ないと、嫌いな人とは特にうまくコミュニケーションをとることができないかもしれない、と懸念されかねません。

本当に嫌いな人が思いつかない場合は、苦手な人をあげても大丈夫です。

事前に自己分析を行い、嫌いな人もしくは苦手な人を明確にしておくことも手です。

嫌いな人とは関わらないと伝える

学生時代までは嫌いな人とは関わらなくても問題はなかったかもしれませんが、社会人になるとこの人が嫌いだから仕事は一緒にしません、ということは難しいです。

そのため、「嫌いな人とは関わらない」という回答は、職場で嫌いな人を避けて仕事をしたいとわがままを言ってトラブルを起こしかねないと、企業にネガティブな印象を与える可能性があります。

嫌いな人とでも前向きにコミュニケーションをとる、という姿勢を見せることが大切です。

前向きな回答ばかりを話す

嫌いな人についての質問に対して回答するときに、面接官に良い印象を与えたいがために、先ほど例に挙げた、「嫌いな人も苦手な人もいない」と答えるのは、企業に良い印象を与えません。

他にも、対策を綿密にしすぎて、前向きすぎる回答ばかりを出すこともしないほうが良いでしょう。

企業は嫌いな人というネガティブな質問をあえてすることで、就活生の素の部分を見たいとも思っています。

面接の対策をすることは素晴らしいことですが、この質問に関しては自分の本当の気持ちも織り交ぜて回答しましょう。

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まとめ

「嫌いな人がいたらどうしますか」という面接の質問について解説しました。

この質問で企業が1番に知りたいことは、職場に嫌いな人がいた場合に前向きな姿勢で適応できるのかということです。

そのことを企業に伝えられるような回答を心がけましょう。

 

嫌いな人や、嫌いまではいかなくても苦手だと感じた人とのエピソードを通して、企業にこの人なら職場に嫌いな人がいてもうまく働いていけそうだ、と好印象を持ってもらえるように説明しましょう。

他の面接での回答と一貫性を持たせたり、志望する企業の社風や業務内容に回答の内容を合わせることも忘れないようにしたいですね。

回答の際に注意すべき点は、嫌いな人についての理由を言わないこと、嫌いな人について否定的な回答をすることなどです。

企業はあなたの嫌いな人の話ではなく、あなたとあなたの嫌いな人との関係性の構築方法について知りたいと考えています。

 

仕事をするうえで、学生時代のように嫌いな人と距離を置いたり避けて過ごすことは難しいです。

嫌いな人でも避けずにコミュニケーションをとり、周りの人と同じ公平な態度で接することは社会人として重要なスキルになります。

自己分析をすることで、その人を嫌いな理由や、自分の価値観、考えが浮かび上がり、より良い回答ができるでしょう。

少し回答しにくい質問ではありますが、自分の嫌いな人についての素直な気持ちを企業に伝えて、選考を通過できるように頑張りましょう。

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