バリキャリ派?ゆるキャリ派?新卒入社後の女性のキャリアについて考える時に大事なこととは?
2024/4/20更新
はじめに
この記事では就活中の女性に向けて、入社後の女性のキャリアについてどのように考えるべきなのか、「女性としての生き方」の観点から解説しています。
会社に入社後、どのようにキャリアを積んでいきたいのか、バリバリ働きたいのかそこそこでいいのか、女性にとってキャリアとは何なのかと悩んでいる人は多いでしょう。
社会人になる第一歩を踏み出すべく就活を通して、自分はどういう形で仕事と向き合い、どんな人生を歩んでいきたいかをこの機会に深く考えてみてください。
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女性のキャリア形成がなかった時代
今は女性も色々な職種を自由に選ぶことができ、職種における男女間の壁はほぼないでしょう。
しかし、1980年代くらいまでは、女性にとっての仕事は補助的で単純な仕事に限定され、男性とは異なる扱いを受けていました。
例えばお茶くみ、コピー、電話番といった雑務的な仕事は女性の仕事で、女性は事務職、男性は営業職、管理職に就くというのが一般的でした。
女性社員は早めに出勤し、全社員にお茶を入れて配ります。
退社前に全社員のカップを回収し、給湯室で洗ってその日を終えます。
女性の新入社員の最初の仕事は、「全社員のカップを覚える」ことという話も珍しくはありません。
昔は、会社において女性は男性の補助的な庶務や雑務をするという環境であり、キャリア形成の機会はほとんどなかった時代があったのです。
女性の社会進出は女性にとっての幸せなのか
1986年に「男女雇用均等法」が施行され、女性が積極的に仕事をする動きが活発になり、「女性の社会進出」という新たな意識が出てきました。
この時期から1991年まで続いたバブル景気が追い風となり、男性と肩を並べて積極的に働き、街中を自信を持って歩く女性の姿が増え始めました。
しかし、その後のバブル崩壊、就職氷河期、リーマンショックなどを経て労働者の仕事への意識は大きく変化していったのです。
女性の仕事の選択肢が増え、実力に応じて出世し経済的に自立した人生を歩むことができる一方で、バリバリ働きキャリア形成が全てではないという考えも次第に広がり始めました。
あえてバリキャリ派かゆるキャリ派かを考えてみよう
ひと昔前の画一的な働き方が主流だった頃とは違い、今では働き方も多様化しています。
バリキャリ派かゆるキャリ派かの区別をつけること自体が、少し古いと言えるでしょう。
これからのキャリア形成を考えるためには、まずは「バリキャリ派なのか」「ゆるキャリ派なのか」を考えることから始めてください。
どちらも自分の人生観や仕事に対する考え方が大きく影響してきます。
人それぞれの価値観なので、どちらが正解かということではありません。
あくまでも現時点で「どちらに魅力を感じるか」「あえて言うならこっちかな」という観点から考えてみましょう。
バリキャリ派とは
「バリキャリ」とは、パリッとしたスーツを身に纏い、テキパキと業務をこなし実績を認められ、役職について部下を持ち、部署やチームの運営を任され、会社の重要なポジションに就き、社内で欠かせない存在として活躍する女性のことを指します。
バリキャリの女性はとにかく仕事に一生懸命です。
与えられた仕事をするだけでなく自ら仕事を創り出し、経験を積み重ねていきます。
男女関係ない世界での仕事ですから、当然厳しい状況にさらされるでしょう。
それを打破するために自ら矢面に立ち、社内ネットワークを駆使し、問題解決のために奔走します。
自己成長を通じて成功や失敗の経験を積み重ね、一生懸命働き、会社からの認めを得ることで自らの存在意義を見出したい方は、バリキャリ派と言えるでしょう。
ゆるキャリ派とは
趣味や娯楽、家族や友人との時間を充実させたいと考える人は「ゆるキャリ」です。
ゆるキャリだからといって、決して仕事をしたくないわけではありません。
仕事は仕事としてきっちりこなし、責任を持って業務に取り組みます。
しかし、プライベートは「自分のための時間」ときっちり線引きしたいという志向が強いのです。
休日に資格取得の勉強をしたり、自己研鑽のためにセミナーや勉強会に参加したりすることはあまりないでしょう。
休日に仕事に時間を費やすことはほとんどありません。
ワークライフバランスを重視し、残業などで1日の大半を仕事に充てるスタイルを望まず、平日の仕事終了後でも十分に自分の時間を確保できるライフスタイルを求めている人は、「ゆるキャリ派」と言えるでしょう。
バリキャリ派のキャリア形成
バリキャリ派のキャリア形成において、新卒で入社した会社でのキャリア形成と転職を視野に入れたキャリア形成について解説します。
1社でキャリア形成する場合
1社でキャリア形成を望むなら、新卒入社した会社で長く勤めることには非常にメリットがあります。
新卒入社の社員は、転職入社組よりも会社にとってメリットがあるとされます。
欧米の通年・実力主義採用に比べ、日本では「新卒採用至上主義」の文化が根強く残っています。
企業にとって、新卒社員は社会人経験が少なく先入観が少ないため、社風に馴染みやすく、育てやすい傾向があります。
上昇志向の社員には丁寧に教育し、多くのチャンスを与えるでしょう。
キャリアアップを望む場合、先輩や上司に対して積極的に自己の目標を発信し、自己研鑽に励む姿勢が重要です。
また、新卒社員は同期と一緒に入社するため、社内の人的ネットワークを築きやすい傾向があります。
キャリア形成においては、他者の支援が不可欠です。
転職しながらキャリア形成する場合
転職をすることで、キャリア形成をするという選択肢もあります。
新卒で入社した会社で働くうちに、当然ながら色々なことに気づき始めてくるでしょう。
例えば、思ったより評価制度が曖昧なことに気づくことがあるでしょう。
あるいは、女性が昇進したり管理職に就いたりするのが難しい会社であり、期待していたキャリア形成はできないという判断に至る場合もあります。
このようなケースでは、転職してキャリア形成をすることはとても有意義だと言えます。
転職をする際に注意すべき点は、以下の3点です。
入社後早期での転職は不利である
新卒で入社して「思っていた会社と違う」と早期に見切りをつけ、転職を希望する人は少なくはありません。
完璧な人がいないのと同じで、完璧な会社もありません。
入社して時間が経つと色々なことが見えてきます。
合わない上司や先輩がいたり、納得できない社風や考え方があったりして、「ここでは自分が成長できない」と考えることもあるでしょう。
転職活動を始めた直後に入社した場合、応募企業の採用担当者は早期に転職の理由を尋ねることが一般的です。
通常、採用担当者を納得させる理由を提示するのは難しいでしょう。
なぜなら、採用担当者は忍耐力のない人や、柔軟な思考や視点を持っていないと思われる人材を好ましく思わないからです。
しかし、給与支払いの遅延や会社の倒産など、自分の力ではどうしようもない理由であれば、担当者も納得してくれるでしょう。
結婚予定のある・既婚の若手女性は転職活動に工夫が必要
結婚の予定があるまたは既婚の若手女性の就活生に対し、採用担当者は入社後に産休・育休を取得する可能性が高いという印象を持ちがちです。
一部の大手企業を除いて、通常は在籍年数や社内の評価など条件が設けられています。
ただし、結婚予定があるか既婚であることが、必ずしも転職の障害になるわけではありません。
重要なのは、経済的な観点から自分が働かなければならない理由を明確に伝えることです。これによって、採用担当者を納得させることができるでしょう。
異業種への転職や職種転換は30代になると難しい
「35歳転職限界説」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
異業種への転職や職種転換の場合は、「未経験採用枠」での応募となるため、30代での転職では一気にハードルが上がってしまいます。
年収を上げることはあまり現実的ではないでしょう。
仮に33歳未経験で中途採用で入社した場合、同じ歳の既存の社員が大卒なら入社10年目で会社の中核を担う社員としての経験値を持っています。
そのため、未経験者が同じポジションで採用されたり、同じくらいの給与をもらえたりすることは考えにくいのです。
前職で大いに活躍し、社会人として豊富な経験があったとしても、未経験業界・職種であればゼロから仕事を覚えていかなければなりません。
採用されたとしても社会人としての経験があるため会社の文化になかなか馴染めなかったり、仕事の進め方に疑問を持ったりするなどの苦労も出てくるでしょう。
転職してキャリア形成をする場合、30代なら同業界や類似性の高い業界へ転職するほうが、管理職候補での採用や給与アップなどのメリットが期待できます。
ゆるキャリ派のキャリア形成
ゆるキャリ派のキャリア形成について、ライフスタイルや働き方を踏まえた雇用形態の選択の仕方などの視点から解説します。
プライベートも大事だけどキャリアのことも考える
プライベート重視のゆるキャリ派の考えや価値観は、決して間違ってはいません。
豊かな人生を過ごすために、自分の時間を大切にしたいという気持ちは誰にでもあります。ゆるキャリ派の人は仕事をしたくないわけではありませんが、ある一定の仕事を安定的にこなせればいいと考えています。
与えられた仕事をミスなくそつなくこなしていくことも大事ですが、言われたことだけやる受け身の仕事では、キャリアを築くのは難しい可能性があります。
キャリアなんてなくても生きていける、キャリアアップして責任の重い仕事はしたくないと今は思っていても、人は必ず歳を重ねていきます。
その過程で周囲の環境や考え方も変わってくるものです。
自分が病気になったり、家庭の事情でお金が必要になってくることも考えられます。
結婚して家庭を持つと、特にお金が必要になってきます。
その際に求められるのは「ある程度の収入を得る力」、すなわちスキルやキャリアです。
バリキャリ派の人ほどでなくても、自分でできる限りのスキルを習得して十分な収入を得てこそ、豊かな人生を過ごすことにつながっていくと考えてみましょう。
特定のスキルが身に付く職種でキャリア形成をする
ゆるキャリ派の人でも特定のスキルを身に付け、キャリア形成ができます。
職種の中では、特に経理や人事労務などは経験を積むほどスキルアップができます。
最近ではIT事務と呼ばれる事務職も専門知識が必要であり、キャリア形成におすすめの職種です。
また、金融・保険・不動産など業界に特化した知識を必要とする分野の経験者なら、将来につながるスキルを身に付けられるでしょう。
産休・育休制度が整っていればいいとは限らない
結論から言うと、一生懸命仕事をして実績を上げ、会社に何らかの貢献をした人だからこそ、会社が提供している産休・育休という「制度」を利用する権利を行使できるのです。
就活の際に、「産休・育休制度が整っている会社を選びたい」と考えている女性は多いでしょう。
2022年4月から、育休制度の通知・取得促進が企業に義務化されています。
産休育休制度を取得させる義務があるため、労働者はその権利を自由に使って当然だと考えているなら、社会人として少し未熟と言えます。
ここでお伝えしたい大切なことは、自分が産休・育休で長期間お休みをしたとしても、会社から「戻ってきてほしい」と思ってもらえるような人材でなければならないということです。
すなわち、在職中にいかに会社に貢献し、頑張って成果や実績を上げるかが重要です。
バリキャリ派でもゆるキャリ派でも、会社にとって「必要な人」となれるように、普段から仕事に一生懸命取り組み、会社に多くを与えられる人材になることが非常に重要です。
会社にとって必要な人になれば、出産や育児といったライフイベントにも影響されず、仕事を長く続け、キャリア形成ができるでしょう。
ワークライフバランスの本当の意味とは
昭和では、「プライベートを顧みず、一心不乱に仕事をする」ことが当たり前とされていました。
一方で、平成の時代は「ワークライフバランス」という考え方が浸透していきました。
とはいえ、ワークライフバランスという言葉だけが一人歩きしてしまい、いつしか「ワークとライフを完全に切り離す」と解釈されるようになってきています。
ワークライフバランスの本当の意味とは、仕事とプライベートのバランスをうまくとり、幸福度を上げていくことです。
これはワークとライフが切り離された状態ではなく、どこかしら重なっている状態と言えます。
現代では休日でも会社のスマホが手放せず、心からリラックスはできないという声も多く聞きます。
それは自分の仕事に意味を見いだせず、やらされていると考えながら働いているからでしょう。
転職支援の仕事をしているある男性は、休日にビーチでクライアントの相談に耳を傾けていたと言います。
「休日なのに仕事の話をするのは嫌ではないのですか?」と質問してみたところ、「僕のクライアントは明日大事な面接なんです。だから彼のためです。この仕事が好きだから。」と彼は答えました。
たとえビーチで仕事の話をしていても、彼にとってはしっかりと「ワークライフバランス」が取れているのでしょう。
考えるべきことはどういう人生を歩みたいのか
一番大切なのは、女性として、人として、どういう人生を歩んでいきたいか考えることです。
バリキャリ派でもゆるキャリ派でも、自分が選択した道を歩んでいく過程では様々な出来事があり、困難に直面することもあるでしょう。
たくさんの人との出会いがあり、その出会いは自分と違う価値観での出会いになります。
新卒で入社した会社では、一定期間は自分の時間を削り、仕事に全力を注ぐ生活を送ることもあります。
一方で、若い時にしかできない趣味や娯楽に没頭する時間を最大限に活用することもできます。
自分の人生にとって一番大切にしたいものを見つけるためには、とにかく何か一つでもいいので、「これだけは一生懸命頑張った」という経験をしましょう。
そうしなければ、大切なものを見出すことはできません。
自分にとって大切なものやキャリアアップのチャンスを掴む力がなければ、何も始まりません。
大切なものを見出す力を身につけることで、自分の人生の方向性が見えてくるでしょう。
学生から社会人になる際、まっさらなキャンバスに経験という絵の具で人生を描いていくように、どんな絵が完成するかは自分次第です。
自分にとって満足のいく絵が描ける人生を歩めるといいですね。
まとめ
この記事では、新卒入社後の女性が今後のキャリアをどのように形成していけばよいかを解説しました。
キャリアアップ志向の「バリキャリ派」とプライベート重視の「ゆるキャリ派」を軸に、仕事との向き合い方や考え方について掘り下げました。
大学生は、3年生頃から将来の就活について考え始めるでしょう。
自己分析やインターンシップ参加などを通じて自己理解を深め、新たな世界に踏み出すことで、多くの発見や刺激を受けるはずです。
そして本格的な就活に突入します。
就活は、企業の採用担当者や幹部社員との関わりの中で、自分のキャリアや人生について考える重要な時間です。
内定を勝ち取り入社式に臨む一方で、入社後のキャリア構築や転職についての悩みも抱えることでしょう。
女性のキャリア形成においては、「結婚・出産・育児」を中心に考える傾向があるものの、生き方は多様化しています。
結婚や出産を選択しない人もいます。
重要なのは、自分自身が納得し、自分らしく人生を歩むことです。
仕事を通じて生きることは必要不可欠です。
この記事が、自分らしい人生を歩むきっかけとなれば幸いです。