就職活動の面接で人の役に立った経験の答え方解説
2024年3月21日更新
はじめに
就職活動の面接では様々な質問がされますが、その中で印象に残りやすいのは人の役に立った経験についてだと言われています。
人の役に立った経験については企業側から質問される場合もあれば、学生側が自己PRやこれまでの体験談として話す場合もあるでしょう。
どちらにせよ、人の役に立った経験の答え方を知っておけば企業側に自分のことを知ってもらい、興味を持ってもらえる絶好の機会となります。
ここでは面接で人の役に立った経験の適切な答え方や回答例、質問の意図などを解説します。
面接で印象を残し、内定を勝ち取りたい学生の方はぜひ最後まで見て参考にしてください。
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企業が人の役に立った経験を質問する意図
面接で企業側が人の役に立った経験を質問する目的はいくつかあります。
ここでは質問の意図を6点解説します。
自分のためではなく、誰かのために動ける人か見るため
人の役に立った経験という時点で自分の利益のためではなく、他人のために行動しているテーマとなっています。
そのため応募者が自分本位の人間ではなく、周りの人を助けることができるのかを企業側は見定めようとしています。
思いやりがあるのかを見る目的もあるため、なぜ人の役に立とうと思ったのかを話すと説得力も増すとともに、思いやりや親切心があることも伝えられるでしょう。
チームワークがあるのかを見るため
人の役に立った経験談から、チームや周りと協力することができるかを見定める企業も存在します。
協調性があり、チーム内で自分の役割を担当することでチームメンバーを助けた経験は会社や仕事でも活かされる可能性が高いです。
企業の多くは周囲と一緒にプロジェクトを進めていくため、自分本位な考えを持つ学生より協調性のある学生を取りたがるでしょう。
人間性や学生の素を見定めるため
人の役に立った経験を通して、学生がどういう人間なのかを図ろうとする意図があります。
他の質問内容の回答と考え方が同じかどうかを知るための判断材料にすることもあるでしょう。
学生が嘘をついていないか確認するために質問する企業もあるようです。
人の役に立ったエピソードの中に学生の素の感情が隠されていることがあるため、エピソード自体を聞くというよりは学生の考え方や人間性を知る目的が強いと考えましょう。
例えば「アルバイトで商品を探してお客様の元にお持ちした」というエピソードからは、お客様相手に気配りができサービス精神に溢れていると思われます。
エピソードからどういう人物なのか知ろうとする質問として、人の役に立った経験談は最適と言えるでしょう。
人の役に立った経験で発揮された能力を知るため
人の役に立とうと行動した中で発揮された能力を見る目的があります。
役に立つためにどういう行動をしたのか、どんな問題をどのように解決したのかなど話せれば、自分の人間性と合わせて強みや能力を伝えられるチャンスになります。
企業側としても学生の一面や適性を知れる可能性があるため、質問してくる可能性は十分考えられるでしょう。
自社の価値観や社風に合うか確認するため
学生の人の役に立った経験談から、自社の企業理念や価値観、ビジョン、仕事内容にマッチするか確認しています。
助け合いやチームワークを好む企業なら人の役に立てる人材を求めやすい傾向がある他、周りと協力して事業を進める機会の多い企業だと助け合いが重要になります。
企業側も自分たちの考えに共感できる人材を求めていますので、人の役に立った経験から学生に共感できる部分を探していると考えてください。
人の役に立った経験から学んだことを知るため
企業が知りたいことの一つに、人の役に立った経験から何を学んだのかを知る目的があります。
ただ、人の役に立った話を聞くだけでは学生の内面は見れても、入社してどのような活躍をしてくれるのかは判断がつきません。
企業は入社して業務でどのような活躍をしてくれるのかを知りたがっていますので、役に立った経験から学んだことを話し、仕事にどのように活かせるのかを伝えるのが大切です。
参照ページ:【例文あり】「人の役に立った経験」面接での答え方 | 人生で一番感謝されたことなど | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (reashu.com)
人の役に立った経験を話すうえでの注意点
人の役に立った経験を話す際に注意しなければならない注意点があります。
話し方を間違えると印象が悪くなったり、マイナスな評価をされる可能性もあるため、注意すべき点を確認しておきましょう。
人の役に立った経験の内容が浅い
人の役に立った経験を話す際に、役に立った事実だけ話して中身がない伝え方をしてしまうと企業側が知りたいことが伝えられず、印象が悪くなります。
役に立とうと思った理由や経験の中で行動したこと、経験から何を学んだのかなどを詳細に話すと企業側に自分の内面や熱意を伝えられるでしょう。
自分のためという伝え方は避ける
人の役に立つ経験と言いつつ、自分のためと捉えられるようなエピソードを話すのはおすすめしません。
例えば「内申点が貰えるのでボランティア活動をして困っている人の役に立ちました」といった回答だと、自分の利益のためにしか行動できない人だと思われる可能性が高いです。
仮に自分のために役に立った内容でも、自分ではなく人の役に立つために活動したことが伝わるように述べましょう。
嘘はつかない
人の役に立った経験がないからと言って、嘘をつくのはおすすめしません。
嘘は見抜かれやすいですし、深掘りされたら答えられないケースも多いです。
エントリーシートに記載されている内容や他の質問との整合性を図るために聞いてくることもあるため、嘘をついていると学生の内面や性格にズレが生じます。
話を少し盛るくらいなら問題ない場合も多いですが、すべて嘘で固めるのはリスクが大きいと認識しましょう。
人の役に立った経験の答え方とポイント
人の役に立った経験の答え方とポイントを押さえることで、企業側に自分の内面や熱意をより伝えやすくなります。
ここでは人の役に立った経験で重要とされる答え方やコツを解説します。
結論から話す
自己PRや志望動機でも同様のことが言えますが、人の役に立った経験を話すときはまず結論から伝えましょう。
いきなりエピソードから話しても、企業側からしたら何を伝えたいのか分かりません。
先に結論として役に立った内容を簡潔に話し、それから詳細なエピソードや活動内容を伝えると論理的思考力も持っていると思われ、高評価に繋がるでしょう。
自ら考えて行動したことを話す
人の役に立った経験を話す際は、自分の考えや意思で行動したことを話しましょう。
誰かに言われて動いたのでは強制されたと捉えられ、印象を落とす可能性があります。
自ら動いたことで主体性をアピールできますし、自分で物事を考えられる人間だと思われますので、役に立った経験を話す際は自分で自らの意思で行動したことを話してください。
この時、なぜ役に立とうと思ったのかの理由も話すようにしましょう。
理由を話すことで自分がどんな考えを持って行動する人間なのかを企業側に伝えられます。
経験の中で行動した内容を伝える
役に立ったエピソードの中で起きた課題や、どんなことをして役に立ったのかを述べましょう。
問題解決能力、役に立つ中で発揮された能力などを企業に伝えることが可能です。
企業に自分の持つ能力をアピールできるチャンスとなるため、エピソード内でどういう行動を取ったのかを伝えてください。
役に立った結果と学んだことを伝える
役に立つために行動した結果どうなったのかを話せると、行動した内容が評価されやすいです。
結果が分からないような内容の場合は、学んだことだけでも伝えましょう。
学んだことを伝えると、入社後に学んだことがどう仕事に活かされるのか企業も想像しやすくなります。
企業の理念や価値観に合わせて話す
役に立った経験を話す際に企業の理念やビジョン、価値観と結び付けられる話し方ができると企業に共感を与えられるでしょう。
例えば成長を理念に置いている企業であれば、周りの成長を補佐するために行動したというような話し方をすることで、企業理念と接点を持たせられます。
無理やり結びつける必要はありませんが、企業の求める人材像と関連付けできれば選考を通過する可能性も高くなるでしょう。
人の役に立った経験談の深掘りをしておく
面接では人の役に立った経験談の中で気になったことについて質問される場合があります。
質問されても回答に詰まらないように経験談は深掘りして、すぐに答えられるようにしておくのがおすすめです。
役に立とうと思った理由やどんなことをして役に立ったのか、学んだことを質問で聞かれる場合もあります。
自己分析を徹底して実施し、経験談についての詳細と質問への対策を講じていきましょう。
以下に質問例を載せておくので参考にしてください。
- なぜ人の役に立とうと思ったのですか?
- 人の役に立つために心掛けたことはなんですか?
- 行動した結果、学んだことと今後にどう活かせるか教えてください
- 人の役に立つにあたって意識していることはなんですか?
- 人の役に立った経験で印象に残ったことはありますか?
参照ページ:【例文あり】「人の役に立った経験」面接での答え方 | 人生で一番感謝されたことなど | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (reashu.com)
人の役に立った経験の回答例
書き方や注意点を確認したところで、実際に回答例を紹介します。
例を参考に自分なりの答え方を考えていきましょう。
【回答例①】
私の人の役に立った経験は、大学の校舎を隅々まで綺麗に掃除したことです。 私は元々綺麗好きだったこともあり、大学が少し汚れているのが気になりました。また、大学内で咳をしている人が多く、埃っぽいのが原因だと考えました。そこで校舎内の教室を1つ1つ許可を取り、空き時間に清掃することにしました。汚れが落ちない場所もありましたが、大学の相談窓口に清掃用具の申請をすることで汚れの落ちる道具を揃えて進めていきました。 その結果、校舎内の清掃も終わり、埃が舞うこともなくなり咳をする人も減っていきました。学校側や学生にもお礼を言われ頑張って良かったと感じました。 この経験で、周囲の様子を見る観察力が身に付き、行動を起こす大切さを学びました。 |
結論から述べて、行動しようと思った理由、詳細な活動内容、行動した結果、学んだことの順番に回答しています。
このように説明することで、論理的思考力のある学生だと感じさせ、話も伝わりやすくなります。
詳細なエピソードは長々と話過ぎると冗長になるだけなので、必要最低限の説明で納めると良いでしょう。
【回答例②】
私は勉強で困っている後輩のために勉強を教えたことで感謝されました。 大学で1学年下の後輩が課題に悩んでいたため、相談に乗りました。レポートの内容が分からず、提出期限に間に合わないことで困っている様子でした。そこで私は過去のレポート内容を後輩に教え、レポート完成の手助けをしました。その際に他に困っていることはないか聞くと、レポートのまとめ方が分からないと答えてきました。そこで、私のレポートのまとめ方を一緒に教えてあげました。 その結果、後輩は無事にレポートをまとめあげ、提出期限にも間に合いました。 後輩の困っている内容を細部まで聞き出したことで、当初の期待値を上回る結果が得られたのか、深く感謝されました。 私自身、この経験で聞かれたこと以外に問題点を見つけだす重要性を学びました。 社会でも課せられたこと以外の課題を見つけて、解決に導きたいと考えています。 |
学んだことや気付きを、今後どのように活かしていくかまで答えたものです。
学んだことの裏付けが経験談の中で語られているため、説得力が増します。
回答例の場合だと、レポートのまとめ方はどんなまとめ方なのか深掘りされる可能性があります。
項目ごとに振り分け、付箋でまとめているなど深掘りされても答えがすぐ出せるようにエピソードの内容を詳しく掘り下げておくのが大切です。
【回答例③】
家庭教師のアルバイトで担当生徒に感謝された経験があります。 英語を教えていたのですが、担当した頃は私の教え方が悪かったこともあり、心を開いてもらえず、思うように成績も上がりませんでした。そこで英語の成績が良くなるためにモチベーションシートを設定し、成績が上がるために細やかなご褒美をあげることにしました。その他にも英語で書かれた洋楽を一緒に聞くなど工夫して次第に英語を好きになるように心掛けました。 こうした結果、生徒とコミュニケーションが取れるようになり、英語の成績も偏差値50台だったのが60台まで向上し、担当生徒は志望校に合格することができました。生徒から感謝の言葉を言われ、自分のように嬉しく感じました。 生徒と信頼関係を築くために行動する大切さを私自身、学ぶことができたと考えています。 この経験以来、信頼関係を重視して困っている人を助けるようにしています。 |
数字を活用することでエピソードに詳細を持たせています。
曖昧な表現や大雑把な受け答えを避け、エピソードの想像をしやすくすると企業にも自分の性格や内面が伝わるでしょう。
参照ページ:【例文あり】「人の役に立った経験」面接での答え方 | 人生で一番感謝されたことなど | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (reashu.com)
人の役に立った経験と志望動機で気を付けること
就職活動では、人の役に立った経験から志望動機に繋げがちですが、人の役に立ちたいという理由では気を付けるべき点があります。
人の役に立った経験を元に志望動機を話すのは悪いことではありません。
ただし、「人の役に立った経験をしたから人の役に立つ仕事がしたい」という安直な志望動機だと企業側には響かないでしょう。
人の役に立ちたい想いが志望動機にならない理由はいくつかあります。
人の役に立たない仕事はないため、志望動機にはしないようにする
仕事で人の役に立たないものはありません。
どんな仕事でも誰かの役に立っています。
企業側もそのことを理解しているため、ただ人の役に立ちたいという理由で志望動機を伝えても熱意は伝わらないでしょう。
志望動機には別の内容で伝えるようにしましょう。
人の役に立たない人材はそもそも必要とされていない
企業の立場からすれば、人の役に立たない人材を求めたいとは思わないでしょう。
人の役に立ちたいと思わない人材についても同様で、協調性や思いやる気持ちがないと仕事でも連携が取れない可能性があります。
人の役に立ちたいのは誰もが持っているものとして捉えられるため、志望動機としては弱いです。
その企業でないといけない理由ではないため、使用は避ける
極論ですが、人の役に立ちたいならどの企業でも問題ありません。
その企業でないといけない理由としては弱いため、人の役に立ちたい理由を志望動機をするときは体験して学んだことや発揮された能力をその会社なら活かせるから、といった伝え方をするなど工夫しましょう。
参照ページ:【言って大丈夫?】志望動機「人の役に立ちたい」を魅力的に伝える方法 | ES/面接での例文,注意点も | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (reashu.com)
人の役に立った経験の見つけ方
人の役に立った経験が見つからない学生もいるかもしれません。
自己分析をすることで見つかる場合が多いですが、感謝されるようなことを見つけられないケースもあるでしょう。
役に立った経験は探し方によって思わぬところから見つかる可能性があります。
ここで探し方を紹介するので見つからない学生の方は参考にしてください。
自分が最も頑張ったエピソードから見つける
自分が今までで最も頑張ったことの中に、人の役に立った内容が含まれているケースがあります。
自分のために頑張ったつもりでも、視点を変えれば誰かのために頑張っている可能性があります。
頑張ったエピソードの見方を変えて、誰かの役に立っていないか探してみましょう。
自己分析をする際は角度を変えたやり方がおすすめです。
第三者に聞いてみる
自分一人で見つからない場合は周りの人に聞いてみるのもおすすめです。
自分では役に立ってないような経験でも、第三者から見れば役に立っている経験の可能性があります。
家族や友人、就活サイトに相談して役に立った経験談を探していきましょう。
今まで自分の体験したエピソードを書きだしていく
人の役に立った経験談が見つからない場合は、自分がこれまで経験してきたことを一度書き出していきましょう。
いくつか出したエピソードの中から人の役に立っている場面を見つけられるかもしれません。
一つのエピソードの中から無理やり抽出するより、複数のエピソードや経験談から探す方が見つかる可能性は高いです。
役に立った経験が見つからなければ、まずは自分が体験したものを片っ端から挙げていきましょう。
他の人の体験談を参考にする
思うように人の役に立った経験談が見つからない場合は、他の人の回答を参考にしてみてください。
自分と似たようなエピソード体験から感謝されたり、人の役に立っている描写が見つかったりするため、経験談探しのヒントになります。
就活サイトやWeb上で回答例が見れる機会も増えているため、回答に困ったら参考にしてみましょう。
まとめ
今回は就職活動の面接で人の役に立った経験を話す際の答え方について解説しました。
企業側はただ単に学生の経験を知りたいのではなく、経験を通して学生の内面や性格、適性を把握し、自社にマッチする人材かを確かめようとしています。
ここで解説した企業側の意図を汲み取って回答してみてください。
なぜ人の役に立つことを考えたのか、役に立つためにどのような行動をしたのか、行動した結果どうなったのか、経験から何を学んだのかを答えられると企業の印象も上がるでしょう。
まずは、人の役に立った経験を見つけ、説明できるようにまとめていきましょう。
面接で質問が出ても、動じることなく回答ができるように対策を進めて、企業からの内定を勝ち取ってください。