【企業分析】ABBの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年8月15日更新
はじめに
ABB株式会社（Asea Brown Boveri、アセア・ブラウン・ボベ）は、東京都品川区に本社を置く電力関連、重工業に関する事業を行うスイスに本社を置く多国籍企業です。
様々な分野において世界トップクラスのシェアを誇り、産業用ロボットや電力関連商品などの販売やサービスを提供しています。
世界的な産業用機械のABBジャパン（ABB日本法人）で活躍する人は、どのようにして選考を突破すればよいのでしょうか。
ということで、本記事ではABBの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
株式会社ABBへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- ABBの仕事内容が気になる
- ABBの就職難易度を知りたい
- ABBの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、産業用機械以外の業界については以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか？
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
この機会にぜひチェックしてください。
この記事の結論
ABBの就職難易度は、やや難しいといえるでしょう。
また、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあるでしょう。
外資系企業なので、自身をしっかりプレゼンテーションできる能力が求められます。
しっかり選考対策をしておきましょう。
英語力もアピールできると有利です。
国内の営業職はそこまで英語力は求められない可能性がありますが、部署によってはスイスの本社や海外拠点とやり取りする可能性があります。
英語力を身につけておいて損はありません。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
ABB株式会社について
出典：「未来の工場」や世界の先端事例を日本へ／ABBジャパン｜産業用ロボットに特化したウェブマガジン (robot-digest.com)
会社概要
ABB株式会社は、スイスに本社を持っているエレクトリフィケーションとオートメーションのリーディングカンパニーです。
電力関連、重電、重工業に関する事業を行っている多国籍企業で、様々な市場において世界トップクラスのシェアを獲得しています。
ABBは産業用ロボットや電力関連商品などの販売やサービスを提供し、電気機器、重工業製造販売をしています。
より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指している会社です。
ABBのソリューションは、エンジニアリングのノウハウとソフトウェアを結び付け、製造、移動、電力供給、それらの運用の方法を最適化します。
130年以上にわたり築いてきた卓越性を土台に、ABBの約105,000人の従業員が、産業の変化を加速させるイノベーションの推進に尽力しています。
日本を含む海外83か国に481の拠点（オフィス）を持っています。
全世界的な重工業の日本法人がABB株式会社です。
ファナック、安川電機、クーカと並んで世界4大産業用ロボットメーカーの一つです。
また、低圧産業用モータでは世界No.1のシェアを誇っています。
各事業別の売上規模
ABB株式会社の第24期の損益計算書では、営業収益は317億1500万円でした。
営業利益は26億6800万円、経常利益は26億3100万円、当期純利益は37億500万円になりました。
貸借対照表では、総資産は180億4900万円、株主資本（自己資本）は57億7900万円という結果になりました。
- 当期純利益が伸びていて株主資本も年々増強されている。
- 営業収益営業利益率は8.41%、総資産利益率（ROA）は20.53%となっている。
- 2021年12月期と比較した各成長率は、営業収益成長率が＋4.16％の304億経常利益成長率が－24.16％の26億3100万円57億7900万円で+22.51%となっている。
参照：ABB株式会社の官報・決算（2023年公開分）。分析コメント付き | アラームボックスブログ (alarmbox.jp)
各事業セグメントの解説
株式会社ABBの主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
| エレクトリフィケーション事業本部 | 送電、配電や発電所に関する各種製品・システムとサービスの提供 |
| インダストリアル・オートメーション事業 | 工業分野・商業分野向けに自動化システムに関する各種製品・システム・ソフトウェア・サービスを提供 |
| モーション事業 | 機械式パワートランスミッション製品および統合されたデジタルパワートレインソリューション、ならびにモータ、ジェネレータ、ドライブ全般およびサービス、輸送、インフラ、ディスクリートおよびプロセス産業において、幅広いオートメーションアプリケーションを提供。 |
| ロボティクス&ディスクリート・オートメーション事業 | ロボティクス、マシンおよびファクトリーオートメーションにおける高付加価値ソリューションを提供。 |
横文字ばかりで複雑ですが、実際には工業用重機や工業用ロボットを製造、販売している会社だとイメージしてください。
以下参照ページを紹介するので、是非確認してみてください。
ABBで働いている社員は？
平均勤続年数は？
ABBの平均勤続年数については、会社公式サイト、転職口コミサイトにも言及がなく調べられませんでした。
平均年収は？
2022年度のABBの平均年収は言及がなく調べられませんでした。
平均残業時間は？
ABBの従業員についても、公式サイトには言及がありませんでした。
平均ボーナス額は？
こちらも公式サイトには一切言及がありません。
どんな文化なの？
ABBは自由な社風で服装規定がありません。
風通しがよく、コミュニケーションをとりやすいです。
頻繁に海外出張もあるので、海外で活躍したい方にもおすすめです。
グループ研修などを通して他部署や世界中の社員と仲良くなれるでしょう。
自分で能動的に行動できれば、しかるべきポジションにつけるはずです。
ただし、人事異動は多いので、「使えない！」と判断されるといろいろな部署をたらい回しにされる可能性があります。
良くも悪くも外資系の文化といえるでしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい産業用ロボット業界の中で、ABBの立ち位置はどのようなものでしょうか。
売上高を参照し、他社と比較してみても、ABBはトップクラスの企業だとわかります。
理由として以下の要因があると考えられます。
- ソフトウェアをエレクトリフィケーション、ロボット、オートメーション、モーションのポートフォリオに結びつけています。
- 世界80か国以上、500近い支店、拠点のネットワークを生かして、積極的に営業活動を行っています。100年間の信頼が非常に大きな武器となっています。
- M&Aによる事業拡大をしています。ABBは積極的なM&A（合併・買収）戦略を展開し、新しい市場への進出や既存事業の拡大を図り、売上の増加に寄与しています。
以上の要素により、ABBは産業用ロボット界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられるでしょう。
ご参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、紹介します。
| 会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| ABB | 2700億円 | 不明 | 60 | 所内コミュニケーションが闊達 |
| ファナック | 2684億円 | 1283万円 | 61 | 世界的なネットワーク網で解決 |
| 川崎重工 | 1.5兆円（産業用機械以外含む） | 737万円 | 60 | 固い、保守的な社風 |
| 安川電機 | 1786億円 | 832万円 | 59 | 穏やかだが吸収的な古風な社風 |
日本企業と外資系企業で年収は異なります。
ABBの新卒募集要項について
以下にABBの新卒募集要項についてまとめています。
現在ABBの新卒採用募集要項は掲載されていないため、給与や選考フローなどについてはわかりません。
ご興味があればご自身でABBに問い合わせてみましょう。
| 各項目 | 詳細 |
| 職種 | ファイナンスプロジェクトコントローラー
R&D メカニカルエンジニア テクニカルセールスサポートスペシャリスト |
| 給与（2025年4月入社 予定）） | 大学院卒30万円
大学卒28万円 高専卒26万円 |
| 賞与 | (年2回、給与1.5ヶ月×2)に加えインセンティブボーナス
|
| 研修制度 | 不明 |
| 福利厚生 | 各種社会保険（健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、任意労災）、確定拠出年金、確定給付年金、団体長期障害所得補償保険、団体定期生命保険、独身寮、ベネフィットステーション、従業員株式取得プラン等 |
求める人材
株式会社ABBではHPにさまざまなビジョンを示しています。
そこから求める人材として推察できる要素を紹介します。
1. 多様性に配慮できる
人種、性別、障害等を超えてともに歩んでいける人材を欲しています。
2. キャリアを育成できる
受け身の姿勢ではなく、主体的にご自身のキャリアを積んでいける人を希望しています。
3. 変化に対応できる柔軟な個性
世界が大きく変革する中でそれを乗り換え、変えていける個性ある人材を欲しています。
4. グローバル
国内に閉じこもるのではなく、グローバルな世界に主体的に向き合っていける人材を希望しています。
以上の4つは、ABBが考えるグローバルな人材像とつながってきます。
他者に配慮でき、かつ成長も達成できる人材をABBは求めています。
新卒採用のフロー
ABBの選考についても、今のところ公式ページがないため詳細がわかりません。
しかし、書類選考と面接（オンライン面接）とWEBテストがあることはわかっているため、準備しておきましょう。
インターンシップによって職種が決まるなど、通常の日本の就活とはかなり異なる部分があるのでご注意ください。
インターンシップの内容で、内定と適性職種を判断される可能性もあります。
ご自身の希望よりも会社の適性判断が優先される可能性があります。
希望を叶える意味では、インターンシップの内容が重要になりますので、インターンシップを全力で取り組んでください。
＜募集職種＞
◯ソリューションセールス
お客様の課題に対して、ABBの製品やシステムを用いてどのように解決するかソリューションを提案する。
◯エンジニアリング
お客様に対してソリューションを提案する際に、技術や情報を駆使し最適解を選定し提案します。
◯サービス
技術的専門性を活かし、現場で製品の納入、試運転調整、管理、保守を行います。
◯マーケティングインテリジェンス
戦略的な意思決定のために必要なマーケットの情報や分析を行い、次のアクションの方向性を提案します。
◯営業企画
マーケットや自社製品の分析を用いて、営業目標を達成するための企画やプロセスを考案します。
書類選考（エントリーシート・適性検査）
オンラインによる適性検査と合わせて、WEB上からエントリーシートを提出します。
エントリーシートの課題（例）
・ABBで働くことに対する期待や意気込み、何をABBで実現させたいと考えていますか。
・あなたが学生時代にもっとも力を入れて取り組んだことはなんですか？
・それによって何を達成しましたか。
適性検査の内容
英語／数学、算数／国語、漢字／性格テストなどをWEB上で行います。
一次面接
ABBへの志望度を確認するために、面接官から具体的な質問が行われます。
以下に実際に質問された質問例の一部を抜粋します。面接官によって質問される内容が異なるとは思いますが、自己分析をしっかりと行っていれば問題なく解答できます。高校時代の振り返りも企業によっては質問される場合もあるので、対策は進めていきましょう。
・なぜ入学した高校に入学したのか
・高校時代を振り返ってください
・なぜ数ある中でその大学に進学したのか。またなぜその学部学科なのか
・なぜ外資系企業なのか
二次面接・リクルーター面談
志望度を確認したうえでグループディスカッションを行い、コミュニケーション能力などが評価されます。
年度によってはリクルーター面談が行われます。質問を就活生から行う形式になります。アイスブレイクの側面もありますが、質問力があるかどうかや、情報を深堀する能力を問われている部分でもあるので、気を引き締めて参加しましょう。
3～5日間のインターンシップへ参加（年度によって異なる）
インターンシップを通して個人の志向や適性を確認し、個人に合わせた「テーラーメイド」の職種をABBの人事が提案します。
また、入社後も志向や価値観の変化を再度確認したうえで、職種や配属先が決定するでしょう。
内定後の振る舞いによっても配属先が大きく左右される可能性があります。
最終面接
こちらも年度によって異なりますが、24年度ではプレゼンテーションを10分間行い、その内容に合わせて質問される形式になっています。
プレゼンテーション能力を問われており、日系企業ではあまり見られない形式をとっています。その年度の選考フローを確認することは前提し、プレゼン選考がある場合は対策をしっかり行いましょう。
内定
欧米の就職活動のように、通年で優秀な人材がいれば新卒採用でも即採用や途中の選考でも内定を出す可能性があります。
採用大学
ABBの採用大学の実績は不明です。
実力主義ということで、所謂学歴フィルターはないと推測します。
ABBは多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいでしょう。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるように準備してください。
何より重要なのはインターンシップの結果なのでそこで他者に差をつけてください。
実力を見せれば学歴に関係なくチャンスがあるでしょう。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、ABBの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
就職偏差値は60です。
結論としては、偏差値・難易度はやや難しいといえます。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがある場合がある
- 外資系色がとても強く学歴フィルターがあまりない
- 給与や福利厚生が特筆して良いというわけではない
頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など、基本的な事項をしっかりと対策をしていれば難しすぎることはないでしょう。
実力次第で採用され、学歴フィルターはそれほどまでではないようです。
インターンシップの結果が重視されるので、そこでみなさんが「できる」ことをアピールできれば大丈夫です。
英語力もアピールできると尚良いです。
しっかりと対策をして内定を獲得してください！
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか？
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
この機会にぜひチェックしてください。
まとめ
ABBは、産業用ロボットや重電機の世界的メーカーの日本法人です。
外資系企業であり、企業文化は日本のものとは異なります。
実力主義であり、いかに英語力を生かして海外の顧客も含めてコミュニケーションを取れるかが重要です。
非公開情報がとても多いため、企業研究をするには難しい部分もあるでしょう。しかし、ロボットに興味がある方はぜひ応募してみてください。
学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。
対策をしっかり行って選考に臨んでくださいね。
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