構造的把握力検査とは?検査のときに注意するべきポイント!

構造的把握力検査とは?検査のときに注意するべきポイント!

2024年2月24日更新

はじめに

就職活動の試験の一環として近年出されることが多いのが、構造的把握力検査です。

構造的把握力検査は事前に対策をしておけば恐れることのない試験です。

しかし、万が一何も準備をせずに臨んだ場合、構造的把握力検査のせいで内定をもらえない可能性があります。

構造的把握力検査はどんな検査なのか、就活の際には事前に知っておきましょう。

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構造的把握力検査とは?

構造的把握力検査

出典元:【SPI構造的把握力検査とは?】出題パターンから対策法まで徹底解説! | SPI対策問題集 

 

構造的把握力検査は、SPIテストセンター試験の中に含まれる試験の1つです。

物事の背後にある共通性や関係性を読み解く論理的思考力が測定されます。

試験当日は、会場に用意されたパソコンで一斉に受検します。

 

テストセンター試験で出題される問題は、性格診断と能力検査の2種類です。

能力検査は、題材を基に文章をグループ分けする言語(国語)、計算の文章問題をグループ分けする非言語(数学)、英語分野、構造的把握力検査の4パターンで構成されています。

出題パターンは言語パターンと非言語パターンに分類されています。

 

言語パターンは言葉で説明を求められるケース、非言語パターンでは図や数式を解いて解答を求められるタイプの2種類の回答タイプがあります。

試験時間は20分で全20問、1問を1分前後で解くことになります。

そのため、ある程度対策をしておかなければ受検時間内に全問解けなくなるでしょう。

 

国語力、計算力どちらも問われます。

数学の場合は、四則演算のどの計算法が求められているのか見抜く問題や、割合の問題、確率の問題、組み合わせの問題など、計算力が問われるさまざまなタイプの問題が出題されます。

理系があまり得意ではない方は苦戦を強いられる可能性があります。

 

構造的把握力検査は他の検査と比べると、難易度は高めです。

問題数が制限時間と比べて多いことから、検査結果が芳しくなくなる方もいるでしょう。

とにかく難易度が非常に高い検査なので、しっかり対策をして臨むことが大切です。

 

出典元

 SPI対策問題集 produced by CareerMine

構造的把握力検査の流れ

構造的把握力検査は、SPIの能力検査の一種です。

一般的なSPI検査の場合は大きく分けて4種類(テストセンターでPCを使った受験、webで受験、指定会場でペーパーテスト、企業で受験)がありますが、構造的把握力検査を含む試験は必ずリクルートが用意したテストセンター会場でPCを使って行われます。

問題は選択形式のタイプが多く、提示された選択肢の中から正しい答えを選びます。

計算問題などもあるため、メモなどの必要があれば別途用意しておきましょう。

試験時間は20分と非常に短いため、ゆっくり考える時間がありません。

 

全問正解を目指すよりも、取り組んだ問題に確実に正解できるように、取捨選択をする勇気を持ってください。

言語化、非言語化どちらも一定の点数が求められる企業が多いため、得意分野を決めてどちらか一方を回答するやり方は避けましょう。

できるだけバランス良く、どちらの分野も一定ラインを超えられるように対策してください。

 

また、構造的把握力検査はテストセンター試験なので、一度受ければそこから一年間は解答を使い回せるのが特徴です。

異なる企業を受ける際に受検し直すのが面倒なら、テストセンター試験の結果をそのまま使い回しましょう。

ただし、資格試験とは異なり、同じ企業で利用する場合は受検は一回です。

一度の機会を逃すとまたしばらく間をあけないといけず、次に臨む就活には間に合わない可能性が高いため、受け直す機会がないことを頭に入れて準備しておきましょう。

構造的把握力検査は就活でどのように使われる?

真剣な表情の就活生 女性

構造的把握力検査は企業が指定した場合にのみ行われます。

企業が指定をしなければ試験を受ける必要はないですが、企業が指定をした場合は一定の正答をしないと不合格になります。

企業が構造的把握力検査を行う理由としては、以下が挙げられます。

 

問題解決能力を確認する

構造的把握力検査では、問題が発生した際にしっかりと対処できる人材かどうかを把握するために実施されます。

物事の背後にある事象や関係性を読み解く力は、ビジネスにおいて非常に重要です。

問題解決能力が一定ラインに到達していないと仕事に差し支えができる職種もあるでしょう。

その点を把握するために、構造的把握力検査を行う企業が増えています。

 

アイデア力、開発力を判断する

構造的把握力が高い人材は、新製品の開発に向けて、既存のサービスや商品の中から新しい何かを分析する力に長けていると考えられます。

顧客ニーズに応えるために必要な要素を見つけ出すのが得意だと評価されるでしょう。

構造的把握力検査ではこのように、分析力が高い人材かどうかが測定されます。

 

商品開発、新しいサービスの提供に向けた企画力、開発力を持つ人材かどうかも判断されるでしょう。

古い考えに捕らわれている人は、問題が解けない可能性があります。

企業は構造的把握力検査を通じてその人の応用力や対応力を試しているのです。

 

交渉力を把握する

構造的把握力検査では、相手の話をどの程度理解できるかを測定する意味でも実施されています。

クライアントニーズを読み取る力を判断したいからです。

構造的把握力の結果は、相手を納得させられる話術、交渉力をどの程度持っているのかの判断材料になるのです。

営業職など直接お客さまと対話する業種の場合は、特に求められる能力でしょう。

 

業種によっては構造的把握力検査を積極的に実施します。

お客様のニーズを読み取り、できるだけ寄り添える人材を求める企業は、構造的把握力の検査を行う傾向にあります。

対策として、柔軟な考えを持てるように日頃から視野を広くして物事をみましょう。

 

特に言語問題では、お客様や問題の出題者の意図をしっかり汲み取った上で回答する能力が求められます。

試験対策の一貫として、日頃から色々な分野に興味を持つことが大切です。

構造的把握力検査で求められる能力

構造的把握力検査では大きく分けて、言語力と計算力の二種類が求められます。

言語パターンと非言語パターンの二種類がベースとなって問題が作成されます。

文章を読み取る能力はもちろん、計算し、図を分析する能力、それらをまとめて言語化する能力、最適な回答を選ぶ能力が必要です。

あらゆるジャンルの能力がバランス良く必要なため、勉強する時は万遍なく学ぶ必要があるでしょう。

参照ページ:SPIの構造的把握力検査とは?

他の試験とどのように違うのか

構造的把握力検査は基礎能力検査とは異なり、未経験の物事に直面したときにどのように対処できるかが問われます。

基礎能力検査は、今まで起きた事に対して正しい手順を用いて対処できるかを測定する検査内容です。

他の試験と比べても難易度が高く、構造的把握力検査の場合では応用力も問われるでしょう。

そのため、基礎能力検査に比べると非常に難易度が高いといえます。

物事を柔軟に考え、多方面から考える能力が強く求められるので、ただ勉強ができるだけでは試験を突破するのは難しいでしょう。

構造的把握力検査の対策

構造的把握力検査は難しそうに感じるでしょうが、しっかり対策をして臨めば怖くありません。

構造的把握力検査の対策としては以下が挙げられるので、ご参考にしてみてください。

参照ページ:【例題あり】構造的把握力検査(SPIテストセンター)とは? テスト内容,回答のコツも | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト

勉強方法について

学習する女性

まずは勉強法についてです。

構造的把握力検査は、とにかく慣れることが大切です。

まずは過去問に片っ端から取り組み、問題の出題傾向を掴むところから始めましょう。

SPIテストを受けたことがない、基礎能力検査についてよくわからないという場合は、そちらの勉強から始め、基礎的な部分を身に付けてください。

構造的把握力検査では、基礎能力検査の応用問題が出題されます。

基礎ができていないと問題の意図がつかみ取れず、点数を取ることはできません。

 

まずはSPIテストや基礎能力検査に関する勉強を進めつつ、並行して構造的把握力検査のテキストを読み進めましょう。

これは言語化、非言語化どちらにも言える事です。

言語系に関しては、出題される内容をよく読み取り、出題者に向けて交渉材料がないか判断してください。

 

例えば、

・〇〇山に行きたい。景色が綺麗だから。でもしばらくの間は交通規制でいけないみたい。諦めるしかないのかな。

 

このように困っているお客さまがいたときに、どのような対処や提案をするべきかが求められる問題があったとしましょう。

この時、お客様の意図を読み取って具体的な解決策、代替え案を提示する能力が求められます。

上記の場合、お客様が景色が綺麗な所を求めているなら、他の景色が綺麗な場所を提案したり、交通規制がかけられている場所以外で迎えるルートがないかを探したりする能力が求められます。

ケースバイケースですが、諦めるのではなく、できるだけ出題者の意図に沿ってどのような対応ができるかを複数パターン考えましょう。

 

また、構造的把握力検査では、上記との合わせ技でこのような試験内容が出される場合も多いため、高い読解力が求められます。

文章がいくつか選択肢として提示された上で、”選択肢の中で同じ文章構成となる文章を二つ選択してください”という形の問題も多々ありますので、基礎的な国語力を身につけて臨む必要があるでしょう。

 

例えば

1.大雨が降ってきたため家で休むことにした

2.最近暑くなってきたから熱中症患者が増えてくるだろう

3.毎日遅くまで勉強してきたからきっと合格するはずだ

4.都市開発が進み人口が急激に発展した

5.新商品は人気デザイナーとのコラボ開発の影響で、売上が大きく伸びた

 

という文章はいずれも原因と根拠を示す構成文章ですが、この中で2.3の二つは原因と根拠を示した上で推測が加わっていることに対し、1.4.5は原因と根拠と結果を述べています。この5つの文章のうち共通する文章構成を2つ選ぶという問題であれば、2.3を選ぶのが正解です。

 

このように言語化問題を読むときには何を問われているのか、何を答えるべきなのかをしっかりと読み解いた上で回答を求めてください。

よく似ている構成の選択肢が提示されることも多く一見ひっかけ問題のようにみえる文章もありますが、落ち着いて見返して読めば難しくありません。

 

非言語問題の場合も同じ様に、計算問題を一つ一つ解けば終わりということではなく、いくつかの選択肢の中から解き方が似ている問題を二つ選ぶケースがほとんどです。

計算に対する答え、計算力を求められるのではなく、文章構成も含めた上で問題の構造が似ている問題を導くことが求められますので、極端な話ですが計算結果が間違っていても正解できます。

構造的把握力検査の非言語化問題において大切なのはその問題の解き方を知っていることです。

それぞれの問題の計算式を見比べて、どの選択肢同士が一番解き方が似ているかを比較し、答えを導き出すといういくつかの工程を踏む必要があるため時間がかかりやすいですが、計算が苦手という方でも比較的取り組みやすいといえるでしょう。

 

構造的把握力検査の場合は途中の計算式は不要なので、計算式を書かずともわかった段階で回答をして構いません。

ただしメモを取るなどしないと後から確認をするのが難しくなりますので、自信がない場合は最低限の式は書いておいた方が良いでしょう。

 

言語化、非言語化共に、これらの問題を1問1分程度で解く必要があるため、非常に難易度が高いでしょう。

ただし問題の全てが選択肢問題のため、筆記試験とは異なりある程度慣れてしまえば恐れることはありません。

選択肢から共通点を見つけて同じ共通点を持っている文章を選び回答する流れの問題が多く、それぞれの文章の違いを見つけるコツを掴めば1問辺りにかかる時間も短縮できます。

 

過去問題集や、問題の解き方を解説したSPIやテストセンター試験対策などのテキストがいくつか販売されているので、自分に合ったテキストを用いて対策してください。

問題の基本的な構造はそこまで変わらないため、テキストは複数を利用するよりも、1つ1つの問題をしっかり解けるようになるまで復習しましょう。

 

時間をかけて対策することが大切

SPIテストやテストセンター試験はいずれも、時間をかけて対策することが大切です。

一朝一夕では問題を解く力が身に付きにくく、慣れていないタイプの問題に当たるとそこから先に進まなくなってしまいます。

 

面接対策やエントリーシート対策に追われ、テストセンター試験対策を怠った結果、散々な結果に陥る受検性もいます。

言語化、非言語化共に対策として大切なのは読解力を身に付けることです。

問題は何を質問しているのか、何を答えれば良いのか読み解く力はもちろん、文法が似ている問題はどれかなど、比較するタイプの問題も多いでしょう。

いかに早く1つ1つの選択肢の文書を読み解けるかが重要なポイントです。

 

基本的な言語知識や計算知識がないと、そもそも文書を読み解くことすら難しいでしょう。

まずは基礎能力検査の基本的な対策をしてください。

その上で、言語や計算の部分に問題がないようなら構造的把握力検査の対策に移るとスムーズです。

 

対策する時間があまりないなら、最低限基礎能力検査の対策をマスターしておくべきです。

構造的把握力検査の勉強を進めようとしても、テストセンター試験の問題文の意味が理解できないと、解く方法すらわからなくなります。

SPIにせよ構造的把握力検査にせよ、ある程度解き方や問題の傾向と対策をつかめれば一定の点数を取ることは難しくありません。

 

時間をかけて対策をすれば当日焦らずスムーズに試験に臨めますが、勉強をせずに臨めるほどは甘くなく、どちらかというと非常に難しいテストなので、しっかり向き合う時間を設けるべきでしょう。

構造的把握力検査で内定が落ちることもある?

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企業によっては構造的把握力検査の結果を非常に重要視しており、一定の点数を取得できないと内定をもらえません。

面接やエントリーシートの印象が良くても、構造的把握力検査で内定が左右されることは多いので、しっかり対策をして臨みましょう。

もちろん構造的把握力検査はあくまで形式として受験するだけで試験結果を内定の判断基準にしていない所もあります。

構造的把握力検査の取り扱いは就活中の企業によって大きく異なりますので、自身が受験する所が構造的把握力検査をどの程度の比率で捉えているか事前に確認しておくと安心です。

構造的把握力検査は、一度受けたらもう再度同じ企業で受け直すことはできません。

その代わり、一度受けた結果は一年間有効で使い回せます。

他の企業に結果を使い回せる分、たった一度のテストで良い結果を出せれば、複数の企業で使い回せるのがメリットです。

自分が望む企業の内定をゲットするためにも、しっかりと対策しておきましょう。

まとめ

基礎能力検査とは異なり、構造的把握力検査は応用力が求められます。

そのため、苦手意識を持っている就活生は少なくないでしょう。

しかし、基礎能力検査同様、構造的把握力検査も一つ一つの問題構成は慣れれば大したことはありませんので、しっかりと対策をして臨むことが大切です。

企業によっては受験が必須とはなっていますが、結果を内定には反映させない場合もありますので、就活中の企業がどの程度構造的把握力検査を重要視しているかも合わせて確認しておくと焦らずに済むでしょう。

 

構造的把握力検査は苦手意識がある就活生が多いからこそ、苦手を克服すれば他の学生と差をつけられるチャンスです。

倍率が高い企業の場合は、面接やエントリーシートの印象がそこまで変わらない就活生が複数いる場合、最終判断材料として構造的把握力検査の結果が用いられるケースは多々あります。

そのため良い点数を取るに超したことはないので、時間の許す限り対策をして臨みましょう。

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