ロボットSIer業界ランキング!売上高や年収などさまざまなランキングをご紹介!
2024年2月22日更新
はじめに
就活をする際には業界研究をすることが大切です。
業界研究をする上で、当該業界の売上高や年収などのランキングが気になる人は多いでしょう。
どのような企業の売上が多いのか、どの企業の年収が高いのか知っておくと求人を選ぶ際の参考になります。
本記事ではロボットSIer業界について売上や年収などのランキングをご紹介します。
さらに、ロボットSIer業界についての基本的な特徴や就職するメリット・デメリットなどもまとめました。
以下のような方に向けた内容になっています。
- ロボットSIer業界の売上や年収のランキングが知りたい
- ロボットSIerはどのような業界なのか知りたい
- ロボットSIerに就職するメリット・でめりっとを知りたい
ロボットSIer業界を詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
また、サイバーセキュリティ以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
この記事の結論
ロボットSIer業界はクライアントがロボットを導入するサポートをする企業の業界です。
業務の自動化ができるロボットは需要が高まっており、ロボットSIer業界の市場規模は拡大しています。
ロボットSIer業界にはさまざまな企業があり、売上高が1兆円を超える企業が存在します。
社員の平均年収が高い企業も多く、今後はさらに待遇が上がっていくことが期待できるでしょう。
ロボットSIer業界への就職を目指す場合は、しっかりと業界研究を行い、どのような企業があるのか理解しておくことが大切です。
ロボットSIer業界について本記事で詳しく紹介しているため、ぜひ最後までお付き合いください。
ロボットSIer業界とは?
ロボットSIer業界とは、ロボットシステムインテグレーター(ロボットSIer)として事業を展開する企業の集まりです。
ロボットシステムインテグレーターとはロボットを現場に導入する際のサポートをする専門家を指します。
現在、労働力不足によって多くの現場で自動化の必要に迫られており、ロボットの需要は高いです。
しかし、ロボットメーカーから単にロボットを購入するだけでは工場の作業を任せることはできません。
ロボットを扱うためにはロボットに何をさせるかプログラミングさせて、現場の製造設備と組み合わせる必要があります。
ロボットシステムを構築し、扱い方を理解することで初めて自動化が実現します。
ロボットシステムの構築や実際の利用には専門的な知識や技術が必要不可欠です。
ロボットSIerは現場にロボットシステムを導入して運用するまでの一連のプロセスを担当します。
ロボットを現場で活躍したい企業にとってロボットSIerは欠かせない存在です。
参照ページ
ロボットSIer業界の現状・動向
ロボットSIer業界の現在の状況や動向について知っておくことは重要です。
以下では2つのトピックに分けてロボットSIer業界の現状・動向をご紹介します。
技術者不足が続いている
ロボットSIer業界では技術者不足が課題となっている企業が多いです。
ロボットSIer業界の需要が高まっている中でエンジニアが不足しており、ビジネス機会の損失に繋がっています。
ロボットSIer業界の仕事の中でも使用定義や企画構想、機械設計、電気設計など多くの工程で技術者不足が大きな課題です。
実際に求人を出したとしても応募者が集まらない状況が続いています。
また、若手のエンジニアのスキル向上を課題とする企業も多いです。
特に中小企業は人材育成のノウハウやリソースがない点が問題になっています。
技術者不足が続くとロボットシステムの導入自体が進まなくなるため、早急に解決しなければいけません。
参照ページ
引き合いは好調も98%がエンジニア不足/FA・ロボットシステムインテグレータ協会
ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)業界の人材確保に関する調査報告書
市場規模が拡大している
ロボットSIer業界は需要が市場規模が拡大しています。
製造業の工場ラインで人材不足が続いており、自動化・ロボット化の需要が高まっているからです。
ロボットSIer業界は、大手企業から中小企業まで売上が増加傾向です。
日本ロボット工業会による統計調査によると、2022年の産業用ロボットの市場は、受注額と生産額、総出荷額のいずれも1兆円を超えました。
日本の産業用ロボットの産業は1兆円産業へと成長しており、今後も市場規模が拡大し続ける見込みです。
業種別では自動車や電気機械、機械などで特に出荷額が大きくなっています。
他にも金属製品や飲食製品などさまざまな分野で産業用ロボットの利用が増えているのが現状です。
輸入だけではなく輸出も活発に行われており、国内外でロボットSIer業界の需要は高まっています。
参照ページ
日本ロボット工業会、2022年ロボット統計 2022年産業用ロボット年間受注・生産・出荷額すべてで大台突破 ついに1兆円産業へ
ロボットSIer業界の今後
ロボットSIer業界がこれからどのように変化していくのか、就活する上で気になる方は多いでしょう。
以下ではロボットSIer業界の今後についてご紹介します。
業務自動化の需要が高まる
業務自動化の需要がさまざまな分野で高まっていくと予想されています。
製造ラインのあらゆる工程において人手不足が深刻な状況になっているからです。
特に中小企業では人材の確保が難しく、自動化のための設備投資の意欲が高まっています。
現在は自動車や電気機械などの分野の需要が大きいのですが、今後は別の分野でもロボットSIer業界の需要は高まるでしょう。
特に期待されているのはサービス業分野への産業用ロボットの普及です。
医療や介護、福祉などのサービスは特に人手不足が続いており、ロボットの利用が検討されています。
これから産業用ロボットの技術が発展すれば、より多くの分野で普及し、ロボットSIerの果たす役割は大きくなるでしょう。
参照ページ
マーケティングが重要になる
ロボットSIer業界は今後の市場規模の拡大のためにマーケティングが重要になります。
現状はロボットSIerについての認知度が低く、何ができる存在なのかよく知られていません。
ロボットSIer業界の企業は、横の繋がりで案件を獲得している傾向にあり、マーケティングの重要性があまり認識されていません。
多くの企業にロボットシステムを活用するメリットを理解してもらい、安定して案件を受注できるようになります。
ロボットについての正しい理解を広めることで、仕様変更が多発するといった状況の解決にも繋がるでしょう。
ロボットSIer業界の売上高ランキング
ロボットSIer業界の売上高ランキングとして、産業機械業界の売上高ランキングを紹介します。
1位はパナソニックHDで売上高は8兆3,789億円です。
パナソニックHDは産業用ロボットに関するさまざまな技術を開発しており、業界をリードする存在といえます。
2位は三菱電機で売上高は5兆36億円でした。
三菱電機は「産業用ロボット MELFA」を展開しています。
3位はヤマハ発動機で売上高は2兆4,147億円です。
ヤマハ発動機は産業用ロボットのさまざまなラインナップを揃えています。
4位は川崎重工業で売上高は1兆7,256億円でした。
川崎重工業は国内で初めて産業用ロボットを製品化した歴史のある企業です。
5位はセイコーエプソンで売上高は1兆3,303億円でした。
セイコーエプソンは高い技術力を活かしたエプソンロボットを展開しています。
参照ページ
ロボットSIer業界の年収ランキング
ロボットSIer業界の年収ランキングとして、業界動向サーチに掲載されたデータをご紹介します。
各企業の有価証券報告書や公開資料に基づいたデータを比較したものです。
- 1位はファナックで平均年収は1,283万円でした。
- 2位は安川電機で平均年収は862万円です。
- 3位はダイヘンで平均年収は858万円でした。
- 4位はセイコーエプソンで平均年収は811万円です。
- 5位はヤマハ発動機で平均年収は795万円となっています。
ロボットSIer業界はトップ企業であれば高年収を期待できるでしょう。
参照ページ
ロボットSIer業界の従業員数ランキング
ロボットSIer業界の企業の従業員数ランキングをご紹介します。
業界動向サーチに掲載されたデータを参考にしたものです。
- 1位は川崎重工業で、従業員数は13,662人でした。
- 2位はセイコーエプソンで、従業員数は12,981人です。
- 3位はヤマハ発動機で、従業員数は10,193人でした。
- 4位はファナックで従業員数は4,515人、5位は不二越で従業員数は3,226人です。
参照ページ
ロボットSIer業界の職種
ロボットSIer業界の企業から募集されている主な職種を以下にまとめました。
- 研究開発
- 生産技術
- 設計
- 品質管理
- テクニカルサポート
それぞれの職種の特徴や仕事内容などをご紹介します。
研究開発
研究開発とは、ロボットやロボットシステムの研究開発を行う職種です。
大企業を中心としてロボット・ロボットシステムに関するさまざまな研究開発が進められています。
現状のロボットの課題を解決し、新しい需要に応えられる技術を追求するのが研究開発の仕事です。
ロボットシステムはロボットや設備機器、センシングデバイスなどさまざまな要素を含みます。
複数の要素を連携させてロボットとして機能させるのがシステム化の技術です。
ロボットシステムの研究開発には機械や電気、情報工学などの高度な知識が要求されます。
研究開発の仕事に就くためには、大学で機械工学や電気電子工学、情報工学などの専門課程を修了していることが要求されるでしょう。
参照ページ
研究開発の俯瞰報告書 システム・情報科学技術分野(2021年)
生産技術
生産技術とは、製造現場において製品を低コストで効率的に生産するためのプロセスの管理を行う仕事です。
ロボットSIerはクライアント企業からの要求に応じてロボットを用意しなければいけません。
ロボットSIerの中にはロボットメーカーの自社グループとして活動する企業が多いです。
この場合は、ロボットSIerの求人として生産技術の職種が募集されるケースがあります。
ロボットの生産体制において課題を抽出して改善を行うのが重要な役割です。
研究開発と設計とを橋渡しする役割も果たします。
生産技術職を経験してから配置換えで設計や品質管理などへ移るケースも珍しくありません。
ロボットシステムの設計には生産技術の知識が必要になるため、生産技術の経験は将来の役に立つでしょう。
設計
ロボットSIerにおいて設計は根幹をなす職種といえます。
ロボットを実際にクライアントの現場へ導入するための設計を行う仕事です。
クライアントからヒアリングを行い、現場の抱える課題を分析した上で最適なシステムの構築を行います。
それぞれの現場の課題に合わせて機械装置や部品など最適なものを選び、ロボットシステムとして統合する仕事です。
ロボットシステムはロボット単体で成立するのではなく、ロボットハンドやビジョンセンサ、搬送装置、ロボット架台などさまざまなものが必要です。
さまざまな要素を組み合わせて1つのシステムとして成立させるには、機械や電気、プログラムなどの設計が必要でしょう。
実際、ロボットシステムの構想を検討し、仕様書を作成してクライアントからの承認を受けた上で設計を進めます。
設計の仕事に失敗すればクライアントの満足するシステムにはならずプロジェクトが失敗します。
1つの案件の成功を左右する重要な仕事が設計です。
参照ページ
ロボットSIer活用の基礎知識-【第5回】ロボットSIerの仕事〜ロボットシステム構築の流れと留意点
【ロボットシステムインテグレータ】ロボットに命を吹き込む仕事を解説
品質管理
品質管理とは開発プロセスにおける品質を確保する仕事のことです。
クライアントの求める要素をどの程度満たしているのか評価し、品質向上のための取り組みを行います。
クライアントの要求通りの品質を実現させることが最終目標です。
品質管理の役割をしっかりと果たすことでクライアントの満足度を向上させられます。
実際に作成されたロボットシステムをチェックし、問題がないか確認する仕事があります。
動作不良やバグが見つかれば開発担当のエンジニアに報告し、改善の依頼をしなければいけません。
何度も修正や検証を繰り返し、クライアントが満足できるレベルになることを目指します。
ロボットシステムの開発プロセスにおいて欠かせない仕事が品質管理です。
テクニカルサポート
テクニカルサポートとはクライアントへの導入が完了したロボットシステムについて技術面でサポートをする仕事です。
たとえば、ロボットの操作の仕方や故障などについて問い合わせを受けて回答します。
クライアントにとってロボットは馴染みのないものであり、基本的な理解がおぼつかないケースも少なくありません。
テクニカルサポートが問い合わせに対応することでクライアントは問題を解決し、現場でロボットを適切に扱えるようになります。
テクニカルサポートの仕事には自社の扱うロボット・ロボットシステムやIT全般に関する知識が必要です。
クライアントとのやり取りが多いため、コミュニケーション能力も重要になります。
ロボットSIer業界で働くメリット
ロボットSIer業界でこれから働くとどんなメリットがあるのか気になる方は多いでしょう。
以下では、ロボットSIer業界で働くメリットを2つご紹介します。
自動化の需要が拡大していて将来性が高い
さまざまな現場で自動化の需要が高まっており、今後も需要が拡大すると予想されるため、ロボットSIerは将来性が高いです。
日本は生産年齢人口が減少していて、総人口も減少が始まっています。
あらゆる現場で人手不足が深刻な課題となっており、解決の糸口が見つかっていない状態です。
人手不足の解消の対策としてロボットの活用は注目され、実際に多くの現場で導入が進められています。
今後は今までロボットが使われなかった分野でもロボットを導入するケースが増えるでしょう。
ロボットSIer業界が対象とする分野がさらに広がっていき、業界が成長していくことを期待できます。
ロボットSIerの仕事は年収水準が上がっていき、待遇が改善されていくでしょう。
先進技術を活用した業務に取り組める
ロボットSIer業界で働くことで先進技術に触れられるのがメリットです。
ロボットは世界的に注目されている分野であり、多くの企業や大学などで研究が進められています。
ロボットに活用される技術の中でも特に重要なものがAIです。
ロボットSIer業界で仕事をしていれば、最新のAIの技術に触れることができます。
これから急速に進展していく技術を目の当たりにできるため、知的好奇心を大いに満たせるでしょう。
AIだけではなくロボットには機械工学から電気工学、情報工学まで工業系の幅広い分野に渡る最先端の知識や技術が使われています。
新しいことを勉強するのが好きな人にとって魅力的な業界です。
ロボットSIer業界で働くデメリット
ロボットSIer業界で働くことはメリットだけではなくデメリットもあります。
ロボットSIer業界で働くとどんなデメリットがあるのかご紹介します。
幅広いスキルと知識を要求される
最先端技術の結晶であるロボットを扱うことになるため、ロボットSIer業界で仕事をするには幅広いスキルや知識が要求されます。
ロボットSIer業界で働くエンジニアに要求されるスキル・知識を以下にまとめました。
- 生産技術
- 機械設計
- 電気設計
- ロボット制御
- システム制御
- 品質保証
上記は必要な知識やスキルの一部であり、それぞれの職種ごとにさらに幅広い知識が要求されるケースがあります。
ロボットSIerは単にロボットを用意するだけではなく、現場で活用できるようなシステム設計まで求められるからです。
クライアントのビジネスへの理解や課題解決の提案なども求められるため、多面的なスキルが必要になります。
ロボットSIerの求人に応募する際には、要求されるスキルや知識のレベルが高い点に注意しましょう。
参照ページ
ロボットシステムインテグレータ(SIer)に関する取組について
常に勉強が必要
ロボットSIerには多くの知識やスキルが求められるため、常に勉強する姿勢が必要になります。
ロボットの分野は技術が日進月歩で発展しているため、常に知識・スキルのアップデートが必要です。
古い知識のままでは最新のロボット・ロボットシステムに対応できません。
学びを止めずに勉強を続ける姿勢を維持することを求められます。
ロボットはさまざまな分野の技術を組み合わせて成立しているため、幅広い技術領域の理解が重要です。
自分が大学で専攻していなかった領域も学ぶ必要があります。
これからロボットSIer業界を目指すならば、自身に適正があるかどうか考えてみましょう。
ロボットSIer業界に就職するための対策
ロボットSIerへ就職するには対策を考える必要があります。
どのような対策を取ると効果的なのかご紹介します。
求める人物像を理解する
ロボットSIer業界で入社したい企業が求めている人物像を理解することが大切です。
企業が求めている人物像は求人ページをチェックすれば説明されています。
特にロボットSIer業界は若手の人材が不足しているため、どんな人材が欲しいのかわかりやすく説明しているケースが多いです。
たとえば、機械工学や電気工学、情報工学など特定の分野を学んでいる人材を求めているケースがあります。
また、「こんな方にピッタリです」などどのような方に向いている仕事か記載されていることがあるためチェックしましょう。
「勉強が好きな方」「幅広い分野の技術を活かした仕事をしたい方」といった文章が記載されていれば、どんな人物を求めているのかわかります。
応募企業の過去の質問や問題の傾向を調べる
ロボットSIerで応募したい企業の選考に関する傾向を調べておくことをおすすめします。
どのような流れで選考プロセスが進んでいくのか、過去にどんな質問が行われたかなどを調べておきましょう。
選考プロセスについては求人ページで詳しく説明されているのが一般的です。
たとえば、エントリーシートの手書き提出や自分史ワークシートの提出といった特殊な課題が出されるケースがあります。
ロボットSIer業界の場合はポートフォリオを提出できる場合もあるためチェックしましょう。
特定のプログラミング言語を扱える場合は、自作したアプリなどをポートフォリオとしてまとめておくとスキルのアピールができます。
他にも、CADを用いた機械設計の経験や過去に参加したインターン、コンテストの受賞歴などもポートフォリオに記載できる内容です。
ロボットSIer業界についての理解を深めておく
ロボットSIer業界で就活したいならば、業界についての理解を深めることが大事です。
業界研究を行えば、就職後にミスマッチが起きるのを防げます。
また、志望動機を考える際に業界研究しておくことで説得力のある理由を説明できるでしょう。
業界研究すれば、なぜ自分はロボットsler業界で就職したいのか明確な理由を語ることができ、採用担当者への印象は良くなります。
業界研究は書籍や新聞・ニュース、情報サイトなどから情報を集めるのが基本です。
企業説明会や就職セミナーなどの機会を利用して情報を集めることもできます。
機会があれば、OB・OG訪問を利用して、実際に働いている人から話を聞くのも効果的です。
まとめ
ロボットSIer業界はクライアントの要望に応じてロボットの提案や導入、保守運用などのサポートを行う企業の業界です。
ロボットSIer業界は1兆円産業になっており、今後も需要が高いため、将来性があります。
本記事で紹介したランキングを参考にした上で業界研究を進めて応募企業を選びましょう。