
就活でも知っておくべき基本マナー|面接時のノック回数は何回?
2023年4月28日更新
はじめに
就活では、その人のビジネスマナーの1つとして評価している企業が多く存在します。
企業に入社後に、安心してお仕事を任せられるか、周囲の人と良好な人間関係を構築していけるかにもビジネスマナーは必要不可欠です。
しかし、就活面接の場面でビジネスマナーの全てをチェックすることはできません。
そこで、面接官はいくつかのポイントに絞り込んでチェックをしていきます。
その1つが「ノックの回数」です。
今回は、このノックの回数についてご紹介していきますが、社会人となった際にも、覚えておくと良い内容です。
是非、面接の場面で活かしてください。
1:ドアをノックする意味
そもそも、ノックをするという行為には、どのような意味があるのでしょうか。
ドアをノックするのは、
①相手が室内にいる在籍確認をし、
②入室許可を得る
という意味を持っています。
面接の場面において、面接会場への入室の際には入室許可を得るためのノックを忘れず行う必要があります。
面接官は、入室前の動作も評価ポイントに組み込んでいる場合が殆どです。
正しい入室マナーを知らないと、面接が始まる前に減点されることになりますので注意しておきましょう。
そもそも、この「ノックをする」という文化は日本古来のものではありません。
日本の古い家屋では、障子や襖を用いて部屋を仕切っており、ドアが存在していませんでした。
そのため、ノックの回数は国際標準マナー「プロトコール・マナー」に定められているものが主となっています。
プロトコール・マナーとは、国連や王室など国際的な社交の場で用いられるマナーで、世界の標準です。
ただし、日本で主流となっているマナーがプロトコール・マナーと全てが一致している訳ではない点にも注意が必要です。
2:ノックの回数と意味
プロトコール・マナーで定められている内容と就活上のマナーでのノックの回数の違いを見ていきましょう。
【プロトコール・マナーでのノックの回数】
プロトコール・マナーでのノックの回数別の意味は以下の通りです。
ノックの回数 | 意味 |
2回 | ・トイレで人が居ないか確認するとき |
3回 | ・家族や友人など親しい間柄のとき |
4回 | ・正式な場面、初めての場所などを訪れたとき |
入室の際に、2回のノックは大変失礼だと言われています。
【就活面接場面でのノックの回数】
ノックの回数 | 意味 |
2回 | ・トイレで人が居ないか確認するとき ⇒面接の際には、決してしてはいけない回数。 |
3回 | ・国内企業においてのスタンダードな回数 |
4回 | ・国際企業においてのスタンダードな回数 |
2回のノックは、日本国内のマナーでも面接の際には厳禁とされています。
ただし、プロトコール・マナー上では4回が正式な回数とされているのに対して、国内企業においては「3回のノック」が主流となっている違いがあります。
国際的な企業においては、プロトコール・マナーをビジネスの基本としている場合もあるため面接を受ける企業形態で区別をすると良いでしょう。
面接の際に、回数を意識することが難しい場合には、プロトコール・マナーで定められた4回ノックをすることが得策です。
こうしたノックの回数は、普段見ているテレビや映画でされている回数と異なるケースもあります。
相手に失礼と思われないためには、回数の意味を知り区別をすることを普段から意識しておくことが必要です。
3:面接時のノック回数と注意点
次に、面接時のノックの回数と注意点についてポイント別に見ていきましょう。
ご紹介している内容は、面接官がチェックしているポイントになっているため面接の練習時にも意識しておきましょう。
3-1:面接時のノックについて
面接時のノックについてチェックしておきたいのは3点です。
①面接時には3回のノック
面接時のノックの基本は「3回」と覚えておきましょう。
前述では、4回のご紹介もしていますが、国内のビジネスマナー上でのノック回数の基本は「3回」となっています。
そのため、マナーの講座や書籍でも「3回」を案内しているものが主流です。
ただし、前述している通り国際的な展開を主軸にしている企業や外資系企業ではプロトコール・マナーを遵守している場合もあります。
自分自身が希望する企業の特徴を活かして区別をすることも必要です。
②はっきりと力強く
ノックは、室内に居る相手に伝える必要があります。
そのため、はっきりと力強くすることが必要になりますが、力任せでいいということではありません。
ドンドン!といったノックをすると相手を驚かせてしまう可能性もあります。
また、大きすぎるノックは、元気さがアピールできるのではなく攻撃的な性格であると評価され逆効果になる可能性が生じます。
自分がするノックの印象については、面接練習の場面で室内に居る人から感想を聞くことで対策を取りましょう。
③丁寧にリズム良く
もう1つ注意しておきたのは、ノックは丁寧でかつリズム良くすることが必要です。
ノックの印象は、相手の心理状態を表すとも言われています。
②でご紹介している通り、攻撃的な性格、せっかちな性格、心配性などが分かるとされ、面接官は、ノックの印象をチェックしています。
ノックの印象だけで、面接結果をきめている訳ではありませんが、入室前に与える心象は、その後の面接の印象にも影響を与えることも意識しておきましょう。
3-2:覚えておこう|入室までの流れ
面接における入室までの流れについても順番に見ていきましょう。
①ノックして入室許可を得る
面接の順番が呼ばれた際には、ドアの前でノックを行います。
ノックをした後に「どうぞ」などの入室許可が得られてからドアを開けます。
ノックした後に合図を待たずドアを開けることはマナー違反とされているので注意しておきましょう。
②入室する
ドアを開けてから「失礼いたします」と言ってから入室します。
ドアを開けながらではなくドアを開け一呼吸おいてから声を掛けることがポイントです。
ドアよりも離れた席に座っている面接官にも聞こえるように「はっきりと」声を掛けることが必要です。
ただし、面接会場が狭い場合もあります。
大きすぎる声ではなく、距離感に応じた対応を練習しておきましょう。
ここでも「どうぞ」などの声をかけて頂いた後に、静かにドアを締め座席に向かうようにしましょう。
③椅子の横に立つ
入室後は、案内される椅子の横に立ちます。
スペースにもよりますが、椅子の左側に立つのが基本です。
その後、面接官の方に向き「○○大学○○学部 ▲▲です。本日はよろしくお願いいたします」などの自己紹介を行います。
この時、下を向くのではなく面接官に顔を向け、目を見てはっきりと挨拶しましょう。
最初に面接官と目を合わせるので、緊張することも多いでしょうが、落ち着いて自己紹介していきましょう。
面接官は、ここで焦ってしまうのではなく自分のぺ―スで自己紹介をしてくれるのを待っています。
④着席する
自己紹介をしたら、面接官の合図で着席をします。
焦って椅子に座るのではなく、「どうぞ」など椅子をさして誘導してくれるまで待つようにします。
同時に、荷物を置く場所を案内してくれる場合もあります。
その際には「ありがとうございます」と、お礼を述べてから荷物をおくようにしましょう。
3-3:覚えておこう|退室までの流れ
次に、面接が終わった後の退室までの流れを見ていきましょう。
面接が終わった後の退室の様子も面接官はチェックしています。
緊張する面接が終わったとホッとしてしまう時ですが、最後まで気を抜くことなく対応していきましょう。
①立ち上がる
「面接は以上です」など、面接終了を告げられたら「本日はありがとうございました」とお礼を伝え、立ち上がります。
この時も椅子の左側に立つのが基本です。
②お辞儀をする
立ち上がった後に、一呼吸をおいてお辞儀をします。
その後に「失礼します」と伝えドアの前に移動します。
③ドアの前で改めてお辞儀をする
最後に、もう1度お辞儀をし「失礼します」と伝え退室します。
退室後には、静かに扉を閉めます。
案内をしてくれる方がドアの外に居る場合には、「ありがとうございました」と忘れずに伝えましょう。
これらの一連の流れは、なんどか練習をしておくことでスムーズに行うことができます。
練習なく面接の本番を迎えると緊張してしまいステップをわすれてしまうこともあります。
自分以外に面接を受ける人が居る場合には、その人達を観察することでステップを整理することができます。
4:一緒に覚えておきたい面接官のチェックポイント
次に、面接官が面接以外でチェックしているポイントについてもご紹介していきます。
面接官は、ノックの回数や面接の場面以外にもチェックしている箇所があります。
それらを理解しておくと、減点にならず場合により加点になることもありますので覚えておきましょう。
4-1:入室前
入室前の待機時間においても面接官は、ビジネスマナーをチェックしています。
ここで、覚えておきたいのは面接会場の面接官だけが就活生を評価している訳ではないことです。
面接会場へ案内する人、面接前の説明をする人、会社にいる人全てが面接官であることを忘れてはいけません。
①待機中のマナー
控室で面接前に待機している時間も面接の一部だと思いましょう。
控室で私語をしている、周囲の人との調和なども見られています。
②挨拶
面接会場となっている企業や会場へ到着した際の挨拶は、よく見られているポイントです。
会場に到着後に、「おはようございます」や学校名や名前を伝える様子は会社の人に与える印象に残ります。
ここでの印象が良い場合には、入社後の人間関係にも影響するとさえ言われているため全てが見られている意識を持つことが必要です。
③受け答え
面接の順番を案内された際、会場まで誘導される際の受け答えもチェックされています。
履歴書やエントリーシートを提出する際、面接の順番を伝えられた際など、笑顔でハキハキとした受け答えができる様に意識しましょう。
慌てることなく書類を出せるように、不足がないように面接前には余裕を見て用意することも必要です。
4-2:退出時
会場を出るまでが面接と言われますが、実際には会社の前の横断歩道を渡る様子なども見ている企業が多くあります。
ここでは、面接後にチェックされているポイントをご紹介します。
①温度差
前述でもご紹介していますが、面接終了後に緊張が解け面接時との温度差がでてしまう可能性があります。
緊張が解けてホッとすることで、すれ違う社員の人への挨拶ができていない、言動に温度差が出てしまうなどが無いようにしましょう。
会場を出るまでが面接だとセミナーなどでは案内されることが多い中、現在では、会場を出た後の様子もチェックする企業が増えています。
現在、企業は周囲の企業だけではなくサービスを利用する顧客に選ばれる企業とは何かを考えて活動をしています。
そのため、会場前にある横断歩道を渡る様子、信号無視や道路を横切るなどのマナー違反にはとても厳しくなっていると考えておくことが必要です。
だからこそ、会場を出て会場が見えなくなるまでも面接の一部だと捉えて気を抜かない位の心構えが必要です。
②退室後のマナー
退出後のマナーは、自宅に帰った後も続きます。
面接のお礼を伝える、二次面接の案内を受けとるなど入社が決まるまで、そして、入社までの間についてもビジネスマナーをチェックされていることを忘れないでおきましょう。
5:就活でよくある質問
最後に、就活においてよくある質問についてもご紹介しておきましょう。
①ノックを忘れてしまったら?
ノックを忘れてしまった場合には、どうしたらいいのでしょうか。
ノックを忘れドアを開けてしまうことは緊張していれば、誰でも起こしてしまう可能性があることです。
ノックを忘れたことがイコール、不採用とはなりません。
ドアをいきなり開けてしまった場合には、「ノックを忘れてしまいました。申し訳ありません。」と丁寧にお詫びをし、お辞儀を丁寧にすることで面接を続けて受けるようにしましょう。
②扉がない場合は?
面接会場によっては、ドアがない場合があります。
その場合には、ノックをする代わりに「失礼します」と声を替え、「どうぞ」などの案内をもらってから会場の中に入る様にしましょう。
③面接官が後から入室する場合は?
特には、面接官が後から入室する場合があります。
先に席に座って待つように案内された場合には、面接官が入室された際に席を立ち、合図があるまで着席せず待つようにしましょう。
6:まとめ
就活の面接は、就活においても緊張しやすく失敗したなどと感じることが多い場面です。
しかし、大学の就活支援や大手エージェントの開催するセミナーなどで対策講座を開催しており練習や対策を取ることができます。
1度の練習では不安が残る可能性も高いため、何度か場面を変えたセミナーを受講することで実際の面接の場面に柔軟に対応できるようになります。
今回、ご紹介している内容を参考に悔いのない就活が進められる様に準備していきましょう。