【例文あり】「企業選びの軸」を見定める方法・面接での答え方

【例文あり】「企業選びの軸」を見定める方法・面接での答え方

2023年5月9日更新

はじめに

日本には、約300万以上の会社があると言われています。

 

自身のスキルアップであったり、

目標達成のためであったり、

はたまたその両方であったり。

 

就職における目的は人それぞれ異なりますが、

そのような目的達成において、人生のコンパスとなり得るのが

いわゆる「企業選びの軸」です。

 

この企業選びの軸(または選社軸)というものは、

面接において必ずと言って良いほどよく聞かれることになりますので、

しっかりと自分なりの答えを明示できるようにしておく必要があります。

 

本記事では、

そもそも企業選びの軸とは何なのか、

企業選びの軸はどう作ればよいのかについて、

具体的な回答例を交えて紹介していきます。

 

これから企業を見ていくという方や、

就活をしていくうちによく分からなくなってしまった、という方は

ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.そもそも企業選びの軸とは?

そもそも「企業選びの軸」とは何でしょうか。

 

簡単に言うと、「企業選びの軸」とは、企業を選ぶ上での条件です。

 

例えば、

  • 企業の業界
  • 仕事内容
  • 職務環境
  • 福利厚生

などが条件として挙げられます。

 

企業は星の数ほどあるので、

全ての会社を受けていこうとすると時間が足りず、労力の無駄です。

 

そのため、最初から効率的に選考を受けるために企業選びの軸を設定し、

志望する企業数を絞ることが、効率的に就職活動を行う上で重要です。

 

しかし、企業選びの軸は人それぞれです。

 

例えば、企業の働きやすい風土に注目する人もいれば、

企業の給料の高さに注目をする人もいますし、

裁量権を持って働きたいという人もいます。

 

自己分析をしながら、

「自分は企業選びに対してどの条件が重要なのか」について

深掘っていく必要があるといえるでしょう。

2.企業選びの軸の重要性

では、なぜ企業選びの軸が重要なのでしょうか。

企業選びの軸が重要な理由をあげていきます。

 

2-1.企業とのミスマッチを防ぐため

 

近年、約3割の新卒入社した社員が3年以内に退社するといわれていますが、

企業選びの軸について深く考えていなかった

ことが理由となっているケースが少なくありません。

いくら転職が当たり前の時代とはいえ、

在籍期間が例えば半年や1、2年程度では入社の意味があったとはいえず、

次の転職においても足かせとなってしまいかねません。

 

このミスマッチが起こってしまう原因は、

自己分析不足の場合が多くあります。

 

業界分析や企業分析に注力するあまり、

自分の目指す方向性が二の次になってしまい、

企業主軸の就職活動になってしまっていることが起きてしまいがちです。

 

リクルートが2019年5月に発表した「就職白書2019」によると、

一人あたりの採用コストは平均70万かかると言われており、

だからこそ企業側も貴重な採用費用が無駄になってしまわないよう、

面接では必ず企業選びの軸が聞かれることになります。

 

このように、応募者側にとっても企業側になっても

マイナスとなってしまう早期離職。

 

予防するためにも、

しっかりと自分が就職する理由や目的を明確にし、

これらを意識して就職活動を行うことが重要です。

 

 

2-2.就職活動を効率的に行うことができる

 

就職活動を行う上で、時間管理は重要です。

というのも、

授業がある中でインターンが入ったり、企業説明会が入ったりするため、

就活生は非常に忙しい毎日を送ることになります。

 

そのため、軸がない中多くの企業を受けていくと、

1企業にかける時間が相対的に減り、選考準備が中途半端になります。

結果、内定が貰えないケースが生じてしまいかねません。

 

その点、企業選びの軸をしっかりと持って就職活動を行った場合は、

企業選びの軸に合わない企業は選考を受けなくてよいので、

無駄な企業の説明会やインターンに行かなくて良くなります。

 

企業選びの軸が明確であればあるほど、

いきたい企業に時間を割くことができます。

効率的に就職活動を行うことは、就職活動を成功に結びつけるためにも重要です。

2-3.志望動機に説得力を持たせることができるため

企業数を絞る前の段階に、自己分析があります。
自己分析をすると自分はどんな仕事に就いてどのように活躍したいかが明確になります。
自分の未来や希望をを明確に提示できると、おのずと志望動機に説得力が生まれるので、面接などの時に相手にビジョンが伝わりやすくなります。

 

2-4.企業側も就活生とのミスマッチは避けたい

就活生にとって企業とのミスマッチは大きな時間と労力のロスですが、企業側も採用のミスマッチは大きなお金を失います。
お互いが納得した就職・採用が出来るとそれぞれの資産を生むことができ、両方にとって有益です。
企業側も真剣に取り組んでいることを理解し、就活生も自己分析や企業選びに時間と労力を掛けましょう。

 

上記のように、企業選びの軸を設定することは、

内定への近道という意味合いでも大切であると言えるでしょう。

3.就活生必見:企業選びの軸の作り方

企業選びの軸の重要性についてはお伝えした通りですが、

実際に策定するためには、具体的には何をすればよいのでしょうか。

いくつか企業選びの軸の作り方を紹介していきます。

 

 

3-1.自己分析をする

有用かつ効率的な自己分析の方法として、以下の2つがあります。
・モチベーショングラフ

モチベーショングラフとは、横軸にこれまでの自分の時間の流れ(中学時代、高校時代など)、縦軸にモチベーションの高低を示し、これまでで記憶に残っている自分に起きた出来事をモチベーションの高低で評価し、グラフに表すものです。
自分がどんな時にモチベーションが上がったり下がったりするのかが把握でき、自己分析に繋がります。
モチベーショングラフの詳細な書き方については以下のページに詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください。
https://jo-katsu.com/campus/3390/

・ストレングスファインダー診断を受けて自分の強みを見つける
ストレングスファインダーとは、米国で50年以上研究され、開発されたオンライン才能診断ツールです。
177個の質問に答えて自分の無意識の感情・思考・行動を分析し、自分の強みをデータ化出来るので、向いている仕事が把握しやすくなります。

また、ストレングスファインダーは有料となっていますので、

「無料で自分の特性を知りたい」という方は、

以下の記事で紹介している他ツールも参考にしてみてください。

【自己分析】無料!ストレングスファインダーより面白い診断ツール集!

3-2.業界・企業研究を進めよう

行きたい業界はどんなサービス・モノを用いて誰に対してそれを販売するのか、その業界の構造はどうなっているのか、今後その市場は発展するのかを研究しましょう。
その業界にはどんな企業が存在するのかを把握し、より芯の通った志望動機、自己分析に繋げていきましょう。

3-3.OB・OG訪問をしてみよう

自己分析、業界・企業研究が進んだら、次はOB・OG訪問を考えましょう。
より具体的に仕事内容や、企業の良いところ、悪いところが理解でき、自分に合っている企業なのかを分析できる様な情報を得ることが出来ます。
貴重な時間を割いて下さるので、失礼のないように十分な配慮が必要です。

3-4.選考の過程で企業を比較しよう

ある程度の数の企業に絞り、インターンシップに参加したり、面接に進んだりする中で、競合企業との比較をすることでその企業の具体的な魅力が分かります。
IRや決算資料、事業戦略など、多角的に比較することで自分に合った企業を見つけることが出来ます。

 

4.企業選びの軸について面接での回答例!

会社選びの軸は面接で必ず聞かれるため、

会社選びの軸が曖昧だと面接で落ちてしまいます。

そこで、企業選びの軸について聞かれた際の良い例と悪い例を見ていきます。

押さえておくポイントは下記の通りです。
①簡潔かつ説得力を持たせる回答(PREP法)
②回答の内容は‘why‘を繰り返して深堀りする

この2点を踏まえて下の悪い・良い解答例を見ていきましょう。

 

4-1.悪い例(Aさん)

 

「私の企業選びの軸は旅行業界に携われるかどうかです。 なぜなら私は旅行が好きだからです。私は今まで10か国に旅行してきました。その際に使用した御社のサービスに感銘を受け、私も御社のサービスを提供する側に回りたいと思いました。」

 

悪いポイントが2つあります。
①旅行が好きだからという点
ポイントでご紹介したwhyが抑えられていません。
なぜ好きなのかを付け足すと、より具体的な志望動機になり、説得性が生まれます。

例)「私の企業選びの軸は旅行業界に携われるかどうかです。なぜなら私は旅行が好きだからです。私が旅行が好きな理由として、経験値を増やせることが挙げられます。
これまで見たことのない建造物や景色、食べたことのない料理、出会ったことのない人と出会うことで経験値が増え、新しい価値観に触れることが自分の生きるモティベーションであることに気づきました。
社会に出て、常に新しい価値観に触れることができるような仕事に就き、成果を出したいと考えております」

②御社のサービスに感銘を受けたという点
PREP法(結論→理由→具体例→まとめ)の具体例が全くないので、志望動機に信憑性がなく、本当に志望しているのかさえも疑問に思われる可能性があります。
どんなサービスを受け、どのように感じ、それがなぜ志望動機になったのか、whyを繰り返して深堀りする必要があります。

 

ビジネスにおいては、よく「Why」を5回繰り返すと言いますが、

企業選びに関しても同じことが言えます。

 

「本当にそうなのか?」といった観点を絶えず持ちながら、

自己分析を深めていくことが重要です。

 

 

4-2.良い例(Bさん)

 

「私の企業選びの軸は、旅行業界で、一人一人に沿った旅行プランを提案できる企業です。なぜなら、私は自分の知識や経験で人を喜ばすことが好きだからです。その中でも旅行は人の人生観にプラスの影響を及ぼす究極のサービスだと考えています。

私は大学1年生の時にインドに旅行をしました。そこから人生観が180度変わり、旅が一人の人間に及ぼす影響の大きさを身をもって体感しました。また友達の旅行をサポートした際に、とても喜んでくれ、自分の経験が役に立つことが嬉しかったからです。」

 

この例文の良い点は、なぜ好きなのかが明確な点です。

また自身の経験と欲求が入っており、

あなた自身の考えをよく知ることができます。

また、「経験が役に立ち嬉しかった」という点はBさんの人想いな人間性が伝わってきます。

 

そして重要なポイントは、

自分の感情や結果について論理的に説明、あるいは相手に情景を思い浮かべられるように説明できているかどうかでもあります。

 

同じ題材でも伝え方、書き方次第で大きく評価が分かれてくることは忘れないようにしましょう。

まとめ:企業選びの軸を見つけるのは簡単ではない!

 

企業選びの軸の重要性と作り方、そして具体例について紹介してきました。

 

企業選びの軸は人それぞれです。

そのため、簡単に見つかるものではありませんし、

就活生が企業選びの軸を見つけるのには、時間がかかります。

 

しかし、納得感のある企業選びの軸が見つかると就職活動は順調に行き、

満足のいく内定獲得につながる可能性が高まります。

 

もし企業選びの軸を探していて、よく自分でわからなくなったら、

誰かに相談してみるのも良いでしょう。

 

誰かに相談することで、

案外今まで見えていなかったものが見えてくるものです。

 

なんとなく就職活動をするのではなく、

企業選びの軸から明確な意思を持って就職先を決めましょう!

 

「企業選びの軸は?」押さえておきたい5つの基準と軸の定め方!

就活の相談をするメリットとは?オススメできない相談相手も

上京を志す地方学生ならジョーカツ

首都圏の学生ならスタキャリ

  • line シェアする
  • twitter ツイートする
就活ハンドブック編集部

就活ハンドブック編集部

就活ハンドブック編集部です!  就職活動に関しての情報や地方からの上京就活生の役に立てるようなコンテンツを沢山配信していきます!