インフルエンザより怖い「就活病」という流行り病。

たとえば、あなたが女性でも男性でも、
むちゃくちゃモテる人だったとします。

突然すみません。
でも、これから就活をしていく上で、むちゃくちゃ重要なことなので! 就活の根本的なところの話なので! つまり、あなたの人生を左右するくらいに重要なことなので! ちょっとお付き合いください。

さてさて。あなたは周囲の知人からも頼られて、自分自身もそれなりの夢があって、「将来一緒になれる人がどこかにいたらな~」と思っていたとします。

そんなあなたに、たくさんの人たちが言い寄ってきます。
数人というレベルじゃなくて、何百何千人という人たちが、あなたにアピールしてくるわけです。

「ぜひ、私とともに!」とか、
「私は、こんな人間で!」とか、
「あなたはとても素敵な人だ!」とか、
それはそれは、みんなが美辞麗句を並び立てて、あなたを称賛します。
あなたはそんな人たちの中から「将来を共にできる人」を探すために、どんな人かを知るために、いくつかの質問を投げかけていきます。

「たとえば私は、こんな趣味があるのだけれど……」
「選ぶ相手には、こんなことを求めていて……」
「こういうのが大事だと思っているんですが……」
って、相手のことを知ろうとして、さまざまな質問をしていきます。

そこで彼らから返ってくる言葉は、こうです。
「わかります! まさに私もそう思っています!」
「それでしたら私こそが! こんなことしてますし!」
「それを求めているのであれば、私もそうです!」

どう感じます?
ど~思います?

並びたてられた美辞麗句、
あなたならどう思いますか?

「いやいやいやいやいやいや! ちょっと待って! ちゃうねんちゃうねん。別に100%同意してほしいわけじゃなくて、私に対してあなたなりの考え方を提示してほしくて聞いてるわけですねん! あなたはどんな人で、どういう考え方なのか、それを教えてほしいねん。それじゃ、みんな答えがおんなじで、誰を選べばいいかわからへ~ん!! 私に合わせるんじゃなくて、あなたの本音の声を聞かせてや~!!
と、思ったりしません?

あなたに声をかけてくる人たちがみんな、あなたを褒め称え、あなたの言うことに同意納得し、「私こそがそんな人間です!」って言ってくる。しかもそれが、何十人何百人と繰り返し続くんです。

それって、どうですか……?
その言葉って、信じられます?
選びにくくないですか?
ってか、むしろなんだか気持ち悪くないですか?

就活が失敗する最大要因である「就活病」とは何か?

 

でもですね。
全国の就活をしている学生たちのほとんどが、そんな感じなんです。
企業の多くの人たちが、学生の本音が見えなくて、やきもきしています。
相手(企業)から気に入られたいがために、まわりの人たちがそうしているから、そうアプローチするのが正しいと思ってしまって、相手にも世間にも合わせようとしちゃう。

ぼくは、この現象を「就活病」と言っています。

「就活ってこういうものだ」、「相手に評価されるために」、「こういうのが評価されやすいらしい」、「変に目立っちゃいけなさそう」、「みんながそうしてるから」、「とりあえずこれが大事らしい」って、相手に合わせてそれっぽい対応をしておく。

これが、就活が失敗する最大要因、「就活病」です。
そういう振る舞いが元々上手な人はそれでうまくいったりもします。
ただ、うまくいかない場合の根本的かつ最大の理由が、この「就活病」なんです。

「優秀な学生に見せなくちゃ」というカン違いをしてないか?

「就活病」とは、端的に言えば、「優秀な学生に見せなくちゃ」というカン違い
それこそが、多くの学生が陥る、いまの就活におけるボタンの掛け違い。

企業の人たち(少なくとも、ちゃんと成長している企業の人たち)は、別にゴマすり上手な人がほしいわけじゃありません。自分たちとまったく同じ人たちをほしいわけでもありません。
企業の人たちは、最低限のレベルとして、「ちゃんと自分の考え方を言葉にできる人」がほしいんです。素の状態、自然な状態のときに、どんなことを考えて、どう動く人なのかを知りたいと思っています。
それなのに多くの学生たちは、企業の人たちの顔色を伺って、みんな同じになろうとして、気に入られようとして合わせていく―――。

だから、もしあなたが自分らしく働きたいと考えていて、そのために本当の自分で評価をさせたいと思っているなら、まずは「就活病」を治すところがスタート地点です。
早いうちから就活に意識高く取り組む人ほど、就活病にかかりやすいという特徴があります。
しかもそれは、長期にわたって就活病のままだから、そのぶん重症化しやすくなります。

まずは、「就活病」という病気の症状を知りましょう。
そして、さっさとそこから抜け出して、ちゃんと自分らしい就活をしていきましょう。
多くの学生たちの就活が、どうにもうまくいかない理由の根本には、就活病があるんです。
さっさと治してしまいましょ~う。