
【企業研究】パレスホテルの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年9月26日更新
はじめに
本記事では、国内の有名ホテルである「パレスホテル」について詳しく解説していきます。
パレスホテルの選考対策を進める学生に対してはもちろんのこと、ホテル業界について詳しく知りたい学生、そもそも全くホテル業界を知らない学生に対しても有益になる情報をまとめています。
業界の解説や就職難易度・選考対策など幅広い情報を記載しているため、ぜひ最後まで読んでみてください!
ホテル業界
ホテル業界とは、お客様に宿泊施設を貸し出すことに加え、宴会やブライダル・レストランのサービスも行い、最高のおもてなしで利用者に非日常的な空間を提供します。
形態としては主に3つに分けられます。
【シティホテル】
家族旅行や一人旅・出張に加え、レストランや温泉など日帰りで利用することもできるサービスを兼ね備えたホテルです。客室のタイプもファミリールーム・ツイン・シングルなど多岐にわたります。
【ビジネスホテル】
繁華街や駅の近くなど利便性の高い場所に建ち、出張をはじめビジネスの場面で多く用いられるホテルです。
宿泊に特化しているため部屋もシングルでルームサービスがなく、それ故他のホテル業界に比べ安価であることが多いです。
【リゾートホテル】
休暇を楽しみたいときに利用するホテルで、海や山などの自然に囲まれた場所やリゾート地・観光地に拠点を置き、お客様に癒しを提供します。
ウェルカムドリンクの提供やイベントの開催など通して宿泊者が常に楽しめるサービスを行い、そのような質の高いサービスが宿泊者に「非日常」を感じさせます。
とても多くのサービスを提供しているため、職種も多岐にわたります。
具体的には、ホテル業界特有の「ドアマン」「コンシェルジュ」「フロント」「ベル」に加え、営業やバックオフィスなどです。
業績について、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年までは右肩上がりで成長していましたが、2020年には売上が激減。
その後は政府が「GoToトラベル」をはじめ各種施策でホテル業界を支援し、またコロナウイルスへの取り組みが浸透してきたことが影響し、現在はピーク時の7割まで宿泊者数が回復しています。
「おもてなし」の精神などが影響し世界的にみても国内のホテルは高い評価を受けているため、ホテル業界の今後の回復には日系企業が多く貢献していくと予想できます。
本記事では、丸の内をはじめとして日本の中心地で利用者の需要に応えるべく様々なサービスを展開している「パレスホテル」について紹介するので、ホテル業界について興味を持っている就活生はぜひ最後まで読んでいってくださいね!
またホテル業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!
会社概要
パレスホテルの会社概要は以下になります。
会社名 | 株式会社パレスホテル (英文名: PALACE HOTEL CO., LTD) |
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目1番1号 |
URL | https://www.palacehotel.co.jp/ |
電話 | 03-3211-5211 |
代表者 | 取締役社長 吉原 大介 |
設立 | 1960年2月1日 |
開業 | 1961年10月1日 |
資本金 | 10億円 |
従業員数 | 739名 2021年4月現在 |
事業内容
60年以上の歴史を持つパレスホテルは、ホテル事業に加えて3つの事業を展開しているため、計4つの事業を下記で紹介します。
1、ホテル事業
「美しい国の、美しい一日がある」というコンセプトのもと、ラグジュアリーホテルとして東京・立川・大宮・大阪・香川・台湾に拠点を構えます。
宿泊はもちろんのこと、レストランや宴会場も併設され、フルサービス型の運営を行っています。
2、コンサルティング・研修事業
パレスホテルはコンサルティング・研修事業として「ワインスクール」「マナー研修」「調理コンサルティング」を行います。
ワインスクールではソムリエを招き、プライベートやビジネスに役立つワイン情報を伝えるセミナーを開催します。
また世界有数のトラベルガイド「フォーブス・トラベルガイド」では2016年以降、毎度5つ星を獲得するなどパレスホテルには優秀な従業員が多数在籍しています。
マナー研修や調理コンサルティングは、そんな実績のある従業員により実施されます。
3、不動産事業
日本最大のビジネス街である丸の内で「パレスビル」の運営を行います。
「丸の内1丁目1番地1号」という住所は丸の内の中心であることを表し、地下ネットワークや空港のアクセスも申し分なく、大手企業が多数利用する好立地のオフィスビルです。
4、その他事業
パレスホテルの商品を、オンラインで24時間いつでも購入できる「オンラインショップ」や、宴会場やレストランの運営を行います。
また2022年3月には「パレスホテルスイーツブティック」をオープンし、パレスホテルのスイーツを新宿伊勢丹で販売しています。
募集職種
パレスホテルは新卒採用において以下2つの採用を実施しています。
・総合職
・調理職
・総合職
宿泊部門、レストラン部門、バンケット部門 ほか 上記部門を経験後のキャリアプランとしては、 経営企画/ブランド戦略/マーケティング/人事/事業開発/国内セールス/グローバルセールスなどがあります。
・調理職
調理部門(洋食、和食、製菓、製パン)
募集要項
新卒採用HPに記載のある募集要項を下記で紹介します。
初任給 | ・支給額:235,400円 ・基本給:218,400円 ・諸手当(一律/月):17,000円 (職能手当:10,000円、食事手当:7,000円) ※固定残業制度なし |
諸手当 | 通勤手当、食事手当 など |
試用期間 | あり(3か月) |
昇給 | あり |
賞与 | 年2回 |
年間休日 | 115日(有給休暇の計画的取得分5日を含む) |
休日・休暇 | 年次有給休暇(入社6か月後10日間、最高20日間) 慶弔休暇、産前産後休業 など |
待遇・福利厚生 | 社会保険(雇用、労災、健康、厚生年金、介護、労働)、財形貯蓄制度、団体生命保険、退職金制度、確定拠出年金制度、育児・介護休業制度、育児・介護時時短勤務制度、従業員食堂、食事手当、医務室、社員寮、従業員互助会懇親会、クラブ活動、福利厚生倶楽部(リロクラブ)加入、従業員割引、各種研修制度 ほか |
社内制度 | 実力主義の給与体系・評価制度を導入 教育・研修制度が充実 福利厚生が充実 産休・育児休暇取得実績あり 資格取得支援制度あり 時短勤務制度あり 対面の研修あり ジョブローテーションで様々な職種を体験できる |
受動喫煙防止の取り組み | 屋内原則禁煙(喫煙専用室設置あり) |
勤務地 | 東京 |
勤務時間 | 変形労働時間制 シフト制勤務(1か月単位) 1日実働8時間(実働40時間以内/週平均) |
新卒選考フロー
パレスホテルの選考フローは以下になります。
1、会社説明会・履歴書提出
2、面接
3、グループディスカッション
4、筆記試験
1、会社説明会・履歴書提出
マイナビからエントリー後、まずは企業説明会に参加します。
パレスホテル東京で実施され、時間は90分間です。
内容は動画・口頭での企業説明や、質疑応答です。
そして会社説明会の終了後、履歴書の提出があります。
WebでのES提出が多い中、パレスホテルの場合は履歴書を事前に準備し、説明会当日に持参します。
履歴書のフォーマットによって記入できる内容も様々ですが、
・ガクチカ
・自己PR
・志望動機
などは必ず記載するようにしましょう。
2、面接
採用HPには面接が複数回実施されると記載がありますが、実際には1度の面接でグループディスカッションに進めている学生もいるため、学生によって面接回数は変わってくると推測されます。
また面接の内容としてはWeb上でのグループ面接が含まれます。
学生5~6名に対して面接官は1名で、時間は40~60分で実施されます。
質問内容はオーソドックスな内容ですが、「感銘を受けたことは?」「感性を揺さぶられた経験は?」など心が大きく動かされた経験についての問いを受けることもあるようです。
グループ面接のポイントは、前後の学生の時間を確保すべく簡潔に話すことであるため、結論ファーストで面接官との会話のキャッチボールを意識していきましょう。
3、グループディスカッション
面接を通過した学生は、グループディスカッションに呼ばれます。
20分のグループディスカッションを、発表込みで2回実施されます。
またメンバーをシャッフルして、1回目と2回目で異なるメンバーでグループを組み直して討論が進められ、各グループに社員が1名ついて討論を見守る形がとられます。
過去のGDのテーマは以下になります。
・理想のホテルを作り上げよ
・理想のホテルがコロナ禍で倒産の危機、どうする?
・10周年のパレスホテル東京で行うべきプラン
・100周年のパレスホテル東京で行うべきプラン
4、筆記試験
グループディスカッションを通過した学生は、最後に筆記試験を受験します。
選考体験記など、インターネット上に「筆記試験」の内容について言及している記事がなく、詳細を確認することができませんでした。
しかし、パレスホテルの新卒採用HP上には「筆記・適性検査」という記載があります。
そのため、筆記で適性検査を受けるという内容なのではないか、と推測されます。
社風
パレスホテルの社風や、「協力的」な社風です。
社員1人1人がお客様をもてなすサービスを日々行っているため、社内の従業員に対しても優しい方が多く、良いチームワークを発揮しながら働くことができます。
また企業理念には8つのスピリットを掲げていますが、中には「和~尊重しあい、
チームワークを発揮します。」という内容もあります。
実際に現場ではチームワークが発揮できていることから、社員にしっかりと企業理念が浸透していることが分かります。
求める人材
パレスホテルは企業理念で8つのスピリットを定め、社員は理念に則って働くことでビジョンに掲げる「人びとのこころを満たしていく、“The Hotel”へ。」の実現に努めます。
1、【誠】感謝の心で、誠実に向き合います。
2、【品】細部まで、美しさと品格にこだわります。
3、【潔】自ら考えすぐに行動し、やり抜きます。
4、【挑】好奇心を持って挑戦し、進化し続けます。
5、【和】尊重しあい、チームワークを発揮します。
6、【柔】あらゆる状況や変化に、柔軟に対応します。
7、【凜】信念をつらぬき、期待を超えていきます。
8、【楽】すべてにおいて、全力で楽しみます。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
パレスホテルはホテル業界でどのような立ち位置にいるのか、競合他社と比較しながら明らかにしていきます。
就職難易度や偏差値について詳しく知りたい方は、【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキングを参考にしてください。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
パレスホテル | 172億円 | 425万円 | 難関 | 協力的 |
帝国ホテル | 286億円 | 475万円 | 最難関 | 体育会系 |
リーガロイヤルホテル | 121億円 | 398万円 | 難関 | 挑戦的 |
引用:【最新版】ホテル業界の就職偏差値ランキング | 大手企業一覧,学歴,難易度も | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (reashu.com)
ホテル業界 売上高ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)
売上高に関しては上記3社のなかで帝国ホテルが一番高く、業界では12位です。
そしてパレスホテルが18位、リーガロイヤルホテルが20位と続きます。
上記で紹介した3社は全て就職難易度が高く、大学受験で例えるなら帝国ホテルが旧帝大、他2社は地方国立大レベルと称されます。
社風はパレスホテルが「協力的」、帝国ホテルは自社ブランドへの誇りを高く持ち「体育会系」な風土、リーガロイヤルホテルは「ホテイチ」というホテル内での食事販売をはじめとして業界に先駆けた事業を積極的に行う「挑戦的」な社風です。
採用大学
パレスホテルの採用人数(大学卒)は以下になります。
採用実績
採用年度 | 採用人数 |
2023年度 | 37名 |
2022年度 | 22名 |
2021年度 | 3名 |
引用:(株)パレスホテルの新卒採用・会社概要 | マイナビ2024 (mynavi.jp)
採用大学
愛知大学、青山学院大学、亜細亜大学、茨城キリスト教大学、桜美林大学、大阪大学、お茶の水女子大学、学習院大学、学習院女子大学、鹿児島大学、神奈川大学、関西大学、関西外国語大学、関西学院大学、神田外語大学、関東学院大学、北九州市立大学、北里大学、京都外国語大学、京都産業大学、共立女子大学、杏林大学、近畿大学、慶應義塾大学、恵泉女学園大学、甲南大学、國學院大學、国際教養大学、国際基督教大学、国士舘大学、駒澤大学、埼玉大学、産業能率大学、静岡大学、淑徳大学、上智大学、昭和女子大学、白百合女子大学、聖学院大学、成蹊大学、成城大学、西南学院大学、専修大学、大正大学、大東文化大学、拓殖大学、玉川大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、津田塾大学、帝京大学、テンプル大学、東海大学、東京大学、東京外国語大学、東京家政大学、東京経済大学、東京国際大学、東京女子大学、東京成徳大学、東京都市大学、東京都立大学、東京理科大学、同志社大学、東洋大学、東洋英和女学院大学、獨協大学、名古屋外国語大学、日本大学、日本体育大学、一橋大学、フェリス女学院大学、文教大学、文京学院大学、法政大学、武蔵大学、武蔵野大学、明海大学、明治大学、明治学院大学、明星大学、横浜国立大学、横浜商科大学、横浜市立大学、立教大学、立命館大学、和光大学、早稲田大学
引用:(株)パレスホテルの新卒採用・会社概要 | マイナビ2024 (mynavi.jp)
採用実績と採用大学を見る限り、パレスホテルの新卒採用に学歴フィルターは「ない」と言えます。
上記でも確認できるように、私立・国立の難関大学をはじめ幅広い大学から採用を行っているためです。
また2021年度の採用実績は3名ですが、コロナウイルス感染拡大が原因です。
その後は採用人数が増えていっているため、今後は業界の回復と共に採用人数も増えていくと考えられます。
ホットニュース
パレスホテルが初任給を14%引き上げへ
パレスホテルは、2023年度の新卒採用から初任給の引き上げを決定。
今までは20万7,800円だったのが14%増の「23万5,400円」になりました。
ホテル業界に大打撃を与えた新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、パレスホテルは2021年度の新卒採用は3名に絞り、苦しい状況に陥っていました。
しかしその後は徐々に回復を見せ、特にパレスホテルをはじめ都市部のシティホテルでは需要が急回復を遂げ、優秀な人材の確保が急務に。
また新卒採用に続き、パレスホテルは全従業員の基本給も一律で「2%」上げることを決定しています。
今後はますますホテル業界の景気が上がってくることが予想され、そんな中で企業が成長を遂げるためには「優秀な人材の獲得」が鍵を握ります。
まとめ
本記事では、【企業研究】パレスホテルの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説というテーマで、就活生向けに役に立つ情報をまとめました。
ホテル業界は新型コロナウイルスの感染拡大に大きな影響を受けたものの、急速な回復を遂げており今後は人材確保にさらに積極的になることが予想されます。
当初からホテル業界に対しては憧れを持つ学生が多く人気ですが、引き続き人気業界であることは間違いないため、本記事を参考にしっかりと選考対策を進めていきましょう!
この記事を参考にしてくれた学生の方々が、志望する企業から内定をもらえることを祈っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。