
【企業研究】東海旅客鉄道の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年7月31日更新
はじめに
東海旅客鉄道への就職に興味があるものの、就職難易度や学歴フィルターの有無が気になっている人もいるでしょう。
就職先を決める際は、しっかりその企業について調べることが重要です。
今回は東海旅客鉄道の会社概要や鉄道業界全般などについて詳しく解説しています。
この記事は東海旅客鉄道へ志望する際の判断材料になる貴重な内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
東海旅客鉄道の会社概要
名称 | 東海旅客鉄道株式会社(JR東海) Central Japan Railway Company(JR Central) |
設立日 | 1987年4月1日 |
事業内容 | 鉄道事業、関連事業 |
経営理念と行動指針 | 経営理念 ・日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する 行動指針 ・「安全」最優先の行動 ・「信頼されるサービス」の実践 ・「進化と飛躍」への挑戦 ・「能力と技術」の更なる研鑽 ・「規律ある一体感」の醸成 |
主な諸元 (2022年3月末現在) | 資本金 1,120億円 営業収益 7,260億円 従業員数 18,723名 |
本社 | 本社 〒450-6101 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 JRセントラルタワーズ 本社(東京) 〒108-8204 東京都港区港南二丁目1番85号 JR東海品川ビルA棟 |
引用元:JR東海会社概要
鉄道業界
鉄道業界は、人々や物資を輸送する鉄道を運営・維持する企業です。
さらに、多くの人々が利用する「駅」を中心に、不動産、小売、ホテル、レジャー施設などの事業も展開しているところがあります。
鉄道会社は経営母体によって、「JRグループ各社」、「私鉄」、「公営鉄道」、「第三セクター鉄道」の4つに分類され、輸送するものを旅客(人)か貨物(物)かで分けることもあります。
鉄道業界についての詳細は以下の記事をご覧ください。
【業界研究】鉄道業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種・就職偏差値を徹底解説
鉄道業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!
東海旅客鉄道の事業内容
新幹線鉄道事業
東海旅客鉄道の新幹線鉄道事業は、1964年に開業した東海道新幹線が中心です。
東京から名古屋、そして大阪を結ぶこの大動脈は、約66億人のお客様に利用されました。列車の運転本数は、開業時の1日平均60本から、2019年度には臨時列車を含むと1日平均378本となり、所要時間も東京~新大阪間の最速列車で、開業時の4時間から2時間21分へと短縮されました。
このように、東海旅客鉄道の新幹線鉄道事業は、お客様にとって便利で快適な移動手段として、常に進化し続けています。
在来線鉄道事業
東海旅客鉄道の事業内容には、在来線鉄道事業が含まれます。
地域の生活を支え、東海道新幹線と一体となったネットワークを形成し、名古屋・静岡を中心として、地域に根ざした在来線運営を行い、人々の生活を支えています。
営業キロでは約1,400kmと、東海道新幹線の約2.5倍の距離に相当。
在来線では、新型車両の投入やそれに伴う速達化など、サービス向上の取り組みを進めています。
このように、東海旅客鉄道の在来線鉄道事業は、地域の生活を支える重要な役割を担っています。
グループ事業
東海旅客鉄道の事業内容には、グループ事業が含まれ、JR東海では鉄道事業以外を総称してグループ事業と呼んでいます。
沿線都市と移動の価値を高め、人々の豊かな暮らしの実現を目指しています。
鉄道を利用するお客様など多数の人が集まる駅は、重要な経営資源です。
この資源を活かし、「JRセントラルタワーズ」や「JRゲートタワー」などの高層複合ビルの開発を手掛けています。
「JRセントラルタワーズ」や「JRゲートタワー」は、中部圏の経済発展に貢献し、また名古屋駅のランドマークとなっています。
このように、東海旅客鉄道のグループ事業は、地域の発展に貢献する重要な役割を担っています。
海外展開
JR東海は、世界最高水準の高速鉄道技術を活用し、高速鉄道システムの海外展開に積極的に取り組んでいます。
日本の大動脈である高速鉄道を将来にわたって維持・発展させるためには、高速鉄道機器の安定調達やメーカー各社との協力による関連技術の磨き上げが不可欠です。
そのためには一定規模の市場が重要であり、国内の高速鉄道市場が成熟期を迎えていることから、海外展開による市場規模の拡大が必要です。
JR東海の高速鉄道技術は世界でも高い評価を受けており、多くの国々から注目を集めています。
このように、東海旅客鉄道は、世界最高水準の技術力を活用して、海外展開に取り組んでいます。
東海旅客鉄道の新卒選考フロー
東海旅客鉄道は総合職・プロフェッショナル職・アソシエイト職の三つの職種の募集があり、それぞれ下表の通りとなっています。
職種 | 勤務地 | 職務内容 |
総合職 | 東海旅客鉄道事業エリア内 | さまざまな部門でマネジメントに携わることを期待しています。 |
プロフェッショナル職 | 東海旅客鉄道事業エリア内 | 主に鉄道部門で高い技術力・専門性を発揮することを期待しています。 |
アソシエイト職 | 原則として勤務希望地(東京・静岡・名古屋・関西の各地区) | 主にオフィス部門において、実務の中心を担うことを期待しています。 |
なお各職種とも選考方法は書類選考の上、合格した応募者のみに順次電話または電子メールにて連絡がきます。
選考フローについて東海旅客鉄道の正式な情報は公開されていないためJR東海インターンシップ・イベント情報よりインターンシップマイページ登録をした上で確かな情報を確認しましょう。
※【応募上の注意】
各職種・系統の併願は原則できませんが、車両・機械、施設、電気・システム系統においては、同じ系統である場合に限り、総合職とプロフェッショナル職の併願が可能です。
職種・系統により締切日が異なりますので十分にご注意ください。
なお、エントリーシートでは「学校での研究・ゼミ・授業等で学んだ内容について記入してください。(150字)」「これまで組織・集団の中で何かを成し遂げた(もしくは失敗した)経験についてその過程や結果から学んだことを含め具体的なエピソードも交えて教えてください(250字以内)」といった内容が問われています。
東海旅客鉄道のインターン
インターンは下表の通りとなっており社員によるフィードバックが受けられます。
職種 | 実施日数 | 就業体験内容 |
事務系統 | 1~3日程度 | 各種講義や社員からのアドバイスを受け、「人の流れをつくりだす」ための販売戦略・駅ビル戦略等に関する施策の企画・立案を行い、JR東海における事務系統の仕事を体験する |
電気・システム系統 | 1~3日程度 | 電気・情報・通信といった技術が列車運行にどのように活かされているかを学び、メンテナンスから新技術の導入まで、電気・システム系統の役割に対する理解を深める。また、超電導リニアをはじめ様々な部門で活躍する社員との意見交換などを通じて、技術分野の専門家として鉄道の安全・安定輸送を維持・発展させる電気・システム系統の仕事、人、技術を理解する |
施設系統 | 1~3日程度 | 鉄道会社の土木・建築技術者として、鉄道を支える線路・土木構造物・建築物を建設・保守していく仕事、また、鉄道インフラを守り、発展させるために必要な施策を企画、立案する仕事について、講義や社員との座談などを通して体験する |
車両・機械系統 | 1~3日程度 | 各種講義(鉄道車両の保守・設計・技術開発等) 施設・現場見学(新幹線または在来線) 社員との座談会 グループディスカッション |
運輸系統 | 1~3日程度 | JR東海の鉄道事業の根幹である安全・正確な輸送サービス、安心・快適なお客様サービスを提供している現場の見学を始め、安全・サービスに関する教育・訓練、先輩社員との座談会やグループワークを通して、当社鉄道事業の中核を担う「運輸系統」の業務を体験し、社員のマインドを感じられる内容。 世界最大規模の交通インフラに関わる業務を実際に体験し、計画・管理部門をはじめ幅広い部門で働くイメージをつかんでみたいという人向け |
※実施カリキュラムが変更となる可能性があります。
参考:マイナビ2025
東海旅客鉄道の社風
鉄道業界では安全が最優先されるため、厳格な指導や上下関係が求められる社風があるようです。
給与や福利厚生は充実していますが、自分の意見が受け入れられにくく、モチベーションを維持することが難しいという口コミも見られました。
そのため、自分自身で働く目的を明確にすることが重要となるでしょう。
東海旅客鉄道が求める人材
東海旅客鉄道が求める人材は
- 使命を果たす「責任感」を持った人
- チームワーク良く物事を進めることができる「協調性」のある人
- 自らの頭で考え、自らの体で行動できる「自律的」な人
- 新たなことに挑戦し、成し遂げようとする「熱意」のある人
となっています。
責任感、協調性、自律性、熱意を持った人材を求めていることから、鉄道業界の高い安全性と信頼性を維持しつつ、新しい価値を創出し、組織として成長し続けることを重視していると考えられます。
自分の仕事に対する責任感を持ち、チーム内での円滑なコミュニケーションや自己主導的な行動ができ、常に新しいことに挑戦できる人材であることをアピールしましょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
東海旅客鉄道の同業他社と比較して業界内での立ち位置を見ていきましょう。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
東海旅客鉄道 | 1兆4002億円(2023年3月) | 約640万円 | 65 | 厳格な指導や上下関係が求められる社風 |
東日本旅客鉄道 | 2兆4055億3800万円(2023年3月) | 約670万円 | 65 | 男女共に活躍できる職場で、ギスギスした人間関係も少ない働きやすい職場 |
西日本旅客鉄道 | 1兆3955億円(2023年3月期) | 約560万円 | 61 | 職場の風通しはよく、先輩も丁寧に仕事を教えてくれる良好な職場環境 |
なお就職偏差値についての詳細は以下の記事をご覧ください。
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
東海旅客鉄道の採用大学
大学名 | 就職者数 |
名城大 | 29人 |
日本大 | 17人 |
慶応義塾大 | 13人 |
芝浦工業大 早稲田大 | 12人 |
名古屋大 中央大 | 11人 |
東京大 | 10人 |
京都大 法政大 | 9人 |
岐阜大 静岡大 千葉工業大 東海大 | 7人 |
東京電機大 東洋大 中京大 中部大 同志社大 龍谷大 関西大 | 6人 |
引用:大学通信ONLINE
難関大学だけではなく、さまざまなランクの大学から採用されているため、東海旅客鉄道には明確な学歴フィルターは存在しないと思われます。
東海旅客鉄道のホットニュース
JR東海は2023年7月20日、新型特急車両「385系」量産先行車を新製すると発表しました。この車両は、特急「しなの」で現在使用している383系の置き換えを見据えて開発されたものです。
385系の外観は、「アルプスを翔ける爽風」をテーマにデザインされており、アルプスの山なみを颯爽と駆け抜ける様子が表現されています。
システム面では、現在の383系と同様に「振子制御技術」が採用され、この技術により、カーブ通過時に車体が傾き、遠心力が緩和されます。
そのため、一般車両よりも高い速度でカーブを走行することが可能です。
このように、385系は外観だけでなく、システム面でも優れた特徴を持っています。
まとめ:東海旅客鉄道へ採用されるために重要なポイント
この記事では、東海旅客鉄道の会社概要、鉄道業界について、新卒選考フローなど、就活に必要な情報を解説しました。
東海旅客鉄道は、世界からも技術力が高く評価されており、海外展開にも積極的に取り組んでいます。
東海旅客鉄道は高い品質と安全性を重視しており、社員には強い責任感が必要です。
鉄道業界において、多くの人々の命や安全を預かる仕事になるため、自分の仕事に対して真摯な姿勢を持つことが求められます。
また、コミュニケーション能力も重要な評価ポイントです。
東海旅客鉄道では、大勢のスタッフが協力し合って業務を遂行しているため、チームワークを大切にし、円滑なコミュニケーションを取ることが求められます。
例えば、緊急時にはスムーズな情報共有が必要となりますので、的確な伝達力が欠かせません。
このように東海旅客鉄道へ採用されるためには強い責任感とコミュニケーション能力が必要であり、選考の際は面接官に伝わるようにアピールしましょう。
あなたが東海旅客鉄道へ採用されることを願っています。